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第33話 アップダウンの激しさよ
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「攻撃……いや、先ずは防御……やっぱり回復……ここは、慎重に考えねばならんな」
「空には青空が広がっているのに、カンは何をぶつぶつ呟いてるんだい? 偶には、空を見上げてみたらどうだい。どこに目があるかさえ分からない、というかどうやって見えてるのか不明だけど」
「〝まりょく〟が〝1〟でも使える魔法を、考えようとしているのではないか! それに、わりと普通に見えておるわ!」
「どんな魔法を覚えるかなんて、そんなの悩む必要ないでしょ。何を今更、悩むことがあるっていうのさ」
やれやれと言わんばかりに、首を振りながら、イチカはカンに向かって、あからさまに嘆息を吐いた。
「は? 迷うではないか。攻撃がないと敵を倒せぬし、我はすぐ凹むから防御力を高めたいし、凹んだ時には回復が必要であろう?」
「確かに、いずれはその全てが必要になるだろうけど、今はもっと必要な力があるでしょうに。本当に、全く気付かないのかい? 割と死活問題だと、僕は思ってたんだけどね」
「攻撃、防御、回復以外……? 死活問題という事は、それらよりも重要度が高いということなのか?」
空き缶の底材の淵を使って、器用にぐるぐると立ったまま回るカンは、おそらく〝考え中〟ということを、全身を使ってアピールしているのだろう。
「当たり前なんだけど、〝動く〟事が最も今のカンには必要だよね。カンは動けないから、僕が砂漠のど真ん中に転送した時点で終了だもの」
「さもありそうで恐ろしいわ!?」
「だがしかし、イチカの言うことは一理あるのかもしれぬ。確かに、動けない今の状態ではなんともならんのも事実」
カンは、何だかんだと〝動かされていた〟為に、自ら動く重要性を失念していたが、
「そう、だからこその移動手段の為に〝まりょく〟を使うべきだと思うんだけど、念動力的に動くか……風を使って動くか……」
「どっちもそれっぽいし、良い感じだな! その線で行くべきだな!」
カンは、とても単純だった。
「問題があってね、念力ってよくわかんないじゃん? 何を原理に力を発するのか、〝まりょく〟では無い可能性もあるわけだしさ」
「確かに、取得方法がよく分からんな。スプーン曲げか? 人が持つ潜在的なパワーを使うといった感じなのだろうか」
「〝人〟の潜在的なパワーだった場合、〝空き缶〟の潜在的パワーって何って感じなのだけれども。まぁ、手ごろに空き缶がその辺に転がってるから、〝空き缶曲げ〟に挑戦しても、特に問題ないかな」
「しっかり問題あるからな? しかし、まぁ、うん。念力はやめておくことにしようか」
自身の潜在的パワーに懐疑的なカンは、あっさりと念動力の取得を諦めた。
「じゃぁ、風魔法だね」
「そうなるだろうが……何やら、ここまでの会話の流れを、イチカに仕向けられた気がしないでもないような」
カンが、イチカとの会話に微妙な違和感を感じ取った時、カンの底材の下に転移陣が浮かび上がった。
「は!? まさかこれまでの会話は、誘導されていたのか!? 足元に転送陣が!? 計りおったなぁああイチカぁああ!」
「足じゃなくて、缶の底材の下だけどね。風魔法を覚えにいってらっしゃい♪」
「今度は何処カァアアアアアン……」
書斎に響くカンの悲鳴をBGMに、イチカはコーヒーを飲むのであった。
「……は!? ここは何処なのかひゅぃいいいぃ!? 落ちておるぅうううパタァアアアン!?」
意識を取り戻したカンは、一瞬の逡巡の後、盛大に絶叫した。何故なら、上空から絶賛落下中だったからだ。
「こんなのあんまりカァアアアアアン!?」
『空の彼方というのは、いつの季節だろうと、高ければ高いほどに冷たくて辛いよね。まぁ、生身でそんなとこから落下した事ないから、知らんけど』
「知らんのなら知ってる風なコメントしなくて良いカァアアアアアン」
何だかんだと、色々と経験してきたカンである。単に落ちているこの状況であれば、イチカに文句を言える程の胆力は付いていた。
『更にきっと、遥か上の空は物凄い寒気で凍る程なんだろうね、知らんけど』
「ちょっと黙っとけカァアアアアアン!?」
『真っ裸でそんな体験をしているカンは、貴重な経験をしているよね。羨ましくは、全くないけど』
「そうであろうなぁあああ!」
カンは遥か上空転移した為、異世界に到着した瞬間から地面に向かって落下していた。
だがしかし、結局は空き缶の上に、重量も軽く空気抵抗も割としっかりあるので、言う程に高速で落下している訳でないが、カンの体感的には相当なものだった。
「この仕打ちはイジメか!? イジメなのか!? ん? カァアン!? 下から風がぁあ!? 今度は舞い上がるカァアァアアアン!?」
カンは落下していたと思いきや、次の瞬間には上昇気流によって、再度上空へと舞い上がった。
「登ってからのぉぉ……下降気流ぅううう!?」
そして、割とすぐさま今度は地上へと叩きつけられるような風により、今度は加速しながら落下していた。
その姿のカンはまるで、風龍に遊ばれているかの様であり、手毬の如く空中を上がったり下がったりとしていた。
「グォオオオォオオオ!」
そして、カンのボディを震わす程の咆哮が、空に響き渡る。
「本当に何かいるのか!? 居るのなら、言っておきた事があるぅうう! 我は手毬……では……ない……ぺきゃ!?」
懇願にも似たカンのツッコミは、風の音に掻き消されるだけなのであった。
「空には青空が広がっているのに、カンは何をぶつぶつ呟いてるんだい? 偶には、空を見上げてみたらどうだい。どこに目があるかさえ分からない、というかどうやって見えてるのか不明だけど」
「〝まりょく〟が〝1〟でも使える魔法を、考えようとしているのではないか! それに、わりと普通に見えておるわ!」
「どんな魔法を覚えるかなんて、そんなの悩む必要ないでしょ。何を今更、悩むことがあるっていうのさ」
やれやれと言わんばかりに、首を振りながら、イチカはカンに向かって、あからさまに嘆息を吐いた。
「は? 迷うではないか。攻撃がないと敵を倒せぬし、我はすぐ凹むから防御力を高めたいし、凹んだ時には回復が必要であろう?」
「確かに、いずれはその全てが必要になるだろうけど、今はもっと必要な力があるでしょうに。本当に、全く気付かないのかい? 割と死活問題だと、僕は思ってたんだけどね」
「攻撃、防御、回復以外……? 死活問題という事は、それらよりも重要度が高いということなのか?」
空き缶の底材の淵を使って、器用にぐるぐると立ったまま回るカンは、おそらく〝考え中〟ということを、全身を使ってアピールしているのだろう。
「当たり前なんだけど、〝動く〟事が最も今のカンには必要だよね。カンは動けないから、僕が砂漠のど真ん中に転送した時点で終了だもの」
「さもありそうで恐ろしいわ!?」
「だがしかし、イチカの言うことは一理あるのかもしれぬ。確かに、動けない今の状態ではなんともならんのも事実」
カンは、何だかんだと〝動かされていた〟為に、自ら動く重要性を失念していたが、
「そう、だからこその移動手段の為に〝まりょく〟を使うべきだと思うんだけど、念動力的に動くか……風を使って動くか……」
「どっちもそれっぽいし、良い感じだな! その線で行くべきだな!」
カンは、とても単純だった。
「問題があってね、念力ってよくわかんないじゃん? 何を原理に力を発するのか、〝まりょく〟では無い可能性もあるわけだしさ」
「確かに、取得方法がよく分からんな。スプーン曲げか? 人が持つ潜在的なパワーを使うといった感じなのだろうか」
「〝人〟の潜在的なパワーだった場合、〝空き缶〟の潜在的パワーって何って感じなのだけれども。まぁ、手ごろに空き缶がその辺に転がってるから、〝空き缶曲げ〟に挑戦しても、特に問題ないかな」
「しっかり問題あるからな? しかし、まぁ、うん。念力はやめておくことにしようか」
自身の潜在的パワーに懐疑的なカンは、あっさりと念動力の取得を諦めた。
「じゃぁ、風魔法だね」
「そうなるだろうが……何やら、ここまでの会話の流れを、イチカに仕向けられた気がしないでもないような」
カンが、イチカとの会話に微妙な違和感を感じ取った時、カンの底材の下に転移陣が浮かび上がった。
「は!? まさかこれまでの会話は、誘導されていたのか!? 足元に転送陣が!? 計りおったなぁああイチカぁああ!」
「足じゃなくて、缶の底材の下だけどね。風魔法を覚えにいってらっしゃい♪」
「今度は何処カァアアアアアン……」
書斎に響くカンの悲鳴をBGMに、イチカはコーヒーを飲むのであった。
「……は!? ここは何処なのかひゅぃいいいぃ!? 落ちておるぅうううパタァアアアン!?」
意識を取り戻したカンは、一瞬の逡巡の後、盛大に絶叫した。何故なら、上空から絶賛落下中だったからだ。
「こんなのあんまりカァアアアアアン!?」
『空の彼方というのは、いつの季節だろうと、高ければ高いほどに冷たくて辛いよね。まぁ、生身でそんなとこから落下した事ないから、知らんけど』
「知らんのなら知ってる風なコメントしなくて良いカァアアアアアン」
何だかんだと、色々と経験してきたカンである。単に落ちているこの状況であれば、イチカに文句を言える程の胆力は付いていた。
『更にきっと、遥か上の空は物凄い寒気で凍る程なんだろうね、知らんけど』
「ちょっと黙っとけカァアアアアアン!?」
『真っ裸でそんな体験をしているカンは、貴重な経験をしているよね。羨ましくは、全くないけど』
「そうであろうなぁあああ!」
カンは遥か上空転移した為、異世界に到着した瞬間から地面に向かって落下していた。
だがしかし、結局は空き缶の上に、重量も軽く空気抵抗も割としっかりあるので、言う程に高速で落下している訳でないが、カンの体感的には相当なものだった。
「この仕打ちはイジメか!? イジメなのか!? ん? カァアン!? 下から風がぁあ!? 今度は舞い上がるカァアァアアアン!?」
カンは落下していたと思いきや、次の瞬間には上昇気流によって、再度上空へと舞い上がった。
「登ってからのぉぉ……下降気流ぅううう!?」
そして、割とすぐさま今度は地上へと叩きつけられるような風により、今度は加速しながら落下していた。
その姿のカンはまるで、風龍に遊ばれているかの様であり、手毬の如く空中を上がったり下がったりとしていた。
「グォオオオォオオオ!」
そして、カンのボディを震わす程の咆哮が、空に響き渡る。
「本当に何かいるのか!? 居るのなら、言っておきた事があるぅうう! 我は手毬……では……ない……ぺきゃ!?」
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