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夢の中の調教
233 ファーレーンを見回るセルティス
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セルティスは調教部屋を見た。
が、溜息吐いて、囚人の様子を見に、部屋を出る。
全て石造りの建物内。
歩くとかつん。かつん。と靴音が響く。
最も別室にいたら聞こえないけど、それでも…逃げた囚人に気づきやすい構造ではある。
石の階段を降りると、廊下を挟んで右手の部屋を見る。
確か、シーリーンが囚われていた。
少し開けて、中の様子をチラ見した途端…扉を閉める。
「…ああ、怖かった」
夢見てるシーリーンが目を見開く。
「どうなったんだ?!」
叫び振り向いて横のセルティスに聞く。
夢見てるセルティスは凄く、困った。
「俺に、分かる訳無いだろう?」
レオがセルティスの為に言う。
「あれとは別人だ」
アリオンは取り乱すシーリーンを、気の毒げに見る。
なのにキースがぼそりと言う。
「…某所が血塗れ?」
その言葉で血の気が引くシーリーンを、アリオンは慰めるように見つめる。
「…余計な想像はするな」
シーリーンはアリオンの慰めに、血の気の引いた青い顔のまま、こくん。と頷いて同意した。
夢の中のセルティスは次に、左手の扉を開ける。
途端ファーレーンが、両手を木の枷に挟まれ、がちゃがちゃ鎖の音立てて近づいて来る。
「…貴様!
ファオンをどうした!」
セルティスは噛みつく、ファオンに良く似た美麗なファーレーンから、顔を下げて言う。
「けど俺らだって…《皆を繋ぐ者》がいないと困る。
それともあんた、弟に代わって成ってくれるか?」
セルティスのこの言葉に、夢見てるキースが
「ナイス!」
と叫ぶ。
ファーレーンは暫くセルティスを睨む。
「貴様私に、お前らに尻振って“挿入(い)れて”とか言うのを期待してるのか?!」
セルティスは俯く。
「…だよな。
あんたには、絶対無理だよな…」
けれど本心でそう言うセルティスを見て…ファーレーンは俯く。
「…それでも…いいのか?
私がファオンに代わる。
と言って…それが通るのか?」
夢見てるキースが瞳を輝かせてるのを、全員が呆れて見た。
セルティスはファーレーンの言葉に俯く。
「…だがファオンはあんたと違って…気骨が無いから、流されやすくて調教も出来る。
けど…あんた、無理だろう?」
ファーレーンも俯く。
「…レオに…考えといてくれ。
と伝えてくれ。
それで…通用するなら…私がファオンに代わって…………」
夢見てるキースの瞳が、一層輝く。
シーリーンがぼそっ。とセルティスとレオに言う。
「もう、あれでキースはファーレーンに、妄想であれやこれやをしてるんだろうな」
レオとセルティスが同時に頷く。
セルティスがおもむろに呟く。
「…俺達《勇敢なる者》も全員ファーレーンに、あれやこれやする。
って部分は…完全無視だな…」
レオも重々しく、同意して頷く。
夢の中のセルティスは、ファーレーンの言葉に消極的に頷く。
「…一応、レオには伝えておく」
「頼む」
セルティスは項垂れたまま、部屋を出て扉を閉める。
そして扉の向こうのファーレーンを思い出し、ぼそっと言った。
「…ファーレーンじゃ俺…正直言って、勃たない…。
口とか手とか使われても…………」
その後、言葉も出ず、沈痛な面持ちで、控え部屋に戻って行った。
夢見てるキースが叫ぶ。
「…よし!
俺の一人占めだ!」
はしゃぐキースを皆、横目で見る。
アリオンが皆に囁く。
「これ、夢だよな?」
全員が喜ぶキースを悲しげに見て、頷いた。
が、溜息吐いて、囚人の様子を見に、部屋を出る。
全て石造りの建物内。
歩くとかつん。かつん。と靴音が響く。
最も別室にいたら聞こえないけど、それでも…逃げた囚人に気づきやすい構造ではある。
石の階段を降りると、廊下を挟んで右手の部屋を見る。
確か、シーリーンが囚われていた。
少し開けて、中の様子をチラ見した途端…扉を閉める。
「…ああ、怖かった」
夢見てるシーリーンが目を見開く。
「どうなったんだ?!」
叫び振り向いて横のセルティスに聞く。
夢見てるセルティスは凄く、困った。
「俺に、分かる訳無いだろう?」
レオがセルティスの為に言う。
「あれとは別人だ」
アリオンは取り乱すシーリーンを、気の毒げに見る。
なのにキースがぼそりと言う。
「…某所が血塗れ?」
その言葉で血の気が引くシーリーンを、アリオンは慰めるように見つめる。
「…余計な想像はするな」
シーリーンはアリオンの慰めに、血の気の引いた青い顔のまま、こくん。と頷いて同意した。
夢の中のセルティスは次に、左手の扉を開ける。
途端ファーレーンが、両手を木の枷に挟まれ、がちゃがちゃ鎖の音立てて近づいて来る。
「…貴様!
ファオンをどうした!」
セルティスは噛みつく、ファオンに良く似た美麗なファーレーンから、顔を下げて言う。
「けど俺らだって…《皆を繋ぐ者》がいないと困る。
それともあんた、弟に代わって成ってくれるか?」
セルティスのこの言葉に、夢見てるキースが
「ナイス!」
と叫ぶ。
ファーレーンは暫くセルティスを睨む。
「貴様私に、お前らに尻振って“挿入(い)れて”とか言うのを期待してるのか?!」
セルティスは俯く。
「…だよな。
あんたには、絶対無理だよな…」
けれど本心でそう言うセルティスを見て…ファーレーンは俯く。
「…それでも…いいのか?
私がファオンに代わる。
と言って…それが通るのか?」
夢見てるキースが瞳を輝かせてるのを、全員が呆れて見た。
セルティスはファーレーンの言葉に俯く。
「…だがファオンはあんたと違って…気骨が無いから、流されやすくて調教も出来る。
けど…あんた、無理だろう?」
ファーレーンも俯く。
「…レオに…考えといてくれ。
と伝えてくれ。
それで…通用するなら…私がファオンに代わって…………」
夢見てるキースの瞳が、一層輝く。
シーリーンがぼそっ。とセルティスとレオに言う。
「もう、あれでキースはファーレーンに、妄想であれやこれやをしてるんだろうな」
レオとセルティスが同時に頷く。
セルティスがおもむろに呟く。
「…俺達《勇敢なる者》も全員ファーレーンに、あれやこれやする。
って部分は…完全無視だな…」
レオも重々しく、同意して頷く。
夢の中のセルティスは、ファーレーンの言葉に消極的に頷く。
「…一応、レオには伝えておく」
「頼む」
セルティスは項垂れたまま、部屋を出て扉を閉める。
そして扉の向こうのファーレーンを思い出し、ぼそっと言った。
「…ファーレーンじゃ俺…正直言って、勃たない…。
口とか手とか使われても…………」
その後、言葉も出ず、沈痛な面持ちで、控え部屋に戻って行った。
夢見てるキースが叫ぶ。
「…よし!
俺の一人占めだ!」
はしゃぐキースを皆、横目で見る。
アリオンが皆に囁く。
「これ、夢だよな?」
全員が喜ぶキースを悲しげに見て、頷いた。
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