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ホットココア ※
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日常が全部壊れてしまったみたい。いつものアパートには、私とお姉ちゃんしかいなかったはずなのに、今はお姉ちゃんじゃない人がいる。
ちゅっちゅ、くちゅりというテレビや動画でしか聞いた事のない音が、私とひろしさんのくっついている所から生まれては消えてく。
「ん……は、あ……」
「好きだ」
頭の中はとっくにしびれていて、薄い色のついたモヤがかかっているよう。
「わ、わたし、ん……す……」
私も好きって伝えたいのに、彼のかさついた大きな唇がそれを邪魔する。
「……はぁ」
ようやく、彼の唇の動きが止まり体がもっとしびれてしまうような男の人のため息が漏れた。口の周りが、お互いの唾のせいで濡れているけれど、そんな事お構いなしに見つめ合う。
「ゆかりちゃん、そんな顔をして。他の男には絶対に見せないでね」
「見せないよぉ……」
かわいいかわいい繰り返しながら、ぎゅうぎゅう抱きしめて来る大きな人の腕の中は、ちょっと苦しいけれどそれがいい。ぽこっと浮き出た上腕の膨らみとか、固くなった胸とか、私にはないものだ。
そっと、彼の唇が耳の下に触れた。くすぐったさと、これからするんだと思うと、ぴくりと体が動く。
「あ、まって……まってぇ……」
「もう待たないよ。おとなしく帰ろうとした俺を、ここにとどまらせた責任をとってね」
「ちが、シャワーを浴びさせてぇ……」
一日中動いたし、リポーソに行くのに結構汗をかいた。恥ずかしいしちょっと怖いけれど、彼と一緒にいたい。せめて、綺麗な体で抱かれたかった。
「ああ、そうだね」
少し残念そうに、ひろしさんが私を離した。先にお風呂に入るように勧めると、ちょっと買い物にいくから先に入るように言われた。
「え? ひょっとして、か、帰っちゃうの?」
お風呂に入りたいなんて言ったから、興がそがれて彼がこれを機に帰るのかと青ざめた。すると、今日はそんなつもりがなかったから、用意していないと困ったように言われ、それが何か思い当たると、顔が熱くなった。
「あの……一個だけですケド、保健体育の授業でもらったやつならあります……」
「女の子がそんな心配しなくていい。それに、数年経っているでしょ? 大切な人に、そんな古いやつは使わないからね。すぐ戻って来るからお風呂に入って待ってて」
ちゅって私の唇に軽くキスをして、そのまま出て行ったひろしさんの背中を見送る。鍵を渡すのを忘れていたから、慌てて体を綺麗にして、一番かわいい下着を身につけて彼の帰りを待った。
「ひろしさん、お帰りなさい」
「…………」
私の姿を見て、帰って来たひろしさんがぽかんとした表情をしている。変な恰好だったかなって思ったら、顔を真っ赤にした彼が、いきなりぎゅって抱きしめて来た。
「あー、もうダメだ。もう我慢の限界。かわいすぎる」
「え? ひろしさん?」
「ゆかりちゃん、俺このまま君を抱くから」
帰ってきたらシャワーを浴びるかなって思っていたら、なんと、部屋用の服を着た私を見てそんな余裕がなくなったらしい。玄関先なのに、深いキスが始まった。せめてベッドに行きたいって、息も絶え絶えに言うと、奥の私のベッドに縦抱っこのような状態で軽々運ばれた。
「ゆかりちゃん、その恰好も俺の前以外では禁止」
「え? だって、普通のルームウェアだよ?」
「こんなにも胸元が無防備で、形がはっきりわかるし」
「きゃん」
ベッドの上に寝かされて、彼が覆いかぶさりながら、胸に手を当てられた。いきなりそんな所に触れられ、びっくりして胸を隠そうとしても、彼の力強い腕はびくともしない。そのまま、そっと彼の指が胸に沈みこむ。
「膝上のダボッとしたワンピースとか。ちょっとこうしたらすぐに見えちゃうでしょ?」
「あ、ん。くすぐった……」
厚手の薄ピンクのワンピースだから、いつもはスパッツを履いている。だけど、ちょっとでもセクシーにしたくて、その下は下着だけだ。
太ももをくすぐるように、裾を足の付け根までたくし上げらる。胸も隠したいし、下も隠したいけれど、そうもいかず、結局恥ずかしすぎて自分の顔を両手で隠した。
「はぁ……ゆかりちゃんは、何の気なしなのはわかっているけどねぇ……。全部、俺を煽ってるから」
「煽ってなんか……」
「そう?」
目の前が、自分で目を隠しているから真っ暗で、すうっと胸元まで涼しい風が当たった事で、裾が首のあたりまで一気にたくし上げられたのがわかった。下着だけが、大切な場所を隠している。
「やっ」
思わず、顔から手を離して、胸元を両手で、足を軽く曲げてきゅって内腿で下着を隠そうとしたけど、彼の手と足にそれを防がれた。
「ゆかりちゃん、綺麗だよ」
「あ、ひろしさ……」
私が真っ赤な顔を出した事で、すぐさまひろしさんがキスをしてきた。大きな体で上から覆いかぶされているから、どこにも逃げられず、ただ、彼の唇と手に翻弄される。熱が私の足先から頭の先まで暴れているみたいで、身の置き所がなくなった。
キスに縋るように夢中になりながらも、胸とアソコに施される彼の指からの刺激で、まるで自分の体じゃないかのようにピクンピクン体がひくつく。
手慣れた彼の動きに必死についていきたいのに、恥ずかしくて精一杯。初めて沸き起こる体の奥からの何かに逃れたくて身を捩った。
「ゆかりちゃん、脱がすよ」
何も考えられない。今すぐ体ごと隠れたいのに、彼の手の動きに合わせるように腕や肩を動かし腰をあげる。あっという間に何一つ身につけられていない姿を彼の目に晒した。
私の体が一糸まとわぬ姿になると、彼が体を起こして服を脱ぎ始める。少し汗ばんだ鍛え上げられた男性の胸板も、腹筋も何もかもが逞しくも色気があった。
「あ……」
全身が赤くなっているかもしれない。特に顔が熱い。目が潤んで、少し視界がぼやけそうなのに、くっきりと彼が手に持った四角い袋が見えた。
盛り上がった太ももの間に、今まで画像でモザイクがかけられた男の人のアレがそそり立っていた。あんなにも大きいものが入るのかと思うと、怖いというよりも、彼のだから早く受け止めたいって思う自分に少しびっくりする。
大きな手で、薄いピンクのゴムがそれに被された。
私のほうは、下着越しと、その間から直接触られていたから、まるでコップの底にたまっているホットココアの残りのようにどろどろになっている。ありえなくらい濡れそぼっているのが自分でもわかった。
力の入らない私の足を、彼の手で大きく広げられ、誰にも見られた事のない所まで、彼に隠さず見せた。足を閉じたいけれど、しっかり彼の体が入り込んでいるからそれも無理で、いよいよその時が来ると身構える。
「力を抜いていて。俺も慣れていないけど、なるべく優しく入れるから」
「は、はい……」
切っ先が、入口に当てられ、ゆっくり彼のが入って来る。大きすぎると思った彼のは、やっぱりすごく大きくて、入るはずがないと思った。なのに、私の体は、それを痛みを生じながら奥に入るがまましている。
「熱くて狭い……ゆかりちゃん、もう少し力を抜いて」
「無理ですぅ……」
思ったよりも痛い。覚悟していたつもりだったけれど、全身の神経がソコに集まっているかのよう。でも、彼を最後まで受け入れたいから、必死に彼にしがみ付いた。
「ごめん、もう少し我慢して」
「うん、うん……」
半分鳴き声だ。目から涙が零れる。彼が慰めるように、私にキスをしてくれるけれど、それですら、この痛みは治まらなかった。
物凄い長い時間耐えていたような気がする。やがて、彼の体と、私の体がぴったりくっつく。
やっと、全部受け入れる事が出来た事が、今までになかった程の幸せを感じる。このままずっと彼といたいと思った。
ちゅっちゅ、くちゅりというテレビや動画でしか聞いた事のない音が、私とひろしさんのくっついている所から生まれては消えてく。
「ん……は、あ……」
「好きだ」
頭の中はとっくにしびれていて、薄い色のついたモヤがかかっているよう。
「わ、わたし、ん……す……」
私も好きって伝えたいのに、彼のかさついた大きな唇がそれを邪魔する。
「……はぁ」
ようやく、彼の唇の動きが止まり体がもっとしびれてしまうような男の人のため息が漏れた。口の周りが、お互いの唾のせいで濡れているけれど、そんな事お構いなしに見つめ合う。
「ゆかりちゃん、そんな顔をして。他の男には絶対に見せないでね」
「見せないよぉ……」
かわいいかわいい繰り返しながら、ぎゅうぎゅう抱きしめて来る大きな人の腕の中は、ちょっと苦しいけれどそれがいい。ぽこっと浮き出た上腕の膨らみとか、固くなった胸とか、私にはないものだ。
そっと、彼の唇が耳の下に触れた。くすぐったさと、これからするんだと思うと、ぴくりと体が動く。
「あ、まって……まってぇ……」
「もう待たないよ。おとなしく帰ろうとした俺を、ここにとどまらせた責任をとってね」
「ちが、シャワーを浴びさせてぇ……」
一日中動いたし、リポーソに行くのに結構汗をかいた。恥ずかしいしちょっと怖いけれど、彼と一緒にいたい。せめて、綺麗な体で抱かれたかった。
「ああ、そうだね」
少し残念そうに、ひろしさんが私を離した。先にお風呂に入るように勧めると、ちょっと買い物にいくから先に入るように言われた。
「え? ひょっとして、か、帰っちゃうの?」
お風呂に入りたいなんて言ったから、興がそがれて彼がこれを機に帰るのかと青ざめた。すると、今日はそんなつもりがなかったから、用意していないと困ったように言われ、それが何か思い当たると、顔が熱くなった。
「あの……一個だけですケド、保健体育の授業でもらったやつならあります……」
「女の子がそんな心配しなくていい。それに、数年経っているでしょ? 大切な人に、そんな古いやつは使わないからね。すぐ戻って来るからお風呂に入って待ってて」
ちゅって私の唇に軽くキスをして、そのまま出て行ったひろしさんの背中を見送る。鍵を渡すのを忘れていたから、慌てて体を綺麗にして、一番かわいい下着を身につけて彼の帰りを待った。
「ひろしさん、お帰りなさい」
「…………」
私の姿を見て、帰って来たひろしさんがぽかんとした表情をしている。変な恰好だったかなって思ったら、顔を真っ赤にした彼が、いきなりぎゅって抱きしめて来た。
「あー、もうダメだ。もう我慢の限界。かわいすぎる」
「え? ひろしさん?」
「ゆかりちゃん、俺このまま君を抱くから」
帰ってきたらシャワーを浴びるかなって思っていたら、なんと、部屋用の服を着た私を見てそんな余裕がなくなったらしい。玄関先なのに、深いキスが始まった。せめてベッドに行きたいって、息も絶え絶えに言うと、奥の私のベッドに縦抱っこのような状態で軽々運ばれた。
「ゆかりちゃん、その恰好も俺の前以外では禁止」
「え? だって、普通のルームウェアだよ?」
「こんなにも胸元が無防備で、形がはっきりわかるし」
「きゃん」
ベッドの上に寝かされて、彼が覆いかぶさりながら、胸に手を当てられた。いきなりそんな所に触れられ、びっくりして胸を隠そうとしても、彼の力強い腕はびくともしない。そのまま、そっと彼の指が胸に沈みこむ。
「膝上のダボッとしたワンピースとか。ちょっとこうしたらすぐに見えちゃうでしょ?」
「あ、ん。くすぐった……」
厚手の薄ピンクのワンピースだから、いつもはスパッツを履いている。だけど、ちょっとでもセクシーにしたくて、その下は下着だけだ。
太ももをくすぐるように、裾を足の付け根までたくし上げらる。胸も隠したいし、下も隠したいけれど、そうもいかず、結局恥ずかしすぎて自分の顔を両手で隠した。
「はぁ……ゆかりちゃんは、何の気なしなのはわかっているけどねぇ……。全部、俺を煽ってるから」
「煽ってなんか……」
「そう?」
目の前が、自分で目を隠しているから真っ暗で、すうっと胸元まで涼しい風が当たった事で、裾が首のあたりまで一気にたくし上げられたのがわかった。下着だけが、大切な場所を隠している。
「やっ」
思わず、顔から手を離して、胸元を両手で、足を軽く曲げてきゅって内腿で下着を隠そうとしたけど、彼の手と足にそれを防がれた。
「ゆかりちゃん、綺麗だよ」
「あ、ひろしさ……」
私が真っ赤な顔を出した事で、すぐさまひろしさんがキスをしてきた。大きな体で上から覆いかぶされているから、どこにも逃げられず、ただ、彼の唇と手に翻弄される。熱が私の足先から頭の先まで暴れているみたいで、身の置き所がなくなった。
キスに縋るように夢中になりながらも、胸とアソコに施される彼の指からの刺激で、まるで自分の体じゃないかのようにピクンピクン体がひくつく。
手慣れた彼の動きに必死についていきたいのに、恥ずかしくて精一杯。初めて沸き起こる体の奥からの何かに逃れたくて身を捩った。
「ゆかりちゃん、脱がすよ」
何も考えられない。今すぐ体ごと隠れたいのに、彼の手の動きに合わせるように腕や肩を動かし腰をあげる。あっという間に何一つ身につけられていない姿を彼の目に晒した。
私の体が一糸まとわぬ姿になると、彼が体を起こして服を脱ぎ始める。少し汗ばんだ鍛え上げられた男性の胸板も、腹筋も何もかもが逞しくも色気があった。
「あ……」
全身が赤くなっているかもしれない。特に顔が熱い。目が潤んで、少し視界がぼやけそうなのに、くっきりと彼が手に持った四角い袋が見えた。
盛り上がった太ももの間に、今まで画像でモザイクがかけられた男の人のアレがそそり立っていた。あんなにも大きいものが入るのかと思うと、怖いというよりも、彼のだから早く受け止めたいって思う自分に少しびっくりする。
大きな手で、薄いピンクのゴムがそれに被された。
私のほうは、下着越しと、その間から直接触られていたから、まるでコップの底にたまっているホットココアの残りのようにどろどろになっている。ありえなくらい濡れそぼっているのが自分でもわかった。
力の入らない私の足を、彼の手で大きく広げられ、誰にも見られた事のない所まで、彼に隠さず見せた。足を閉じたいけれど、しっかり彼の体が入り込んでいるからそれも無理で、いよいよその時が来ると身構える。
「力を抜いていて。俺も慣れていないけど、なるべく優しく入れるから」
「は、はい……」
切っ先が、入口に当てられ、ゆっくり彼のが入って来る。大きすぎると思った彼のは、やっぱりすごく大きくて、入るはずがないと思った。なのに、私の体は、それを痛みを生じながら奥に入るがまましている。
「熱くて狭い……ゆかりちゃん、もう少し力を抜いて」
「無理ですぅ……」
思ったよりも痛い。覚悟していたつもりだったけれど、全身の神経がソコに集まっているかのよう。でも、彼を最後まで受け入れたいから、必死に彼にしがみ付いた。
「ごめん、もう少し我慢して」
「うん、うん……」
半分鳴き声だ。目から涙が零れる。彼が慰めるように、私にキスをしてくれるけれど、それですら、この痛みは治まらなかった。
物凄い長い時間耐えていたような気がする。やがて、彼の体と、私の体がぴったりくっつく。
やっと、全部受け入れる事が出来た事が、今までになかった程の幸せを感じる。このままずっと彼といたいと思った。
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