レディース異世界満喫禄

本当に嬉しくないけど！！

「さてもうそろそろ王都へ戻ろうと思うんだけど皆はどう思う？」



屋台でごちそうになった日から一週間が経ち借りた家で今後の話をする事にしてあたしがそう皆に聞くとシンが口を開く。



「おそらく【スタンピード】で溢れた魔物はもう討伐者達に狩られたとみていいと思います、ですので王都に戻っても問題はないと思います」



そうなんだよね、様子見で一週間【ビーン】にいたけどこの街に大量の魔物が来る事は無かった

、来てもゴブリンが３匹で来た位だった。



「だよね、なら王都へ帰ろうか」



あたしがそう言うと皆が頷きその後にフィルミナが口を開く。



「レン、帰る前にギルドに顔を出さないといけないわよ？」



「あ」



この一週間この街の美味しい店を探すのと屋台の料理を制覇するのに夢中になりすぎてすっかり忘れてたよ！！お陰で屋台をやってる人達からは【灼熱の魔女】から【レンちゃん】に呼びに名が変わった！あたしは頑張った！！



「行くのメンドクサイ」



あたしがそう言うとフィルミナが苦笑しながら口を開く。



「レベッタさんだってレンの事を気に入ってるから会いたいはずよ？それに何も言わずに帰ったりしたらレベッタさんが困るわよ？」



「へ？何で困るのさ？」



あたしが首を傾げそう聞くとフィルミナが真剣な顔で口を開く。



「今の貴女はこの街ではとても有名になってるの、それはわかるわね？」



「うん」



嬉しくないけど殆どの人があたしを知ってる状態なんだよね、本当に嬉しくないけど！！



「その有名人に『報酬を渡さないギルド』ってレッテルが貼られることになるのよ」



ああ！確かに前に話してた『ギルドの沽券に関わる』って奴だね！！確かに迷惑を掛ける事になるね！！



「わかったよ、ギルドには行く事にするよ」



行くと決めたらさっさと行ってめんどくさい事を済ませてしまおうと思い口を開く。



「今から行こうか」



あたしがそう言うとしカナデが口を開く。



「でしたら少しお待ちください、家の掃除をしてしまいます」



ん？何でいきなり掃除？と思っているとシンが微笑みながら口を開く。



「この家をいつでもギルドに引き渡せるよにしておくのですよ、もしかしたらギルドに言った後王都に向けてこの街を出る事になるかもしれませんから」



あ！それは考えてなかった！ならもう王都に戻るべ！



「ならギルドに顔を出した後王都に戻ろう」



あたしがそう言うとシンが頷いた後口を開く。



「カナデ、私も手伝いますので頑張って掃除をしましょう」



「はいシン兄様！！」



掃除が終わってすぐあたし達は家を出てギルドへと向かい歩き出した。







「おい！【輝夜】だ！！」



「【守護天使】も一緒だぞ」





ギルドに入ってすぐにギルド内にいた討伐者全員があたし達に視線を向けて思い思いの言葉を口にしてきた。

そんな中あたしは全てをスルーして受付にいる受付嬢・・・・ディナさんのいる受付に行き声を掛ける。



「こんにちわディナさん、今日はレベッタさんに会いに来たんだけどいるかな？」



あたしがそいう言うとディナさんが微笑みながら口を開く。



「勿論いらっしゃいます、今ギルドマスターに話を通してきますので少しお待ちいただけますか？」



「あいよ」



ディナさんはあたしの返事を聞いた後に立ち上がりどこかへ走って行ったのであたしは近くにあるベンチに座りディナさんが来るまでアニマルズとドラゴンズと戯れて待つ事にする。

そして１０分もせずにディナさんが戻って来て微笑みながら口を開く。



「お会いになるそうです、案内いたしますのでついてきてください」



「あいよ」



あたし達はレベッタさんのいる部屋へと向かう。