壊れた勇者と湧いて出た私

白玉しらす

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呪いの解けた勇者 ☆

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「誰がお姫様だ」
 アレンは唸るように呟くと、愉快そうに笑うイザムバードの胸ぐらを掴んだ。
「何が俺の勝ちだ」
 鋭い目つきで睨みながらイザムバードを揺する。
「悪いな、起きるのが遅いから、もうイカせた後だ」
「……くそっ」
 ワナワナと手を震わせてからイザムバードを突き飛ばすと、アレンは燃えるような瞳で私を見つめた。
「え?アレ、ン?」
 余りにいつもと表情が違うから、思わず疑問系になってしまった。
「イザムバード、さっさと出ていけ」
 射抜くように私を見つめたまま、アレンはイザムバードに言い放った。
「あーあ、仕方ないな。僕は殿下に報告しに行くね。顔を出すのは……翌朝にしておこうか。それじゃあアイ、がんばって」
 少年の姿に戻ってからそれだけ言うと、イザムバードは扉に向かった。
「アイ、アレンの次は僕にもヤラせてね」
 扉があった所から顔を覗かせてイザムバードが軽口をたたくと、アレンは顔も見ずに魔法で火球を放った。
「あっぶなっ。扉は直しておいてあげるから、ごゆっくり」
 イザムバードが口の奥で何かを呟くと、床に転がった扉がキラキラと光りながら、元に戻っていった。

 私は目を瞬かせて目の前の人を見る。
「泣き喚こうが、もう許さない」
 視線を外さず、アレンはゆっくりと私に近づく。
 ハッと気が付き、ずり下げられたままの下着を上げようとすると、腕を掴まれた。
「あの……ごめんなさい」
「何で謝る」
「分からない、けど」
 動いてしゃべるアレンは想像と全く違って、何だか怒っているみたいだった。
 献身的にお世話をしていたつもりだけど、何か気に触る事があったんだろうか。
 そこまで考えて、私はギクリとする。
「あの、今までの事って覚えて……」
「ああ、指一本でイカされたのは屈辱だった」
 よりによってそこか!
「やっぱり怒って……んんっ」
 私の言葉は口で塞がれて飲み込まれてしまう。
「ふっ……んっ……んんっ……」
 何度も角度を変えて、舌を絡ませながらされる口づけに、何も考えられなくなる。
「怒ってない。ただ、したいだけだ」
 私の顔を両手で包み込むように触れると、アレンは真っ直ぐ私を見つめた。
 虚空を見つめていた時とは全然違う。
「呪い、解けたんだね」
 今更だけど嬉しくて、私の目には涙が滲んだ。
「ああ……」
 アレンは私の涙を拭うように、瞳にキスをした。

「別に、呪われたままでも、壊れたままでも良かったんだ」
「そうなの?……え?あの、あれ?」
 アレンはあっという間に服を脱ぐと、私の服も脱がして押し倒した。
「でも、イザムバードに取られるのは我慢ならなかった……ところで、何をされた?」
「何をって、あっ……」
 アレンは私を見下ろしたまま、私の身体に手を這わせる。
「どこをどうされて、あんな声でイッたんだ?ほら、言えよ」
「あの、アレン?」
 想像していたアレンと目の前にいるアレンが違い過ぎて、私は混乱する。
 何となく、その見た目から優しい微笑みが似合う、清廉潔白な勇者様を想像していた。
「ここか?」
「あっ……」
 乳首を摘まれて、身体がビクリと反応してしまう。
「ああ、舐められたのか。アイが俺の脇腹にしたように、いやらしく」
「んんっ……あっ、アレンッ……」
 ニヤリと悪そうに笑うと、アレンは私の乳首を舌でねっとりと舐め、そして弱く噛り付いた。
 手はどんどん下へと向かっていく。
「ここはどうされた?……うわ、トロトロだな。そんなにイザムバードが良かったか」
 指が割れ目に届くと、アレンは少し顔を顰めて私を見つめた。
「そんな、だって……ああっ……やっ……」
 なぜ、私はアレンに責められて、ついでに攻められているんだろう。
 くちゅくちゅと割れ目を擦られて、私の腰は勝手に動いてしまう。
 気持ちよくて、もっとして欲しくて、どうかなってしまいそう。と言うかもうどうかなってる。

「……まあ、最後には俺を呼んだからいいか。イザムバードは、後で殴る」
 アレンは独り言のように言いながら、割れ目の中に指を入れて抜き差ししだした。
「あっ、ああっ……だ、めっ……イッちゃ、うっ……」
 アレンの動きは少し乱暴で、それなのに私を甘く痺れさせた。
「なあ、アイ。アイは、誰のでイキたい?」
 アレンは指を奥まで入れると、そのまま動きを止めた。
「だ、れ?」
 じんじんと熱を持つようにあそこが、身体が熱い。
 ぼんやりする頭のままアレンを見上げると、アレンの瞳はキラキラと、いや、ギラギラと光っていた。
「私、アレンに何も出来ないから……あげられるものは全部あげたいと思ってた……だから、アレンがいい……」
 私は手を伸ばし、長くなったアレンの前髪に指を絡める。
 恋をすると全てを捧げたくなる私は、全てを捧げたいアレンに恋をしたんだろうか。
「アレンの、好きにして」
 私はアレンの顔をじっと見る。
 燃えるような瞳に、何かに耐えるような苦しげな表情。私の知っているアレンとは全く違って、だけどそれが嬉しかった。

「くそっ……」
「んっ、ああっ……」
 アレンは指を抜くと私に覆いかぶさり、硬い怒張を割れ目に押し当てた。
「指一本でイカされたし返しに、よだれを垂らしながら俺を求めるまでイカし捲くろうと思ったのに」
 アレンのものがゆっくりと割れ目に擦り付けられ、私のそこは早く欲しくてひくついてしまう。
「あうっ、んっ……うっ……」
 話し終えると、アレンは自身のものをぐいっと乱雑に押し込めてきた。
 僅かな痛みと圧迫感から、うめき声が出る。それなのに、私の身体は歓喜に震えてしまう。
「アイ……」
「あっ、あっ……ああっ……」
 性急な動きに余裕のなさが現れているようで、ガツガツと突き上げられると、堪らなく感じてしまう。
「まずは、出す……いっぱい、出す。可愛がるのは、その後だ……」
「あのっ、あっ……ナカはっ……んっ……だ、だめっ……ああっ」
 なけなしの理性が働きアレンを止めようとするけど、むしろその動きは激しくなった。
「心配、するなっ……」
「だ、だめっ、あっ……やっ……ああっ……」
「いい、からっ……い、けっ……」
「あっ、ああっ……やあっ、やっ、ああっ!」
 身体を押さえつけられるように抱きしめられ、深く深く突き上げられる。
 アレンの身体がビクビクと震え、熱いものが注がれると、それに合わせるように私の身体もガクガクと揺れてしまった。

「あっ……はっ……だめ、って、言ったの、に……」
「……心配するなと、言っただろ……」
 脱力して私に覆いかぶさったアレンに、荒い息のまま文句を言う。正直泣きそうだ。
 アレンは身体をもたげて私を見下ろすと、困った顔をしていた。
「泣くなよ。本当に、大丈夫だから」
 アレンはそう言うと、割れ目を何度かなぞってから、ゆっくりと指を埋めてきた。
「あっ、んっ……イッた、ばかり、だからっ……やあっ……」
「俺の目の前で乳繰り合ってた時、イザムバードに魔法を掛けられてただろ」
 時折耳に噛みつきながら、アレンは囁くように私に話しかける。
「やっ、あんっ……あっ……」
「あの魔法は避妊魔法だ。ナカに出しても精子は外に排出される。ちなみに」
 アレンは私のお腹を撫でながら、口の奥で何かを唱えた。
「俺も使える」
 ニヤリと笑うとアレンはキスをして、舌を入れてきた。
「んんっ……ふっ……んっ、んっ、んんっ……」
 私の心配は取り除かれ、上も下もアレンの物でいっぱいで、もう訳が分からないぐらい感じてしまう。
「はあっ……だから安心して、イケばいい」
「やっ、あっ……ああっ!」
 指を抜き差しされたまま、クリトリスをグニグニと押しつぶされて、私の腰は激しく揺れた。
「やあっ、ああっ……はあっ、はっ……ふっ……」
「ああ、もう、泣くなよ」
 余りに大きな快感に揺さぶられ、私の目からは勝手に涙が溢れてしまう。
「ふっ、うっ……アレン……好き……大好き……」
 泣いてしまった私に困惑しつつも、大事そうに抱きしめてくれたアレンに胸がいっぱいになって、私もアレンを力一杯抱きしめた。
 アレンが喋って、自分の意思で動いているのが、とても嬉しい。
「だから、そんな事言われると、また直ぐ挿れたくなるだろ」
 アレンは文句を言いながら私の耳に噛り付き、ねっとりと舐めあげた。
「あんっ……やっ……ああっ!」
「俺も、好きだ」
 小さく囁かれた言葉だけで、私はまたイッてしまった。

「もう、やあっ……あっ、あっ……早くっ……ああっ!」
 アレンは私の足の間に座り、悪そうな薄い笑みを浮かばせながら私を見下ろしている。
 その手は私の割れ目に押し当てられ、指はグチュグチュと中をかき混ぜる。
 直ぐ挿れたくなると言っておきながら、アレンは直ぐに挿れてくれなかった。
 私の足元に顔をうずめ、割れ目を舐め、蜜を啜り何度となく私をイカせた。
「早く、何だよ」
 意地悪く、楽しげに目を細めるアレンは、私が想像していたアレンとは違ったけど、嫌では無かった。むしろ、そんなアレンにときめいている私がいる。
「アレンがっ、んんっ……欲しいっ、けどっ……ああっ」
 また指でイカされて、私は涙で滲む瞳でアレンを見つめた。私の顔はだらしなく蕩けて、頬も緩んでしまっている。
「アレンの……好きに、して欲しい……」
「あー、くそっ……もう、どうなっても知らないからな」
「うっ、ふっ……ああっ……」
 アレンに深く貫かれ、私は満たされる喜びに直ぐにイッてしまう。
「望み通り、好きに、させて、貰うっ」
「うっ、んっ……いい、よっ……私もっ……アレンが、気持ちいいのがっ……いちばんっ……気持ちいいっ……」
「これ以上、煽るなっ」
 キスで口を塞がれたまま、アレンから貪欲に求められて、私はただただ幸せだった。
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