209 / 344
209話
しおりを挟む
「まぁ、簡単に言うとシャリア様は次期王妃だから、じゃないかな?」
それを聞いた瞬間、私の口からは
「へ?」
なんて間抜けな声が出てしまいましたわよ。
だって、次期王妃......次期王妃というのはあれですわよね?
王太子の婚約者で、いずれはこの国の陛下と結婚し、国を支えていくという、あの......。
え?ですがこの国の王太子はまだ決まっていなくて、なので次期陛下はまだ存在していないのに、シャリア様が次期王妃?
自分の次期王妃という解釈が間違っているのか、と思った私はレオンハルト様に
「えーっと?......え?」
何か言おうとしましたが何も思いつかず、そんな間抜けな言葉を発してしまいましたわ。
そんな私をレオンハルト様は苦笑しながら見ると
「王太子がいないのに何を言っているのか、って感じだよね」
と言ったので、頷いて良いのかわからないので、ただただ苦笑だけをしておきましたわ。
すると、レオンハルト様はそれがどういうことを意味しているのかしっかりと理解してくれたみたいで
「まぁ、ややこしい話なんだけど......」
と前置きをして、シャリア様が次期王妃と呼ばれている理由を教えてくれました。
えーっと、レオンハルト様が物凄くわかりやすい説明をしてくれたのでしっかりと理解はできましたが、まさかそのような事があるんですのね、というのが話を聞いた感想ですわ。
というのも、この国の王子の中から王太子を選ぶのが困難なほど優秀な王子ばかりいるのは良いんですが、次期王妃として相応しい令嬢がシャリア様以外いないんですって。
なので、他の子息と婚約させてしまうくらいだったらシャリア様を次期王妃と確定にして、王太子はゆっくりと選ぼう、みたいな考えになったらしいですわ。
それを聞いた私は思わず
「そんなのシャリア様の機嫌を損ねてしまったら終わり、みたいなものですわよね」
と言ってしまいましたわよ。
だって、そうですわよね?
いくら王子とはいえ、次期王妃に嫌われてしまったら王太子になるのは相当優秀じゃないと難しいでしょうし、他の貴族達も次期王妃に嫌われるとどうなるか.......。
ヘタしたら自分の家や婚約者にも迷惑をかけてしまうことにもなりますわ。
皆がシャリア様を恐れていたといいますか、物凄く気を遣っていた理由はこれでしたのね......。
なんて思っていると、レオンハルト様が
「でもセリスティア様は随分と仲良くなっていたみたいだね。久しぶりに令嬢と話をするシャリア嬢を見たような気がするよ」
と言ってきましたが、今思うと相当恐ろしいことをしていたんですのね。
他国の次期王妃とお話をする、って........。
レオンハルト様の言葉に
「あ、あははは......」
と乾いた声を出してしまいましたが、とりあえずシャリア様の機嫌を損ねることなく終わったみたいなので、一安心で良いですわよね?
なんて思いながらレオンハルト様を見ましたわ。
すると、私の視線にすぐ気付いて不思議そうに私の顔を見てきたので、何も言うことなくただただ苦笑だけをしておきましたわ。
それを聞いた瞬間、私の口からは
「へ?」
なんて間抜けな声が出てしまいましたわよ。
だって、次期王妃......次期王妃というのはあれですわよね?
王太子の婚約者で、いずれはこの国の陛下と結婚し、国を支えていくという、あの......。
え?ですがこの国の王太子はまだ決まっていなくて、なので次期陛下はまだ存在していないのに、シャリア様が次期王妃?
自分の次期王妃という解釈が間違っているのか、と思った私はレオンハルト様に
「えーっと?......え?」
何か言おうとしましたが何も思いつかず、そんな間抜けな言葉を発してしまいましたわ。
そんな私をレオンハルト様は苦笑しながら見ると
「王太子がいないのに何を言っているのか、って感じだよね」
と言ったので、頷いて良いのかわからないので、ただただ苦笑だけをしておきましたわ。
すると、レオンハルト様はそれがどういうことを意味しているのかしっかりと理解してくれたみたいで
「まぁ、ややこしい話なんだけど......」
と前置きをして、シャリア様が次期王妃と呼ばれている理由を教えてくれました。
えーっと、レオンハルト様が物凄くわかりやすい説明をしてくれたのでしっかりと理解はできましたが、まさかそのような事があるんですのね、というのが話を聞いた感想ですわ。
というのも、この国の王子の中から王太子を選ぶのが困難なほど優秀な王子ばかりいるのは良いんですが、次期王妃として相応しい令嬢がシャリア様以外いないんですって。
なので、他の子息と婚約させてしまうくらいだったらシャリア様を次期王妃と確定にして、王太子はゆっくりと選ぼう、みたいな考えになったらしいですわ。
それを聞いた私は思わず
「そんなのシャリア様の機嫌を損ねてしまったら終わり、みたいなものですわよね」
と言ってしまいましたわよ。
だって、そうですわよね?
いくら王子とはいえ、次期王妃に嫌われてしまったら王太子になるのは相当優秀じゃないと難しいでしょうし、他の貴族達も次期王妃に嫌われるとどうなるか.......。
ヘタしたら自分の家や婚約者にも迷惑をかけてしまうことにもなりますわ。
皆がシャリア様を恐れていたといいますか、物凄く気を遣っていた理由はこれでしたのね......。
なんて思っていると、レオンハルト様が
「でもセリスティア様は随分と仲良くなっていたみたいだね。久しぶりに令嬢と話をするシャリア嬢を見たような気がするよ」
と言ってきましたが、今思うと相当恐ろしいことをしていたんですのね。
他国の次期王妃とお話をする、って........。
レオンハルト様の言葉に
「あ、あははは......」
と乾いた声を出してしまいましたが、とりあえずシャリア様の機嫌を損ねることなく終わったみたいなので、一安心で良いですわよね?
なんて思いながらレオンハルト様を見ましたわ。
すると、私の視線にすぐ気付いて不思議そうに私の顔を見てきたので、何も言うことなくただただ苦笑だけをしておきましたわ。
22
お気に入りに追加
4,231
あなたにおすすめの小説

婚約破棄はこちらからお願いしたいのですが、創造スキルの何がいけないのでしょう?
ゆずこしょう
恋愛
「本日でメレナーデ・バイヤーとは婚約破棄し、オレリー・カシスとの婚約をこの場で発表する。」
カルーア国の建国祭最終日の夜会で大事な話があると集められた貴族たちを前にミル・カルーア王太子はメレアーデにむかって婚約破棄を言い渡した。

十分我慢しました。もう好きに生きていいですよね。
りまり
恋愛
三人兄弟にの末っ子に生まれた私は何かと年子の姉と比べられた。
やれ、姉の方が美人で気立てもいいだとか
勉強ばかりでかわいげがないだとか、本当にうんざりです。
ここは辺境伯領に隣接する男爵家でいつ魔物に襲われるかわからないので男女ともに剣術は必需品で当たり前のように習ったのね姉は野蛮だと習わなかった。
蝶よ花よ育てられた姉と仕来りにのっとりきちんと習った私でもすべて姉が優先だ。
そんな生活もううんざりです
今回好機が訪れた兄に変わり討伐隊に参加した時に辺境伯に気に入られ、辺境伯で働くことを赦された。
これを機に私はあの家族の元を去るつもりです。

美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛
らがまふぃん
恋愛
人の心を持たない美しく残酷な公爵令息エリアスト。学園祭で伯爵令嬢アリスと出会ったことから、エリアストの世界は変わっていく。 ※残酷な表現があります。苦手な方はご遠慮ください。ご都合主義です。笑ってご容赦くださいませ。 *R5.1/28本編完結しました。数話お届けいたしました番外編、R5.2/9に最終話投稿いたしました。時々思い出してまた読んでくださると嬉しいです。ありがとうございました。 たくさんのお気に入り登録、エール、ありがとうございます!とても励みになります!これからもがんばって参ります! ※R5.6/1続編 美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛 投稿いたしました。再度読み返してくださっている方、新たに読み始めてくださった方、すべての方に感謝申し上げます。これからもよろしくお願い申し上げます。 ※R5.7/24お気に入り登録200突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。 ※R5.10/29らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R5.11/12お気に入り登録300突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。 ※R6.1/27こちらの作品と、続編 美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れる程の愛(前作) の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。
*らがまふぃん活動二周年記念として、R6.10/29に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。
※R6.11/17お気に入り登録500突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。

嫁ぎ先(予定)で虐げられている前世持ちの小国王女はやり返すことにした
基本二度寝
恋愛
小国王女のベスフェエラには前世の記憶があった。
その記憶が役立つ事はなかったけれど、考え方は王族としてはかなり柔軟であった。
身分の低い者を見下すこともしない。
母国では国民に人気のあった王女だった。
しかし、嫁ぎ先のこの国に嫁入りの準備期間としてやって来てから散々嫌がらせを受けた。
小国からやってきた王女を見下していた。
極めつけが、周辺諸国の要人を招待した夜会の日。
ベスフィエラに用意されたドレスはなかった。
いや、侍女は『そこにある』のだという。
なにもかけられていないハンガーを指差して。
ニヤニヤと笑う侍女を見て、ベスフィエラはカチンと来た。
「へぇ、あぁそう」
夜会に出席させたくない、王妃の嫌がらせだ。
今までなら大人しくしていたが、もう我慢を止めることにした。

一年365日を私にください
蒼緋 玲
恋愛
【一日5秒を私にください】続々編です。
婚姻式を終え、ユフィーラは最愛のテオルドと共に賑やかで穏やかな生活を送っていた。
そんなある時、とある離島の国で不穏な動きが起こる。
曰く付きの魔石との関連が浮上し、同時期にある使用人と色合いの
似ている人物との遭遇、そしてその使用人の凄惨な過去が明らかになる。
ハウザーの元婚約者との出逢い
二匹のぬいぐるみの進化
潜在能力の暴走
尊い命との別れ
失うものと新たに得るもの
時に立ち止まったとしても、下を向いて落ち込んでも
最後には前を向き歩むこと。
それが最終的に最大最強の幸福に繋がることもある。
ユフィーラ節第三弾。最終章となります。

【完結】小悪魔笑顔の令嬢は断罪した令息たちの奇妙な行動のわけを知りたい
宇水涼麻
恋愛
ポーリィナは卒業パーティーで断罪され王子との婚約を破棄された。
その翌日、王子と一緒になってポーリィナを断罪していた高位貴族の子息たちがポーリィナに面会を求める手紙が早馬にて届けられた。
あのようなことをして面会を求めてくるとは??
断罪をした者たちと会いたくないけど、面会に来る理由が気になる。だって普通じゃありえない。
ポーリィナは興味に勝てず、彼らと会うことにしてみた。
一万文字程度の短め予定。編集改編手直しのため、連載にしました。
リクエストをいただき、男性視点も入れたので思いの外長くなりました。
毎日更新いたします。

聖女の私と婚約破棄? 天罰ってご存じですか?
ぽんぽこ狸
恋愛
王宮内にある小さな離宮、そこには幸運の女神の聖女であるルーシャが住んでいた。王太子の婚約者であるルーシャはその加護を王太子クリフにすべて捧げるために幼いころから離宮に隔離され暮らしている。
しかし、ある日クリフは、アンジェリカという派手な令嬢を連れてルーシャの元を訪れた。
そして彼らはルーシャの幸運の力は真っ赤な嘘で、ルーシャは聖女を騙ってクリフをだましているのだと糾弾する。
離宮でずっと怠けていて社交界にも顔を出さない怠惰なごく潰しだと言われて、婚約破棄を叩きつけられる。
そんな彼女たちにルーシャは復讐を決意して、天罰について口にするのだった。
四万文字ぐらいの小説です。強火の復讐です。サクッと読んでってください!
恋愛小説9位、女性ホットランキング2位!読者の皆様には感謝しかありません。ありがとうございます!

筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した
基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。
その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。
王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる