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第一世界 神魔交錯戦域ヴェレツェルト 序章 勇者召喚世界
3,訓練開始
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「あー、俺らがいることで今から何があるのか不安なやつもいると思うが単純に訓練の組を分けるためにきただけだから安心していいぞ」
「そうだよー、僕達が来たのは前衛組と後衛で別れてもらって顔と名前を覚えるためだからね。
あと遅くなったけど自己紹介を、僕はマーリン、宮廷魔導師団の団長をしているよ。そして君たちの座学を担当していたモーガンはうちの副団長をしているよ」
「あぁ、隣のロクでなし団長の言う通りだ。それと紹介が遅れたが俺の名前はムード、そんでうちの副団長がウルカだ」
「ウルカと言います、勇者様方よろしくお願いします」
へぇ、意外。この国の騎士団副団長は女性なんだ。なかなかの美人さんだからかうちのクラスの男子が鼻の下伸ばしてるな。
「それでは今から能力値、両職業、現在習得しているスキルから我々がそれぞれ後衛向きか前衛向きか判断したのでそれを今から発表します。それぞれ言われた方に別れてください」
そう言われて別れたけど僕は後衛組か、秋は前衛組で森宮さんは後衛と。あ、勇者の神城も前衛組か。
クラス全体で前衛組と後衛組の比率は6:4くらいかな?見た感じでは前衛組の方が少し多いみたいだ。
「それでは前衛組は私とルード団長について来てください、後衛組はマーリン団長とモーガン副団長について行ってください」
「よーしっ、それじゃぁ後衛組のみんなは宮廷魔導師団の訓練用施設に行こうかぁ!」
「団長、テンションをもう少し落としてください」
団長のマーリンさんは副団長と比べてテンション高いなー。これからどんな訓練やるんだろ。
「よし、着いたね。まず最初は魔法をとにかく撃ってみようか!なーんてことは無く最初は魔力と魔法の属性、魔法の種類についてのお勉強からだよ!
ってことでモーガン後よろしくね、僕は自分の魔法の練習しとくから見どころがありそうな人がいたら教えて」
「はぁ……このロクでなし……おっと失礼。それでは皆さんさっきあのくそだんちy……コホンッ、あの団長が言った通りまずは魔法を使うために必要な魔力、魔法の属性、魔法の種類についての勉強からしましょうか。最低限属性までは覚えてもらってから訓練をしないと実戦では一切役に立たないですからね」
絶対クソ団長って言おうとしてたでしょ…モーガンさん団長関係で普段からストレス溜まってそうだな……
「さてまずは魔力についてです。この世界において魔力とか万物の持つエネルギーであるとされています。生物であれば例外なく心臓から大小問わず魔力を生成しています。能力値にある魔力の欄はこの生成できる魔力の量と質から決定します」
「ちなみにあのロクでなしは魔力の欄がSSランクです。それと知力の欄ですが純粋な知力としてだけでなく魔力をどれだけ上手く扱えるかということでも決定されます。ロクでなし団長はSランクです。
魔力自体は空気中にも存在しておりそれを魔力を使った体が取り込むことによって魔力の自然回復が起こります」
「その他に物質に魔力を流した時の流れにくさや流れ易さ……いわゆる魔力伝導率というものもありますが今回の授業では割愛しますね」
「次に魔法の属性についてです。基本的には火、水、風、土、光、闇、氷、雷、無の9属性で構成されています。そしてこれらのことを基本9属性と言います、そのまんまですね。他にも勇者様方には馴染み深いであろう所謂合成魔法はこちらでは複合属性魔法と言われます。複合魔法には霧、樹、影などが存在しますがそれらを習得することは我々宮廷魔導師団でも容易ではありません」
「魔物の中にはその身に属性を宿す者もいてそれらのもの達に対しては属性相性が発生します。属性相性ですが火→水→風→土の順で左から右に弱点属性となっていて光、闇、はお互いが互いに弱点関係、雷と氷は明確な有利不利関係はありません、そして無属性は何れの属性にも影響の無い稀有な属性です」
「そして次は魔法の種類についてです。大まかに分けると『属性魔法』『儀式魔法』『複合魔法』『召喚魔法』の4つとこれらのどれにも当てはまらない『特異魔法』に分けられます。
先程紹介した『属性魔法』と『複合魔法』、そして読んで字のごとくな『特異魔法』の説明は省かせていただきますね」
「まず『儀式魔法』の説明をします。儀式魔法とはこちらも読んで字のごとくではあるんですが特異魔法と比べて条件が確立されているので説明しますね、まず1人では本来発動不可能な魔法であるということ、これは元々そういう魔法である場合と人1人の魔力では消費魔力を賄いきれないものである場合の2つがあります。次に何かしら発動自体に条件があることです。
種族の縛りであったりジョブの縛りであったり、中には供物や贄を必要とするものもあります。一応皆様を召喚した魔法も儀式魔法として扱われます。あの魔法は異世界から条件を満たす生物を召喚するということで召喚魔法とも被っている部分がありますけどね」
「そして『召喚魔法』ですが先程言った通り術者が呼びたいものの条件を設定してその条件を満たすものも召喚するのがこの魔法です。儀式魔法と違うのは召喚する相手側の承認が必要なところですね。強制召喚はそれこそ神か何かでないと出来ません。それ故に我々はそれだと条件に合うものが見つかるまで長い時がかかるということで儀式魔法を行ったのですから」
なるほど、それじゃあラノベなんかでよくある時空属性とかは複合魔法に該当するのかな?それと糸魔法とかは特異魔法になりそうだ。
「ここまででなにか質問のある方はいますか?」
「はいっ!魔法の属性って全部でいくつあるんですか?」
「魔法の属性については未だに全て解明されてはいません。基本となる9属性でもスキルのレベルを最大にすることで新たな属性、いわゆる上位属性が発現するので。」
なるほど、まだ知られてない属性もあるのか。
「はい、人族には使えないけど他の種族には使えるような魔法ってあるんですか?」
「はい、ありますよ。とは言っても人族が絶対使えないという訳では無いと思います。一応現在で人族が基本使えないとされているのが『精霊魔法』『血液魔法』『竜/龍魔法』ですね。それぞれ森精族と土精族の使う精霊魔法、吸血鬼族の使う血液魔法、竜人族や竜/龍種が使う竜/龍魔法というものです。
それと魔法では無いですが鬼人族の使う霊術というものもありますがこれは鬼人族のみが持つ霊力という固有のエネルギーを使用して使うためこちらも人族が使うことはできません。」
「なるほど、ありがとうございました!」
「肉体強化というスキルがあるんですが強化の出力って魔力で変わりますか?」
「変わりますよ、所謂魔法剣士と言われる人の中には身体能力を魔力で補っている人も多いですし。それとクジョウ様のジョブである魔剣士は魔法剣を扱うのにとても適したジョブですので肉体強化は使い勝手がいいでしょう。
ですが肉体強化は強化幅が大きい反面身体強化と比べて魔力の消費が大きいので魔剣士は魔法族に多い気がしますけど」
「なるほど。肉体強化を使えば前線に出ることも不可能ではないと。ありがとうございました。」
「他に質問のある方はいますか?いないようならこれから実践練習に移りますが……大丈夫みたいですねそれでは実践に移りましょうか。」
これから実践か、僕は四元魔法なんてスキルがあるからおそらく4属性は使えるって考えてあと使えそうなのは勇者補正で光属性かな?闇、氷、雷、無はどうか分からないけど使えたらいいな。
「それではまず私が光球、皆様風に言えばライトボールでしょうか。それを実践して見せますのでよく見て真似てみようとしてください。」
「『光球』っ!」
「「「「おおぉぉ!!」」」」
モーガンさんが光球と唱えるとの手のひらの上に光の玉ができた。これが光球か。そこまで強く光ってないからか目が痛くはならないな。
真似してみろって言ってたけどどうすればいいんだ?とりあえずスキルを使って解析してみるか……うーん……手のひらから魔力を出してるのはわかった。でもその魔力がどこにあるのかが分からない。
テンプレ異世界なら体の内側を流れる温かいものが以下略って感じなんだけど……まず今までただの学生だった身からするとその温かいものを感じることから一苦労なんだよなぁ……
「すいませーん、まず魔力を感じられないんですがどうすればいいですか?」
「あー、皆さんあちらでは普通の少年少女でしたね。それでは……そうですね……クジョウ様こちろに来てください」
ん?いきなり呼ばれたけど何をするんだ?
「えっと、僕は何をすればいいんですか?」
「いえ、私がやるのでただたっていてくれれば大丈夫です。それでは行きますよ。・・・・・・今私の魔力を流しています。感じ取るために体の内側に意識を向けようとしてください」
えぇっと……あっ!これかな?なんか若干何かあるのがわかった。
「感じ取れたようですね。今から私が流すのを止めるで自分の体の中にあるそれを探してみてそれを動かそうとして見てください」
うぅん……自分の中にあるあれを探せって言われても……さっきは外から流れて来てるからって言うのもあって割とすぐわかったけど……あっ!これ……かな?えっと、それじゃあこれを動かそうとすると……
《『魔力操作』のレベルが上がりました》
お?なんか動かしやすくなったな?ラノベで見たのを思い出しながらそれに書いてあったように体の中を流れる魔力を自分の意思で制御するように……
《『魔力操作』のレベルが上がりました》
よしっ!上手くいった!
「できました!」
「それではクジョウ様はほかの勇者様に魔力を流すのを手伝ってください。あまり多く流すとショック症状が出てしまうことがあるので最低限だけ流すようにしてください」
「分かりました」
「真緒くーん手伝ってー」
「わかった」
森宮さんに呼ばれてきたはいいけどどこを触ればいいんだ?触る位置ミスったら普通に死ねる。
「はいっお願いね!」
あ、手を出してくれて助かった。それじゃあ流すか。
少しずつ……少しずつ……
「森宮さん、なにか感じ取れる?」
「うーん?少しなにか体の中にある……かな?ってくらい。もう少し流して大丈夫だよ」
んー、まだか。少しずつ少しずつ……これでどうだ?
「あ!これかな?これを動かそうとして……出来た!ありがとう真緒くん!」
「いや、感じ取れるようになるの早くない?」
「うーん、うちで巫女さんの修行みたいな感じで精神統一みたいなのをやってたからかな?」
「あー……多分そうかも。それじゃあ森宮さんも手伝ってくれる?」
「うんいいよー」
森宮さんが教える側に回ってから少しずつ魔力を感じ取れる人が増えてきて通算1時間くらいで全員魔力を感じられるようになった。
そこからみんな光球もといライトボールの練習を始めてこれも同じく1時間くらいでみんな出来るようになった。
「それでは今日の分の訓練はこれでおしまいです。魔法は詠唱を失敗しても魔力を使いますからね。それに皆さんはまだ魔法を使えるようになったばかりで無駄な魔力を使って魔法を発動しているので私より燃費が悪いですからね。」
あぁ、もうこれで終わりか。昨日座学の後持ってきてもらった利用許可証を持って書庫に行こうかな?
「あぁ、モーガン。どう?見どころのある子はいた?」
「はい、正直に言うと勇者様方のほとんどが元は一般人だったということもあってか初級魔法の光球を発動する以前の魔力を感じ取ることから始めることになりました。」
「えぇ……それで大丈夫なの?前衛組のダンジョン遠征に間に合う?」
「はい、魔力を感じ取ることが出来なかったでは無く必要無かったということが理由か教えれば本来1日かかる自身の魔力を感じ取るという行為を全員1時間少々で終わらせることが出来ました。さらにその後光球も同じく1時間くらいで撃てるようになりましたし。」
「へぇ、素質は十分にあるんだ」
「それと見どころのある人ですがクジョウ様とモリミヤ様は別格だと思います。」
「ん?クジョウくんって魔剣士の子だよね?そんなに魔力の扱いがうまいの?」
「はい、本来他人の魔力を流すと言ってもそれだけですぐ感じ取れるようにはならないのに彼は私が魔力を流すと直ぐにそれを感知しました。さらにそこからすぐ自分の魔力を扱えるようになりました。1番早く魔力の感知、操作をできるようになったのが彼ですからね。」
「そうなんだ、それは見どころがあるね。何より魔剣士が純粋な魔道士より魔力の扱いが上手いなんて面白い。」
「(あぁまた出た、団長の悪い癖。面白いものを最優先)それとモリミヤ様ですが彼女は巫女と結界師のジョブについてますがクジョウ様が魔力を彼女に流してきっかけを与えると直ぐにそれを感知していました。2人の会話からモリミヤ様はあちらの世界でも巫女の家系であったことがわかりました。おそらくそれも理由かと」
「異世界の巫女か、そっちも面白そうだね。そう言えばその2人は書庫の利用許可って持ってたりするの?」
「クジョウ様は持ってますよ、私の名前で発行しておきました。」
「うん、それならいいよ。でもモリミヤちゃんにも下級の利用許可証でもいいから発行したら?」
「そうですね、一応発行しておきますか。」
「そうだよー、僕達が来たのは前衛組と後衛で別れてもらって顔と名前を覚えるためだからね。
あと遅くなったけど自己紹介を、僕はマーリン、宮廷魔導師団の団長をしているよ。そして君たちの座学を担当していたモーガンはうちの副団長をしているよ」
「あぁ、隣のロクでなし団長の言う通りだ。それと紹介が遅れたが俺の名前はムード、そんでうちの副団長がウルカだ」
「ウルカと言います、勇者様方よろしくお願いします」
へぇ、意外。この国の騎士団副団長は女性なんだ。なかなかの美人さんだからかうちのクラスの男子が鼻の下伸ばしてるな。
「それでは今から能力値、両職業、現在習得しているスキルから我々がそれぞれ後衛向きか前衛向きか判断したのでそれを今から発表します。それぞれ言われた方に別れてください」
そう言われて別れたけど僕は後衛組か、秋は前衛組で森宮さんは後衛と。あ、勇者の神城も前衛組か。
クラス全体で前衛組と後衛組の比率は6:4くらいかな?見た感じでは前衛組の方が少し多いみたいだ。
「それでは前衛組は私とルード団長について来てください、後衛組はマーリン団長とモーガン副団長について行ってください」
「よーしっ、それじゃぁ後衛組のみんなは宮廷魔導師団の訓練用施設に行こうかぁ!」
「団長、テンションをもう少し落としてください」
団長のマーリンさんは副団長と比べてテンション高いなー。これからどんな訓練やるんだろ。
「よし、着いたね。まず最初は魔法をとにかく撃ってみようか!なーんてことは無く最初は魔力と魔法の属性、魔法の種類についてのお勉強からだよ!
ってことでモーガン後よろしくね、僕は自分の魔法の練習しとくから見どころがありそうな人がいたら教えて」
「はぁ……このロクでなし……おっと失礼。それでは皆さんさっきあのくそだんちy……コホンッ、あの団長が言った通りまずは魔法を使うために必要な魔力、魔法の属性、魔法の種類についての勉強からしましょうか。最低限属性までは覚えてもらってから訓練をしないと実戦では一切役に立たないですからね」
絶対クソ団長って言おうとしてたでしょ…モーガンさん団長関係で普段からストレス溜まってそうだな……
「さてまずは魔力についてです。この世界において魔力とか万物の持つエネルギーであるとされています。生物であれば例外なく心臓から大小問わず魔力を生成しています。能力値にある魔力の欄はこの生成できる魔力の量と質から決定します」
「ちなみにあのロクでなしは魔力の欄がSSランクです。それと知力の欄ですが純粋な知力としてだけでなく魔力をどれだけ上手く扱えるかということでも決定されます。ロクでなし団長はSランクです。
魔力自体は空気中にも存在しておりそれを魔力を使った体が取り込むことによって魔力の自然回復が起こります」
「その他に物質に魔力を流した時の流れにくさや流れ易さ……いわゆる魔力伝導率というものもありますが今回の授業では割愛しますね」
「次に魔法の属性についてです。基本的には火、水、風、土、光、闇、氷、雷、無の9属性で構成されています。そしてこれらのことを基本9属性と言います、そのまんまですね。他にも勇者様方には馴染み深いであろう所謂合成魔法はこちらでは複合属性魔法と言われます。複合魔法には霧、樹、影などが存在しますがそれらを習得することは我々宮廷魔導師団でも容易ではありません」
「魔物の中にはその身に属性を宿す者もいてそれらのもの達に対しては属性相性が発生します。属性相性ですが火→水→風→土の順で左から右に弱点属性となっていて光、闇、はお互いが互いに弱点関係、雷と氷は明確な有利不利関係はありません、そして無属性は何れの属性にも影響の無い稀有な属性です」
「そして次は魔法の種類についてです。大まかに分けると『属性魔法』『儀式魔法』『複合魔法』『召喚魔法』の4つとこれらのどれにも当てはまらない『特異魔法』に分けられます。
先程紹介した『属性魔法』と『複合魔法』、そして読んで字のごとくな『特異魔法』の説明は省かせていただきますね」
「まず『儀式魔法』の説明をします。儀式魔法とはこちらも読んで字のごとくではあるんですが特異魔法と比べて条件が確立されているので説明しますね、まず1人では本来発動不可能な魔法であるということ、これは元々そういう魔法である場合と人1人の魔力では消費魔力を賄いきれないものである場合の2つがあります。次に何かしら発動自体に条件があることです。
種族の縛りであったりジョブの縛りであったり、中には供物や贄を必要とするものもあります。一応皆様を召喚した魔法も儀式魔法として扱われます。あの魔法は異世界から条件を満たす生物を召喚するということで召喚魔法とも被っている部分がありますけどね」
「そして『召喚魔法』ですが先程言った通り術者が呼びたいものの条件を設定してその条件を満たすものも召喚するのがこの魔法です。儀式魔法と違うのは召喚する相手側の承認が必要なところですね。強制召喚はそれこそ神か何かでないと出来ません。それ故に我々はそれだと条件に合うものが見つかるまで長い時がかかるということで儀式魔法を行ったのですから」
なるほど、それじゃあラノベなんかでよくある時空属性とかは複合魔法に該当するのかな?それと糸魔法とかは特異魔法になりそうだ。
「ここまででなにか質問のある方はいますか?」
「はいっ!魔法の属性って全部でいくつあるんですか?」
「魔法の属性については未だに全て解明されてはいません。基本となる9属性でもスキルのレベルを最大にすることで新たな属性、いわゆる上位属性が発現するので。」
なるほど、まだ知られてない属性もあるのか。
「はい、人族には使えないけど他の種族には使えるような魔法ってあるんですか?」
「はい、ありますよ。とは言っても人族が絶対使えないという訳では無いと思います。一応現在で人族が基本使えないとされているのが『精霊魔法』『血液魔法』『竜/龍魔法』ですね。それぞれ森精族と土精族の使う精霊魔法、吸血鬼族の使う血液魔法、竜人族や竜/龍種が使う竜/龍魔法というものです。
それと魔法では無いですが鬼人族の使う霊術というものもありますがこれは鬼人族のみが持つ霊力という固有のエネルギーを使用して使うためこちらも人族が使うことはできません。」
「なるほど、ありがとうございました!」
「肉体強化というスキルがあるんですが強化の出力って魔力で変わりますか?」
「変わりますよ、所謂魔法剣士と言われる人の中には身体能力を魔力で補っている人も多いですし。それとクジョウ様のジョブである魔剣士は魔法剣を扱うのにとても適したジョブですので肉体強化は使い勝手がいいでしょう。
ですが肉体強化は強化幅が大きい反面身体強化と比べて魔力の消費が大きいので魔剣士は魔法族に多い気がしますけど」
「なるほど。肉体強化を使えば前線に出ることも不可能ではないと。ありがとうございました。」
「他に質問のある方はいますか?いないようならこれから実践練習に移りますが……大丈夫みたいですねそれでは実践に移りましょうか。」
これから実践か、僕は四元魔法なんてスキルがあるからおそらく4属性は使えるって考えてあと使えそうなのは勇者補正で光属性かな?闇、氷、雷、無はどうか分からないけど使えたらいいな。
「それではまず私が光球、皆様風に言えばライトボールでしょうか。それを実践して見せますのでよく見て真似てみようとしてください。」
「『光球』っ!」
「「「「おおぉぉ!!」」」」
モーガンさんが光球と唱えるとの手のひらの上に光の玉ができた。これが光球か。そこまで強く光ってないからか目が痛くはならないな。
真似してみろって言ってたけどどうすればいいんだ?とりあえずスキルを使って解析してみるか……うーん……手のひらから魔力を出してるのはわかった。でもその魔力がどこにあるのかが分からない。
テンプレ異世界なら体の内側を流れる温かいものが以下略って感じなんだけど……まず今までただの学生だった身からするとその温かいものを感じることから一苦労なんだよなぁ……
「すいませーん、まず魔力を感じられないんですがどうすればいいですか?」
「あー、皆さんあちらでは普通の少年少女でしたね。それでは……そうですね……クジョウ様こちろに来てください」
ん?いきなり呼ばれたけど何をするんだ?
「えっと、僕は何をすればいいんですか?」
「いえ、私がやるのでただたっていてくれれば大丈夫です。それでは行きますよ。・・・・・・今私の魔力を流しています。感じ取るために体の内側に意識を向けようとしてください」
えぇっと……あっ!これかな?なんか若干何かあるのがわかった。
「感じ取れたようですね。今から私が流すのを止めるで自分の体の中にあるそれを探してみてそれを動かそうとして見てください」
うぅん……自分の中にあるあれを探せって言われても……さっきは外から流れて来てるからって言うのもあって割とすぐわかったけど……あっ!これ……かな?えっと、それじゃあこれを動かそうとすると……
《『魔力操作』のレベルが上がりました》
お?なんか動かしやすくなったな?ラノベで見たのを思い出しながらそれに書いてあったように体の中を流れる魔力を自分の意思で制御するように……
《『魔力操作』のレベルが上がりました》
よしっ!上手くいった!
「できました!」
「それではクジョウ様はほかの勇者様に魔力を流すのを手伝ってください。あまり多く流すとショック症状が出てしまうことがあるので最低限だけ流すようにしてください」
「分かりました」
「真緒くーん手伝ってー」
「わかった」
森宮さんに呼ばれてきたはいいけどどこを触ればいいんだ?触る位置ミスったら普通に死ねる。
「はいっお願いね!」
あ、手を出してくれて助かった。それじゃあ流すか。
少しずつ……少しずつ……
「森宮さん、なにか感じ取れる?」
「うーん?少しなにか体の中にある……かな?ってくらい。もう少し流して大丈夫だよ」
んー、まだか。少しずつ少しずつ……これでどうだ?
「あ!これかな?これを動かそうとして……出来た!ありがとう真緒くん!」
「いや、感じ取れるようになるの早くない?」
「うーん、うちで巫女さんの修行みたいな感じで精神統一みたいなのをやってたからかな?」
「あー……多分そうかも。それじゃあ森宮さんも手伝ってくれる?」
「うんいいよー」
森宮さんが教える側に回ってから少しずつ魔力を感じ取れる人が増えてきて通算1時間くらいで全員魔力を感じられるようになった。
そこからみんな光球もといライトボールの練習を始めてこれも同じく1時間くらいでみんな出来るようになった。
「それでは今日の分の訓練はこれでおしまいです。魔法は詠唱を失敗しても魔力を使いますからね。それに皆さんはまだ魔法を使えるようになったばかりで無駄な魔力を使って魔法を発動しているので私より燃費が悪いですからね。」
あぁ、もうこれで終わりか。昨日座学の後持ってきてもらった利用許可証を持って書庫に行こうかな?
「あぁ、モーガン。どう?見どころのある子はいた?」
「はい、正直に言うと勇者様方のほとんどが元は一般人だったということもあってか初級魔法の光球を発動する以前の魔力を感じ取ることから始めることになりました。」
「えぇ……それで大丈夫なの?前衛組のダンジョン遠征に間に合う?」
「はい、魔力を感じ取ることが出来なかったでは無く必要無かったということが理由か教えれば本来1日かかる自身の魔力を感じ取るという行為を全員1時間少々で終わらせることが出来ました。さらにその後光球も同じく1時間くらいで撃てるようになりましたし。」
「へぇ、素質は十分にあるんだ」
「それと見どころのある人ですがクジョウ様とモリミヤ様は別格だと思います。」
「ん?クジョウくんって魔剣士の子だよね?そんなに魔力の扱いがうまいの?」
「はい、本来他人の魔力を流すと言ってもそれだけですぐ感じ取れるようにはならないのに彼は私が魔力を流すと直ぐにそれを感知しました。さらにそこからすぐ自分の魔力を扱えるようになりました。1番早く魔力の感知、操作をできるようになったのが彼ですからね。」
「そうなんだ、それは見どころがあるね。何より魔剣士が純粋な魔道士より魔力の扱いが上手いなんて面白い。」
「(あぁまた出た、団長の悪い癖。面白いものを最優先)それとモリミヤ様ですが彼女は巫女と結界師のジョブについてますがクジョウ様が魔力を彼女に流してきっかけを与えると直ぐにそれを感知していました。2人の会話からモリミヤ様はあちらの世界でも巫女の家系であったことがわかりました。おそらくそれも理由かと」
「異世界の巫女か、そっちも面白そうだね。そう言えばその2人は書庫の利用許可って持ってたりするの?」
「クジョウ様は持ってますよ、私の名前で発行しておきました。」
「うん、それならいいよ。でもモリミヤちゃんにも下級の利用許可証でもいいから発行したら?」
「そうですね、一応発行しておきますか。」
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