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十四章
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勝利の興奮いまだ冷めずとも、戦闘を振り返る余裕なら観客席に生まれたと判断した公式AIにより、質疑応答が始められた。
もっともそれは質疑応答という堅苦しい言葉が形式上用いられているだけの、戦闘の卓越性を浮き彫りにする趣旨のもと設けられた時間だったから、やり取りが進むにつれ第四会場は興奮のるつぼと化して行った。
「皆さんは一見、自分以外の二人が存在しないかのようにミッションを遂行しているのに、意思疎通が必要な場面になるや、完璧な同調を確立していました。言葉にするのは難しいかもしれませんが、そのようなチームになれた経緯を、できれば聴かせてください」
「新忍道は、人を凌駕するモンスターに挑む競技です。仲間との連携なしには、初めから成り立たない競技なのです。よって俺達は、連携は基礎中の基礎であると共に奥義でもあると考え、モンスターと戦ってきました。それを積み重ねてゆくことで、俺達はあの意思疎通を確立したのです」
真田さんの回答に胸を打たれない観客はいなかったが、それでも濃淡は存在した。そしてその濃い方を担っていたのは、各校の選手達だった。湖校がそうであるように過半数の選手は、この大会を機に部を引退する最上級生なので、考えずにはいられなかったのである。言葉も仕草もなく心を交わせた仲間達と過ごす日々は、今日で終わってしまうのだと。
なればこそと胸を張り、そして肩を組んだ各校の選手達へ最大の敬意を払いつつ、公式AIは次の問いに移った。
「湖校チームの皆さんは、直径1メートルの巨木を切断し、それを陽動に取り入れていました。これほど大きな木を三本も無音で切断した例は、新忍道はもちろん3DGの歴史を振り返っても例がありません。世界初の偉業を成し遂げた経緯と仕組みを、できれば教えてください」
観客席が一斉にざわめいた。世界初の戦闘に立ち会ったことを知った人達は驚愕し、またそれに気づいていた人達は、この作戦を世界に先駆けて学べることを知り歓喜したのである。その両方の人達へ、誇らしい気持ちを隠さず真田さんは述べた。
「経緯から説明します。木を切断する今回の作戦に、俺達三人は関わっていません。四年生以下の部員達がこの作戦を立案し、そして完成させました。災害救助ドローン用の糸ノコギリに、消音機能付きの製品が一つだけ販売されているのを知った後輩達は、糸ノコギリの相殺音壁と盾の相殺音壁を連携させる新ソフトを、AIに頼らず開発したのです」
真田さんの話を観客は皆一様に瞠目して聴いていたが、新ソフト開発の個所で反応は二つに分かれた。より一層目を見開いた大多数の人々と、知的好奇心を土台とする思案顔を浮かべた研究学校生に分かれたのである。複数の相殺音壁を連携させるソフトを、量子AIの助けなしに十六歳以下の生徒のみで開発するなど、研究学校生以外の感覚では有り得ないことだったのだ。
「仕組みに移ります。切断に要する七秒を、俺達は六秒と一秒に分けました。先ずは六秒かけ、風に吹かれても倒れない強度を保ち切断する。そして残りの一秒で、木を完全に切り離しました。木を切る本数も、最初は一本のみ、次は二本同時、そして三本同時の一秒切断のように、三段階に分けました。理由はソフトを用いても、複数切断時に違和感を覚える黒猿が極わずかいたからです。よって二本切断は建物内のサーモグラフィーを確認しながら行い、三本切断は陽動射撃による戦闘開始音に紛れさせて行いました」
公式AIが気を利かせ、その二つの場面を上空に映し出した。二本同時切断時に違和感を覚える黒猿が無風天候で1%いる事と、最初の射撃音を合図に木を切り離すプログラムが組まれていたことを知った人達は、拍手と歓声を湖校に贈ってくれた。
その後も質疑応答は続き、作戦がつまびらかになるたび拍手と歓声は大きくなっていった。そしてその時間の最後、
「今回使用された新開発ソフトについて、湖校からお知らせがあるようです」
との、質疑応答とは無関係の発言を公式AIはした。観客席にいた研究学校生達は、この展開を予想していたのだろう。随所から上がった「待ってました!」「ごっつぁんです!」の声を聞き、大勢の人々が同じ予想に辿り着いた丁度その時、真田さんは朗々と宣言した。
「ソフトを開発した後輩の了承を得ました。湖校新忍道部は今回使用したソフトを、無料公開します。新忍道本部のHPからダウンロードできるよう本部が取り計らってくれましたので、興味のある学校はぜひ使ってみてください」
「「太っ腹~!」」「「ありがとう~!」」
等々の称賛の声が立ち昇るも、
「それでは湖校の評価を発表します」
のアナウンスが流れたとたん、会場は静寂に支配された。
その、表面上はモンスターとの戦闘中に等しくとも動機のまったく異なる静まり返った世界に、嬉しくて堪らないといった声を公式AIは響かせた。
「湖校の評価、S。これは埼玉予選の評価と同じも、十八歳以下の公式戦における世界最高評価を、同校は今まさに更新しました。湖校の皆さん、おめでとうございます!」
インハイ本選の行われていた残り三つの会場にいた観客の多くが、第四会場から近い順に、訝しげな顔を同じ方角へ向けたと言う。
遠くから聞こえてくるこの地鳴りのような大歓声は、一体全体なんなのだろう、と。
観客席へ謝意を述べ控室に戻ってきた真田さん達は、埼玉予選とは異なりほとんど疲れていないようだった。前回の雨天戦闘より今回の酷暑戦闘の方が楽ということは無く、また戦ったモンスターの強さも同じだったのに、疲労度合いがこうも違ったのは、真田さん達の能力が向上した証拠。評価を更新したことより、偉大な先輩方の更なる成長を目の当たりにしたことへ、僕ら後輩は喜びを感じた。
疲労度合いは異なっても、控室で昼食を摂ったのは前回と同じだった。観客席にいる湖校の関係者達とお昼を共にしたいという想いもあったが、明日の戦闘を第一に考え、疲労回復を優先したのである。渚さんが旅館から運んできてくれたお弁当も目玉が飛び出るほど美味しく、僕らはお昼休みを和気あいあいと過ごした。
その折の和やかな雰囲気づくりに、颯太君は多大な貢献をした。勇者を目指す駆け出し剣士が伝説の勇者と食卓を囲んだらこんな感じになるんだろうな、と思わずにいられない颯太君の初々しさに、誰もが頬をほころばせたのである。颯太君のお陰で、真田さんと荒海さんの人柄と戦闘を直接知る後輩を一年繰り下げられたことも、とても喜ばしいことだった。
お弁当を食べ終わり一息ついたころ、湖校撫子部からお祝いの映像が届いた。湖校チームの戦闘を、部員全員で観戦したそうなのだ。真っ赤になって話せない撫子部部長に代わり副部長が説明したところによると、新忍道部の活躍は自分達に勇気をくれるはずだから絶対観るべきという副部長以下全員の主張に根負けした形で、部員一同の観戦を部長が許可したとの事だった。「もちろんそれは建前で、真田君の活躍を部長に見せたかったの」「そうでもしないと、平静を保っているつもりの部長を見ていられなくてね」「ホント、気疲れが大変だったんだから」「ちょっとあなた達、なに言ってるのよ!」という六年生部員達の本音トークに笑いが沸き起こったのち、真田さんの恋人である撫子部部長は姿勢を正し、凛と告げた。
「連携は基礎中の基礎であると共に、奥義でもある。この言葉は、私達撫子部にとっても真実です。新忍道部の皆さん、明日の御健闘を、心より祈っています」
恭しく腰を折ったあまたの撫子たちへ、
ザッッ
新忍道部全員で立ち上がり、敬礼を返したのだった。
もっともそれは質疑応答という堅苦しい言葉が形式上用いられているだけの、戦闘の卓越性を浮き彫りにする趣旨のもと設けられた時間だったから、やり取りが進むにつれ第四会場は興奮のるつぼと化して行った。
「皆さんは一見、自分以外の二人が存在しないかのようにミッションを遂行しているのに、意思疎通が必要な場面になるや、完璧な同調を確立していました。言葉にするのは難しいかもしれませんが、そのようなチームになれた経緯を、できれば聴かせてください」
「新忍道は、人を凌駕するモンスターに挑む競技です。仲間との連携なしには、初めから成り立たない競技なのです。よって俺達は、連携は基礎中の基礎であると共に奥義でもあると考え、モンスターと戦ってきました。それを積み重ねてゆくことで、俺達はあの意思疎通を確立したのです」
真田さんの回答に胸を打たれない観客はいなかったが、それでも濃淡は存在した。そしてその濃い方を担っていたのは、各校の選手達だった。湖校がそうであるように過半数の選手は、この大会を機に部を引退する最上級生なので、考えずにはいられなかったのである。言葉も仕草もなく心を交わせた仲間達と過ごす日々は、今日で終わってしまうのだと。
なればこそと胸を張り、そして肩を組んだ各校の選手達へ最大の敬意を払いつつ、公式AIは次の問いに移った。
「湖校チームの皆さんは、直径1メートルの巨木を切断し、それを陽動に取り入れていました。これほど大きな木を三本も無音で切断した例は、新忍道はもちろん3DGの歴史を振り返っても例がありません。世界初の偉業を成し遂げた経緯と仕組みを、できれば教えてください」
観客席が一斉にざわめいた。世界初の戦闘に立ち会ったことを知った人達は驚愕し、またそれに気づいていた人達は、この作戦を世界に先駆けて学べることを知り歓喜したのである。その両方の人達へ、誇らしい気持ちを隠さず真田さんは述べた。
「経緯から説明します。木を切断する今回の作戦に、俺達三人は関わっていません。四年生以下の部員達がこの作戦を立案し、そして完成させました。災害救助ドローン用の糸ノコギリに、消音機能付きの製品が一つだけ販売されているのを知った後輩達は、糸ノコギリの相殺音壁と盾の相殺音壁を連携させる新ソフトを、AIに頼らず開発したのです」
真田さんの話を観客は皆一様に瞠目して聴いていたが、新ソフト開発の個所で反応は二つに分かれた。より一層目を見開いた大多数の人々と、知的好奇心を土台とする思案顔を浮かべた研究学校生に分かれたのである。複数の相殺音壁を連携させるソフトを、量子AIの助けなしに十六歳以下の生徒のみで開発するなど、研究学校生以外の感覚では有り得ないことだったのだ。
「仕組みに移ります。切断に要する七秒を、俺達は六秒と一秒に分けました。先ずは六秒かけ、風に吹かれても倒れない強度を保ち切断する。そして残りの一秒で、木を完全に切り離しました。木を切る本数も、最初は一本のみ、次は二本同時、そして三本同時の一秒切断のように、三段階に分けました。理由はソフトを用いても、複数切断時に違和感を覚える黒猿が極わずかいたからです。よって二本切断は建物内のサーモグラフィーを確認しながら行い、三本切断は陽動射撃による戦闘開始音に紛れさせて行いました」
公式AIが気を利かせ、その二つの場面を上空に映し出した。二本同時切断時に違和感を覚える黒猿が無風天候で1%いる事と、最初の射撃音を合図に木を切り離すプログラムが組まれていたことを知った人達は、拍手と歓声を湖校に贈ってくれた。
その後も質疑応答は続き、作戦がつまびらかになるたび拍手と歓声は大きくなっていった。そしてその時間の最後、
「今回使用された新開発ソフトについて、湖校からお知らせがあるようです」
との、質疑応答とは無関係の発言を公式AIはした。観客席にいた研究学校生達は、この展開を予想していたのだろう。随所から上がった「待ってました!」「ごっつぁんです!」の声を聞き、大勢の人々が同じ予想に辿り着いた丁度その時、真田さんは朗々と宣言した。
「ソフトを開発した後輩の了承を得ました。湖校新忍道部は今回使用したソフトを、無料公開します。新忍道本部のHPからダウンロードできるよう本部が取り計らってくれましたので、興味のある学校はぜひ使ってみてください」
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等々の称賛の声が立ち昇るも、
「それでは湖校の評価を発表します」
のアナウンスが流れたとたん、会場は静寂に支配された。
その、表面上はモンスターとの戦闘中に等しくとも動機のまったく異なる静まり返った世界に、嬉しくて堪らないといった声を公式AIは響かせた。
「湖校の評価、S。これは埼玉予選の評価と同じも、十八歳以下の公式戦における世界最高評価を、同校は今まさに更新しました。湖校の皆さん、おめでとうございます!」
インハイ本選の行われていた残り三つの会場にいた観客の多くが、第四会場から近い順に、訝しげな顔を同じ方角へ向けたと言う。
遠くから聞こえてくるこの地鳴りのような大歓声は、一体全体なんなのだろう、と。
観客席へ謝意を述べ控室に戻ってきた真田さん達は、埼玉予選とは異なりほとんど疲れていないようだった。前回の雨天戦闘より今回の酷暑戦闘の方が楽ということは無く、また戦ったモンスターの強さも同じだったのに、疲労度合いがこうも違ったのは、真田さん達の能力が向上した証拠。評価を更新したことより、偉大な先輩方の更なる成長を目の当たりにしたことへ、僕ら後輩は喜びを感じた。
疲労度合いは異なっても、控室で昼食を摂ったのは前回と同じだった。観客席にいる湖校の関係者達とお昼を共にしたいという想いもあったが、明日の戦闘を第一に考え、疲労回復を優先したのである。渚さんが旅館から運んできてくれたお弁当も目玉が飛び出るほど美味しく、僕らはお昼休みを和気あいあいと過ごした。
その折の和やかな雰囲気づくりに、颯太君は多大な貢献をした。勇者を目指す駆け出し剣士が伝説の勇者と食卓を囲んだらこんな感じになるんだろうな、と思わずにいられない颯太君の初々しさに、誰もが頬をほころばせたのである。颯太君のお陰で、真田さんと荒海さんの人柄と戦闘を直接知る後輩を一年繰り下げられたことも、とても喜ばしいことだった。
お弁当を食べ終わり一息ついたころ、湖校撫子部からお祝いの映像が届いた。湖校チームの戦闘を、部員全員で観戦したそうなのだ。真っ赤になって話せない撫子部部長に代わり副部長が説明したところによると、新忍道部の活躍は自分達に勇気をくれるはずだから絶対観るべきという副部長以下全員の主張に根負けした形で、部員一同の観戦を部長が許可したとの事だった。「もちろんそれは建前で、真田君の活躍を部長に見せたかったの」「そうでもしないと、平静を保っているつもりの部長を見ていられなくてね」「ホント、気疲れが大変だったんだから」「ちょっとあなた達、なに言ってるのよ!」という六年生部員達の本音トークに笑いが沸き起こったのち、真田さんの恋人である撫子部部長は姿勢を正し、凛と告げた。
「連携は基礎中の基礎であると共に、奥義でもある。この言葉は、私達撫子部にとっても真実です。新忍道部の皆さん、明日の御健闘を、心より祈っています」
恭しく腰を折ったあまたの撫子たちへ、
ザッッ
新忍道部全員で立ち上がり、敬礼を返したのだった。
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