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47※ 初めての②

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「ヒカル……貴方を抱きたい」

「へ……?」

 抱く? オーサが俺を、抱く……? え? どうやって?
 そんな知識なんてない俺には全く想像がつかない。返事が出来ない俺に焦れたのか、オーサは俺の足を広げさらされた秘所に指を当てた。

「ここに私のモノを挿れたい。貴方と想いが通じ合ってから、そうしたい気持ちが止められないのだ」

「え……? ココに、挿れる……?」
 
 そこは出すところであって入れる所じゃない。というか全部丸見えになったこの格好が恥ずかしすぎて無理!
 バッと足を閉じて手で覆い隠す。するとオーサは眉をへにょりと下げて悲しい顔になってしまった。

「嫌、なのだろうか……」

「えっと、嫌というかなんていうか……。そういうのも初めてだし、それに、こんなところに入るわけないっていうか……」

 オーサの股間に自然と目が行ってしまう。そこは服を押し上げてがっつりとそそり立っていた。はっきりと見たわけじゃないけど、服に隠された状態でもかなり大きい様に感じる。それをココに入れるとか絶対無理だろ。

「大丈夫だ。私も初めてだがやり方はレイフに教わっている」

「は……?」

 レイフに教わった……? いつの間に!? え!? どういうこと!? じゃあ今日今この瞬間、俺とオーサがこうなるってレイフは分かってるってこと!? 俺のプライベートはどこ行った!? 全部丸裸じゃねぇか!

「いきなり挿れることは無理だ。だから解す必要がある。そのやり方も理解しているし、私に考えがある」

「え……? ひゃっ……!」

 するとオーサは問答無用で俺の秘所に指を当てると、じわりと温かくなる感覚がした。そのちょっとした刺激に俺は声をあげてしまう。

「入り口部分を魔法で柔らかくした。そして潤滑油も魔法で作り出し中に注いでいる」

 は? 魔法で柔らかくした? 潤滑油も魔法で作った? 魔法万能すぎだろう!? エロいことも何でも出来るとかそれは知りたくなかった!

 俺が戸惑っている隙にオーサは遠慮なく指を入れ込んできた。ぐちゅっとした卑猥な音が聞こえて恥ずかしさに体が熱くなる。
 魔法で柔らかくしたというのは本当のようで、指が入り込んでも痛さがない。そのまま指を出し入れされてしまい、いやらしい水音と刺激に俺の体はまた跳ねた。

「ヒカル……挿れたい、ここに挿れたい……」

 オーサの金の瞳はギラギラと輝いていて興奮を隠せていない。薄暗い部屋だからなのか、その瞳の輝きがいつもより強く感じる。
 そしてふーふーと呼吸も荒くなっていて、まるで大蛇に捕食されるネズミの気分だ。

「んあっ……! オーサ! そこ、ダメッ……」

「なぜ……? 今のヒカルは気持ちよさそうにしているのに……?」

 指の出し入れが激しくなって、こんなところを弄られるのが初めてなのに気持ちよくて逃げられない。

「お願いだヒカル……許可を……貴方を愛する許可をっ……」

 だから俺はその顔に弱いんだよ……。そんな悲しい顔されたら嫌だなんて言えるわけがないじゃないか。
 それにオーサのアソコもパンパンで苦しそうだし。同じ男だからわかる。そのままじゃ辛いってことくらいは。

 それに俺もオーサにこうされることが嫌なわけじゃない。好きな人と繋がれることが嫌なわけがない。オーサは俺が痛くならない様、気持ちよくなれる様気を遣ってくれている。
 
「いいよ……」

 気が付けば俺はそう言っていた。それを聞いたオーサは指を引き抜くと急いで服を脱ぎだした。下も全部脱いだら目に入るのはあまりにも大きな陰茎。俺のよりも長くて太くて血管まで浮き出ている。
 それ人間サイズじゃないよね……? 先祖返りって、も人間離れするってこと……?

「え……待って。は入らないよ……?」

「大丈夫だ。その蜜孔はもう既にとろとろだ。きっと問題なく飲み込めるはずだ」

 え。無理だって。そんな大きいのは無理でしょ!? 絶対裂けるから!!

 冷や汗が流れずりずりと後ずさるも、俺の足は簡単に掴まれてしまいぐいっと割り開かれる。そこにオーサが滑り込みその大きくて立派過ぎるものを、とろとろと潤滑油が零れ出ている秘所へと当てた。

「あ、あ、あ……ぅあっ……!」

 先端がぐっと押し込まれると、なんなくあの大きな亀頭を飲み込んでしまった。ただ初めての圧迫感に息が出来なくなってしまう。内臓が押しつぶされるような感じだ。正直言って凄く苦しい。

「ヒカル、息を吐いて力を抜くんだっ……締め付けが凄いっ……」
 
「……なことっ……言われ、てもっ……!」

 はくはくと呼吸すらままならず、力を抜くだなんてそんなことは出来ない。そんな俺を気遣ってかオーサはそこから身動きせずにじっとしてくれていた。
 そのお陰か段々と慣れて来たらしく息が出来るようになって来た。ふぅ、ふぅと息を吐くようにして呼吸を整える。

「もう、大丈夫……」

「ありがとう、ヒカル」

 俺の様子を見てオーサはまた少しずつ奥へ奥へと進んでくる。また中を押し広げられる感覚に襲われるが、一番最初に比べてまだマシだ。オーサもゆっくりゆっくりと進んできてくれて、俺を気遣うその優しさが伝わってくる。

「ヒカル、全部入った」

「え……?」

 マジ? あんな大きいの全部入ったの? 人間の体って凄すぎないか?

「ここに私がいる。凄いな、貴方と一つに慣れた事がこんなにも嬉しいとは」

「オーサ……」

 オーサが俺の下腹部を愛おしいと言わんばかりの顔でそっと撫でる。それに俺の心はきゅんとして苦しくなった。
 まさか俺が男に抱かれる日が来るとは思わなかったけど、相手がオーサだから嬉しいと思うし愛おしいと思う。だからもっと感じたい。オーサをもっと感じたい。

「動いて、いいよ」

「ああ、私もそろそろ限界だった」

 オーサが腰をゆっくりと引き、そしてゆっくりと押し進める。それが繰り返されていくうちに、俺も段々と快感を拾えるようになって来た。

「んあっ……オーサっ……あっ」

「ヒカル、ヒカルっ……」

 オーサの腰の動きが段々と早くなって、与えられる快感も同時に強くなる。そのせいで声を抑えようと思っても抑えきれずに漏れ出てしまうようになる。
 最初は苦しみしかなかったのに、今はもう快感だけが残るようになってしまった。
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