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会長を中心に世界が回る7
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親睦会の片づけが終わった佐城は家墨を探した。寮までの間も心配だ。
思ったより早く家墨の後ろ姿を見つける。
「カスミ!」
名を呼べば振り返った家墨。しかし、その時近くにいた生徒が妙に家墨に近い。
「あ?サジョウか。なん…ん?!」
いきなり布で口を塞がれた家墨は目眩をおこし意識をなくす。
「カスミ!!」
身体が倒れていく家墨を目にして驚きに慌て近づく佐城は冷静さを欠いていた。
不用意に近づいたせいで佐城にも布があてられようとする。そうなって頭が冷えた佐城は息を止めて薬をかぐのを防ぐ。
そして襲ってきた生徒を渾身の力で押し飛ばし、倒れている隙に家墨を抱えて近くの部屋へと入った。
奥のほうへといってから携帯電話をかける。
相手は風紀副委員長の青井だ。ちょっと前に押しつけられたもので風紀と連絡とることもあるかもしれないと仕方なく登録していたものである。
連絡を終えた後は机や椅子でバリケードをつくってみたが、襲ってきた生徒は1人ではなく3人だったので次々片づけられてしまう。
「おおっ、もう1人は誰かと思えば副会長じゃん。俺こっちのが好み」
「悪くないけど、やっぱ会長だろ。色気とかやべえ」
「おい。しゃべってんな」
佐城しか意識がしっかりしていないので3人は余裕だ。
佐城のほうは腹立ちつつも家墨をどう守れるかと冷静に考える。家墨の為なら怖いという感覚は薄い。
移動して逃げるということはできない。青井が来てくれることを望みに時間を稼ぐしかない。
「…よく、こんな馬鹿なまねができますね」
「だーいじょうぶ。失敗したって、それなら罰は軽くなるっしょ。うまくいったなら、脅せばいい」
「はいはい。時間稼ぎしたって無駄だから」
そんな馬鹿ではなかったようだ。すぐに間をつめられ腕を掴まれる。
喧嘩をしたことのない佐城だが、家墨を守るためにと、掴まれた腕を力をこめて引き寄せながらの蹴りを入れる。
予想外の副会長の反撃で男はあっさりと倒れる。
しかし残りの男達がすぐに目配せして2人がかりで佐城に向かう。
その1人の拳を佐城はかわし、もう1人の拳は腕でガードする。
ガードした腕がしびれて止まっていれば身体を倒される。
さすがに自分の身の危険を感じた時に待ち人が来た。
「お前等、なにやってる!」
青井の低い声が響く。
「うわ。風紀!」
男達は慌てて逃げ出すがあっというまに青井にのされていく。
「大丈夫か?」
「え。あ、…はい」
呆気にとられていた佐城。声をかけられたことによって我に返った。
「あ、カスミ!カスミっ」
家墨の身体を揺するが反応はない。
「…薬か?こいつらは俺が処理しておくから会長はひとまず部屋に連れていくといい」
「ええ。そうさてせもらいます」
青井が言う前からその気だった佐城は家墨の身体を持ち上げて振り返ることなく進んでいく。
一時間ほどして目覚めた家墨はひどく心配そうな佐城の顔を見た。
眠らされていて怖い思いをしたわけでもなく、けろっとしている家墨だったが、佐城はまだ寝ていないと駄目です!というので渋々その日一日はベッドの上で過ごすこととなった。
思ったより早く家墨の後ろ姿を見つける。
「カスミ!」
名を呼べば振り返った家墨。しかし、その時近くにいた生徒が妙に家墨に近い。
「あ?サジョウか。なん…ん?!」
いきなり布で口を塞がれた家墨は目眩をおこし意識をなくす。
「カスミ!!」
身体が倒れていく家墨を目にして驚きに慌て近づく佐城は冷静さを欠いていた。
不用意に近づいたせいで佐城にも布があてられようとする。そうなって頭が冷えた佐城は息を止めて薬をかぐのを防ぐ。
そして襲ってきた生徒を渾身の力で押し飛ばし、倒れている隙に家墨を抱えて近くの部屋へと入った。
奥のほうへといってから携帯電話をかける。
相手は風紀副委員長の青井だ。ちょっと前に押しつけられたもので風紀と連絡とることもあるかもしれないと仕方なく登録していたものである。
連絡を終えた後は机や椅子でバリケードをつくってみたが、襲ってきた生徒は1人ではなく3人だったので次々片づけられてしまう。
「おおっ、もう1人は誰かと思えば副会長じゃん。俺こっちのが好み」
「悪くないけど、やっぱ会長だろ。色気とかやべえ」
「おい。しゃべってんな」
佐城しか意識がしっかりしていないので3人は余裕だ。
佐城のほうは腹立ちつつも家墨をどう守れるかと冷静に考える。家墨の為なら怖いという感覚は薄い。
移動して逃げるということはできない。青井が来てくれることを望みに時間を稼ぐしかない。
「…よく、こんな馬鹿なまねができますね」
「だーいじょうぶ。失敗したって、それなら罰は軽くなるっしょ。うまくいったなら、脅せばいい」
「はいはい。時間稼ぎしたって無駄だから」
そんな馬鹿ではなかったようだ。すぐに間をつめられ腕を掴まれる。
喧嘩をしたことのない佐城だが、家墨を守るためにと、掴まれた腕を力をこめて引き寄せながらの蹴りを入れる。
予想外の副会長の反撃で男はあっさりと倒れる。
しかし残りの男達がすぐに目配せして2人がかりで佐城に向かう。
その1人の拳を佐城はかわし、もう1人の拳は腕でガードする。
ガードした腕がしびれて止まっていれば身体を倒される。
さすがに自分の身の危険を感じた時に待ち人が来た。
「お前等、なにやってる!」
青井の低い声が響く。
「うわ。風紀!」
男達は慌てて逃げ出すがあっというまに青井にのされていく。
「大丈夫か?」
「え。あ、…はい」
呆気にとられていた佐城。声をかけられたことによって我に返った。
「あ、カスミ!カスミっ」
家墨の身体を揺するが反応はない。
「…薬か?こいつらは俺が処理しておくから会長はひとまず部屋に連れていくといい」
「ええ。そうさてせもらいます」
青井が言う前からその気だった佐城は家墨の身体を持ち上げて振り返ることなく進んでいく。
一時間ほどして目覚めた家墨はひどく心配そうな佐城の顔を見た。
眠らされていて怖い思いをしたわけでもなく、けろっとしている家墨だったが、佐城はまだ寝ていないと駄目です!というので渋々その日一日はベッドの上で過ごすこととなった。
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