【完結】生き餌?ネズミ役?冷遇? かまいませんよ?

ユユ

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朝のピクニック

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今日はお城もお休み、公爵家での活動もお休み。令嬢二人は実家に一度戻っているらしい。


「ここがララ達が懇意にしている店なのか」

「はい」

ジェシカさんが日頃お世話になっているお礼にみんなの服をと言われたら断るわけにもいかず、店に来た。平民の店についてくるとは思わなかった。

「品揃えが豊富なのだな。
これなんかカーラに似合うのではないか?」

「確かに」

「これはララが似合いそうだ」

「其方は本日入荷したワンピースでララ様のサイズもございます」

「あっちのは少しドレスタイプなのだな」

「はい、ワンピースドレスでございます」

「あれば役立つだろう。カーラはこの色だな。ジェシカはこっちのデザインがいいだろう。ララは可愛いからこれかな」

今、可愛いって言った!?

童顔って言いたかったのかしら。

「いえ、私は、」

「ララ。主人の其方が遠慮したら、カーラ達も遠慮しなくてはならなくて可哀想ではないか。

何着買っても大した金額ではないし、今回カルヴァロス邸に来るまでは、王都に滅多に来ることが無かったのなら、買っておかないと。

しかもサイズの合うメイドの服を奪うように交換して来たのだから、多めに買って何着かお詫びに渡すといい」

何で知ってるの?恥ずかしいな。

「は、はい。お言葉に甘えさせていただきます」

「マックス、リックも遠慮なく選んでくれ。
隣の店が紳士用だから、心配なら交代で行くといい。女性は試着も時間がかかるから、交代で行っても待つことになる。

私も欲しくなった、マックス、隣に行こう。私の護衛はここに残してリックの手助けをさせるから」

公爵令息はマックスを連れて隣の店に行ってしまった。



気が付いたら1時を回っていて、ソファに令息が座っていて、マックスもリックも戻っていた。

「お待たせしてごめんなさい」

「我々も買ったしひと休みしているだけだ。もういいのか?」

「はい。流石に選びすぎたので、自分の分は自分で払います」

「いいから。

お嬢さん、荷物を全てカルヴァロス邸に届けてくれ」

そう言って支払ってくれた。

「ありがとうございます」


その後はジェシカさんの選んだレストランに行った。

「さあ、皆で食べよう」

マックス達の席も用意してくれて、個室にしてもらえたのでカーラ達もあまりかしこまらずに食べれたと思う。

カルヴァロス邸のみんなのお菓子を買って帰った。


「今日は私達だけだから、皆で夕食にしないか。うちは全員参加させるのは難しいから、うちからはロザリーナとカリン、ジェシカを夕食に参加させるからララ達4人と合わせて夕食にしよう。

ワンピースドレスは持ち帰ったから、ララもカーラもジェシカも着て来て欲しい。
着て、見せ合いっこしよう」


お茶はガゼボにお呼ばれして、令息と鯉に餌をあげたり、馬におやつをあげに行ったりした。

「食べる力が強いですね」

切ったリンゴを籠に入れていたのだが、繋いでいなかったので馬が籠に顔を突っ込んで、私はよろけてしまった。

後ろから令息が私を抱き止めてくれた。

「ありがとうございます」

「ジルが食いしん坊なのがいけない。
怪我はないか?」

「はい。ジルと言うのですね」

「仔馬でも、ララは押されてしまうかもしれないね。
残念ながら今うちにはいないけど」

「領地の仔馬に確かに負けますね。遠慮がなくて困ります」

「鯉は好きなのか?」

「はい、餌をちょうだいって寄って来て口をパクパクさせるのですよ。可愛いじゃありませんか」

「そうだな」

「ウィリアム様は動物は何が好きですか?」

「っ!」

「ウィリアム様?」

「馬も鯉も好きだが、犬が好きかな。小型の鳥も好きだ。特に餌を沢山食べて丸々と太って、もう飛べないんじゃないかってくらいの子が手に乗ってくれたらと見かけるたびに思うよ」

「確かに可愛いですよね。今度、見かけたら聞いてみます」

「誰に?」

「公園などに、餌を手からあげている人がいらっしゃるので秘訣を聞いてみます」

「明日、探しに行こうか。念のために鳥餌を持って行こう」

明日はお城に……。

「明日は、」

「朝、行ってみよう。遠くないし、朝食を持って行こう」

「朝のピクニックですか?」

「私もあの店で服を買ったから着ていきたい」

「分かりましたわ」




夜は小さな食堂で食事になった。

「カーラ、ジェシカ良く似合っている。
ロザリーナもカリンも素敵だな。

ララ……可愛いな」

ついでに褒めてくれたのね。

「ありがとうございます。ウィリアム様も良く似合っています」

「マックスが選んでくれたんだ。
マックスとリックは自分に似合う物をサッと選んでしまう。

もしかしたら何でも着こなせてしまうのかもしれない」

「そうかもしれませんわね。
令嬢方は?」

「どうも、豪華なドレスでないと嫌みたいで、実家のドレスを持ってくるのか、向こうでオーダーするんじゃないか?」

「私達にだけ……怒られませんか?」

「断ったのは二人だから、怒られる筋合いはないよ。何か言って来たら直ぐに知らせてくれ。私がきちんと対応するから」

「ありがとうございます」

ウィリアム様はすっかりいい人になってしまった。どうしたのだろう。

食後も部屋まで送ってくださった。
断ったけど着いて来ちゃったから仕方ない。




翌朝、起床して、身支度をして馬車に乗り込んだ。膝掛けまで用意してくれていた。

馬車で30分ほどの大きめの公園に着いた。
整備されている。
早朝散歩の方々も多い。

「あっちで敷物を敷いて食べよう」

「ウィリアム様、私も持ちますから」

「転ばないようにしてくれたらいい。
危ないから石や段差や窪みに気をつけて。
枝も落ちてるよ」

ウィリアム様が沢山荷物を抱えて景色の良い場所まで来ると、敷物を敷いて食事を並べ始めた。

サンドイッチのようなものや、冷めたけどホットサンド、ぬるくなったお茶、フルーツ。

「こういう時間は素敵だわ」

「本当ですね、ララ様」

「領地を思い出しますね」

「ここは広い公園だけど、国が管理しているのですか?」

「そうだよ。だからゴミを捨てたり、火を起こしたりすると捕まってしまうから気を付けてね」

「そうなのですね」

「ララ、寒くない?」

「はい。膝掛けのお陰です」

「城では何をしているの?」

「刺繍や編み物のお手伝いです。
質問に答えたり、アドバイスしたり。

時々軽食のメニューを一緒に考えたりしています」

「誰と?」

「副料理長です」

「うちでは教えてもらえないのかな」

「ララ様のメニュー、食べてみたいです!」

「私も食べてみたい。ララ、ダメかな」

「分かりましたわ」




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