8 / 34
回復魔法をちょっとかけてみたら……
しおりを挟む
辺境のクマさんは困ったような顔をしている。
「こ、この傷ですか……」
「えぇ、回復魔法でならすぐに消えると思うのですが……」
レオナード殿下が代わりに答えた。
「我が国には回復魔法を使える魔導士がそれほどたくさんいるわけではないのです。それゆえに高位貴族や王族以外の命に関わること以外ではあまり使われないのです」
えこひいきなわけね。
クマさんも口を開いた。
「回復魔法はかなりの魔力を消失してしまいます。こんな顔の傷ごときに使うわけにはいきません。それにここまで大きな傷は回復魔法では治せないと言われました。」
はぁ? 治せない? 回復魔法は欠損部分を復元できるくらいの魔法なのよ。傷くらいちょちょいのちょいよ。
辺境伯はそう言うが顔の傷って大事よね。それにこのクマさんたいがい満身創痍なのよ。
我慢強いのかなんだか知らないけど身体ボロボロなのに戦うって言うの? 今の日本人にはいないタイプだわね。
私は治すことにした。嫌がられても絶対治してやる。
私は辺境伯閣下の前に出た。
「勝手に診させていただきました。閣下はお顔の傷以外にも身体に古傷がたくさんあるように感じます。肩から背中にかけての刀傷のせいで左肩が上がりにくかったり、左手の握力が弱かったり、痺れたり、いまでも天候などであちこち痛みが出たり、首も辛かったりしませんか?」
私の言葉に辺境伯は驚いているようだ。
「は、はい」
「そうなのか、ジーク? 私は全く気がつかなかった」
それを聞いた殿下は辛そうな顔をしている。
鑑定魔法で体調や身体の悪い部分はだいたいわかる。だから医者になろうと思った。お金がない人でも検査や手術をしなくても私の鑑定魔法と回復魔法でこっそり治せるからだ。
「では勝手に治しますね。私は回復魔法を使ったくらいで魔力がなくなったりしませんし、身体も辛くなりませんから」
「いや、しかし、私を治すよりもっと高貴な方を……」
何言ってるんだ? 辺境伯は高貴だろう。
「あなたが完全でいてくれないと私やこの国のみんなが困ります。あなたはこれからもこの国の辺境の地を死守していくのでしょう? あなたが倒れたら王都は大変なことになります」
私の言葉に殿下はハッとしたようだ。
「そうだよジーク。お前が元気で辺境の地を守ってくれているから私達は安心していられるんだ。お前にもしものことがあったら我が国はどうなる」
殿下は辺境伯閣下を信頼して頼りにしているんだな。
「アイリ殿、ジークを頼む。アイリ殿が大丈夫なら回復魔法でジークを元気にしてやってほしい」
殿下は私に頭を下げた。
「でも……しかし……」
辺境伯はまだグダグダ言っている。
「主人が頭を下げているのにまだグダグダ言うんですか、もう諦めて腹を括りなさい。私はあなたを治します!」
私が大きな声で怒鳴ると辺境伯は大人しくなった。
「は、はい。よろしくお願いします」
「任せて」
私は辺境伯の身体の傷がなくなり、身体の調子が良くなるように祈る。
すると私から光とキラキラした光の粒子が湧き出てきた。それが辺境伯の身体をすっぽりと包み込む。
皆、ポカンとした顔でそれを見ているようだ。
光は身体が良くなれば勝手に消える。
しばらくキラキラしていたが光が消えるとともに顔の傷も消えていた。
「ジーク、傷が、傷がないぞ! 背中は?背中はどうだ?」
殿下が顔の傷が無くなったことに気がついたようだ。辺境伯に近づき上着をむしり取りシャツを剥がした。
「無い! 無いぞ。ジーク、背中の傷も無い。それに他の小さい傷も消えている。凄い! アイリ殿は大丈夫か?」
私の方を心配そうに見る。
「私は大丈夫ですわ。元気そのものです。これくらいの回復魔法、痛くも痒くもありませんわ」
ふふふと笑ってみた。
辺境伯は……、あれ? 号泣してる。
「聖女殿、有難うございます。あなた様のおかげで私は長年苦しんでいた痛みや痺れから解放されました。嘘のように身体が軽い。腕もこのように軽々上がります。これなら魔獣や魔物、いやドラゴンや魔王も討ち果たせそうです」
あらあら大袈裟ですこと。でも楽になったのなら良かったわ。
辺境伯は急に私の前に来て足元に跪いた。そして剣を差し出す。
「聖女殿、私、ジークヴァルト・フランケンハイムは騎士の誓いをあなたに捧げます。私は一生あなたの騎士として、あなたを守り、あなたに尽くし、あなたに命を捧げます。この剣をお受け取り下さい」
え~! まさかの騎士の誓い。
いや、困るわ。重い重い。こんな事くらいでそんな大袈裟な。
しかし、騎士の誓いなんて見るのは前世以来ね。やっぱり受け取らなきゃダメよね。受け取らないと辺境伯も困るわね。
殿下の顔を見ると「受け取れ、受け取ってくれ」と懇願している。
トゥルンヴァルト公爵も令嬢も目で受け取ってくれと訴えている。
受け取るしか無いようだ。こんな大きなきクマさんの命を預かっちゃうの。参ったわね。
私は剣を受け取り、辺境伯の肩に乗せた。そしてその刃を辺境伯に向ける。辺境伯はその刃に口付ける。
「我、汝を我の騎士に任命する。汝の騎士の誓いを受け取ります」
私はそう言って剣を鞘におさめ、辺境伯に渡す。
ひょんなことで専属騎士を得てしまった。
*騎士の誓いは作者の世界の騎士の誓いということで、本来の騎士の誓いとはかなり違うと思います。
ファンタジーの世界のお話ということでご理解下さいませ。
「こ、この傷ですか……」
「えぇ、回復魔法でならすぐに消えると思うのですが……」
レオナード殿下が代わりに答えた。
「我が国には回復魔法を使える魔導士がそれほどたくさんいるわけではないのです。それゆえに高位貴族や王族以外の命に関わること以外ではあまり使われないのです」
えこひいきなわけね。
クマさんも口を開いた。
「回復魔法はかなりの魔力を消失してしまいます。こんな顔の傷ごときに使うわけにはいきません。それにここまで大きな傷は回復魔法では治せないと言われました。」
はぁ? 治せない? 回復魔法は欠損部分を復元できるくらいの魔法なのよ。傷くらいちょちょいのちょいよ。
辺境伯はそう言うが顔の傷って大事よね。それにこのクマさんたいがい満身創痍なのよ。
我慢強いのかなんだか知らないけど身体ボロボロなのに戦うって言うの? 今の日本人にはいないタイプだわね。
私は治すことにした。嫌がられても絶対治してやる。
私は辺境伯閣下の前に出た。
「勝手に診させていただきました。閣下はお顔の傷以外にも身体に古傷がたくさんあるように感じます。肩から背中にかけての刀傷のせいで左肩が上がりにくかったり、左手の握力が弱かったり、痺れたり、いまでも天候などであちこち痛みが出たり、首も辛かったりしませんか?」
私の言葉に辺境伯は驚いているようだ。
「は、はい」
「そうなのか、ジーク? 私は全く気がつかなかった」
それを聞いた殿下は辛そうな顔をしている。
鑑定魔法で体調や身体の悪い部分はだいたいわかる。だから医者になろうと思った。お金がない人でも検査や手術をしなくても私の鑑定魔法と回復魔法でこっそり治せるからだ。
「では勝手に治しますね。私は回復魔法を使ったくらいで魔力がなくなったりしませんし、身体も辛くなりませんから」
「いや、しかし、私を治すよりもっと高貴な方を……」
何言ってるんだ? 辺境伯は高貴だろう。
「あなたが完全でいてくれないと私やこの国のみんなが困ります。あなたはこれからもこの国の辺境の地を死守していくのでしょう? あなたが倒れたら王都は大変なことになります」
私の言葉に殿下はハッとしたようだ。
「そうだよジーク。お前が元気で辺境の地を守ってくれているから私達は安心していられるんだ。お前にもしものことがあったら我が国はどうなる」
殿下は辺境伯閣下を信頼して頼りにしているんだな。
「アイリ殿、ジークを頼む。アイリ殿が大丈夫なら回復魔法でジークを元気にしてやってほしい」
殿下は私に頭を下げた。
「でも……しかし……」
辺境伯はまだグダグダ言っている。
「主人が頭を下げているのにまだグダグダ言うんですか、もう諦めて腹を括りなさい。私はあなたを治します!」
私が大きな声で怒鳴ると辺境伯は大人しくなった。
「は、はい。よろしくお願いします」
「任せて」
私は辺境伯の身体の傷がなくなり、身体の調子が良くなるように祈る。
すると私から光とキラキラした光の粒子が湧き出てきた。それが辺境伯の身体をすっぽりと包み込む。
皆、ポカンとした顔でそれを見ているようだ。
光は身体が良くなれば勝手に消える。
しばらくキラキラしていたが光が消えるとともに顔の傷も消えていた。
「ジーク、傷が、傷がないぞ! 背中は?背中はどうだ?」
殿下が顔の傷が無くなったことに気がついたようだ。辺境伯に近づき上着をむしり取りシャツを剥がした。
「無い! 無いぞ。ジーク、背中の傷も無い。それに他の小さい傷も消えている。凄い! アイリ殿は大丈夫か?」
私の方を心配そうに見る。
「私は大丈夫ですわ。元気そのものです。これくらいの回復魔法、痛くも痒くもありませんわ」
ふふふと笑ってみた。
辺境伯は……、あれ? 号泣してる。
「聖女殿、有難うございます。あなた様のおかげで私は長年苦しんでいた痛みや痺れから解放されました。嘘のように身体が軽い。腕もこのように軽々上がります。これなら魔獣や魔物、いやドラゴンや魔王も討ち果たせそうです」
あらあら大袈裟ですこと。でも楽になったのなら良かったわ。
辺境伯は急に私の前に来て足元に跪いた。そして剣を差し出す。
「聖女殿、私、ジークヴァルト・フランケンハイムは騎士の誓いをあなたに捧げます。私は一生あなたの騎士として、あなたを守り、あなたに尽くし、あなたに命を捧げます。この剣をお受け取り下さい」
え~! まさかの騎士の誓い。
いや、困るわ。重い重い。こんな事くらいでそんな大袈裟な。
しかし、騎士の誓いなんて見るのは前世以来ね。やっぱり受け取らなきゃダメよね。受け取らないと辺境伯も困るわね。
殿下の顔を見ると「受け取れ、受け取ってくれ」と懇願している。
トゥルンヴァルト公爵も令嬢も目で受け取ってくれと訴えている。
受け取るしか無いようだ。こんな大きなきクマさんの命を預かっちゃうの。参ったわね。
私は剣を受け取り、辺境伯の肩に乗せた。そしてその刃を辺境伯に向ける。辺境伯はその刃に口付ける。
「我、汝を我の騎士に任命する。汝の騎士の誓いを受け取ります」
私はそう言って剣を鞘におさめ、辺境伯に渡す。
ひょんなことで専属騎士を得てしまった。
*騎士の誓いは作者の世界の騎士の誓いということで、本来の騎士の誓いとはかなり違うと思います。
ファンタジーの世界のお話ということでご理解下さいませ。
30
お気に入りに追加
735
あなたにおすすめの小説

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

悪役令嬢?いま忙しいので後でやります
みおな
恋愛
転生したその世界は、かつて自分がゲームクリエーターとして作成した乙女ゲームの世界だった!
しかも、すべての愛を詰め込んだヒロインではなく、悪役令嬢?
私はヒロイン推しなんです。悪役令嬢?忙しいので、後にしてください。

【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

二度目の婚約者には、もう何も期待しません!……そう思っていたのに、待っていたのは年下領主からの溺愛でした。
当麻月菜
恋愛
フェルベラ・ウィステリアは12歳の時に親が決めた婚約者ロジャードに相応しい女性になるため、これまで必死に努力を重ねてきた。
しかし婚約者であるロジャードはあっさり妹に心変わりした。
最後に人間性を疑うような捨て台詞を吐かれたフェルベラは、プツンと何かが切れてロジャードを回し蹴りしをかまして、6年という長い婚約期間に終止符を打った。
それから三ヶ月後。島流し扱いでフェルベラは岩山ばかりの僻地ルグ領の領主の元に嫁ぐ。愛人として。
婚約者に心変わりをされ、若い身空で愛人になるなんて不幸だと泣き崩れるかと思いきや、フェルベラの心は穏やかだった。
だって二度目の婚約者には、もう何も期待していないから。全然平気。
これからの人生は好きにさせてもらおう。そう決めてルグ領の領主に出会った瞬間、期待は良い意味で裏切られた。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

婚約破棄を突き付けてきた貴方なんか助けたくないのですが
夢呼
恋愛
エリーゼ・ミレー侯爵令嬢はこの国の第三王子レオナルドと婚約関係にあったが、当の二人は犬猿の仲。
ある日、とうとうエリーゼはレオナルドから婚約破棄を突き付けられる。
「婚約破棄上等!」
エリーゼは喜んで受け入れるが、その翌日、レオナルドは行方をくらました!
殿下は一体どこに?!
・・・どういうわけか、レオナルドはエリーゼのもとにいた。驚くべき姿で。
殿下、どうして私があなたなんか助けなきゃいけないんですか?
本当に迷惑なんですけど。
※世界観は非常×2にゆるいです。
文字数が多くなりましたので、短編から長編へ変更しました。申し訳ありません。
カクヨム様にも投稿しております。
レオナルド目線の回は*を付けました。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる