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十六章
翔子姉さんの前世、1
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僕の両親が小さな子供だった頃、この国には「社畜」という言葉があったらしい。
会社の奴隷か、もしくは奴隷以下の家畜として扱われているとしか思えない労働者が、日本には大勢いたそうなのだ。
それが、インターネットの登場によって変わった。
現代の楽市楽座とも廃藩置県とも呼ばれるインターネットによって、封建時代の仕組みを色濃く残す会社に属さず、個人として収入を得る時代が、人類史上初めて訪れたのである。
人類は現在、非常に狭い学問分野に特化した専門家が集合と解散を繰り返して仕事をする、時代を生きているのだ。
それゆえ、約半数が自分の研究を始める小学校高学年の子供達にとって、誰がどのような専門家を目指しているかは、とても興味を惹く事柄と言えた。プライバシーの観点から衆目の前であからさまに尋ねるのは避けても、将来の目標を友人同士でこっそり打ち明け合うことは、親密さを深める大切なイベントになっていた。それは思春期を迎えた子供達のいる家庭も同じだが、親といえど子供の人生に口出しすべきではないとの風潮により親がこの話題に係わることはまずなく、然るにこれはもっぱら、仲の良い兄弟姉妹の間で交わされる話題となっていた。
とはいえ、何事にも例外はあるもの。そしてひょっとすると、自分の命より大切な妹のいる兄に限定すれば、僕以上の例外はこの星にいないかもしれなかった。魔想討伐を秘密裏に行ってきた翔家に生まれ、命懸けの戦闘に勝利するべく小学一年生から修業を続けてきただけでも、「目指している専門家は?」系の話題は出にくいと言える。特に僕の場合は、酷すぎる運動音痴が長老会議に取り上げられたほどだったから、「お兄ちゃんは将来どんな専門家になりたいの?」なんて失言を、あの妹がするなど有り得ない。僕の妹は、同じ人間とは到底思えない完璧な存在だからだ。仮にその完璧さが容姿と頭脳と身体能力に留まっていたら、性格が歪みやしないかと不安を覚え、その不安が将来の職業に結び付いたかもしれないが、心根こそが何より優れている妹の一体何を不安に想えばいいのか。僕が妹に抱いてあげられる心配は、美し過ぎる容姿のせいでいらぬ苦労をしているのではないかや、妹の完璧さを十全に理解したうえでそれを包んであげられる男が果たしているのか系の、いわゆるバカ兄に分類される心配のみだったのだ。後半については真山と友人になってからは安心できたし、咲耶さんが教育AIとして目を光らせている湖校入学以降は前半もさほど気にかからなくなったが、現在と未来の妹の幸福を願う気持ちはいささかも衰えず、そしてそれが余りに巨大だったため、「何の研究をしているのだろう」という基本中の基本の心配を僕は完全に失念していた。この、妹の将来に関する重大な失念を、翔子姉さんの将来の目標を本人から直接聴いた今、僕はやっと気づく事ができたのである。
よって、
「美鈴、ちょっといいかな」
並行世界についての翔子姉さんの話が終わり、水晶の訂正が無いことを大吉が告げ、雑談時間が再び訪れた午後八時過ぎの台所で、僕は美鈴にそう呼びかけた。それを耳にした翔子姉さんが10センチほど後ろへさがり、代わりに美鈴が10センチほど前に出て、
「うんいいよ、なあにお兄ちゃん」
上機嫌な顔を体ごと僕に向けた。大離れから台所に帰ってきて車座になった当初、美鈴は僕の左隣に座っていたが、さきほど小吉が僕らの間で翔子姉さんに変身した関係で、左から美鈴、翔子姉さん、僕の並び順になっていたのだ。それが気にかかるのだろう、10センチずつずれても「お邪魔かしら?」と、優しい翔子姉さんは目で問うてきた。咄嗟に、
「そんなのある訳ないじゃん」
と翔子姉さんを引き留め、それは真実そのとおりだったのだけど、それ以外にも、二人が並んで座っている様子をなるべく長く見つめていたいと僕は思っていた。三翔家八百年の歴史の中で最も美しい月晶とされる翔子姉さんと、同じく八百年の歴史の中で最も美しい翔人と名高い美鈴が仲良し姉妹のように並んで座っている様子は、野暮の極みたる僕にも至高の芸術としてこの目に映っていたのである。
が、当然と言えばそれまでなのだけど、僕は二人を見誤っていた。この二人にとって、僕の心を見通しそれを笑いに昇華させるなど、呼吸の如きものだったのだ。
「ん~、眠留が私を邪魔と思っていないことに嘘はないようだけど、それ以外の理由も、ありそうなのよねえ」
「翔子姉さん、お兄ちゃんを許してあげて。お兄ちゃんにとって、美人の年上女性のそばで豆柴になりたいと願うのは、生来の本能なの」
「子犬は可愛いし、本能なら仕方ないわね」
「お兄ちゃんおめでとう、豆柴になっていいって」
「眠留が本当に子犬だったら、いつでも抱きしめて可愛がってあげられたのに、ちょっぴり残念かな」
「さあお兄ちゃん選んでください。子犬になって翔子姉さんの胸に抱きしめられるか、それとも人を選んでそれを諦めるか」
「あら、人でも諦めなくていいわ。だって姉弟なんだし」
「翔子姉さんそれ、お兄ちゃんの年頃の男子には、強烈すぎ!」
「そういうものなの? 眠留も、恥ずかしかったりする?」
「なっ、いやっ、ちょっ、まっ、えっっ!!」
促音のみを、つまり小さな「っ」の付く発音のみを連発しまくっていた数秒間に脳裏を駆け抜けた想いを文字に換えたら一千字でも足りなかったが、要約して書くと、だいたいこんな感じの事を僕は考えていた。
『翔猫に発情期はなく、二十歳前後に生涯一度の恋をするのみで結婚もしない事から、男女の性について翔猫は人とは異なる捉え方をしているのかもしれない』
『猫は仲の良い者同士で毛づくろいをする生き物だから、人の体になっても毛づくろいの感覚で、翔子姉さんは僕を抱きしめられるのかもしれない』
『それとも、翔猫は恋をして初めて人にとっての性を理解し、理解の後に人の体をまとうからこそ、人間社会の性別に沿う暮らしができるのだろうか? 通常より五年早く人に変身し、恋愛未経験の小吉には、それが難しいのだろうか?』
『それに関する事なのか定かでないが、今日の翔子姉さんには、秘めていた自分を明かそうとする気配がどことなく感じられる』
だいたいこんな感じの事を、促音を連発しつつ僕は考えていた。
そんな僕に、翔子姉さんが目元を緩める。
それは人の姿をとっていても、物心つく前から無数に接してきた、小吉の目元の緩め方だった。
その十数年分の記憶が一気に去来し、この姉がそばにいてくれた十数年分の幸せが、胸に積み重なってゆく。
その幸せの厚さに、僕は言葉にできない感動を味わっていたのだけど、
「眠留、美鈴、ごめんなさい。本物のお邪魔虫になっちゃったわね」
なんて空前絶後の勘違いを翔子姉さんはぶちかましてくれた。僕と美鈴は怒りを覚えるほどの必死さで邪魔になんか思ってないと力説し、そしてその過程で、僕はつい口走ってしまった。
「今日の翔子姉さんには、秘密を明かそうとする気配が感じられるんだ。それは間違いだとしてもそんな気がしてならない僕が、翔子姉さんを邪魔に思うはずないじゃないか!」
会社の奴隷か、もしくは奴隷以下の家畜として扱われているとしか思えない労働者が、日本には大勢いたそうなのだ。
それが、インターネットの登場によって変わった。
現代の楽市楽座とも廃藩置県とも呼ばれるインターネットによって、封建時代の仕組みを色濃く残す会社に属さず、個人として収入を得る時代が、人類史上初めて訪れたのである。
人類は現在、非常に狭い学問分野に特化した専門家が集合と解散を繰り返して仕事をする、時代を生きているのだ。
それゆえ、約半数が自分の研究を始める小学校高学年の子供達にとって、誰がどのような専門家を目指しているかは、とても興味を惹く事柄と言えた。プライバシーの観点から衆目の前であからさまに尋ねるのは避けても、将来の目標を友人同士でこっそり打ち明け合うことは、親密さを深める大切なイベントになっていた。それは思春期を迎えた子供達のいる家庭も同じだが、親といえど子供の人生に口出しすべきではないとの風潮により親がこの話題に係わることはまずなく、然るにこれはもっぱら、仲の良い兄弟姉妹の間で交わされる話題となっていた。
とはいえ、何事にも例外はあるもの。そしてひょっとすると、自分の命より大切な妹のいる兄に限定すれば、僕以上の例外はこの星にいないかもしれなかった。魔想討伐を秘密裏に行ってきた翔家に生まれ、命懸けの戦闘に勝利するべく小学一年生から修業を続けてきただけでも、「目指している専門家は?」系の話題は出にくいと言える。特に僕の場合は、酷すぎる運動音痴が長老会議に取り上げられたほどだったから、「お兄ちゃんは将来どんな専門家になりたいの?」なんて失言を、あの妹がするなど有り得ない。僕の妹は、同じ人間とは到底思えない完璧な存在だからだ。仮にその完璧さが容姿と頭脳と身体能力に留まっていたら、性格が歪みやしないかと不安を覚え、その不安が将来の職業に結び付いたかもしれないが、心根こそが何より優れている妹の一体何を不安に想えばいいのか。僕が妹に抱いてあげられる心配は、美し過ぎる容姿のせいでいらぬ苦労をしているのではないかや、妹の完璧さを十全に理解したうえでそれを包んであげられる男が果たしているのか系の、いわゆるバカ兄に分類される心配のみだったのだ。後半については真山と友人になってからは安心できたし、咲耶さんが教育AIとして目を光らせている湖校入学以降は前半もさほど気にかからなくなったが、現在と未来の妹の幸福を願う気持ちはいささかも衰えず、そしてそれが余りに巨大だったため、「何の研究をしているのだろう」という基本中の基本の心配を僕は完全に失念していた。この、妹の将来に関する重大な失念を、翔子姉さんの将来の目標を本人から直接聴いた今、僕はやっと気づく事ができたのである。
よって、
「美鈴、ちょっといいかな」
並行世界についての翔子姉さんの話が終わり、水晶の訂正が無いことを大吉が告げ、雑談時間が再び訪れた午後八時過ぎの台所で、僕は美鈴にそう呼びかけた。それを耳にした翔子姉さんが10センチほど後ろへさがり、代わりに美鈴が10センチほど前に出て、
「うんいいよ、なあにお兄ちゃん」
上機嫌な顔を体ごと僕に向けた。大離れから台所に帰ってきて車座になった当初、美鈴は僕の左隣に座っていたが、さきほど小吉が僕らの間で翔子姉さんに変身した関係で、左から美鈴、翔子姉さん、僕の並び順になっていたのだ。それが気にかかるのだろう、10センチずつずれても「お邪魔かしら?」と、優しい翔子姉さんは目で問うてきた。咄嗟に、
「そんなのある訳ないじゃん」
と翔子姉さんを引き留め、それは真実そのとおりだったのだけど、それ以外にも、二人が並んで座っている様子をなるべく長く見つめていたいと僕は思っていた。三翔家八百年の歴史の中で最も美しい月晶とされる翔子姉さんと、同じく八百年の歴史の中で最も美しい翔人と名高い美鈴が仲良し姉妹のように並んで座っている様子は、野暮の極みたる僕にも至高の芸術としてこの目に映っていたのである。
が、当然と言えばそれまでなのだけど、僕は二人を見誤っていた。この二人にとって、僕の心を見通しそれを笑いに昇華させるなど、呼吸の如きものだったのだ。
「ん~、眠留が私を邪魔と思っていないことに嘘はないようだけど、それ以外の理由も、ありそうなのよねえ」
「翔子姉さん、お兄ちゃんを許してあげて。お兄ちゃんにとって、美人の年上女性のそばで豆柴になりたいと願うのは、生来の本能なの」
「子犬は可愛いし、本能なら仕方ないわね」
「お兄ちゃんおめでとう、豆柴になっていいって」
「眠留が本当に子犬だったら、いつでも抱きしめて可愛がってあげられたのに、ちょっぴり残念かな」
「さあお兄ちゃん選んでください。子犬になって翔子姉さんの胸に抱きしめられるか、それとも人を選んでそれを諦めるか」
「あら、人でも諦めなくていいわ。だって姉弟なんだし」
「翔子姉さんそれ、お兄ちゃんの年頃の男子には、強烈すぎ!」
「そういうものなの? 眠留も、恥ずかしかったりする?」
「なっ、いやっ、ちょっ、まっ、えっっ!!」
促音のみを、つまり小さな「っ」の付く発音のみを連発しまくっていた数秒間に脳裏を駆け抜けた想いを文字に換えたら一千字でも足りなかったが、要約して書くと、だいたいこんな感じの事を僕は考えていた。
『翔猫に発情期はなく、二十歳前後に生涯一度の恋をするのみで結婚もしない事から、男女の性について翔猫は人とは異なる捉え方をしているのかもしれない』
『猫は仲の良い者同士で毛づくろいをする生き物だから、人の体になっても毛づくろいの感覚で、翔子姉さんは僕を抱きしめられるのかもしれない』
『それとも、翔猫は恋をして初めて人にとっての性を理解し、理解の後に人の体をまとうからこそ、人間社会の性別に沿う暮らしができるのだろうか? 通常より五年早く人に変身し、恋愛未経験の小吉には、それが難しいのだろうか?』
『それに関する事なのか定かでないが、今日の翔子姉さんには、秘めていた自分を明かそうとする気配がどことなく感じられる』
だいたいこんな感じの事を、促音を連発しつつ僕は考えていた。
そんな僕に、翔子姉さんが目元を緩める。
それは人の姿をとっていても、物心つく前から無数に接してきた、小吉の目元の緩め方だった。
その十数年分の記憶が一気に去来し、この姉がそばにいてくれた十数年分の幸せが、胸に積み重なってゆく。
その幸せの厚さに、僕は言葉にできない感動を味わっていたのだけど、
「眠留、美鈴、ごめんなさい。本物のお邪魔虫になっちゃったわね」
なんて空前絶後の勘違いを翔子姉さんはぶちかましてくれた。僕と美鈴は怒りを覚えるほどの必死さで邪魔になんか思ってないと力説し、そしてその過程で、僕はつい口走ってしまった。
「今日の翔子姉さんには、秘密を明かそうとする気配が感じられるんだ。それは間違いだとしてもそんな気がしてならない僕が、翔子姉さんを邪魔に思うはずないじゃないか!」
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