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97話
しおりを挟む少し開始の時間が遅れてしまいましたが、無事に教えたいことは全て伝えた私は達成感に満ちていましたわ。
というのも、前回のおさらい、ということに関しては授業がなかった間にカティ様がリーシャ様に復習として教えてあげていたらしいんですの。
それに加えて、カティ様も自分の間違えたところを見直して、なぜ間違ってしまったのか、についてしっかりと理解していたので、凄く教えやすかったですし、細かく教えなくても理解していたので安心出来ましたのよね。
やっぱり、今日の授業前にも思いましたが、カティ様は教えるのが向いているかもしれませんわ。
あぁ、それからマナーについて、ですが、お茶会でのカップの持ち方、茶菓子の食べる順、それから基本的な流れ、というのをリーシャ様に教えましたの。
茶菓子の食べる順に関しては、皆でシェアするのが最近の食べ方なので、あまり気にしなくても良いとは思いますが、頭に入れて損はしないので、簡単にお話しさせてもらいましたわ。
カティ様に関しては、お茶会での話題について、どう話始めたらいいのかも大事ですが、基本的に聞かれて不快にならない質問についても教えておきましたわ。
まぁ、不快に思う基準というのは本当に人それぞれなので難しいところではありますが、是非実践で使ってみて欲しいですわよね。
なんて思いながら、今日使ったペンや紙を片付けていると
「そう言えば、セリスティア様が婚約した、と聞いたんですが......」
遠慮気味にカティがそう声をかけてきましたわね。
この質問に関しては答えても良いのか、それとも言わない方が良いのかわからず一瞬悩みましたが、どうせ皆に伝わっているから、カティ様も知っていますのよね。
そう思った私は
「あー....まぁ、確かに婚約はしましたわよ」
と答えると、カティ様は目をキラキラとさせて
「レオンハルト様がお相手なんですのよね?令嬢たちがセリスティア様は誰なんだ、と騒いでいましたわ」
そう言ってきましたわね。
あら.....もしかして、レオンハルト様が婚約した、ということで話題になっていましたのね。
令嬢からの人気が凄い、とは聞いていましたが、こんなに早く話が広まるとは思ってもいなかったので驚きですわ。
なんて思いながら、珍しく興味津々という様子のカティ様に戸惑いながら
「確かに相手はレオンハルト様ですが.......」
と言うと、
「どうやって、あの令嬢嫌いのレオンハルト様と婚約したのか、と気になっていますの」
そう言ってきたカティ様は本当にどうやったのか気になっているようで、目をキラキラと輝かせて期待に満ちた顔を私に向けていますわ。
ただ、どうやって.....と言われましても、私は特に何もしていませんのよね。
強いて言うのであれば、普通にお話をして普通にお茶を飲んだ.....くらいでしょうか?
なんて思いながら首を傾げていると
「だって、レオンハルト様って令嬢を酷く振ることで有名なんですよ」
というカティ様の言葉で余計に訳が分からなくなりましたわ。
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