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ギュンターの来訪

呪いの言葉

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 ギュンターの唇から、甘い香りが漂う。
喉を鳴らし、ギュンターが口に含ませるアーフォロン酒を飲み干すと途端、爽やかな草原の香りが周囲に広がる。
まだ…腕に力が戻らない。
体力には自信があったのに、ギュンターと夜を過ごすと毎度…その激しい情事に体中の力が抜ける。
初めの頃は必死で言い訳した。自分に。
…普段挿れるべきで無い場所を選りに選って…ギュンターのもので散々抉られたせいだ…と。
…どうしよう…。
正直言うと、北領地[シェンダー・ラーデン]に戻って以来、毎日が大変で疲れ切り…なのに時折、ギュンターが挿入る、その場所がひどく疼き…自分ではどう鎮めていいか解らず…身を丸くし、必死で自分の手で…男のものを、慰めた。
けど体は収まらず、ギュンターを呪い、泣きながら…悶々と眠れぬ夜を、過ごした事があった………。
必死だった。
もう必死で…自分は今北領地[シェンダー・ラーデン]に居て、ずっと幼い頃から目標にしてきた、地方護衛連隊長と成ったのだし、ここには妻も子も居る。
だから………。
ギュンターの事は、彼の命と健康を願いそして…それ以外は振り切ってしまおう…。
そう、自分に言い聞かせて来たのに…。
暫くしてそんな猛烈な体の飢えにも慣れ…ギュンターが、居ない事にも慣れた。
体は飢える一方だったが、ギュンターを欲する自分を冷ややかに見つめる自分がささやく。
“随分…浅ましいな?
ギュンターはお前の為に命を差し出したと言うのに…お前が必要なのは、快楽だけか?”
その言葉でどれだけでも…我慢出来た。
どれ程辛くとも…それが、自分に与えられた罰のように………。
なのにギュンターは丸で…囚人を解放するように、やって来ては欲望を解放する………。
「ローランデ?」
ギュンターの、紫の瞳が問うように覗き込む。
「…………」
言葉が出ずに見つめていると、ギュンターは頬から滴る滴(しずく)を指で掬って、眉を切なげに寄せる。
「…どうして泣いている?」
とぼけたかった。
けれど…出来ず、誤魔化した。
「…君に会えて、嬉しかったから………」
ギュンターが不安そうにささやく。
「こんな風に、俺に抱かれてもか?」
ローランデはまだ…そっと覗う間近のギュンターの、その頬に手を添える。
「…こけてる…」
ギュンターが、ふっ。と笑った。
「ひどい顔か?」
ローランデは首を横に、振った。
「いや……鋭くなってもっと…」
「もっと………?」
ローランデは言おうとして喉がつっかえた。
ギュンターの男ぶりを素直に認める事すら、男として出来なかった。
ローランデはふい…。と顔を背け、ぼそり…とつぶやく。
「鏡で見て…解ってるんだろう?」
ギュンターの吐息が聞こえ、ささやく。
低音の、ぞくり。とする声で。
「何を?」
ローランデは赤くなり…そしてギュンターを見ず目を伏せたまま小声で呻く。
「自分が誰より…いい男だと、自覚してるんだろう?」
言ってしまって…ローランデはそっ…と伏せた目を上げる。
が、ギュンターの瞳はまん丸だった。
「…いい男に見えるのか?
お前から見て?」
「どう…見えてると思ってるんだ……」
尋ねるローランデの声は、震えていた。
「だっ…て、俺はお前を貪る野獣だろう?」
ローランデはその青い瞳をギュンターに投げかけるとささやく。
「…行為で野獣だと解るけれど……」
「ど?」
その激しい行為の途中薄目開けて視界を掠める彼はその艶と男らしい美貌を増し…見とれる間も無く、見惚れてる。
とは、とうてい言えなかった。
「…君は知らないが私は普通なんだ」
ギュンターの大きな吐息が、頭上で洩れる。
「俺の、解るように言えないのか?」
ローランデが目を開ける。
ギュンターはいつも…自分と抱き合った後、その素晴らしい男ぶりを倍増しする。
まるで…煌めきが彼を被い内から…光輝くように見える。
「…君が過ごす相手は事の後…君に見とれるだろう?」
ギュンターは不機嫌な表情に成り、ぶっきら棒に言う。
「だから?」
「だから…私も彼らと同じだ。
…君が私を特別扱いするのはどうしても…理解出来ない。
私には普通の美意識があるから…ちゃんと君の美貌は素晴らしいと感嘆する気持ちがある」
ギュンターは垂れる前髪を手で払い退けるとそのキラリと光る紫の瞳を向け、言う。
「つまり俺はいい男に見えるってのか?」
ローランデは頷くと掠れた声でささやく。
「折角こんな身近で見られるんだから…ゆっくり堪能したいのに、君はいつも激しいから……」
「気絶して出来ない。か?
それが、抗議か?
だが今日は………」
ローランデは、微かに頷いた。
ギュンターはだが、憮然とささやく。
「物足りないか。
いつものようじゃないと?
だが…久しぶりのせいかお前…半端じゃなく感じてたから…無理させちゃマズイと思って控えたんだ」
ローランデは途端、恥ずかしさに目を、伏せる。
ギュンターはその彼の恥じらいが、あんまり愛らしくてまた、吐息を吐く。
ローランデはそんな風にゆっくり気遣われて腰を使われると…それを認めてしまいそうで怖かった。
君とは出来れば…恋人同士のように、寝室では愛し合いたい。と…。
でも、それが出来る筈が無い。
 
 ギュンターは恥じらって目を伏せる彼があんまり可愛くて…そして、彼無しで居た空白の時間の空しさを埋めようと、そっ…と顔を倒す。
「…ギュン………ん………」
口付けたその唇から洩れる喘ぎがあんまり甘く、その果実が自分を迎え入れる為に熟しているようで、ギュンターはもっと深く顔を傾けて唇を押しつけ…そして、気づいた。
彼は必要としている。すくなくともその体は。
だから…………。
ギュンターはまた顔を傾け…そして唇を軽く押しつけ…そして再び、深く重ねて舌を差し入れ、ローランデの舌に絡ませると、腕の中でローランデは痺れたように震えてる。
ギュンターは今度は、彼が自分を欲してくれる事を確認しようと…ローランデの男のものの周囲の、茶の茂みに指をそっ、となぞらせる。
触れるか…触れないかぐらいに指を遊ばせていると、ローランデはじれたように腰を、くねらせた。
その彼の反応に再び一気に煽られる。
彼に飢えてからからに乾いた大地に自分は居た。
そう…思える程…野獣になり、彼を貪りたかったが、必死で沸き上がる性急さを押しやる。
口付けたまま、その手をそっ…と添えると、ローランデのものはもう、半勃ちに成っていて…ギュンターは軽く握ってそれを、弄ぶ。
唇を塞いだままそれを続けると、ローランデは後ろに欲しいように、腰を切なげにいざらせた。
自分がそう…慣らしたのだとしても…この見事な剣士はいつも凄まじい自制心で自分を抑え…そこに欲しい…様子は…余程乱れ、意識が飛びかけないと見せなかった。
今…意識が霞んでいるのか…?
それとも…………。
顔を上げるとローランデをじっ…と見つめる。
思っていた…思い続けてきた事は、誤りだと確認したかった。
故郷に戻ればローランデは………程なく自分を忘れて本来の自分を取り戻し…直、訪れた自分に向かって地方護衛連隊長として余裕たっぷりに微笑み、都の近衛の隊長…そして旧友を見つめ、抱こうとする腕を厳しく振り払い、言うと思ってた。
「…君とはもう、友達で居たい」
男として…長としての、自信に溢れた目つきで。
だが………。
「あ……あっ…!」
先端を、なぜてやるだけで彼は硬さを増し…どころか後ろが疼くように腰を、いざらせ、目が合うと恥ずかしげに赤くなって睫を伏せる。
「…欲しい…のか……?
後ろに……俺を?」
聞かれた途端、ローランデは見抜かれた事に白い頬を、更に真っ赤に染める。
「…君…が触るから………。
それに……君が散々、抉るから………」
ギュンターは怒鳴りたかった。
そんな事は聞いて無い!欲しいのかと!
…その答えの問いは、欲しいかいらないかのどちらかだ!と………。
だが待った。
ローランデは…他の事には大抵冷静だったが、事自分との情事に関しては時々、本当に物知らぬ子供の様に成る。
怒鳴れば怯え…そして心を閉ざす。
そう…解っているから、ギュンターはまだ興奮を示す彼の男のものの先端を意地悪く…手の腹でなざりながら、彼が感じて睫を震わせよりいっそう…じれたように腰をいざらせるのを見つめ、ささやく。
「…いつものように…抱かれたいか?」
瞬間ローランデは熱に浮かされたような潤んだ青の瞳を上げ…ギュンターは見つめる彼の泣き濡れた青の瞳が下半身を直撃するのを、感じた。
すっ…と顔を下げると、ローランデの両手首を顔の横で釘差しにしながら胸へと、降りて行く。
きつく吸い付くと途端、ローランデが激しく仰け反った。
「あっ!あ……嫌!」
ローランデの手が…自分の押さえつける手を外そうともがく。
後ろに欲しいのは明白で、それをじらすように胸の赤く熟れた突起に唇を這わせるものだから、彼はますますじれたように腰を振った。
「嫌……ギュンター!あ…あ……っ!」
経験でローランデは知っていた。
ギュンターがそうして散々急所を外して嬲り、気が狂いそうに成る程じらして別の場所で感じさせ…恥ずかしさを感じる間も無い程自分を乱れさせる事を。
「…ギュン…ター!
ギュンター嫌…!
おねが…い!達かせて…!」
唇を、乳首から外し胸の上を滑らすと、敏感に成りきった場所から遠のいた事に彼は少しほっとし…睫を震わせぐったりとする。
がまた…胸の突起に喰らい付くと激しく身を振る。
「やっ…!や……あ…ああっ!」
腿で触ってやると、ローランデの先端はもう、すっかり固く成りきって汁を滴らせていた。
ギュンターはそっ…と片手を外し、ポケットに忍ばせた革紐をそっと掴み、彼の誇張した男のものに潜らせる。
「嫌…!嫌ギュンター!
ギュンター!気が狂いそうに成る…!
お願い止めて!」
暴れ狂うローランデを胸板と肩で寝台に押さえつけたまま、両手で揺れるそれに紐を潜らせ、縛り上げると、ローランデは喉を晒し、嗚咽を上げる。
顔を上げて見つめると、かっ!と体が沸騰した。
泣き濡れた彼は艶と色香を増し、これからされる拷問のような愛撫に、眉を切なげに寄せて震えていた。
「ギュンター………ギュン…ター!
お願い…だ……じらさないで………」
ギュンターはそっ…と顔を寄せる。
その手が直ぐ様、縛り上げた彼の男のもののその下の、一度入った蕾へと降りて行く。
「いやっ!」
ローランデは激しく身を揺すったが、その前にギュンターの指が潜り込む。
「あ…あっ!あああああっ!」
指で擦り上げて乳首を唇に含むと途端、ローランデは激しく身を、いざらせた。
必死で、ギュンターの体の下から逃げだそうと身もがく。
ギュンターは彼の腰を捕まえ腕を絡ませて捕らえ、腰を強引に引き下げて指で探る。
「…自分では…しないのか?」
行為とは裏腹の…ふいに優しい言葉に、ローランデは閉じた目を、開ける。
「俺の居ない間…ここが…ここに欲しく、成った時………」
ローランデは泣き出しそうに顔を歪めて首を横に、振る。
そして…ローランデはとうとう降参したように震える声でささやく。
「……自分でなんて…出来ない……」
「ここがどれだけ疼いても…?」
「あっ!…あ…………。
…だって…こんな場所に欲しいだなんて“男”は、北領地[シェンダー・ラーデン]に一人だって居ない………」
「じゃずっと…欲しくても我慢してるのか?」
そのギュンターの声がか細く…あんまり…切なげで、ローランデはふっ…と目を、開ける。
拷問してる筈のギュンターは、泣き出しそうな表情でそして…その紫の瞳が、潤んでいた。
ローランデは毎度ギュンターの反応に驚く。
ひどい事をしていても決して…彼を心から憎めないのは…この表情のせいだ。
ギュンターは今にも…泣き出しそうな表情でささやく。
「俺が、欲しいと言わなくて良い…。
だから…俺が会いに来た時…俺を何時でも出迎えてくれればそれで………」
ローランデは顔を揺らす。
そして…我慢なんか出来なかった。
とうとう両腕を彼の首に絡ませそして…口付ける。
自分から。
そして告げる。
「…迎えるから…。
拒絶したりする筈無いだろう?」
最低の言葉だ。
自分で解ってた。
ギュンターを生殺しにする。
彼の希望を繋ぎ遠く離れた…自分に、繋ぎ止める言葉。
どうして……!
だがギュンターはその言葉にその顔を感激に歪め、美しい紫の瞳を更に…潤ませた。
どうして…!
私を呪わない!
最低の言葉なのにどうして…君は喜ぶ?
ギュンターは途端そっ…とローランデの腿を肩に担ぎ上げ…そしてとっくに誇張した彼自身を、捻り入れる。
「あ……んっ……!」
ローランデはその隠しようのない自分の…待ち焦がれた甘い喘ぎに絶望した。
ひどい…とてもひどい事を自分はギュンターに、してると思った。
行為はギュンターが支配しているとしても、ギュンターの心を支配しているのはやはり…自分だった。
一言でもギュンターに希望を与える言葉を言ってしまったら…彼は喜んで繋がれるだろう。
滅多に、餌を与える事叶わぬ遠い地の主人に。
ローランデの頬に涙がぽろぽろと伝わった。
ギュンターはローランデの男のものに巻き付けた紐をそっ…と外しつぶやく。
「泣かなくていい…。ひどい事をお前にしてるのは俺だ。
全部、悪いのは俺なんだから…。
お前は何も悪く無いし何一つ……負い目を俺に、感じなくて良い」
ローランデは叫びたかった。
君が、好きだ!
君の身を案じ、君の幸福を願う君の友達のように…。
だから…ただ君に堪え忍ぶ事だけを強いる、私は私を恨み憎む…。
それなのに………。
だがギュンターが腰を捻り入れ、深く抉るのでローランデは言葉を発する代わりに甘く、喘いだ。
ギュンターの耳にそれは“嬉しい”と響いた。
ギュンターの腰が動く度、激烈な快感に四肢が痺れ、意識が霞んでくる。
ずっと…欲しかった。
どうして…そんな欲望を抱くのかと自分を呪う間も無くただ…欲しかった。だから…。
「あ……っ…あ!」
どうして…自分なんかで埋められるだろう…?
ギュンターに教えられた快感はもう…他の何かでは決して埋められない。
彼の唇から…さっき含んだアーフォロン酒の残り香が漂う。
甘く…爽やかな風の吹き抜ける草原。
強く…そして秘やかで優しい。
「あ……ああ…っあ!」
ギュンターに抱きすくめられるとどうにかなりそうだった。
自分が全てどこかへ消し飛んでいく。
大きな獣に体だけで無く心毎…奪い去られそしてそれはどうしてこんなに…甘く幸福なのか、解らない。
時折、霞む瞳を開けるとギュンターの紫の瞳が目に映る。
遠く懐かしい…誰よりも近しい者のようにそれは見え…余りに彼が愛おしくてつい…心の中でささやく。
「君を、待っていたしずっと知っていた」
意識が、白くぼやけ、体中を満たす深い快感と白く輝くような幸福感に支配され…体が全てから、解放されて行くのが解る。
どうして…彼がいつも自分をここ迄感じさせ、追い込み、気絶する迄離さないのか…ローランデはとっくに知っていたが、今又思い知る。
ここに…到達する為だと…。
「ギュン……ター…………」
甘い…声色で、ギュンターはローランデの意識が、飛んだと知った。
最後に深く突き上げると、ギュンターですら余りに甘美な幸福感に、手足から全ての力が抜き去っていくのを感じる。
ローランデがぐったりと意識を無くし、その身の上に…まるで崩れかかるようにギュンターは身を、横たえ意識を、手放した。


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