魔族の嫁になった僕

たなぱ

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魔族と人国と僕ら

11.魔王と勇者

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side 勇者




帝魔国全土に聖魔法結界を張る、その作戦が失敗したあの絶望の中で…おれの目の前に魔王様がいて、おれを好きだと言ってくれてた………
そんな幻覚を見た気がして…それからどうなったんだっけ?


頭がぼーっとする…魔力が枯渇しそうな、あのだるさに似ている…魔王様は何かを話しながらおれを抱いて移動しているような…そんなふわふわとした感覚…温かい………おれの好きな匂いがする………



どこかに寢かされ…唇に何が触れる…おれの好きな魔王様とのキスに似ている…口の中が気持ちいい…飲まされる何かが気持ちいい…………満たされてく……



お腹の中まであったかくなる…おれはこれを知っている……これは…魔王様の聖魔力だ………
あの聖魔法結界を作るのに膨大な魔力を失って、おれは魔力枯渇みたいな状況になっていたんだなって理解した、魔王様から飲まされる愛おしい聖魔力のおかげぼーっとしていた意識が戻った

いつもみたいに優しい魔王様の顔が…今までキスをして魔力を飲ませてくれていた魔王様が目の前にいる…



しかし、それは見たくない現実だ
少し寂しげな優しい表情の魔王様を見て察する…聖魔法結界が失敗した事を………
本当にもう駄目かもしれない………おれは……おれは………魔王様の期待に応えられなかった…
この世界に連れてこられて…始めて好きになった人、愛してしまった人から不要と言われる…嫌われてしまう…その現実が迫っている
聞きたくない、嫌だ、おれは魔王様に嫌われた事実なんて聞きたくない………



「…………だ………やだ、嫌だっ…………!!離して魔王様………やだ、聞きたくない、言わないで………!帰る……!おれ帰る………!離してっ………!!」


魔力がまだ枯渇に近いおれが魔王様の腕の中から逃げ出すなんて無理なのはわかってた、でもここから離れないとおれは魔王様から失望され、いらないと言われるのは目に見ているんだ…
魔王様が好きだ、おれは魔王様が男だけど…同性だけど、人外だけどそれすらもどうでも良くなるくらい好きなんだ…………!嫌われたら生きていけないほどに…


「やだ………やだぁ……うぅ…やだよっ…離して魔王様…ひっく……ううぅ゙……あぁ………ぎぎたぐない……やだぁ、やだ……………………んむっ…!!んんんっーー!!?」


知らぬ間に涙が溢れ子供のように泣きながら嫌だ嫌だと叫ぶみっともないおれを、魔王様は離してくれなかった…
それどころかまた唇を塞がれて聖魔力を流し込まれながら大きな舌で口の中を可愛がられてしまう……
嫌われると逃げ惑うおれの舌なんて直に捕まって魔王様の魔力を塗り込むように扱かれて…優しく吸われた…
弱い所も知り尽くしているとでも言うように激しく口内を愛撫され、翻弄されるのが気持ちいい
なんで…どうしてこんな事するんだよ…魔王様…


「んんんっ♡♡んむっ……♡♡ぁ゙っ……んぁ………んんっ……♡♡♡っは…!やめろ、……んむっ♡♡やだ、やぁぁ゙んんんっ♡♡♡」
ぴちゃ♡ぴちゃ♡くちゅっくちゅ♡♡

嫌いだと聞きたくないのに…逃げたいのに………気持ちいい…キスすき、魔王様が好き、本当に好きなんだよ………おれ…
無意識に自ら舌を伸ばし、魔王様からの愛撫をねだるくらい、おれは魔王様が好きなんだ
顎を固定されて与えられる逃げ場のない快楽に溺れるのが好きだ…激しく口内を愛撫されて、喉奥に魔力を注がれ、口の中に溢れる魔王様の魔力を含んだ唾液を飲み干すのも気持ちいい…


「ちゅ…ぢゅる……♡っ………はっ♡、勇者♡ほんと可愛いなお前…少しは落ち着いたか…?
まったく…思い込みで人の話を聞こうともしねぇ…まあ、そんな所も可愛いんだけどな…」


「ん゙ぁ゙っ♡♡♡はぅ………はぁ……♡はぁ……♡だっで…おれ………失敗したがら…魔王様に嫌われてとうぜ………ひぃんっ♡♡やぁぁ゙♡♡ぁ゙ぁ゙ぁ゙♡♡♡」


思い込み?人の話を聞かない?そんな事はないと思う…魔王様に嫌われてしまったことはもう分かってる、事実だからこそ、そう伝えたのに…
魔王様はちょっと苛立った感じでおれの服に手を突っ込み乳首を摘んできた
敏感な突起を急に摘まれて引っ張られる刺激と快楽に驚いて変な声が出てしまう


「おい、勇者?それ以上言うな………はぁ…俺の話を聞く気ねぇよな?お前さ…
誰がお前を嫌いだって言ったんだ?あの結界魔法も誰が失敗したって言った?好きだと愛してるって言った俺の言葉をごっそり忘れて悲しい顔してんじゃねぇよ…………なぁ?勇者…………」


「ひぃん♡♡♡ぁ゙♡ぁ゙♡ぁ゙っ♡♡♡ぢくびひっぱらないれ♡♡♡ん゙ぁ゙ーーー♡ぐにぐにもだめぇ♡♡♡つぶれちゃう♡♡ちくびぎもぢいい♡♡♡ぁ゙ぁ゙ん♡♡♡
はぁっ……ぁ゙ぁ゙ん♡♡ま、魔王様がおれ…のこと♡好きって………♡♡ん゙ぁ゙……夢じゃない?の……ん゙っ♡♡ほんと……?」


おれがちゃんと魔王様の話を聞こうとするまで、乳首をぐにぐにと強く引っ張られ、捻り上げられた…痛みと快楽にゾクゾクと全身が震えてしまう
でもそれどころじゃなかった…夢じゃなくて本当におれを魔王様が好き?好きって…愛してるって…本当に……?

乳首を弄る指が優しくなる…
好きだと、愛してると現実に言われた事を上手く飲み込めないおれが真っ赤になったからだろう
乳輪を揉まれて乳首の先端をコリコリと指の腹で優しく潰し、爪を立てられることが嬉しい…♡



「何度でも言ってやるよ、勇者…俺はお前が好きだよ、壊してしまいそうなほど愛してる…
本当に俺と番うなら、抱き潰されても終わらない程の愛を注ぎ込む…泣いても気絶しても離してやれねぇ………それを受け入れる自信はあるか…?」


カリカリと優しく乳首を引っ掻きながら言うことじゃないよ…気持ちよくて、エッチなことしてほしくて疼いてしまうじゃないか………
魔王様…♡なんでそんな愛おしい者を見る目でおれを見てくるんだよ…抱き潰されても終わらない愛をおれにくれるの?番って夫婦っぽい意味のやつだろう?それをおれと結んでくれるのか……?


あまりにも衝撃的で、嬉しかった
魔王様に助けてもらってからずっと片思いしてきたんだよ?おれ………
口移しで魔力をもらったおかげである程度なら動けるようになった身体をフルに使い、おれは魔王様の首に手を回し、顔を近づけ自らキスをした




耳元でおれは囁く
「魔王様になら、おれ………壊されてもいい………♡
大好きなんだ…本当に好き………愛してる魔王様♡」









……………おれの答えなんて最初から決まってる





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