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21 王子の呪いを解くのにカラダが必要? 役得な肉食女子の前に現れたのは……?※
しおりを挟む* 呪いを解こうと勇んでやってきた口の悪い肉食女子の話。なんでも許せる方向け。大きな地雷はないと思いますが、あほエロ寄り、♡飛びます。ギャグです。イケオジ? ショタ? 獣姦はありません。
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「あなたなら、王子の呪いをとけるのよ♡」
日々の生活に疲れた私の前に、きれいな女神様が突然現れた。
「そうそう、それそれ♡ その本にもあるでしょ? あなたが呪いを解くのよ! イケメン王子様と幸せハッピーめでたしめでたしエンドよ」
「これみたい、に……?」
私が手にしていたのは、愛する人を守るために代わりに呪いを受けて昼間はオオカミになっちゃった青年だけど、愛する人は駆け落ちして別の男と逃げられちゃって、昔から好きだったという幼なじみと致しまくって呪いが解けるんだけど?
「あの、私同性はちょっと……」
「あら♡ 相手は王子様だから男性よぉ~大丈夫! あなたが呪いを解いたら聖女として結婚! ね? 悪くないでしょう?」
イケメン王子なのよね?
そんでもって、日中はオオカミとモフモフ。
夜はイケメンとイチャイチャ。
もう何年も彼氏いないし、エッロいこと大好きなのに全然してない!
うん、役得!
「うんうん♡ 第九王子だし、王妃になることないし♡ 気楽よ~、行くわよね?」
「イっきます!」
映画で見たようなファンタジー世界で、私はオオカミと対面、と思っていたのに!
相手は少年だった。
クッソかわいい金髪の十歳くらいの男の子。
モフモフの呪いじゃなくて、若返りの呪いかな?
ちょっと想像と違った。
「……あなたが僕の呪いを解いてくれる人?」
「女神様にそう言われてやって来ました」
「そう! よかった。夜になると、変身してしまうから、誰ともお会いすることができなかったんだ。ずっと寂しかった……」
うるっとした目で見上げたけども。
どう見てもただの男の子だ。
「夜に呪い、ですか」
女神様⁉︎
話違いますけど?
「一緒に寝てくれるんでしょ?」
待って待って。
獣姦はNGです。
「王子様はおいくつですか?」
「二十五歳だよ。成人している」
そっか。犯罪ではないんだ……。
でもなぁ⁉︎
やる気満々でやってきたのに、これはない。
私、オジサマはイケるけどショタ風なのはなぁ。
「……昼寝にします?」
「昼寝なんて必要ない」
「私、ちょっと人間以外となると……」
獣姦はNGですって!
ゴニョゴニョにごす私の手を王子がつかんで歩き出す。
「勘違いしないでッ。説明するッ!」
いやなんか、クッソかわいいんだけど。
二十五歳だというなら、目をつぶればイけるのかな。
あと耳も塞がないと……。
ベッドで声変わりしてない高い声とか萎えそう。
あとは年相応のブツがついていれば意外となんとかなるかも、しれない。
「呪いってそれですか……?」
王子の名前はエリック・バロン・ウィリアムズ。
魔女のお誘いを断ったら、呪をかけられちゃったらしい。
そんな話を王子の私室で聞いているうちに、太陽が沈んだ――。
「夜の俺はバロンと呼んでほしい。昼間はエリックな」
王子にモヤがかかり、四十歳くらいのオジサマが出現!
つまり、これはオオカミじゃなくて夜はイケオジになっちゃうってことだよね?
女神様、イイ!
わかってる!
彼ってば、こんなふうに年取るんだね。
うん、アリ。
「悪い呪いじゃないと思うけど……」
「いや、父と不仲の叔父にそっくりなんだ。これでは母が不貞を働いて叔父の子を孕んだように思われてしまう」
実際その可能性はあるのかな?
怖くて訊けない。
「両親は愛し合っているし、不義の子ではない。九人も子供をもうけるくらいだからな」
私の疑問に彼が答えてくれた。
「わかりました」
「それで……俺の呪いを解いてくれるか?」
「その前に……昼間の姿があなたの本当の姿ですか?」
それならこのままの方がいいんだけどな。
呪いを解いて見た目子ども王子の隣に並ぶのはキツい。可愛いけどさ。
「そうだ。……一年もあればあなたに釣り合う見た目になる。私達の種族は成長が早いコェルシュ・ウーギー獣人でね」
つまり……わかりづらいけど犬獣人の王子様⁉︎
「では試してみましょう」
そういうわけで見た目イケオジのくせに、女慣れしていない二十五歳の王子を押し倒した。
これは混乱する。
「初めてなんだ……優しくしてほしい」
「アー、ハイ」
四十代の童貞に見えるんだが、どうしたらいいんだ!
「部屋の灯りを落とそう」
私の言葉に王子が顔を赤くする。
乙女!
「ありがとう……君に惚れてしまいそうだ」
「目を閉じて……任せてほしい」
男女逆転しちゃってる――‼︎
だがしかし、勃つモノが勃ってるので。
とりあえずキスして乳首攻めなんかしちゃって、お互いすっぽんぽんになって。
「バロンさん、避妊どうします?」
モノをゆるゆる擦りながら訊ねた。
ムードないけど大事なので。
「さっき薬を飲んできた」
「わかりました。じゃあ、らくーにしていてください」
暗いのをいいことに彼にまたがり、押し当てる。久しぶりすぎて楽しみ♪
くぷくぷと先端をあそばせてから、ぐっと飲み込んだ。
「あああ~っ♡♡♡」
いや、私じゃない。
腰を浮かせて、ズンッと奥まで受け入れる。
「あぁっ♡こんなっ♡♡まずいっ♡」
「……バロンさん、気持ちいいですか? なるべく我慢してくださいね?」
「そ、んな♡あっ♡我慢なんてっ♡♡」
童貞だもんね。
「じゃあ、いいっすよ。イっても。二回戦イきましょう!」
初めてだしね、肉体年齢気になるけどなんとかなるっしょ!
腰の動きを早めて追い詰める。
うん、愉しいかも。
「あ~~♡♡♡」
ぴゅっぴゅ、ぴゅっぴゅ。
「今度は私の番ね♪」
そうして私達は体のコミュニケーションをたくさんとり、その後王子は夜になってもエリックの姿のまま。
あっさり呪いが解けて、女神さまの言う通り聖女として王子と結婚した。
見た目十歳の王子との初夜は――。
覚えたての猿状態でとっっても楽しかった♪
私、この世界で幸せになりまーす!
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お読みいただきありがとうございます。
応援ありがとうございます!
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