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第七章 ギルドと集団暴走
258 嘘や冗談で言うわけあるか!!
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それはセクタ達が聖魔教の神官について説明していた頃。
『雪の闇夜』の魔法師、デントを先頭にして、担架を引くラグサとネラルが冒険者ギルド、ベルセン支部に駆け込んでいた。
「場所を空けて!」
「うおっ、お前、デント!? ちょっ、顔赤いぞ。熱か? 大丈夫か?」
少しだけ息は上がっているが、顔は赤いというほど赤くはなっていない。あくまで、常に顔色の悪かった普段のデントよりも血色が良いというだけ。それだけ、周りはデントを心配していたのだ。
「え? 別に大丈夫。それより、ギルドの『緊急通信』をお願いします! マスターは居ますか」
デントは道を空けてくれる冒険者達のお陰で、まっすぐにギルドの受付にたどり着いた。
「へ? え? マスターは執務室だけど、き、緊急通信って何?」
若いギルド職員の女性だった。周りの受付令嬢達も揃って首を傾げる。代わりに奥にいた年配の男性職員が口を挟んだ。
「おい。アレはギルドから推薦を受けたAランク以上の冒険者しか使えない特権だ」
なんでそんなことをお前が知ってるんだと、男性は不審の表情を正直に見せた。
これにデントは怒ることなく、冷静に答える。そして、グラムから預かったカードを見せた。
「知ってる。これをギルドマスターに。ユースール支部へ『神官要請』でお願いします」
「……いいだろう。すぐに」
男性職員は頷き、カードをデントから受け取ると、身軽に呆然とする職員達を避けて奥へと走って行った。これに、慌てて他の職員達が抗議するが、もう姿は見えない。
「ちょっ、フレイ! こ、困るわよ! ユースールになんて」
「マスターが許さないからいいんじゃない?」
「あっちも本気にするわけないわよ」
そんな職員達の言葉を聞きながらも、デントは運んできた怪我人の元に戻る。一緒に連れてきた証言者となる二人も、ようやく落ち着いたらしい。
仲間のラグサは、担架を置いてすぐに外に飛び出して行った。知り合いの領兵を捕まえるのだ。迷宮の氾濫のことを、領兵にも伝えなくてはならない。
本来ならば、ギルドから伝えてもらうものだが、ここでギルドと揉めていたら無駄に時間だけが過ぎてしまう。だから、直接伝えに行ったというわけだ。
『雪の夜闇』のような孤児達を、どうにかしようと考える人はこのベルセンにもいた。そんな昔からずっと親身になってくれていた領兵が数人居る。
父親くらい年上で、悪さをするデント達をも見捨てずにいてくれた人達だ。気配は覚えているので、今のラグサにならすぐに見つけられるだろう。
連れてきた二人にネラルが声をかけていた。
「落ち着いたら説明。急がないとヤバい」
「あ、ああ。みんな、聞いてくれ! 『大蛇の迷宮』で氾濫が起きてる! あと数時間で集団暴走が起きるぞ!」
これを聞いても、すぐには冒険者達も理解できなかった。
「は? 氾濫? あの迷宮で?」
「……おい……あそこ、Bランクじゃなかったか……」
「お、おい! 本当なのか!?」
徐々に焦り出す冒険者達。それにつられて、ようやくギルド職員達も飛び上がる。
「うそでしょ!? 集団暴走って何よ! そんなのここ何十年もこの町の近くじゃなかったじゃない!」
「ちょっと! 冗談でも言っていい事と悪い事があるわよ!」
中には信じないという者もおり、報告をした冒険者はキレた。
「嘘や冗談で言うわけあるか!!」
「そうだぞ! でなきゃ、Aランクのこの人がこんな怪我するかよ!!」
連れてきた大怪我を負った冒険者の一人は、この支部唯一のAランク冒険者だった。それなのに、今まで誰も気付かなかったのには訳がある。
「は!? まさか……ロインさん……? なのか?」
怪我で顔が腫れ上がっており、判別が付かなかったのだ。痛々し過ぎて目を向けられなかったというのもある。死んで当然だという怪我だった。
「ならそっち……ヒリタちゃんなんじゃ……」
同じように、顔が判然としない女性。その装備を確認してロインとパーティを組んでいる女性の一人だと周りが確信する。
彼女の冒険者の友人がすがりついた。
「やだ……っ、ヒリタ! ヒリタしっかり!」
「ダメよ揺らしたら! 落ち着いて!」
「ロインさん! 目を開けて!」
「なんでだよ……なんでロインさんがこんなことに!」
騒然とした。だが、そこに外からやって来た者が割り込む。
「はいはい。失礼しますよ。怪我人の体に障ります。静かにして、離れてください」
「ジザルス、私がやるわ。この辺、退けてちょうだい」
「リエラ姉さん……私に頼んだなら、それやめてくださいよ。怪我人が増えるでしょう……」
現れたのはジザルスとリエラだった。リエラは怪我人にすがろうとする者を、容赦なく投げ飛ばしていた。邪魔だと口にする前に退かせているのだ。
「これくらいで怪我をするようでは足手まといだわ。部屋の隅で膝を抱えて震えているのね」
「ああ、なるほど。それで隅の方に投げ飛ばしていたんですね。まったく……どうしてうちの女性達はこうなんでしょう……」
気の強い女性が多いというのは、白夜部隊の男性陣達の言葉。実際、気だけでなく強いため、言った所で仕方がない。
嫁の貰い手がなくなるとでも言えば大人しくなるかといえばそうでもない。特にユースールでは使えない言葉だ。
辺境に住む男達は共に強く生きられる相手を望む。家を守れなんて言わない。寧ろ一緒に出かけようと言う。背中を預けられる生涯のパートナー。それが辺境での嫁の条件だ。
これにより、なぜか白夜部隊の女性達が、続々と結婚相手を決めていっている。『神官だから』という理由で手を出す者はおらず、純粋に恋愛しているのだ。
逆に白夜部隊の男性達は、中々相手がいない。あっても神官同士だ。その理由は女性達の矜恃によるものだった。
『女性の神官様達よりも強くならなきゃ、あの方に認められる女にはなれない!』
こう誰もが口にするのだ。
一番側に居る女性神官達。それよりも魅力的でなくてはならないというのは当然の考え。少し違うのは『女性神官の魅力』の中に『強さ』も入るということ。
これにより、ユースールでは若い普通の町娘達が冒険者ギルドに登録するようになった。
『花嫁修行』=『戦える強い女』というのが、常識になりつつある。これの教官役は、コウヤかテンキだった。完全に最強を目指している。
「では始めます」
リエラが先ずは女性の方から治癒魔法をかけていく。優先順位は単に体力の残りを見て決めている。常に男女平等だ。
顔も綺麗に元どおりになっていくのを、周りの冒険者達だけでなく、職員達も呆然と見つめた。
「これでいいわね。確か、ネラルさんだったわね。目が覚めるまで仮眠室に寝かせておいてあげて」
「はい! 運びます!」
ネラルがキビキビとヒリタを抱き上げて仮眠室の方へ向かった。身体強化を上手く使っているため、とても軽々と運んで行く様は、ネラルを知っている周りの者たちには異様に見える。
「あ、ま、待って。私達も」
「あのっ、神官……様? ありがとうございました! だ、代金は……」
周りも、それに気付いて青ざめていく。治癒魔法は高い。そこへ来て、この効果だ。何人もの人が借金で身動き取れなくなるだろう。しかし、それはここにある教会の神官達ならばという話だ。
リエラは次の治療を始めているので、ジザルスが答えた。
「非常事態時に正しく『神官要請』によって派遣され、治療した場合は費用はかかりません」
「え……?」
「は?」
「そ、そんなばかな……」
誰もが信じられないと目を丸くする。それだけ神官達の暴利は周知の事実なのだ。
「今回については、今の時点で要請するに至った理由。つまり、彼らが怪我を負う原因になったもの。それと同じ要因により怪我をしている者全てを治すこと。それが『要請内の役目』となります。デントさん。他に怪我人は?」
ジザルスはわざと一気に説明した。これを理解しようと黙ってしまった周りは、このまま放っておく。
「あ、はい。セクタさんが守りながらこちらへ向かっています!」
「なるほど……原因は?」
これは、ジザルスも知っていて聞いている。白夜部隊の情報網は、しっかりこれを受け取っていた。だが、この場で口に出して確認することが重要なのだ。
「氾濫です。グラムさんが確認に行っています」
ここで、リエラは治療を終える。そして、スクっと立ち上がった。
「グラムさんの方へは私が行きます。あの人のことだもの……残されている怪我人を見つけてるはずだわ」
「そうですね……先にどうぞ」
「ありがとうジザルス。では、失礼するわね」
そう言って優雅に背を向けたリエラ。きっと、ギルドを出たら消えるだろう。淑女らしい仕草は身に付いていても、それは周りの目に見える間だけで良いと考えている。今頃、屋根を伝って跳びながらバイクに跨っているはずだ。
「はあ……さて、氾濫ということですが、これ以降、我々が治療する場合はユースールの冒険者ギルドを通していただく必要があります。できるだけ早くユースール支部へ『応援要請』をなさることをお薦めしますよ。では、私も失礼します」
「……え……」
「ちょっ、な、なんで? 神官でしょ? なんであそこを通さないといけないのよ! 治療は神官の義務でしょ!」
正気付いた職員達が慌てる。これを聞いて、ジザルスは振り向きながら威圧した。
************
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
『雪の闇夜』の魔法師、デントを先頭にして、担架を引くラグサとネラルが冒険者ギルド、ベルセン支部に駆け込んでいた。
「場所を空けて!」
「うおっ、お前、デント!? ちょっ、顔赤いぞ。熱か? 大丈夫か?」
少しだけ息は上がっているが、顔は赤いというほど赤くはなっていない。あくまで、常に顔色の悪かった普段のデントよりも血色が良いというだけ。それだけ、周りはデントを心配していたのだ。
「え? 別に大丈夫。それより、ギルドの『緊急通信』をお願いします! マスターは居ますか」
デントは道を空けてくれる冒険者達のお陰で、まっすぐにギルドの受付にたどり着いた。
「へ? え? マスターは執務室だけど、き、緊急通信って何?」
若いギルド職員の女性だった。周りの受付令嬢達も揃って首を傾げる。代わりに奥にいた年配の男性職員が口を挟んだ。
「おい。アレはギルドから推薦を受けたAランク以上の冒険者しか使えない特権だ」
なんでそんなことをお前が知ってるんだと、男性は不審の表情を正直に見せた。
これにデントは怒ることなく、冷静に答える。そして、グラムから預かったカードを見せた。
「知ってる。これをギルドマスターに。ユースール支部へ『神官要請』でお願いします」
「……いいだろう。すぐに」
男性職員は頷き、カードをデントから受け取ると、身軽に呆然とする職員達を避けて奥へと走って行った。これに、慌てて他の職員達が抗議するが、もう姿は見えない。
「ちょっ、フレイ! こ、困るわよ! ユースールになんて」
「マスターが許さないからいいんじゃない?」
「あっちも本気にするわけないわよ」
そんな職員達の言葉を聞きながらも、デントは運んできた怪我人の元に戻る。一緒に連れてきた証言者となる二人も、ようやく落ち着いたらしい。
仲間のラグサは、担架を置いてすぐに外に飛び出して行った。知り合いの領兵を捕まえるのだ。迷宮の氾濫のことを、領兵にも伝えなくてはならない。
本来ならば、ギルドから伝えてもらうものだが、ここでギルドと揉めていたら無駄に時間だけが過ぎてしまう。だから、直接伝えに行ったというわけだ。
『雪の夜闇』のような孤児達を、どうにかしようと考える人はこのベルセンにもいた。そんな昔からずっと親身になってくれていた領兵が数人居る。
父親くらい年上で、悪さをするデント達をも見捨てずにいてくれた人達だ。気配は覚えているので、今のラグサにならすぐに見つけられるだろう。
連れてきた二人にネラルが声をかけていた。
「落ち着いたら説明。急がないとヤバい」
「あ、ああ。みんな、聞いてくれ! 『大蛇の迷宮』で氾濫が起きてる! あと数時間で集団暴走が起きるぞ!」
これを聞いても、すぐには冒険者達も理解できなかった。
「は? 氾濫? あの迷宮で?」
「……おい……あそこ、Bランクじゃなかったか……」
「お、おい! 本当なのか!?」
徐々に焦り出す冒険者達。それにつられて、ようやくギルド職員達も飛び上がる。
「うそでしょ!? 集団暴走って何よ! そんなのここ何十年もこの町の近くじゃなかったじゃない!」
「ちょっと! 冗談でも言っていい事と悪い事があるわよ!」
中には信じないという者もおり、報告をした冒険者はキレた。
「嘘や冗談で言うわけあるか!!」
「そうだぞ! でなきゃ、Aランクのこの人がこんな怪我するかよ!!」
連れてきた大怪我を負った冒険者の一人は、この支部唯一のAランク冒険者だった。それなのに、今まで誰も気付かなかったのには訳がある。
「は!? まさか……ロインさん……? なのか?」
怪我で顔が腫れ上がっており、判別が付かなかったのだ。痛々し過ぎて目を向けられなかったというのもある。死んで当然だという怪我だった。
「ならそっち……ヒリタちゃんなんじゃ……」
同じように、顔が判然としない女性。その装備を確認してロインとパーティを組んでいる女性の一人だと周りが確信する。
彼女の冒険者の友人がすがりついた。
「やだ……っ、ヒリタ! ヒリタしっかり!」
「ダメよ揺らしたら! 落ち着いて!」
「ロインさん! 目を開けて!」
「なんでだよ……なんでロインさんがこんなことに!」
騒然とした。だが、そこに外からやって来た者が割り込む。
「はいはい。失礼しますよ。怪我人の体に障ります。静かにして、離れてください」
「ジザルス、私がやるわ。この辺、退けてちょうだい」
「リエラ姉さん……私に頼んだなら、それやめてくださいよ。怪我人が増えるでしょう……」
現れたのはジザルスとリエラだった。リエラは怪我人にすがろうとする者を、容赦なく投げ飛ばしていた。邪魔だと口にする前に退かせているのだ。
「これくらいで怪我をするようでは足手まといだわ。部屋の隅で膝を抱えて震えているのね」
「ああ、なるほど。それで隅の方に投げ飛ばしていたんですね。まったく……どうしてうちの女性達はこうなんでしょう……」
気の強い女性が多いというのは、白夜部隊の男性陣達の言葉。実際、気だけでなく強いため、言った所で仕方がない。
嫁の貰い手がなくなるとでも言えば大人しくなるかといえばそうでもない。特にユースールでは使えない言葉だ。
辺境に住む男達は共に強く生きられる相手を望む。家を守れなんて言わない。寧ろ一緒に出かけようと言う。背中を預けられる生涯のパートナー。それが辺境での嫁の条件だ。
これにより、なぜか白夜部隊の女性達が、続々と結婚相手を決めていっている。『神官だから』という理由で手を出す者はおらず、純粋に恋愛しているのだ。
逆に白夜部隊の男性達は、中々相手がいない。あっても神官同士だ。その理由は女性達の矜恃によるものだった。
『女性の神官様達よりも強くならなきゃ、あの方に認められる女にはなれない!』
こう誰もが口にするのだ。
一番側に居る女性神官達。それよりも魅力的でなくてはならないというのは当然の考え。少し違うのは『女性神官の魅力』の中に『強さ』も入るということ。
これにより、ユースールでは若い普通の町娘達が冒険者ギルドに登録するようになった。
『花嫁修行』=『戦える強い女』というのが、常識になりつつある。これの教官役は、コウヤかテンキだった。完全に最強を目指している。
「では始めます」
リエラが先ずは女性の方から治癒魔法をかけていく。優先順位は単に体力の残りを見て決めている。常に男女平等だ。
顔も綺麗に元どおりになっていくのを、周りの冒険者達だけでなく、職員達も呆然と見つめた。
「これでいいわね。確か、ネラルさんだったわね。目が覚めるまで仮眠室に寝かせておいてあげて」
「はい! 運びます!」
ネラルがキビキビとヒリタを抱き上げて仮眠室の方へ向かった。身体強化を上手く使っているため、とても軽々と運んで行く様は、ネラルを知っている周りの者たちには異様に見える。
「あ、ま、待って。私達も」
「あのっ、神官……様? ありがとうございました! だ、代金は……」
周りも、それに気付いて青ざめていく。治癒魔法は高い。そこへ来て、この効果だ。何人もの人が借金で身動き取れなくなるだろう。しかし、それはここにある教会の神官達ならばという話だ。
リエラは次の治療を始めているので、ジザルスが答えた。
「非常事態時に正しく『神官要請』によって派遣され、治療した場合は費用はかかりません」
「え……?」
「は?」
「そ、そんなばかな……」
誰もが信じられないと目を丸くする。それだけ神官達の暴利は周知の事実なのだ。
「今回については、今の時点で要請するに至った理由。つまり、彼らが怪我を負う原因になったもの。それと同じ要因により怪我をしている者全てを治すこと。それが『要請内の役目』となります。デントさん。他に怪我人は?」
ジザルスはわざと一気に説明した。これを理解しようと黙ってしまった周りは、このまま放っておく。
「あ、はい。セクタさんが守りながらこちらへ向かっています!」
「なるほど……原因は?」
これは、ジザルスも知っていて聞いている。白夜部隊の情報網は、しっかりこれを受け取っていた。だが、この場で口に出して確認することが重要なのだ。
「氾濫です。グラムさんが確認に行っています」
ここで、リエラは治療を終える。そして、スクっと立ち上がった。
「グラムさんの方へは私が行きます。あの人のことだもの……残されている怪我人を見つけてるはずだわ」
「そうですね……先にどうぞ」
「ありがとうジザルス。では、失礼するわね」
そう言って優雅に背を向けたリエラ。きっと、ギルドを出たら消えるだろう。淑女らしい仕草は身に付いていても、それは周りの目に見える間だけで良いと考えている。今頃、屋根を伝って跳びながらバイクに跨っているはずだ。
「はあ……さて、氾濫ということですが、これ以降、我々が治療する場合はユースールの冒険者ギルドを通していただく必要があります。できるだけ早くユースール支部へ『応援要請』をなさることをお薦めしますよ。では、私も失礼します」
「……え……」
「ちょっ、な、なんで? 神官でしょ? なんであそこを通さないといけないのよ! 治療は神官の義務でしょ!」
正気付いた職員達が慌てる。これを聞いて、ジザルスは振り向きながら威圧した。
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