私のことを追い出したいらしいので、お望み通り出て行って差し上げますわ

榎夜

文字の大きさ
114 / 344

113話

しおりを挟む
この質問に固まってしまう、ということは何かやましい事でもあるからなんでしょうか?

そう思いながらなにもないことを願ってレオンハルト様の言葉を待っていると

「え、えーっと.......?」

という戸惑いの声が聞こえてきましたわ。

まぁ、そうですわよね。

そりゃあ、急にどのような感じでパーティーでの誘いを断っているのか、なんて聞かれたら戸惑いもしますわ。

しかも、強く断ってしまって....も部分だけを聞いているんですもの。

なんて思っていると、少しの間の後にレオンハルト様が

「もしかして、だけど、僕の噂で何か聞いていることがあるの?」

と聞いてきましたわ。

なので、

「ま、まぁ.......信じているわけではありませんが多少お話は........」

と言った後に、カティ様に言われたことをそのまま伝えましたわ。

ただ、私自身この話は嘘だと思っていますし、信じていませんわよ?ということもしっかりと添えて。

するとレオンハルト様は

「僕が令嬢を誑かすって......」

あまりにも衝撃的な噂だったので言葉を失ってしまっていますわね。

まぁ.....気持ちはわかりますわ。

私も結構前の話ですが、婚約破棄の原因が私が色んな男性と夜を共にしているからだ、と噂をされていた時は凄く動揺しましたもの。

あ、もちろん、事実無根の話ですわよ?

あの噂に関しては、信じている人の方が少なかったんじゃないでしょうかね?

ま、まぁ、話が逸れてしまいましたが、そんなこともあったので、レオンハルト様の動揺は物凄くわかりますわよ。

なので

「もちろん信じていませんわよ?」

目をしっかりと見て、そう言うと

「そりゃあ、こんな話を信じているなら僕も驚いてしまうよ」

と言ったレオンハルト様は、噂を聞いた時よりもなんだか穏やかな表情をしていて、少しホッとしましたわ。

ハッキリと聞いた話をそのまま伝えた私も悪いんですが......。

レオンハルト様に

「純粋に、断り方が酷いとのことだったので気になっただけですわ。その場を見ていたわけではないので反論するにも何も出来ないので......」

先ほどと同様に、しっかりと目を見てそう言うと、レオンハルト様も

「なるほどね」

と納得してくれましたわ。

やっぱり全く違うところを見て適当に、自分は信じているよ、と言われるより、目をしっかりと見て言われる方が信用できますわよね。

私も以前に、仲が良い令嬢からそう言ってもらえて嬉しかった記憶がありますわ。

....その令嬢はどこに、ですか?

1年ほど前に他国に留学へ行ってしまいましたのよ。

なので、今は絶賛1人ですわ。

まぁ、もう少しで戻ってくるので全く寂しくはありませんけどね。

なんて思っていると、レオンハルト様が

「えっと.....基本的には申し訳ないけど、という感じの一般的な断り方が多いかな?あまりしつこく来られたら、何回も言っているけど無理なものは無理!とハッキリ言うくらいで.......」

その時のことを思い出すように、たどたどしくはありましたがそう教えてくれましたわ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

そんなに妹が好きなら死んであげます。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』 フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。 それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。 そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。 イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。 異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。 何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

幼馴染の婚約者を馬鹿にした勘違い女の末路

今川幸乃
恋愛
ローラ・ケレットは幼馴染のクレアとパーティーに参加していた。 すると突然、厄介令嬢として名高いジュリーに絡まれ、ひたすら金持ち自慢をされる。 ローラは黙って堪えていたが、純粋なクレアはついぽろっとジュリーのドレスにケチをつけてしまう。 それを聞いたローラは顔を真っ赤にし、今度はクレアの婚約者を馬鹿にし始める。 そしてジュリー自身は貴公子と名高いアイザックという男と結ばれていると自慢を始めるが、騒ぎを聞きつけたアイザック本人が現れ…… ※短い……はず

夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた

今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。 レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。 不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。 レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。 それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し…… ※短め

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

(完)そんなに妹が大事なの?と彼に言おうとしたら・・・

青空一夏
恋愛
デートのたびに、病弱な妹を優先する彼に文句を言おうとしたけれど・・・

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

処理中です...