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辺境のクマさん
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レオナード殿下は辺境伯閣下を部屋に招き入れた。
「アイリ殿、ブランケンハイム辺境伯だ。東の辺境の地、ブランケンハイム領の領主だ」
私は立ち上がった。
「お初にお目にかかります。アイリ、イワクラと申します」
とりあえずカーテシーをした。
「東の辺境伯をしております、ジークヴァルト・ブランケンハイムと申します」
そこに立つ、その人は屈強な武人といった感じだな。寡黙で威圧感が凄い。ファンタジー小説に出てくる辺境伯は皆こんな感じだな。
よく見ると顔は整ったイケメンだ。ただ傷痕があるから怖く見える。
回復魔法で治せそうだけど、怖そうに見えるようにわざと治してないのかしら?
この国には前世で生きていた国と同じくらいの魔法は使えるみたいなのに光魔法の使い手は少ないのだろうか?
私は勝手に鑑定魔法でこの辺境伯を見てみた。
なんだ、良い人じゃない。戦闘能力が凄い。統率力もあるし、魔力も強い。ただ不器用だわね。もっと口に出せば良いのに。身体はひどいわね。肩から背中へかけての刀傷が酷いわ。肩が上がりにくいのじゃないかしら? 辛いだろうに。武士は食わねど高楊枝なのか? 回復魔法で治してもらえばいいのに。
しかし、このクマさん、なんでここに来たのだろう。
「ジークは怖そうに見えるがとても優しい男だ。家督を継ぐまでは騎士団長をしていて、何度も私も助けてもらっている」
黙ったままの私を見て、殿下は怖がっていると勘違いしたのだろう。
私は前世で無実の罪で捕らえられた時「私がやりました」とのひと言を言わせるために、王太子や聖女の命令で大男達から酷い拷問を受けた。
まぁ、魔法で痛みを感じなくしたり、怪我を治したりしたのでダメージは全くなかったのだが、その時に私を拷問するために雇われた身体が大きくて威圧感のある悪人をたくさん見ている。
鑑定魔法を使って、中身を見ても彼らは真っ黒な悪人だった。
そんなのを知っているのでブランケンハイム辺境伯など身体が大きいだけのとても善良な良い人にしか思えない。辺境のイケメンクマさんと言った感じだろうか。
殿下は話を続ける。
「今回、アイリ殿にお願いしたいのはブランケンハイムは領内にある、何百年か前に聖女が張った結界の修復なんだ。年月のせいか、少し薄くなり綻んできている。そこから瘴気や小さな魔獣や魔物が入り込んできている。ジークや辺境の騎士団が魔獣や魔物は退治してくれているが、綻びがどんどん大きくなってきていて、我が国へ入り込む瘴気も半端な量ではなくなってきている。何人もの魔導士を行かせたが綻びの修繕はまったくうまくいかない。それで我が国を助けてもらおうとそなたを召喚したのだ」
なるほど、穴を埋めろってことなのね。
「わかりました。どんな状態なのか現地に行ってみたいです」
私がそう言うと殿下は嬉しそうに微笑んだ。
「そう言ってもらえるとありがたい。詳しいことはジークに聞いてもらえないだろうか」
「わかりました。辺境伯閣下色々お伺いしてもよろしいですか?」
「はい」
私の言葉にクマさん、いや辺境伯閣下は快い返事をしてくれた。
今いちばん私が知りたいのはなぜ顔や身体の傷を治さないかだ。
全く結界とも瘴気とも魔獣や魔物とも関係ないが興味本位で知りたい。
「その……関係ないといえば関係ないのですが、そのお顔の傷はなぜ回復魔法で治さないのですか?」
私の言葉にこの部屋にいる全員が引いた気がした。
「アイリ殿、ブランケンハイム辺境伯だ。東の辺境の地、ブランケンハイム領の領主だ」
私は立ち上がった。
「お初にお目にかかります。アイリ、イワクラと申します」
とりあえずカーテシーをした。
「東の辺境伯をしております、ジークヴァルト・ブランケンハイムと申します」
そこに立つ、その人は屈強な武人といった感じだな。寡黙で威圧感が凄い。ファンタジー小説に出てくる辺境伯は皆こんな感じだな。
よく見ると顔は整ったイケメンだ。ただ傷痕があるから怖く見える。
回復魔法で治せそうだけど、怖そうに見えるようにわざと治してないのかしら?
この国には前世で生きていた国と同じくらいの魔法は使えるみたいなのに光魔法の使い手は少ないのだろうか?
私は勝手に鑑定魔法でこの辺境伯を見てみた。
なんだ、良い人じゃない。戦闘能力が凄い。統率力もあるし、魔力も強い。ただ不器用だわね。もっと口に出せば良いのに。身体はひどいわね。肩から背中へかけての刀傷が酷いわ。肩が上がりにくいのじゃないかしら? 辛いだろうに。武士は食わねど高楊枝なのか? 回復魔法で治してもらえばいいのに。
しかし、このクマさん、なんでここに来たのだろう。
「ジークは怖そうに見えるがとても優しい男だ。家督を継ぐまでは騎士団長をしていて、何度も私も助けてもらっている」
黙ったままの私を見て、殿下は怖がっていると勘違いしたのだろう。
私は前世で無実の罪で捕らえられた時「私がやりました」とのひと言を言わせるために、王太子や聖女の命令で大男達から酷い拷問を受けた。
まぁ、魔法で痛みを感じなくしたり、怪我を治したりしたのでダメージは全くなかったのだが、その時に私を拷問するために雇われた身体が大きくて威圧感のある悪人をたくさん見ている。
鑑定魔法を使って、中身を見ても彼らは真っ黒な悪人だった。
そんなのを知っているのでブランケンハイム辺境伯など身体が大きいだけのとても善良な良い人にしか思えない。辺境のイケメンクマさんと言った感じだろうか。
殿下は話を続ける。
「今回、アイリ殿にお願いしたいのはブランケンハイムは領内にある、何百年か前に聖女が張った結界の修復なんだ。年月のせいか、少し薄くなり綻んできている。そこから瘴気や小さな魔獣や魔物が入り込んできている。ジークや辺境の騎士団が魔獣や魔物は退治してくれているが、綻びがどんどん大きくなってきていて、我が国へ入り込む瘴気も半端な量ではなくなってきている。何人もの魔導士を行かせたが綻びの修繕はまったくうまくいかない。それで我が国を助けてもらおうとそなたを召喚したのだ」
なるほど、穴を埋めろってことなのね。
「わかりました。どんな状態なのか現地に行ってみたいです」
私がそう言うと殿下は嬉しそうに微笑んだ。
「そう言ってもらえるとありがたい。詳しいことはジークに聞いてもらえないだろうか」
「わかりました。辺境伯閣下色々お伺いしてもよろしいですか?」
「はい」
私の言葉にクマさん、いや辺境伯閣下は快い返事をしてくれた。
今いちばん私が知りたいのはなぜ顔や身体の傷を治さないかだ。
全く結界とも瘴気とも魔獣や魔物とも関係ないが興味本位で知りたい。
「その……関係ないといえば関係ないのですが、そのお顔の傷はなぜ回復魔法で治さないのですか?」
私の言葉にこの部屋にいる全員が引いた気がした。
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