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証言
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〇漁協事務所。昼。
県警の刑事、越智絵里香と先輩刑事の久保木 孝明(42)が聞き込みをしている。
T「県警捜査一課、久保木 孝明(42)」
久保木「組合長はどんな様子でしたか?」
女性職員たち数名が答えている。
女性職員A「まさか、組合長が村長を殺すなんて…」
女性職員B「でも、組合長、村長に復讐するってずっと言ってました」
女性職員C「私も殺してやるって叫んでるのを何度も聞きました」
〇スナック亜矢子。店内。
亜矢子に聞き込みをしている絵里香と久保木刑事。
久保木「事件の夜、組合長はこちらで飲んでいたそうですね」
亜矢子「ええ。あの晩は武藤さん、かなり飲んでいましたよ。息子さんが殺されてから毎晩、そんな感じでしたがね」
〇フェリー乗り場。
小西 久美子「あの晩、酔っぱらった組合長が歩いているところを見ました」
〇女岩島食堂。
浦野 綾花「店の前を通るのを見ました。殺してやるって呟きながら歩いていたので怖かったです」
〇村長宅。
涙をハンカチで拭いながら話す房江。
房江「夜に突然、組合長が凄い剣幕で押しかけて来て…。話があるからってうちの人、無理やり連れ出されたんです。まさか、こんなことになるなんて…」
〇岬の灯台。
崖の上から下を覗き込む久保木刑事。
しゃがんで、足元の地面を確認する絵里香。
絵里香「二人が争った跡もありますね」
久保木「目撃者の証言もすべて一致してるし、こりゃ間違いないな。息子を殺されて村長を怨んでいた組合長が、もみ合ううちに二人とも足を滑らせたんだろう」
絵里香「あるいは組合長が村長を呼び出して殺害し、自分も自殺したってとこですね」
○派出所。
派出所に立ち寄った絵里香と久保木刑事。
島の駐在、三好良介が激しく動揺している。
三好「こんなのおかしい!おかしいですよ!」
久保木、三好の胸を軽く叩く。
久保木「落着け!三好巡査!」
三好「これまで何十年もこの島には事件らしい事件なんてなかったんですよ。それがこの1か月で立て続けに5人も人が死んどるんです!異常事態ですよ!」
絵里香「悪いことってのは続くものよ」
三好「何かが起きとるんです!俺の想像もつかないことが…」
絵里香と久保木刑事、顔を見合わせ、肩をすくめる。
○フェリー。甲板。
絵里香と久保木刑事がフェリーに乗って島を出てゆく。
久保木刑事「あの若い巡査。かなり精神的に追い込まれてるな」
絵里香「もともとこの島出身で、組合長とも親しかったそうですから、ショックなんでしょうね」
久保木刑事「大丈夫かな……」
T「久保木刑事の悪い予感は当たった。その数日後、派出所でピストル自殺をしている三好巡査の死体が発見された。近隣の女性達は口々に、三好巡査の様子がおかしかったと証言した」
県警の刑事、越智絵里香と先輩刑事の久保木 孝明(42)が聞き込みをしている。
T「県警捜査一課、久保木 孝明(42)」
久保木「組合長はどんな様子でしたか?」
女性職員たち数名が答えている。
女性職員A「まさか、組合長が村長を殺すなんて…」
女性職員B「でも、組合長、村長に復讐するってずっと言ってました」
女性職員C「私も殺してやるって叫んでるのを何度も聞きました」
〇スナック亜矢子。店内。
亜矢子に聞き込みをしている絵里香と久保木刑事。
久保木「事件の夜、組合長はこちらで飲んでいたそうですね」
亜矢子「ええ。あの晩は武藤さん、かなり飲んでいましたよ。息子さんが殺されてから毎晩、そんな感じでしたがね」
〇フェリー乗り場。
小西 久美子「あの晩、酔っぱらった組合長が歩いているところを見ました」
〇女岩島食堂。
浦野 綾花「店の前を通るのを見ました。殺してやるって呟きながら歩いていたので怖かったです」
〇村長宅。
涙をハンカチで拭いながら話す房江。
房江「夜に突然、組合長が凄い剣幕で押しかけて来て…。話があるからってうちの人、無理やり連れ出されたんです。まさか、こんなことになるなんて…」
〇岬の灯台。
崖の上から下を覗き込む久保木刑事。
しゃがんで、足元の地面を確認する絵里香。
絵里香「二人が争った跡もありますね」
久保木「目撃者の証言もすべて一致してるし、こりゃ間違いないな。息子を殺されて村長を怨んでいた組合長が、もみ合ううちに二人とも足を滑らせたんだろう」
絵里香「あるいは組合長が村長を呼び出して殺害し、自分も自殺したってとこですね」
○派出所。
派出所に立ち寄った絵里香と久保木刑事。
島の駐在、三好良介が激しく動揺している。
三好「こんなのおかしい!おかしいですよ!」
久保木、三好の胸を軽く叩く。
久保木「落着け!三好巡査!」
三好「これまで何十年もこの島には事件らしい事件なんてなかったんですよ。それがこの1か月で立て続けに5人も人が死んどるんです!異常事態ですよ!」
絵里香「悪いことってのは続くものよ」
三好「何かが起きとるんです!俺の想像もつかないことが…」
絵里香と久保木刑事、顔を見合わせ、肩をすくめる。
○フェリー。甲板。
絵里香と久保木刑事がフェリーに乗って島を出てゆく。
久保木刑事「あの若い巡査。かなり精神的に追い込まれてるな」
絵里香「もともとこの島出身で、組合長とも親しかったそうですから、ショックなんでしょうね」
久保木刑事「大丈夫かな……」
T「久保木刑事の悪い予感は当たった。その数日後、派出所でピストル自殺をしている三好巡査の死体が発見された。近隣の女性達は口々に、三好巡査の様子がおかしかったと証言した」
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