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下層突入編
凱旋へのカウントダウン
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裏口での戦闘が終りに近づき、ようやく裏事情を把握する。
敵の能力は高くはあるが、どこか経験不足で頭で思い描いたような……要するに机上の空論だけで回しているような流れだった。基本的なポイントは抑えているのだが、戦いには必ず『相手がいる』と言う事を考慮して居ない気がするのだ。
討議すれば判るような事は手直しされて居ても、それほど深い策は練られて居ない。中層に派遣して来る連中の対応も、そいつらの帰りを待っている態勢も、狭い人間関係だけで過ごしてきた弊害が見える。
「下層に籠って何もしてこなかったツケだな」
「自分達だけしか居ない安全な領域で、指示は中層に出せば済む」
「対応を間違えなければ歯向かわないゴブリンが居て、そいつらをコキ使う」
「後は待ってれば済むんだろうし、身内での権力……この場合は席次争いかな? それだけ心配してれば済むって訳だ。内に籠って居ても、環境が変わればいてもジリ貧なのにな」
洞穴エルフがこのダンジョンの支配者なのは間違いなかった。
その過程で起きた対立での戦闘か、それともその後に起きた病気か何かで戦い慣れた上層部が激減してしまった。元よりこのダンジョンを奪う段階で被害は出ただろうし、ある種の必然と言っても良い。だが、此処にいる連中は自分たちが無敵であるままに、その無敵さだけを頼りに生きてしまったのだろう。
そして俺たちのような外部要因がやってきてしまった。
これまでは前例通りに過ごせば良かったのに、その前例が当たらない状況になってしまう。そして頭で考えた通りの対応をして、こっちがそれを上回るとか思わずにいるのだ。
「何よ、うちの家に文句を付けたいわけ? 喧嘩なら買うわよ」
「売ってねえよ。連中がそんな奴らだとお前さんたちが想像できるはずもないし、連中が向学心と探求心を目指して外に出てたら……。まあ、利権を要求して行政府が介入しただろうさ。結局、あいつらに未来は無かったんだが」
こうして考えてみると洞穴《ケイブ》エルフは詰んでいたのだ。
外に出なければいずれジリ貧になるが、出たら出たらで第三者が介入してお終い。唯一のチャンスがあるとしたら、他種族の言語を覚えるなり理解できる呪文を行使。外で交渉するべきだったのだろう。そうすればエレオノーラの一族は、行政府と手を組むよりはダンジョンを奪った事を許し、上納だけで済ませたかもしれない。
まあそんなイフは既にあり得ない。
過去になった時点で覆しようがないし、感情論を考えれば当時の親族衆が許すはずはないからだ。行政府ではなく血がつながった貴族に報酬を約束し、戦力を借りただろう。交渉をしてくるような相手は、さぞや困っているのだろうと推測して。
「此処まで来たらもう勝ちは確定だ」
「ここからは勝利を逃さない為の戦いをする」
「確実に帰還し、情報は活かすし、次に反映させる」
「いや、それだけじゃねえな。時間をかけて戦力を可能な限り集めてえが、掛け過ぎると今度は大地震か何かをおこして自爆しかねねえ。最低限の時間で必要な戦力を集めて、確実に攻略するんだ。次に降りて来る時は、俺たちが戦う必要がないってくらいの調子でな」
目の前で広がる戦いを見つつ、そんな事を呟いた。
増援の精霊も解呪した為、敵の士気は完全に崩壊していた。それでも構わずに戦うのはオーガくらいで、洞穴エルフに至っては逃げるべきかそれとも背中を見せて殺されないために戦い続けるかを迷っているに過ぎない。
ここから考えられることは、立場が低くとも頭が居るか、それとも呪文で見張っているのだろう。あるいは次の精霊がやって来て、上層部に報告するのを避けているのかもしれないが。
「ジャンさん。困ってる連中ですが、こいつらは確実に倒してください」
「同情するとしたら次だ。ここで助けても絶対に反抗して来る」
「言葉だって通じないし、俺たち自身が戦力だから説得力がない」
「ここで相手の戦力を残せば比較対象が狂います。壊滅させて、こっちは無傷で撤退しますよ。リシャールも手を抜くんじゃないぞ。次で余計に辛いことになる」
そこまで洞穴エルフに同情心は無い。
生きるか死ぬかの戦いの最中だし、此処で一人・二人助ける意味がないからだ。気絶させて連れ帰るような余裕はないし、眠りの呪文も抵抗力が高いからまず成功しないのだ。ではどうして同情を禁じているかと言うと、ジャンやリシャールには他人事ではないからでしかない。
ここで冷酷な人間であることを示し過ぎると、後でしっぺ返しが来る。例えばリシャーるが森での一件を疑うかもしれないし、今後に従わないと言ったら困るからな。まあ一方的な虐殺は、流石に気分悪いというのもあるが。
「判っている。どの道、此処で手は抜けないし、な!」
「ぼ、僕はそこまでじゃないですけど……怖いというのが正直なところです」
「それで良いんだよ。いきなり冷酷に成れるはずもねえもんな。それにジャンさんがいうように、こいつらは半端に強いのは確かだ」
ジャンは槍を受け流しつつ、オーガにトドメを刺していた。
本当ならばもっと早く決着がついたのだろうが、洞穴エルフが槍や呪文で攻撃してくるのだからたまらない。槍は受け流すなり回避すれば良いが、呪文を喰らったらダメージを受ける。そうなれば適当なところでポーションを飲むしかないし、受け流す手間も合わせてこちらの手数が減るのだ。その点、フーの方は薬の効きが良いのお得である。
そしてまた一体のオーガが倒れたことで戦局が傾いた。
残りのオーガが僅かな事もあるが、十に定めたカウントをまた一歩進んだのだ。洞穴エルフとオーガを合わせて五体は倒している。精霊を含めずとも、小頭が居ると考えればそろそろタイムリミットである。
「フーとジャンさんはそろそろ位置を調整。どっちかが手を空ける様に」
「今のまま相手の牽制に付き合うよりも、その方が結果的に早くなる」
「敵中に飛び込んで当るを幸いにってのはそろそろ難しいってのもある」
「流石にゴブリンみたいに簡単に倒されてはくれないし、攻撃に専念して一気に片付ける必要があるはずだ。撤収時期もそろそろだし、相手から反撃を今に設けそうなのは良くないってのもある」
ここで一足早く締めを想定する事にした。
もしかしたら敵が増援を圧倒的な数で送り込んで来る可能性もあるし、無謀だからやらないとは思うが表側を回って来る可能性だってあるのだ。実際にはホムンクルスを置いてるから問題ないはずだが、それだって敵が複数をまわしたら確実ではない。
自分で言っていてなんだが、こういう考えが敵には無い。
自画自賛したいわけではないが、俺らたちは何かの変化で不利になることを想定しているわけだ。そうなったら早めに撤収するしかないので、一歩一歩確実に、そして早回しで判断しているというのもあるだろう。小心者と言われ様とも、死んでは困るメンバーが居る以上はこのまま行く方が正解だろう。
「ブー、リシャール。そろそろ撤収の準備を始める」
「ブーは罠があるかを警戒しつつ、前から来る連中を監視」
「リシャールは後方を警戒するために下がってくれ。そろそろ撃たなくていい」
「エレオノーラはそのまま対抗呪文の為に待機。撤退時に火球を頼む。俺はホムンクルスに指示を出してから撤退する」
前衛組に指示を出す間にも、また一体が倒れた。
洞穴エルフだったが、ブーがこちらを見たことでリーチが掛かったのだと思っておこう。おそらくは小頭を倒してカウントが七……いや、既にもう一人小頭を倒して八になったのだろうと思われる。なら頭を倒すか、後二体を倒して終わりにするべきだ。この際、間違っていても確信できる判断の方を優先したい。
「そういう事なら、こいつで終いだ。やるぞ!」
「了解。トドメは貰った!」
「……っ! そいつが頭か! よし! エレオノーラは準備を! 俺は……」
「もーいきなり?! ちょっとまってよ!」
話を聞いていたフーがジャンに声を掛ける。
おそらくはあいつも撤収時期を見計らっていたらしい。強い奴の中から頭を見つけておいて、予め目星を立てておいたのだろう。そして個人ではいきなり倒せる相手ではなくとも、二人でなら倒せるのだと踏んだらしい。
フーの拳がそいつの槍を跳ね上げ、牽制に肘を入れる。
そして頭らしき敵が一歩下がって顔をしかめたところで、ジャンが飛び込んで連続で切りつけて行った。ガードしきれないタイミングで腕を切り付け、そのまま浮いた槍を強打する。完全に無防備に成った所で、三連続の斬撃を押し込むように胴体へ放ったのだ。俺はそれを予想して行動を変更した。
「スロウ! こいつで動きを止めている間に下がれ!」
「展開が速過ぎるわよ、もう! ファイヤーボール!!」
「「っ!!」」
指示を出したら逃げてしまうので、ホムンクルスへ指示を出さずスロウの呪文を使った。遅れて火球の魔法が炸裂し、その頃には前衛組が下がっている。俺がホムンクルスに指示を出したのはその直後だ。少し焦げた大男たちがゆっくりと下がり始めた。
そして下層での戦闘を終えて、俺たちは帰還した。
倒した数は少なくとも、次の勝利に繋がる凱旋だと確信して。
裏口での戦闘が終りに近づき、ようやく裏事情を把握する。
敵の能力は高くはあるが、どこか経験不足で頭で思い描いたような……要するに机上の空論だけで回しているような流れだった。基本的なポイントは抑えているのだが、戦いには必ず『相手がいる』と言う事を考慮して居ない気がするのだ。
討議すれば判るような事は手直しされて居ても、それほど深い策は練られて居ない。中層に派遣して来る連中の対応も、そいつらの帰りを待っている態勢も、狭い人間関係だけで過ごしてきた弊害が見える。
「下層に籠って何もしてこなかったツケだな」
「自分達だけしか居ない安全な領域で、指示は中層に出せば済む」
「対応を間違えなければ歯向かわないゴブリンが居て、そいつらをコキ使う」
「後は待ってれば済むんだろうし、身内での権力……この場合は席次争いかな? それだけ心配してれば済むって訳だ。内に籠って居ても、環境が変わればいてもジリ貧なのにな」
洞穴エルフがこのダンジョンの支配者なのは間違いなかった。
その過程で起きた対立での戦闘か、それともその後に起きた病気か何かで戦い慣れた上層部が激減してしまった。元よりこのダンジョンを奪う段階で被害は出ただろうし、ある種の必然と言っても良い。だが、此処にいる連中は自分たちが無敵であるままに、その無敵さだけを頼りに生きてしまったのだろう。
そして俺たちのような外部要因がやってきてしまった。
これまでは前例通りに過ごせば良かったのに、その前例が当たらない状況になってしまう。そして頭で考えた通りの対応をして、こっちがそれを上回るとか思わずにいるのだ。
「何よ、うちの家に文句を付けたいわけ? 喧嘩なら買うわよ」
「売ってねえよ。連中がそんな奴らだとお前さんたちが想像できるはずもないし、連中が向学心と探求心を目指して外に出てたら……。まあ、利権を要求して行政府が介入しただろうさ。結局、あいつらに未来は無かったんだが」
こうして考えてみると洞穴《ケイブ》エルフは詰んでいたのだ。
外に出なければいずれジリ貧になるが、出たら出たらで第三者が介入してお終い。唯一のチャンスがあるとしたら、他種族の言語を覚えるなり理解できる呪文を行使。外で交渉するべきだったのだろう。そうすればエレオノーラの一族は、行政府と手を組むよりはダンジョンを奪った事を許し、上納だけで済ませたかもしれない。
まあそんなイフは既にあり得ない。
過去になった時点で覆しようがないし、感情論を考えれば当時の親族衆が許すはずはないからだ。行政府ではなく血がつながった貴族に報酬を約束し、戦力を借りただろう。交渉をしてくるような相手は、さぞや困っているのだろうと推測して。
「此処まで来たらもう勝ちは確定だ」
「ここからは勝利を逃さない為の戦いをする」
「確実に帰還し、情報は活かすし、次に反映させる」
「いや、それだけじゃねえな。時間をかけて戦力を可能な限り集めてえが、掛け過ぎると今度は大地震か何かをおこして自爆しかねねえ。最低限の時間で必要な戦力を集めて、確実に攻略するんだ。次に降りて来る時は、俺たちが戦う必要がないってくらいの調子でな」
目の前で広がる戦いを見つつ、そんな事を呟いた。
増援の精霊も解呪した為、敵の士気は完全に崩壊していた。それでも構わずに戦うのはオーガくらいで、洞穴エルフに至っては逃げるべきかそれとも背中を見せて殺されないために戦い続けるかを迷っているに過ぎない。
ここから考えられることは、立場が低くとも頭が居るか、それとも呪文で見張っているのだろう。あるいは次の精霊がやって来て、上層部に報告するのを避けているのかもしれないが。
「ジャンさん。困ってる連中ですが、こいつらは確実に倒してください」
「同情するとしたら次だ。ここで助けても絶対に反抗して来る」
「言葉だって通じないし、俺たち自身が戦力だから説得力がない」
「ここで相手の戦力を残せば比較対象が狂います。壊滅させて、こっちは無傷で撤退しますよ。リシャールも手を抜くんじゃないぞ。次で余計に辛いことになる」
そこまで洞穴エルフに同情心は無い。
生きるか死ぬかの戦いの最中だし、此処で一人・二人助ける意味がないからだ。気絶させて連れ帰るような余裕はないし、眠りの呪文も抵抗力が高いからまず成功しないのだ。ではどうして同情を禁じているかと言うと、ジャンやリシャールには他人事ではないからでしかない。
ここで冷酷な人間であることを示し過ぎると、後でしっぺ返しが来る。例えばリシャーるが森での一件を疑うかもしれないし、今後に従わないと言ったら困るからな。まあ一方的な虐殺は、流石に気分悪いというのもあるが。
「判っている。どの道、此処で手は抜けないし、な!」
「ぼ、僕はそこまでじゃないですけど……怖いというのが正直なところです」
「それで良いんだよ。いきなり冷酷に成れるはずもねえもんな。それにジャンさんがいうように、こいつらは半端に強いのは確かだ」
ジャンは槍を受け流しつつ、オーガにトドメを刺していた。
本当ならばもっと早く決着がついたのだろうが、洞穴エルフが槍や呪文で攻撃してくるのだからたまらない。槍は受け流すなり回避すれば良いが、呪文を喰らったらダメージを受ける。そうなれば適当なところでポーションを飲むしかないし、受け流す手間も合わせてこちらの手数が減るのだ。その点、フーの方は薬の効きが良いのお得である。
そしてまた一体のオーガが倒れたことで戦局が傾いた。
残りのオーガが僅かな事もあるが、十に定めたカウントをまた一歩進んだのだ。洞穴エルフとオーガを合わせて五体は倒している。精霊を含めずとも、小頭が居ると考えればそろそろタイムリミットである。
「フーとジャンさんはそろそろ位置を調整。どっちかが手を空ける様に」
「今のまま相手の牽制に付き合うよりも、その方が結果的に早くなる」
「敵中に飛び込んで当るを幸いにってのはそろそろ難しいってのもある」
「流石にゴブリンみたいに簡単に倒されてはくれないし、攻撃に専念して一気に片付ける必要があるはずだ。撤収時期もそろそろだし、相手から反撃を今に設けそうなのは良くないってのもある」
ここで一足早く締めを想定する事にした。
もしかしたら敵が増援を圧倒的な数で送り込んで来る可能性もあるし、無謀だからやらないとは思うが表側を回って来る可能性だってあるのだ。実際にはホムンクルスを置いてるから問題ないはずだが、それだって敵が複数をまわしたら確実ではない。
自分で言っていてなんだが、こういう考えが敵には無い。
自画自賛したいわけではないが、俺らたちは何かの変化で不利になることを想定しているわけだ。そうなったら早めに撤収するしかないので、一歩一歩確実に、そして早回しで判断しているというのもあるだろう。小心者と言われ様とも、死んでは困るメンバーが居る以上はこのまま行く方が正解だろう。
「ブー、リシャール。そろそろ撤収の準備を始める」
「ブーは罠があるかを警戒しつつ、前から来る連中を監視」
「リシャールは後方を警戒するために下がってくれ。そろそろ撃たなくていい」
「エレオノーラはそのまま対抗呪文の為に待機。撤退時に火球を頼む。俺はホムンクルスに指示を出してから撤退する」
前衛組に指示を出す間にも、また一体が倒れた。
洞穴エルフだったが、ブーがこちらを見たことでリーチが掛かったのだと思っておこう。おそらくは小頭を倒してカウントが七……いや、既にもう一人小頭を倒して八になったのだろうと思われる。なら頭を倒すか、後二体を倒して終わりにするべきだ。この際、間違っていても確信できる判断の方を優先したい。
「そういう事なら、こいつで終いだ。やるぞ!」
「了解。トドメは貰った!」
「……っ! そいつが頭か! よし! エレオノーラは準備を! 俺は……」
「もーいきなり?! ちょっとまってよ!」
話を聞いていたフーがジャンに声を掛ける。
おそらくはあいつも撤収時期を見計らっていたらしい。強い奴の中から頭を見つけておいて、予め目星を立てておいたのだろう。そして個人ではいきなり倒せる相手ではなくとも、二人でなら倒せるのだと踏んだらしい。
フーの拳がそいつの槍を跳ね上げ、牽制に肘を入れる。
そして頭らしき敵が一歩下がって顔をしかめたところで、ジャンが飛び込んで連続で切りつけて行った。ガードしきれないタイミングで腕を切り付け、そのまま浮いた槍を強打する。完全に無防備に成った所で、三連続の斬撃を押し込むように胴体へ放ったのだ。俺はそれを予想して行動を変更した。
「スロウ! こいつで動きを止めている間に下がれ!」
「展開が速過ぎるわよ、もう! ファイヤーボール!!」
「「っ!!」」
指示を出したら逃げてしまうので、ホムンクルスへ指示を出さずスロウの呪文を使った。遅れて火球の魔法が炸裂し、その頃には前衛組が下がっている。俺がホムンクルスに指示を出したのはその直後だ。少し焦げた大男たちがゆっくりと下がり始めた。
そして下層での戦闘を終えて、俺たちは帰還した。
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