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150話
しおりを挟む伯母様の質問がどうしても私の中で違和感といいますか......常識とは違うことを言われているような気分になって動揺している間にも、馬車が止まりましたわね。
ということは、ついに王宮に到着した、ということなんでしょうけど.......な、なんだか一気に緊張してきましたわね。
変なミスをすることはない、と思っていますが、とりあえず転ばないように、だけは気を付けようと思いますわ。
なんて思いながら、スッと伯母様の方を見ると、いつの間にか馬車の扉を開けて、既に外に出ようとしているではありませんか。
確かに馬車は止まりましたし、降りないと何も始まらないですが.......も、もしかして、エスコートがないというのは馬車から降りるときも手助けがないということでしたの!?
そう思った私は、流石に1人で馬車の乗り降りをしたことがなかったのでどうしようか、と悩んでいましたが、すぐに伯母様がそんな私の動揺に気付いたんでしょう。
クスクスと笑いながら
「大丈夫?」
と聞かれてしまいましたわ。
こ、これには大丈夫と答えたいのは山々なんですが、嘘をついてドレスの裾を踏むわけにはいきませんからね。
流石に伯母様に向かって
「た、助けて欲しいですわ」
とお願いしましたわ。
すると、伯母様がスッと馬車の扉の方に来て、私の手を取ってくれるとばかり思っていましたが、いつまで経っても動く気配がありませんわね。
もしかして......自分でどうにかしなさい、ということですの?
いや、ですが、伯母様は1人で降りることが出来たんです。
きっと私にも出来るはずなんですわ。
そう思った私は、馬車の足場の確認の為、少しお行儀が悪いとは思いますが馬車から身を乗り出して外の確認をしましたわ。
これは......地面から20cmほどの高さに踏み場がある、ということは片手で持ち手を掴んで、もう片方の手でスカートを持って....最後はスカートを踏まないように飛び降りる、という感じですわね。
今着ているスカートの長さが膝のあたりだったら安易に出来ますが......大丈夫でしょうか?
なんて思いながら、チラッと伯母様の方を確認しましたわ。
ですが、こんな状況になっているのに、まだ手を貸すつもりはないみたいですわね。
ふぅ......仕方ありません。
1人でどうにかするしかない、ということですわ。
そう覚悟を決めた私は、持ち手を掴んで、ゆっくりと踏み台に自分の足を近づけましたわ。
結構いい感じに踏み台に足はつきましたが........ドレスが重たいせいでここから飛び降りることが出来るのか、不安でしかありませんわね。
しかも、今日の靴はヒールが細いですし......折れないですわよね..........?
いや、伯母様も私と同じヒールの細さで、そして私よりも重たいドレスを着て1人で飛び降りることが出来ていましたわ。
きっと大丈夫です。
なんて思いながら、最後の一歩、と言わんばかりに持ち手を掴んでいた手を離して、スカートを掴む手に力を込めましたわ。
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