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妨害者
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「ポピッカさんに持ち帰って頂いた欠片を調べたところ、微量ながら魔法の反応がありました。まぁ、通常の測定では、わからないレベルのものです。
直接的に爆発の残留魔法を天井などに施していたのか、はたまたそういう魔使具を仕掛けていたのかは欠片だけではわからないのですが、隠ぺいに長けた技術が使われているのは確かですね」
今度は誰も彼の説明に口を挟まない。
「つまり先ほど申し上げたように、”誰か”が、わざと崩落を起こしたのです。間違いありません。それもこの事態を人為的なものではなく、”自然現象”に見せかけようとしているわけですよ」
ザレドスの説明が続いた。
「自然現象のせいにしたいという事は、明らかに隠したい何かがあるという事になります。単に探索の邪魔をしたいだけならば、こういった隠蔽技術を施す必要はないですからね」
細工師は瓦礫の欠片を眺めながら息をつく。
「そして今回の崩落を引き起こした”誰か”は、まだダンジョンの中に居る可能性が高い……という事ですよね」
ボクがザレドスの後を引き継いで状況を分析した。
「ええっ!? そりゃどういう事だよ。っていうか、一体どこにいるんだ、そいつはよ!」
自分を絶望の淵に叩き込んだ者が、未だ同じ空間にいると知ったゲルドーシュが、ボクに激しく問いただす。
「ちょっと! 落ち着いて下さいましよ、ゲルドーシュ。まぁ、普通に考えれば確かにそうですわね」
「だから、何がそうなんだよ!」
ポピッカに対しても激しく突っかかるゲルドーシュ。
「よく考えてみろよ。ボクたちが地下1階を探索した時には、爆発目的の残留魔法も魔使具も仕掛けられてはいなかった。そうですよね、ザレドスさん」
「えぇ、あれだけの爆発を起こす魔法が仕掛けられていたら、詳しくは分からなくても何らかの反応が魔使具にあったはずです。たとえ隠ぺいの魔法が掛けられていてもね」
細工師がはっきりと断言する。彼ほどの腕前なら確かにそうなのだろうとボクも思う。
「だとすれば、仕掛けをした者の事を……仮に”妨害者”とでもしておこうか、その妨害者は、ボクたちが地下2階に降りた後、上の階に魔法か魔使具を仕掛けた事になるよね?
もし妨害者が外から来たのであれば、ボクたちがダンジョンに入った後に表の扉から入った事になるけど、あれだけ多くの州兵が警護をしている中、それはとてもじゃないけど不可能な話だよ」
ゲルドーシュは、いつになく真剣な表情でボクの説明を大人しく聞いている。
「そうなると、ボクたちがダンジョンの中に入る前から内部でスタンバイしていたとしか考えられない。そしてどこからかボクたちを見張っていたんだ。で、探索しているボクたちをやり過ごした後に問題の魔法、もしくは魔使具を仕掛けたんだろう。そして頃合を見計らって爆発させた」
ボクは同意を得るように、皆を見回す。
「いや、それはおかしいぞ、旦那。だってよ。州兵がダンジョンの入り口を警護していたのは、俺たちがここにやって来るずっと前からだろ? だったらよ、怪しい奴がダンジョンに入ろうとしたらわかるんじゃないのか?」
ほぉ、ゲルドーシュにしては鋭いところをついてくるじゃないか。
「うん。キミの言う事はもっともだ。しかしね。ボクらがここへ入る前ならば、いくらでも説明がつく可能性はあると思うんだ」
「確かにそうですね」
再びザレドスが話し始める。
「これは州兵の隊長さんに聞いた話なのですが、私たちがダンジョンに入っている間は、いつもより警戒を厳重にするそうなんですよ。外からの侵入者の阻止は無論の事、もし使い魔の知らせによって、中で異常が発生した事がわかった場合なども、すぐに対処する必要がありますからね。
ですが当日までは、”通常”の、それほど厳重ではない警備体制だったとの事です。そうなると可能性は幾つも考えられる。
妨害者は非常に隠蔽する能力、すなわち誤魔化す力に長けていると思われます。少ない見張りの一瞬のスキをついて、短時間の眠りの魔法や記憶操作の魔法を使って中に入る事は決して不可能だとは言えません。今では、まず無理でしょうけれど。
それに、私たちがダンジョンへ入った後には大勢の州兵が入り口付近にいるわけですから、爆発の仕掛けを施した後、ここから出たという事も有り得ない」
「だけど……だけどよ。それじゃぁその妨害者自身はどうなるんだよ。旦那たちの推測では、そいつはまだこのダンジョンの中に居るんだろ? 当然、そいつも出られないわな。自分自身も閉じ込めちまって、どうするつもりなんだ」
ゲルドーシュの疑問が泉のように湧いてくる。
「ボクたちを見張っている可能性が高いんじゃないかな。そして救助されたあと、もしくは復旧作業のどさくさに紛れてここを抜け出す算段かも知れないよ。
向こうにしたって、あらかじめ長期間ダンジョンの中に留まるとわかっているのなら、色々と準備のしようもあるだろうしね」
不安がる戦士を落ち着かせるため、ボクは丁寧に説明を続けた。
「さて、今は皆、少なからず動揺していると思います。今日はこのまま、ここでもう一泊しましょう。明日になったら今後の方針を相談しようじゃありませんか。それまでに各自、これからの方針を考えておいて下さい」
ボクの言葉を合図に、皆が三々五々に散らばって行った。
もっとも明日の朝までと言ったのは、ボク自身に考える時間が必要だったからである。
とうとうとゲルドーシュに説明をしたものの、ボクには明らかな一つの疑問があった。それは爆破のタイミングである。なぜ今だったのか?もっと早く爆発させても良かったろうに。
ボクたちがまだ浅層にいる間であったなら、ポピッカの魔使具人形を使うまでもなく、実際に引き返して確認したであろうから、もしかしたら妨害者と鉢合わせをしたかも知れない。
よって妨害者としてはそのリスクを避けるため、ボクたちがある程度の深層に潜るまでは待った可能性がある。
だけどいずれにせよそのタイミングが、地下7階を探索途中の夜となると、少々遅すぎはしないだろうか…。
ボクは様々に考えをめぐらした。ゲルドーシュ以外のメンバーも、恐らくは似たような事を考えているだろう。
直接的に爆発の残留魔法を天井などに施していたのか、はたまたそういう魔使具を仕掛けていたのかは欠片だけではわからないのですが、隠ぺいに長けた技術が使われているのは確かですね」
今度は誰も彼の説明に口を挟まない。
「つまり先ほど申し上げたように、”誰か”が、わざと崩落を起こしたのです。間違いありません。それもこの事態を人為的なものではなく、”自然現象”に見せかけようとしているわけですよ」
ザレドスの説明が続いた。
「自然現象のせいにしたいという事は、明らかに隠したい何かがあるという事になります。単に探索の邪魔をしたいだけならば、こういった隠蔽技術を施す必要はないですからね」
細工師は瓦礫の欠片を眺めながら息をつく。
「そして今回の崩落を引き起こした”誰か”は、まだダンジョンの中に居る可能性が高い……という事ですよね」
ボクがザレドスの後を引き継いで状況を分析した。
「ええっ!? そりゃどういう事だよ。っていうか、一体どこにいるんだ、そいつはよ!」
自分を絶望の淵に叩き込んだ者が、未だ同じ空間にいると知ったゲルドーシュが、ボクに激しく問いただす。
「ちょっと! 落ち着いて下さいましよ、ゲルドーシュ。まぁ、普通に考えれば確かにそうですわね」
「だから、何がそうなんだよ!」
ポピッカに対しても激しく突っかかるゲルドーシュ。
「よく考えてみろよ。ボクたちが地下1階を探索した時には、爆発目的の残留魔法も魔使具も仕掛けられてはいなかった。そうですよね、ザレドスさん」
「えぇ、あれだけの爆発を起こす魔法が仕掛けられていたら、詳しくは分からなくても何らかの反応が魔使具にあったはずです。たとえ隠ぺいの魔法が掛けられていてもね」
細工師がはっきりと断言する。彼ほどの腕前なら確かにそうなのだろうとボクも思う。
「だとすれば、仕掛けをした者の事を……仮に”妨害者”とでもしておこうか、その妨害者は、ボクたちが地下2階に降りた後、上の階に魔法か魔使具を仕掛けた事になるよね?
もし妨害者が外から来たのであれば、ボクたちがダンジョンに入った後に表の扉から入った事になるけど、あれだけ多くの州兵が警護をしている中、それはとてもじゃないけど不可能な話だよ」
ゲルドーシュは、いつになく真剣な表情でボクの説明を大人しく聞いている。
「そうなると、ボクたちがダンジョンの中に入る前から内部でスタンバイしていたとしか考えられない。そしてどこからかボクたちを見張っていたんだ。で、探索しているボクたちをやり過ごした後に問題の魔法、もしくは魔使具を仕掛けたんだろう。そして頃合を見計らって爆発させた」
ボクは同意を得るように、皆を見回す。
「いや、それはおかしいぞ、旦那。だってよ。州兵がダンジョンの入り口を警護していたのは、俺たちがここにやって来るずっと前からだろ? だったらよ、怪しい奴がダンジョンに入ろうとしたらわかるんじゃないのか?」
ほぉ、ゲルドーシュにしては鋭いところをついてくるじゃないか。
「うん。キミの言う事はもっともだ。しかしね。ボクらがここへ入る前ならば、いくらでも説明がつく可能性はあると思うんだ」
「確かにそうですね」
再びザレドスが話し始める。
「これは州兵の隊長さんに聞いた話なのですが、私たちがダンジョンに入っている間は、いつもより警戒を厳重にするそうなんですよ。外からの侵入者の阻止は無論の事、もし使い魔の知らせによって、中で異常が発生した事がわかった場合なども、すぐに対処する必要がありますからね。
ですが当日までは、”通常”の、それほど厳重ではない警備体制だったとの事です。そうなると可能性は幾つも考えられる。
妨害者は非常に隠蔽する能力、すなわち誤魔化す力に長けていると思われます。少ない見張りの一瞬のスキをついて、短時間の眠りの魔法や記憶操作の魔法を使って中に入る事は決して不可能だとは言えません。今では、まず無理でしょうけれど。
それに、私たちがダンジョンへ入った後には大勢の州兵が入り口付近にいるわけですから、爆発の仕掛けを施した後、ここから出たという事も有り得ない」
「だけど……だけどよ。それじゃぁその妨害者自身はどうなるんだよ。旦那たちの推測では、そいつはまだこのダンジョンの中に居るんだろ? 当然、そいつも出られないわな。自分自身も閉じ込めちまって、どうするつもりなんだ」
ゲルドーシュの疑問が泉のように湧いてくる。
「ボクたちを見張っている可能性が高いんじゃないかな。そして救助されたあと、もしくは復旧作業のどさくさに紛れてここを抜け出す算段かも知れないよ。
向こうにしたって、あらかじめ長期間ダンジョンの中に留まるとわかっているのなら、色々と準備のしようもあるだろうしね」
不安がる戦士を落ち着かせるため、ボクは丁寧に説明を続けた。
「さて、今は皆、少なからず動揺していると思います。今日はこのまま、ここでもう一泊しましょう。明日になったら今後の方針を相談しようじゃありませんか。それまでに各自、これからの方針を考えておいて下さい」
ボクの言葉を合図に、皆が三々五々に散らばって行った。
もっとも明日の朝までと言ったのは、ボク自身に考える時間が必要だったからである。
とうとうとゲルドーシュに説明をしたものの、ボクには明らかな一つの疑問があった。それは爆破のタイミングである。なぜ今だったのか?もっと早く爆発させても良かったろうに。
ボクたちがまだ浅層にいる間であったなら、ポピッカの魔使具人形を使うまでもなく、実際に引き返して確認したであろうから、もしかしたら妨害者と鉢合わせをしたかも知れない。
よって妨害者としてはそのリスクを避けるため、ボクたちがある程度の深層に潜るまでは待った可能性がある。
だけどいずれにせよそのタイミングが、地下7階を探索途中の夜となると、少々遅すぎはしないだろうか…。
ボクは様々に考えをめぐらした。ゲルドーシュ以外のメンバーも、恐らくは似たような事を考えているだろう。
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