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43 嵯峨憲真と言うαな男と他のα男性達
しおりを挟むside.嵯峨憲真
「すまなかった!」
ガバっと、今座っているテーブルの上に頭を下げた男――ヒムカの職場の上司だと言う男性が、勢いよく頭を下げたものだから、ゴンッと言う大きな音を立てて「ふぐぉ!」と言う声が漏れた。
「先輩だいじょ、ぶふ!」
ヒムカも同じ様に頭を下げて居たのだが、心が籠もっておらん!と、ヒムカに先輩と呼ばれて居た男性に同じくゴンッと言う音を立ててテーブルに頭をぶつけていた。
物凄い痛そうだ。
「ヒェ~」と、一戸君が口を開いて驚いた顔をしているが、謝られた小林さんは目をシバシバと瞬きを繰り返して居るだけ。
驚き過ぎて硬直して居るのだろうか。
「コッチの心配より、先ずは仕出かした事の謝罪が先だろうが!」
「はい、すいませんでした!」
今度は先輩の力を借りずに自分で机に突っ伏して頭を下げている。が、ヒムカの横に居る先輩が気に入らなかったのか、先程同様ヒムカの頭部を机に押し付けた。
「アタタタタタ」
「某漫画の攻撃の言葉みたい~」等と言う言葉がこれまた一戸君から発せられる。彼、結構思ったことをそのまま口にするな。
お陰で緊迫した空気が変換され、この空間を妙な空気に仕上げるが。
そして我関せず、そんな状態の落合君。
一戸君が何か感想を述べる度に落合君が一戸君の頭を撫でる。
マイペースか。
マイペースなのだろうな。
愛でているって事でいいのか。
もしかして何時もの事なのだろうか?
状況が益々混乱するのだが。
ヒムカが先輩と呼んでいる男性(30代中盤辺り)がピクリと蟀谷が動いた気がするが、アチラ側が謝る立場なので特に指摘はしないようだ。
が、小林さんが「程々に」と釘を差している。
一戸君と落合君をほっとくと空気が緩むので助かります。
最もマイペースな一戸君にはあまり効かないような気がするが。
「言い訳になるが、コイツつい先日ド田舎から出て来て」
おっと、場が緩んだからか唐突な弁解がヒムカの先輩から出て来る。
「田舎過ぎて他に男性αが居ない土地だったらしくてな、αのフェロモンとか国が送って来た文章をαになった時にざっと目を通しただけで良くわかって居なかったらしい。抑制剤とかは俺が説明したから知っては居るぞ。と言っても今迄薬を摂取した事はねーんだわ、コイツ」
コイツと言ってからヒムカの頭を更に低くしようと思ったのか、テーブルに更に突っ伏す様にグリグリと押し潰している。尚、ヒムカは先程からずっと下を向いたままで時折「痛!」とか悲鳴が上がっている状態。
擦り付けている額が痛すぎて、今の状況がわかっていないなんて状態になって居ないか?
そうして肝心要の小林さんはダンマリを決め込んでいる。
先程何かを言おうとしたのか一度口を開けたが暫し考え込んだ後、ゆっくりと口を閉じてしまった。
もしかしてαばかりの場で困惑している?
先程全員で抑制剤を摂取したからこの場に居るαはフェロモンが出ていない状態だし、小林さんも即効性の吸引式抑制剤を摂取したので落ち着いて居る状態だ。だが此処暫くの厄介事の中心人物だったヒムカが居ることに何らかの負担が生じている場合も考えられる。
注意深く小林さんの様子を伺っていよう。
…視界の端に一戸君を愛でている落合君は放置の方向で。
※ ※ ※
マイペース落合と京夏w
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