187 / 475
第八章 学校と研修
292 綺麗に転がしてみせますよ
しおりを挟む
実はリクトルスがギルドに顔を出した前日。
そういえばリルファムとシンリームの教師役を頼まれていたなと、コウヤは思い出した。
集団暴走が起きたりと、延び延びになっていたので、どうするか相談しようと午後の半休を利用して、先ずは久し振りに王宮のオスロリーリェの所へ飛んだのだ。
折角なのでとお茶をしがてら、近況報告をし合った。そこでオスロリーリェが珍しく心底楽しそうに教えてくれた。
《ふふ……バイトくん達……ようやく報われた……》
オスロリーリェが言うバイトくん達とは、慣れない仮の新領主達の補佐として、国中に散らばった平民出の文官達のことだ。
思えば、彼らは上司や貴族の同僚達に恨みを募らせていた。報告書に泣きながら恨み言を書いてしまうほどに。
《あの子たちの有り難み……分かったはず……どれだけバカでも……》
オスロリーリェもかなり苛立っていたようだ。ここに逃げるように休憩を兼ねてやって来た文官達を、オスロリーリェは気に入っていた。人と係りを持とうとしなかったオスロリーリェが声をかけるほどだ。相当だろう。
「そっか。でも、今までサボってた人たちが、いきなり彼らの穴を埋めるくらい仕事ができるとは思えないんだけど? ゼフィルさんとか、普通に三人分とかこなせる人でしょ?」
時々ここで談笑しながら教えてくれた仕事量を鑑みるに、それくらいだろうと思った。何より、現在の領主補佐の仕事をいきなりで難なくこなしているのが良い証拠だ。それも、同じく全く領主どころか文官の経験もない者を相手に領主としての指導もしているのだから。
更に言えば彼らはコウヤと同類。仕事がやりたくて仕方がないという特殊な病気持ち。仕事が多いほど燃える。書類の山で萌える。ある意味変態だ。きっと、普段から押しつけられる仕事以上に勝手に仕事を見つけて、増やして、やり切っていたはずだ。
抜けた穴は絶対に一人分ではない。
《だから……回ってない……初めての経験がいっぱい……徹夜とか》
「えっ。徹夜したことない人がいるの?」
《……今残ってるやつら…….だいたい……そう……》
「へえ~」
《……》
普通、仕事で徹夜というのは良いことではないのだと、この場にリクトルスが居れば小一時間ほど説いてくれただろう。オスロリーリェには無理だった。
「でも、それなら仕事が滞ってるよね。下がそうだと……ベルナディオ宰相は大丈夫かな?」
コウヤは、自分と同じ人種で仕事人間なベルナディオが気になった。尊敬すべき年長者への配慮は大事にしている。穏やかに長生きして欲しいと願う彼が、無理をしているのではないかと心配になった。
いつもならばここにコウヤが現れれば、何かを察知して来るはずのニールも来ない。仕事が立て込んでいそうだ。
「なんか、俺のお披露目会もあるみたいだし、人数が揃ったっていっても、ゼフィルさんたちが抜けちゃったから、結局はマイナスだよね……無理して欲しくないな……棟梁も心配するだろうし……っ、そうだ!」
コウヤは名案を思いついた。
「どのみち、ユースールに研修にってニールさんも言ってたし、いっそのことこっちに派遣しちゃおう! やりがいがある方が喜んでくれるだろうし、うん! レンス様に相談してくるね!」
《……うん……?》
そうして、レンスフィートに少し文官を王都に貸し出して欲しいと頼んだ。
レンスフィートとしては願ってもないことだ。コウヤのお披露目会の準備に参加できないことが、彼は悔しかった。
それはユースールの領城に勤める領官達も同じ。
「コウヤ君のお披露目会だろう? 王都のへっぽこ共に任せておけるか!」
「王都に乗り込む口実にしては上等じゃねえか! 乗っ取ってやんぜ!」
「おいおい。乗っ取ってどうすんだよ……ユースールに帰ってこれなくなるかもしれんだろ」
「そうだぞ! お前アレだ。勉強は出来るが頭悪いってやつ。もっと仕事以外でも頭使えよ。逆えんくらい躾ければいいんだよ」
「おっ。それいい! 左遷だなんだと鼻で笑ってくれた借りは返さんとなあ」
元武官も居るため、血気盛んなのが多い。大半の領官達が暗く不気味な笑みを浮かべていた。ケタケタ笑っていた者達もおり、それはちょっと危ない様子だった。
ユースールの領官は、多くが王都や他の領地でなんらかの嫌がらせを受けてきた者達だ。なので、コウヤとしては無理はしないで欲しいと伝えた。
しかし、逆に彼らはいい機会だと笑った。
「ありがとうコウヤ。今ならあの時の奴らを見返してやれるんだ。だから、気にすんな!」
「野蛮だ脳筋だとバカにしてくれた奴らと同じ場所に立ってんだ。どっちが上か分らせてやれるぜ。ついでに訓練にもまざってもいいなあ」
ユースールと違って、武官と文官の仲は悪い。武官内でも色々あったが、文官達にも色々言われたようだ。特に、ユースールに流れ着く武官達は、報告書なども上げられる位置にいた者が多い。必然的に文官との交流も出ていた。
上司から疎まれ、下からは突き上げられ、文官からは嫌味を言われる。そうやって病んでいった者たちが大半だった。
だからこそ、今回は彼らにとっても良い機会なのだ。
「大丈夫ですよコウヤさん。昔とは違います。寧ろ、今は昔を恥じていますから。それを払拭する絶好の機会です。下に押し付けるしか能のないバカ共など、綺麗に転がしてみせますよ」
温厚な人ほど怖いというのが分かった瞬間だった。
そうして、ニールを挟みベルナディオの許可も取れたということで、三日後、文官達を引き連れてコウヤは王城へ向かった。
どれだけの期間になるか分からないが、マンタや神官達の転移を使えばユースールと王都間はすぐだ。ユースールの方も支障なく回せる手筈は整えた。
というよりも、人数が減ることによって、仕事が増える方がユースールの文官達は喜んでいた。上手く隠していたが、彼らも仕事したい病だ。よって、何の問題もなく送り出してくれた。
送り出す様は圧巻だった。出陣式かと思った。
王都へ移動した文官達は、教会に滞在する。その間の食事は国が持ってくれた。とはいえ、教会の食事は特別安いので大した金額にはならない。
ユースールの文官は毎年変動があるが百名ほど。今回の派遣は総勢三十五名。その中で純粋に文官しか経験がない者は三名だけだ。
とはいえ、そこで安心してはいけない。その文官しか経験がないという筆頭が今回の文官の代表であるセリネだ。
自分探して冒険者になったセリネだった。
「セリネさん。俺もなるべく王城に居ることになっているので、何かあったら言ってくださいね」
「は、はい! アレですね! 騎士をノシちゃった時とかですね!」
「進んで手は出しちゃダメですよ?」
「えっ!? 闇討ちとかも……」
「……鍛えたいのは分かりました。こっちで調整しますから、先ずはお仕事をお願いします」
「はい!!」
このセリネ。実は自分探しの結果、戦闘狂な面が発見されたのだ。それでも武官になる気はない。文官という立場に居る自分も自分なのだと確信している。
困った人の筆頭だった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
そういえばリルファムとシンリームの教師役を頼まれていたなと、コウヤは思い出した。
集団暴走が起きたりと、延び延びになっていたので、どうするか相談しようと午後の半休を利用して、先ずは久し振りに王宮のオスロリーリェの所へ飛んだのだ。
折角なのでとお茶をしがてら、近況報告をし合った。そこでオスロリーリェが珍しく心底楽しそうに教えてくれた。
《ふふ……バイトくん達……ようやく報われた……》
オスロリーリェが言うバイトくん達とは、慣れない仮の新領主達の補佐として、国中に散らばった平民出の文官達のことだ。
思えば、彼らは上司や貴族の同僚達に恨みを募らせていた。報告書に泣きながら恨み言を書いてしまうほどに。
《あの子たちの有り難み……分かったはず……どれだけバカでも……》
オスロリーリェもかなり苛立っていたようだ。ここに逃げるように休憩を兼ねてやって来た文官達を、オスロリーリェは気に入っていた。人と係りを持とうとしなかったオスロリーリェが声をかけるほどだ。相当だろう。
「そっか。でも、今までサボってた人たちが、いきなり彼らの穴を埋めるくらい仕事ができるとは思えないんだけど? ゼフィルさんとか、普通に三人分とかこなせる人でしょ?」
時々ここで談笑しながら教えてくれた仕事量を鑑みるに、それくらいだろうと思った。何より、現在の領主補佐の仕事をいきなりで難なくこなしているのが良い証拠だ。それも、同じく全く領主どころか文官の経験もない者を相手に領主としての指導もしているのだから。
更に言えば彼らはコウヤと同類。仕事がやりたくて仕方がないという特殊な病気持ち。仕事が多いほど燃える。書類の山で萌える。ある意味変態だ。きっと、普段から押しつけられる仕事以上に勝手に仕事を見つけて、増やして、やり切っていたはずだ。
抜けた穴は絶対に一人分ではない。
《だから……回ってない……初めての経験がいっぱい……徹夜とか》
「えっ。徹夜したことない人がいるの?」
《……今残ってるやつら…….だいたい……そう……》
「へえ~」
《……》
普通、仕事で徹夜というのは良いことではないのだと、この場にリクトルスが居れば小一時間ほど説いてくれただろう。オスロリーリェには無理だった。
「でも、それなら仕事が滞ってるよね。下がそうだと……ベルナディオ宰相は大丈夫かな?」
コウヤは、自分と同じ人種で仕事人間なベルナディオが気になった。尊敬すべき年長者への配慮は大事にしている。穏やかに長生きして欲しいと願う彼が、無理をしているのではないかと心配になった。
いつもならばここにコウヤが現れれば、何かを察知して来るはずのニールも来ない。仕事が立て込んでいそうだ。
「なんか、俺のお披露目会もあるみたいだし、人数が揃ったっていっても、ゼフィルさんたちが抜けちゃったから、結局はマイナスだよね……無理して欲しくないな……棟梁も心配するだろうし……っ、そうだ!」
コウヤは名案を思いついた。
「どのみち、ユースールに研修にってニールさんも言ってたし、いっそのことこっちに派遣しちゃおう! やりがいがある方が喜んでくれるだろうし、うん! レンス様に相談してくるね!」
《……うん……?》
そうして、レンスフィートに少し文官を王都に貸し出して欲しいと頼んだ。
レンスフィートとしては願ってもないことだ。コウヤのお披露目会の準備に参加できないことが、彼は悔しかった。
それはユースールの領城に勤める領官達も同じ。
「コウヤ君のお披露目会だろう? 王都のへっぽこ共に任せておけるか!」
「王都に乗り込む口実にしては上等じゃねえか! 乗っ取ってやんぜ!」
「おいおい。乗っ取ってどうすんだよ……ユースールに帰ってこれなくなるかもしれんだろ」
「そうだぞ! お前アレだ。勉強は出来るが頭悪いってやつ。もっと仕事以外でも頭使えよ。逆えんくらい躾ければいいんだよ」
「おっ。それいい! 左遷だなんだと鼻で笑ってくれた借りは返さんとなあ」
元武官も居るため、血気盛んなのが多い。大半の領官達が暗く不気味な笑みを浮かべていた。ケタケタ笑っていた者達もおり、それはちょっと危ない様子だった。
ユースールの領官は、多くが王都や他の領地でなんらかの嫌がらせを受けてきた者達だ。なので、コウヤとしては無理はしないで欲しいと伝えた。
しかし、逆に彼らはいい機会だと笑った。
「ありがとうコウヤ。今ならあの時の奴らを見返してやれるんだ。だから、気にすんな!」
「野蛮だ脳筋だとバカにしてくれた奴らと同じ場所に立ってんだ。どっちが上か分らせてやれるぜ。ついでに訓練にもまざってもいいなあ」
ユースールと違って、武官と文官の仲は悪い。武官内でも色々あったが、文官達にも色々言われたようだ。特に、ユースールに流れ着く武官達は、報告書なども上げられる位置にいた者が多い。必然的に文官との交流も出ていた。
上司から疎まれ、下からは突き上げられ、文官からは嫌味を言われる。そうやって病んでいった者たちが大半だった。
だからこそ、今回は彼らにとっても良い機会なのだ。
「大丈夫ですよコウヤさん。昔とは違います。寧ろ、今は昔を恥じていますから。それを払拭する絶好の機会です。下に押し付けるしか能のないバカ共など、綺麗に転がしてみせますよ」
温厚な人ほど怖いというのが分かった瞬間だった。
そうして、ニールを挟みベルナディオの許可も取れたということで、三日後、文官達を引き連れてコウヤは王城へ向かった。
どれだけの期間になるか分からないが、マンタや神官達の転移を使えばユースールと王都間はすぐだ。ユースールの方も支障なく回せる手筈は整えた。
というよりも、人数が減ることによって、仕事が増える方がユースールの文官達は喜んでいた。上手く隠していたが、彼らも仕事したい病だ。よって、何の問題もなく送り出してくれた。
送り出す様は圧巻だった。出陣式かと思った。
王都へ移動した文官達は、教会に滞在する。その間の食事は国が持ってくれた。とはいえ、教会の食事は特別安いので大した金額にはならない。
ユースールの文官は毎年変動があるが百名ほど。今回の派遣は総勢三十五名。その中で純粋に文官しか経験がない者は三名だけだ。
とはいえ、そこで安心してはいけない。その文官しか経験がないという筆頭が今回の文官の代表であるセリネだ。
自分探して冒険者になったセリネだった。
「セリネさん。俺もなるべく王城に居ることになっているので、何かあったら言ってくださいね」
「は、はい! アレですね! 騎士をノシちゃった時とかですね!」
「進んで手は出しちゃダメですよ?」
「えっ!? 闇討ちとかも……」
「……鍛えたいのは分かりました。こっちで調整しますから、先ずはお仕事をお願いします」
「はい!!」
このセリネ。実は自分探しの結果、戦闘狂な面が発見されたのだ。それでも武官になる気はない。文官という立場に居る自分も自分なのだと確信している。
困った人の筆頭だった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
245
お気に入りに追加
11,119
あなたにおすすめの小説


【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。