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第16話 RED & WHITE(後篇)
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話を整理すると、雪花が営業部在籍時に担当していた業務を引き継いだ社員が、会社に出て来なくなってしまったらしい。先週頃から理由を付けて休み続け、つい先程彼が契約した退職代行業者から退職連絡があり、もう本人は出社しないとのことだった。
ひとまず本人の退職手続き関係は人事課が対応するものの、肝心の業務関係はブラックボックス状態になってしまっており、今は周囲のチームメンバーが対応に追われている。
――そこで、急遽雪花に白羽の矢が立ったのだ。
元々雪花が担当していた会社のデータが共有フォルダのどこに格納されているのか、ファイルはどのキャビネットに入っているのか――そんな基本的なことすら、雪花の後任の彼は周囲と共有していなかった。
藁をもつかみたい営業部長は喫煙所で浦河を捕まえ、雪花に営業部のサポートをしてもらえないか打診し――現在に至る。
「本当に迷惑かけてごめんな、鈴木」
「ううん、晴山くんが悪いんじゃないし、気にしないで」
晴山は単純に雪花の同期だからという理由で引っ張って来られたらしい。晴山は件の彼とは別のチームだが、とにかく人手が欲しいのだろう。雪花からすれば、彼も立派な被害者だ。
雪花は営業部のPCを借りて、共有フォルダを開いた。既に営業部を離れて1年以上が経過しているが、画面を見ていると記憶がよみがえってくる。雪花はそれを辿りながら、フォルダを開いてはその格納先を淡々と調べ上げていった。元々後任の彼に引き継いだ時のまとめ資料が残っているので、そのデータに追記をしていけば、そこまでの時間はかからないだろう。
フォルダには、後任の彼が格納したらしきデータも入っている。しかし、そのファイル名や格納する階層もあまり規則性が見られず、雪花は小さく溜め息を吐いた。
――ふと、後任の彼に業務を引き継いだ時の記憶が頭をもたげる。彼は雪花より入社が1年早い先輩だった。
「本当鈴木さんって真面目だよな。ずっとそんな感じでいて、疲れない?」
雪花だって人間だ。疲れることなんてしょっちゅうある。
でも不真面目でいることの方が、雪花には耐えられなかった。
どんなに仕事が上手くいかなくても、せめて真摯に向き合いたかった。
――たとえそれで、周囲からは浮いてしまったとしても。
手早くデータをまとめ上げたところで、雪花は立ち上がり、晴山の席に向かう。晴山が雪花の気配に気付いて顔を上げた。
「鈴木、何かわからない所あった?」
「ううん。データの方は終わったから、書庫のファイルを探そうと思って。書庫とキャビネの鍵借りても良い?」
「――えっ、もう終わったの!?」
「ひとまず、だけど。一旦チームの皆さんにはさっきデータ共有して、また何かあれば連絡もらうようにお願いしてる状況」
雪花の言葉に、晴山がはー……と声を洩らす。
そして、雪花は晴山から受け取った鍵を持って書庫に赴いた。引継ぎ資料を見ながら、キャビネットの中のファイルを手早く確認していく。必要なページの所にポストイットで印を付けていき、その作業が終わる頃には定時を迎えていた。
何とか無事に終わらせることができ、雪花は安堵の息を吐く。
そのタイミングで晴山が書庫に戻ってきた。
「部長達への報告終わったよ。今回のお礼をしたいから、食べたいもの考えておいてくれってさ」
晴山が無邪気に笑う。その笑顔につられて、雪花の表情も笑みに染まった。
「わかった、考えとくね」
「――で、これは俺から」
そう言って、晴山は手にしたビニール袋から取り出したものを、雪花に差し出す。
それは――1階のコンビニに売っていた、プレーン味の飲むヨーグルトだった。
「鈴木、好きだったでしょ、それ。営業の時にもよく飲んでたし」
雪花は思わず晴山の顔を見る。その表情は変わらず笑顔のままだったが、その眼差しには熱が籠っていた。
「今日、近くで鈴木のこと見てて、鈴木が営業部に居た時のこと思い出したんだ。俺はどちらかというとセンスで仕事やる方だけど、鈴木はコツコツずっと頑張っててさ――ああやって真面目に仕事に取組む姿勢に、こっちも刺激を受けてたっていうか」
そこまで言って、晴山は一旦言葉を止める。
雪花は何も言えずにいた。
その先に続く言葉がどんなものなのか、想像もできない。
だって――晴山がそんなことを考えていたなんて、全然知らなかった。
ただ必死で仕事と向き合っていたこの姿を誰かが見ていてくれたなんて、思わなかった。
晴山はじっと雪花を見つめたまま、口を開く。
「俺――鈴木のそういう所が、ずっと好きだった」
そして、照れ隠しのように、その表情を笑顔に突き崩した。
「だから、今度一緒に飲みに行かない? 部長達の会とは、別で」
「――あ、うん……えっと」
――どうしよう。
雪花は混乱していた。こんなにまっすぐな好意を異性から向けられるなんて、雪花にとっては初めてのことだ。
そもそも、自分は晴山のことをどう思っているのか――それすらわからないのに。
――その時、ポケットに入れていたスマホが振動して、雪花は現実に引き戻される。
まずは冷静になろうと、雪花は小さく深呼吸をして、晴山を見つめ返した。
「晴山くん、あの、ありがとう。すごく嬉しいんだけど――私、まだ晴山くんのことを好きかどうか、わからなくて。勿論同期としては大好きなんだけど……」
目の前の晴山は、真剣な表情で雪花の言葉を聞いている。
「だから、その――」
「――うん、わかった」
晴山はあっさりとそう言って、微笑んだ。そのリアクションに、雪花は少し拍子抜けしてしまう。
「いきなりこんなこと言われてもびっくりするよな。そしたら、普通の同期からちょっとずつステップアップしていくのはどう? 飯も二人が緊張するなら、他のメンバーも誘って良いし。で、その中で俺のこと好きになるかどうか、試してみて」
「……いや、でもそれ、晴山くんに失礼じゃない?」
「別にそんなことないよ。だって俺から言ってるんだし。それならいい?」
そこまで言われると、断る理由がない。
雪花は困った表情のまま重々しく頷いた。
――そして、晴山と別れて、雪花は総務課に戻る。
浦河の姿はなかった。あおいを迎えに行くために先に帰ったのだろう。
雪花はフラフラと自席に近付き、腰を落ち着けた。あまりにも色々なことが起こり過ぎて、処理しきれず頭がオーバーフローしている。今日はもう帰ろう。
そう思いながらポケットからスマホを取り出すと、1件のメッセージが来ていることに気付く。そういえば先程晴山と書庫に居た時、何かしらの着信があったことを思い出した。
雪花はスマホの画面をタッチして――目を見開く。
『鈴木・マーク・太郎』
慌ててSNSのアプリを立ち上げ、マークの送ってきたメッセージを開いた。
すると、シンプルなメッセージが浮かび上がる。
『ありがとう、またあした』
そして、ご丁寧にペンギンの写真が1枚添付されていた。
「――なにこれ……」
思わず雪花は一人呟く。
マークはPCのタイピングは問題なくできるが、スマホの文字入力には苦戦していた。
フリック入力はハードルが高いそうで、以前二人でスカイツリーに行った時も、写真を送った雪花に返信しようとして、「メッセージが難しいです……」と零していたのを覚えている。
結局メッセージなんてなくてもいいとスタンプの使い方を教えた。
マークはぽちぽちと懸命にこのメッセージを打ったのだろうか。
メッセージだけだと物足りないと考えて、あおいの撮った写真も付けてくれたのだろうか。
彼が真面目な顔をしてスマホと向き合っているところを想像すると、何だか微笑ましくて、くつくつと笑いが込み上げてきた。
誰も居ない総務課の室内に雪花の笑い声が控えめに響く。
ひとしきり笑った後で、雪花は随分とすっきりとした気持ちになっていた。
第16話 RED & WHITE (了)
話を整理すると、雪花が営業部在籍時に担当していた業務を引き継いだ社員が、会社に出て来なくなってしまったらしい。先週頃から理由を付けて休み続け、つい先程彼が契約した退職代行業者から退職連絡があり、もう本人は出社しないとのことだった。
ひとまず本人の退職手続き関係は人事課が対応するものの、肝心の業務関係はブラックボックス状態になってしまっており、今は周囲のチームメンバーが対応に追われている。
――そこで、急遽雪花に白羽の矢が立ったのだ。
元々雪花が担当していた会社のデータが共有フォルダのどこに格納されているのか、ファイルはどのキャビネットに入っているのか――そんな基本的なことすら、雪花の後任の彼は周囲と共有していなかった。
藁をもつかみたい営業部長は喫煙所で浦河を捕まえ、雪花に営業部のサポートをしてもらえないか打診し――現在に至る。
「本当に迷惑かけてごめんな、鈴木」
「ううん、晴山くんが悪いんじゃないし、気にしないで」
晴山は単純に雪花の同期だからという理由で引っ張って来られたらしい。晴山は件の彼とは別のチームだが、とにかく人手が欲しいのだろう。雪花からすれば、彼も立派な被害者だ。
雪花は営業部のPCを借りて、共有フォルダを開いた。既に営業部を離れて1年以上が経過しているが、画面を見ていると記憶がよみがえってくる。雪花はそれを辿りながら、フォルダを開いてはその格納先を淡々と調べ上げていった。元々後任の彼に引き継いだ時のまとめ資料が残っているので、そのデータに追記をしていけば、そこまでの時間はかからないだろう。
フォルダには、後任の彼が格納したらしきデータも入っている。しかし、そのファイル名や格納する階層もあまり規則性が見られず、雪花は小さく溜め息を吐いた。
――ふと、後任の彼に業務を引き継いだ時の記憶が頭をもたげる。彼は雪花より入社が1年早い先輩だった。
「本当鈴木さんって真面目だよな。ずっとそんな感じでいて、疲れない?」
雪花だって人間だ。疲れることなんてしょっちゅうある。
でも不真面目でいることの方が、雪花には耐えられなかった。
どんなに仕事が上手くいかなくても、せめて真摯に向き合いたかった。
――たとえそれで、周囲からは浮いてしまったとしても。
手早くデータをまとめ上げたところで、雪花は立ち上がり、晴山の席に向かう。晴山が雪花の気配に気付いて顔を上げた。
「鈴木、何かわからない所あった?」
「ううん。データの方は終わったから、書庫のファイルを探そうと思って。書庫とキャビネの鍵借りても良い?」
「――えっ、もう終わったの!?」
「ひとまず、だけど。一旦チームの皆さんにはさっきデータ共有して、また何かあれば連絡もらうようにお願いしてる状況」
雪花の言葉に、晴山がはー……と声を洩らす。
そして、雪花は晴山から受け取った鍵を持って書庫に赴いた。引継ぎ資料を見ながら、キャビネットの中のファイルを手早く確認していく。必要なページの所にポストイットで印を付けていき、その作業が終わる頃には定時を迎えていた。
何とか無事に終わらせることができ、雪花は安堵の息を吐く。
そのタイミングで晴山が書庫に戻ってきた。
「部長達への報告終わったよ。今回のお礼をしたいから、食べたいもの考えておいてくれってさ」
晴山が無邪気に笑う。その笑顔につられて、雪花の表情も笑みに染まった。
「わかった、考えとくね」
「――で、これは俺から」
そう言って、晴山は手にしたビニール袋から取り出したものを、雪花に差し出す。
それは――1階のコンビニに売っていた、プレーン味の飲むヨーグルトだった。
「鈴木、好きだったでしょ、それ。営業の時にもよく飲んでたし」
雪花は思わず晴山の顔を見る。その表情は変わらず笑顔のままだったが、その眼差しには熱が籠っていた。
「今日、近くで鈴木のこと見てて、鈴木が営業部に居た時のこと思い出したんだ。俺はどちらかというとセンスで仕事やる方だけど、鈴木はコツコツずっと頑張っててさ――ああやって真面目に仕事に取組む姿勢に、こっちも刺激を受けてたっていうか」
そこまで言って、晴山は一旦言葉を止める。
雪花は何も言えずにいた。
その先に続く言葉がどんなものなのか、想像もできない。
だって――晴山がそんなことを考えていたなんて、全然知らなかった。
ただ必死で仕事と向き合っていたこの姿を誰かが見ていてくれたなんて、思わなかった。
晴山はじっと雪花を見つめたまま、口を開く。
「俺――鈴木のそういう所が、ずっと好きだった」
そして、照れ隠しのように、その表情を笑顔に突き崩した。
「だから、今度一緒に飲みに行かない? 部長達の会とは、別で」
「――あ、うん……えっと」
――どうしよう。
雪花は混乱していた。こんなにまっすぐな好意を異性から向けられるなんて、雪花にとっては初めてのことだ。
そもそも、自分は晴山のことをどう思っているのか――それすらわからないのに。
――その時、ポケットに入れていたスマホが振動して、雪花は現実に引き戻される。
まずは冷静になろうと、雪花は小さく深呼吸をして、晴山を見つめ返した。
「晴山くん、あの、ありがとう。すごく嬉しいんだけど――私、まだ晴山くんのことを好きかどうか、わからなくて。勿論同期としては大好きなんだけど……」
目の前の晴山は、真剣な表情で雪花の言葉を聞いている。
「だから、その――」
「――うん、わかった」
晴山はあっさりとそう言って、微笑んだ。そのリアクションに、雪花は少し拍子抜けしてしまう。
「いきなりこんなこと言われてもびっくりするよな。そしたら、普通の同期からちょっとずつステップアップしていくのはどう? 飯も二人が緊張するなら、他のメンバーも誘って良いし。で、その中で俺のこと好きになるかどうか、試してみて」
「……いや、でもそれ、晴山くんに失礼じゃない?」
「別にそんなことないよ。だって俺から言ってるんだし。それならいい?」
そこまで言われると、断る理由がない。
雪花は困った表情のまま重々しく頷いた。
――そして、晴山と別れて、雪花は総務課に戻る。
浦河の姿はなかった。あおいを迎えに行くために先に帰ったのだろう。
雪花はフラフラと自席に近付き、腰を落ち着けた。あまりにも色々なことが起こり過ぎて、処理しきれず頭がオーバーフローしている。今日はもう帰ろう。
そう思いながらポケットからスマホを取り出すと、1件のメッセージが来ていることに気付く。そういえば先程晴山と書庫に居た時、何かしらの着信があったことを思い出した。
雪花はスマホの画面をタッチして――目を見開く。
『鈴木・マーク・太郎』
慌ててSNSのアプリを立ち上げ、マークの送ってきたメッセージを開いた。
すると、シンプルなメッセージが浮かび上がる。
『ありがとう、またあした』
そして、ご丁寧にペンギンの写真が1枚添付されていた。
「――なにこれ……」
思わず雪花は一人呟く。
マークはPCのタイピングは問題なくできるが、スマホの文字入力には苦戦していた。
フリック入力はハードルが高いそうで、以前二人でスカイツリーに行った時も、写真を送った雪花に返信しようとして、「メッセージが難しいです……」と零していたのを覚えている。
結局メッセージなんてなくてもいいとスタンプの使い方を教えた。
マークはぽちぽちと懸命にこのメッセージを打ったのだろうか。
メッセージだけだと物足りないと考えて、あおいの撮った写真も付けてくれたのだろうか。
彼が真面目な顔をしてスマホと向き合っているところを想像すると、何だか微笑ましくて、くつくつと笑いが込み上げてきた。
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