24 / 25
王妃の失脚 4
しおりを挟む
国王は急ぎ王都に戻ったが、王妃は安全の為と国王から派遣された護衛と、侍女に囲まれて一人宿泊先に残された。
襲撃して来た者は、ハービー侯爵家の手の者だった。
王妃が襲撃されるという情報がはいったから、助けに来たと口を揃えて言うのだった。
ハービー侯爵が急いで王宮にやって来て、王の前で膝まづいて
「国王陛下、王妃殿下を襲撃する計画があると知らされまして、お守りせねば、陛下の護衛のお手伝いでもできればと駆けつけたのです。決して陛下を害するつもりなどありません。ただ王妃殿下は娘です。可愛い娘です。守りたいと思いました。ただの親心です」
「いいわけはそれだけか?」
「信じてくださいませ」
「襲撃計画など誰が知らせたのだ?」
「それは・・・・」
「言えぬのか?」
「城で働いている者が・・・」
「そうか、名前など言わぬでも良い。今調べておるからな」
「しばらく城に滞在するがいい。案内させる」
護衛に挟まれてハービー侯爵が案内された部屋は窓に鉄格子はあれど、居心地のいい部屋だった。
国王はテリウスもジョージも愛していたが、王にしたいのは一番可愛いリチャードだった。
そしてリチャードが王になるには、いい政治をするにはジョージが必要だった。
そのジョージに毒を持った王妃は許せなかったのだ。悩んでいる王の元にエース公爵がやってきて、いい計画を教えてくれた。
つまり、ハービー侯爵に王妃を狙う者がいると流せば、守るためにやって来ると。あとはそいつらを襲撃者とすれば良いと・・・・・
ハービー侯爵家がくるかどうか、半信半疑だったが、彼らはやって来た。確実に警備の薄い所を通り、正確に国王夫妻の寝室を目指してきた。
直前になって夫妻の部屋を変更したが、王妃はなにも気にしていない様子だったが、王妃付きの侍女の一人が動揺したようだった。
ジョージの毒殺未遂も含めて城では大掛かりな操作が行われ、ある侍女の部屋にあったメモ用紙が問題になり、その侍女が古着屋に売ったものが犯人の侍女の服だったことがわかった。その侍女は鍵が開いていたので、部屋にはいりつい盗みをしてしまったと言うが、その後謎の人物と接触しているのを見たと証言する者が出て、地下の取調室に送られた。
事件はハービー侯爵は騙されたのではないかと言う事になり、決着がついたが、間違いとはいえ国王の元に武装して乗り込んだと言う事実は残り、王妃は城でなかば幽閉される形となり、公の場に現れなくなり、王子たちとも許可がないとできなくなった。
テリウスと一緒に学院に通う予定の者も留学するなどして、数が少なくなった。
計画を立てた三人は、こんなにうまく行って大丈夫なのだろうか、この国はと思っていた。
最近、ジョージのまわりがうるさくなって来ている。テリウスの周りにいた者がジョージの周りに移ってきたのだ。
いつも目立たぬようになさっているが、国王も王妃もジョージを一番頼りにしていたのは、間違いない。
それなら、もう遠慮しないで王を目指して欲しい。それが民の為になるから。
自分の欲望ではなく、民の為と言うのを強調してすりよってくる連中だ。
三人、ラムとフレデリックとジョージは夕食を取りながら、話し合いをしたが、
「手の者が増えるのはいいが、信頼できる者を揃えるのは大変だな」とジョージが言えば
「信頼しなければいいのでは?」とフレデリックが言うと
「単純に正論を言うなよ」とラムが受け
「大丈夫だ。ちょっと愚痴ってみただけさ」とジョージが締めた。
そんなある日エース公爵が殺された。
襲撃して来た者は、ハービー侯爵家の手の者だった。
王妃が襲撃されるという情報がはいったから、助けに来たと口を揃えて言うのだった。
ハービー侯爵が急いで王宮にやって来て、王の前で膝まづいて
「国王陛下、王妃殿下を襲撃する計画があると知らされまして、お守りせねば、陛下の護衛のお手伝いでもできればと駆けつけたのです。決して陛下を害するつもりなどありません。ただ王妃殿下は娘です。可愛い娘です。守りたいと思いました。ただの親心です」
「いいわけはそれだけか?」
「信じてくださいませ」
「襲撃計画など誰が知らせたのだ?」
「それは・・・・」
「言えぬのか?」
「城で働いている者が・・・」
「そうか、名前など言わぬでも良い。今調べておるからな」
「しばらく城に滞在するがいい。案内させる」
護衛に挟まれてハービー侯爵が案内された部屋は窓に鉄格子はあれど、居心地のいい部屋だった。
国王はテリウスもジョージも愛していたが、王にしたいのは一番可愛いリチャードだった。
そしてリチャードが王になるには、いい政治をするにはジョージが必要だった。
そのジョージに毒を持った王妃は許せなかったのだ。悩んでいる王の元にエース公爵がやってきて、いい計画を教えてくれた。
つまり、ハービー侯爵に王妃を狙う者がいると流せば、守るためにやって来ると。あとはそいつらを襲撃者とすれば良いと・・・・・
ハービー侯爵家がくるかどうか、半信半疑だったが、彼らはやって来た。確実に警備の薄い所を通り、正確に国王夫妻の寝室を目指してきた。
直前になって夫妻の部屋を変更したが、王妃はなにも気にしていない様子だったが、王妃付きの侍女の一人が動揺したようだった。
ジョージの毒殺未遂も含めて城では大掛かりな操作が行われ、ある侍女の部屋にあったメモ用紙が問題になり、その侍女が古着屋に売ったものが犯人の侍女の服だったことがわかった。その侍女は鍵が開いていたので、部屋にはいりつい盗みをしてしまったと言うが、その後謎の人物と接触しているのを見たと証言する者が出て、地下の取調室に送られた。
事件はハービー侯爵は騙されたのではないかと言う事になり、決着がついたが、間違いとはいえ国王の元に武装して乗り込んだと言う事実は残り、王妃は城でなかば幽閉される形となり、公の場に現れなくなり、王子たちとも許可がないとできなくなった。
テリウスと一緒に学院に通う予定の者も留学するなどして、数が少なくなった。
計画を立てた三人は、こんなにうまく行って大丈夫なのだろうか、この国はと思っていた。
最近、ジョージのまわりがうるさくなって来ている。テリウスの周りにいた者がジョージの周りに移ってきたのだ。
いつも目立たぬようになさっているが、国王も王妃もジョージを一番頼りにしていたのは、間違いない。
それなら、もう遠慮しないで王を目指して欲しい。それが民の為になるから。
自分の欲望ではなく、民の為と言うのを強調してすりよってくる連中だ。
三人、ラムとフレデリックとジョージは夕食を取りながら、話し合いをしたが、
「手の者が増えるのはいいが、信頼できる者を揃えるのは大変だな」とジョージが言えば
「信頼しなければいいのでは?」とフレデリックが言うと
「単純に正論を言うなよ」とラムが受け
「大丈夫だ。ちょっと愚痴ってみただけさ」とジョージが締めた。
そんなある日エース公爵が殺された。
応援ありがとうございます!
8
お気に入りに追加
67
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる