スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ

文字の大きさ
528 / 731

第528話 また愚かな貴族ら

しおりを挟む
 今までの愚かな貴族らとは違う方法で、ポーションパンの独占を確保しようと画策していたのだが。

 憎き、イシュラリア家の娘が近くにいるのは想定外だった。

 何故か子どもが店の一員だと調べにはあったから、そいつを捕縛して製造員であるケントとやらを誘き出して……我が屋敷のみでポーションパンを作らせようと計画していたところを!!

 イシュラリア家の娘は陛下が認めるほどの稀代の武道の使い手。下手な騎士よりも格上の存在だ。少し油断はしたらしいが、すぐに対処され……子どももだが派遣したゴロツキは生産ギルドに確保されてしまった!?

 ギルドマスターは元凄腕の冒険者で、顔なども広い。

 加えて、風の噂に聞いたがあの街の随一の精霊師である冒険者ギルドのマスターと婚約したとも。であれば、精霊師の能力で我が屋敷を特定されかねない!?

 これはすぐに逃げるべきだ!!


「ドバリュド子爵? あいにくだが、俺っちらは手を引かせてもらうぜ」

「な……に!?」


 計画に加担してくれていた商人が、いきなりそう言い出した!? 逃げるにしても罪を一手に私だけに負わすとは何事だ!?

 私が掴みかかろうとしたが、そいつはひょいと私の拳を避けた。


「無謀ではなかったが、イシュラリア伯爵家にも伝わったんなら終わりだ。あちらさんの実力、今はとんでも無いのにあんた様は気づいてないだろ?」


 じゃあな、と商人は逃げようと窓を割ったのだが。

 先に何かがすり抜けてきて、炎を奴に浴びせて火だるまにしたのだった!?


『……あだなす者は人っ子一人逃がさん』


 老齢手前の外見を持つ精霊。

 かなりランクの高い精霊のように見える……おそらく、リオーネのギルマスの精霊やもしれん! もうここまで嗅ぎつけてきたのか!?


「……くそ!」


 まだ数時間も経っていないのに対処が早すぎる。

 このままだと、報告が王城の陛下のところに行き着くのも時間の問題だ。私自身の爵位剥奪どころか……陛下の友人を捕縛しようとした罪で牢獄されてしまう。

 それでもまだ可愛いものだろうが、一門破滅くらいあの方の場合やりかねない。

 それだったら、今すべきことは!!


(領土を捨ててでも逃げれば!!)


 阿呆な解答しか出てこないくらい、慌てて逃げることしか出来なかった!?

 何故なら、あの炎を見て生きていられるわけがないからだ!!

 追いつかれるだろうが、走って走って玄関の扉に手をかけて外に逃げ出そうとしたが。


「レーザーソード!」


 若い男の声が響き、私の目の前に光る剣を振り下ろそうとしてきたのだった。


(ああ、死ぬのか……)


 諦めの境地に至ったが、気がついたら頃には縄で拘束され……強者揃いのような冒険者たちに囲まれていたのだった。
しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

婚約破棄されたショックですっ転び記憶喪失になったので、第二の人生を歩みたいと思います

ととせ
恋愛
「本日この時をもってアリシア・レンホルムとの婚約を解消する」 公爵令嬢アリシアは反論する気力もなくその場を立ち去ろうとするが…見事にすっ転び、記憶喪失になってしまう。 本当に思い出せないのよね。貴方たち、誰ですか? 元婚約者の王子? 私、婚約してたんですか? 義理の妹に取られた? 別にいいです。知ったこっちゃないので。 不遇な立場も過去も忘れてしまったので、心機一転新しい人生を歩みます! この作品は小説家になろうでも掲載しています

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

処理中です...