R18、アブナイ異世界ライフ

くるくる

文字の大きさ
78 / 113

73.唐揚げ!!

しおりを挟む

 和食に欠かせない調味料、それは醤油!!わたしはついに醤油を手に入れた!!

  というわけで今夜は、昨日貰ったばかりの醤油で早速料理の最中です。メニューはわたしの大好きな、か、ら、揚、げ!!鳥の唐揚げですよ!!

  唐揚げの下味にはお酒が要りますが、実を言うと、ここには日本酒的な米酒と呼ばれるお酒が存在します。わたしはワインが一番好きだけどビールも日本酒も好きです。つまりは酒好きです。では何故今まで米酒は飲まなかったか、それは・・・ズバリ、合う肴が無かったからです!

  酒の肴といえば、やはりわたしは和風なものが好きです。それには醤油や味噌が欠かせないけど、ここにはそれが無かったからお酒は今まで断念していました。でも、それも昨日までですよ!米酒解禁バンザイ!!

  ・・・ちょっとはしゃぎすぎました。すみません。




  そんなこんなで鼻歌なぞ歌いながら料理中です。

  わたしが大好きなのは正確には竜田揚げ。下味はお酒、醤油、生姜のすりおろし、それにニンニクのすりおろしが我が家の味。下味がついたら片栗粉をまぶして油で揚げます。外はカリッと、中はジューシーに。

 「ふふ、ご機嫌ですねぇ。ソニア」
 「うん、だって醤油が手に入ったんだよ?絶対無理だと思ってたのに!」
 「今回はエドガーに振り回されたな。チビになって迷惑して、ショーユを貰って喜んで。…しかし、あのショーユが美味い料理になるのか?」
 「そうですね、しょっぱいショーユがどうなるか…想像出来ません」
 「ふふっ、だって醤油はそのまま舐めたりするものじゃ無いもん。何かにかけるにしたって少しだし、あとは味付けに使うの。もう少しで出来るから待ってて」




  2人には、昨夜エドガーたちが部屋に戻ってから話した。

  醤油は前の世界にあったもので、わたしの住んでいた所では料理に欠かせない調味料だった事。そして、これを一から造った人はおそらくわたしと同じ世界から来たであろう事。だから、もしもの為に嘘をルイさんに言った事。

  レドとルーカスは、嘘を言ったと謝りながらも嬉しさを隠せないわたしを優しい表情で見ていた。




 「…良い匂いだな」
 「ええ…」
 「ふっふっふっ、でしょう?」

  次々と揚がる唐揚げの食欲をそそる匂いに2人が呟く。わたしは意気揚々とテーブルに料理を並べた。

  主食はもちろんご飯、主菜は唐揚げ、副菜はポテトサラダと夏野菜のマリネ、後はスープ。マリネのドレッシングにも醤油入れました。

 「口に合わなかったら無理しないで、率直な感想を聞かせてほしいな」
 「ああ、分かった」
 「はい、そうします」

  2人が唐揚げを食べるのを緊張しながら待つ。

 「…美味い」
 「美味しいです…」
 「ホント!?良かった!」

  レドとルーカスの言葉に安心してわたしも食べ始める。まずは唐揚げですよ!

  ・・・・・うん、美味しい!

  自画自賛になっちゃうけど、久しぶりの懐かしい味に感激です。

 「フフッ、美味そうに食うな」
 「唐揚げはわたしの大好物なの。それに久しぶりだし」
 「料理名は唐揚げというんですか」
 「うん、鳥の唐揚げ。豚なら豚の唐揚げになるかな」

  本当は竜田揚げだが混乱しそうなので言わないでおいた。

  これは母の得意料理で、わたしも父も大好物だった。小さな頃から母が唐揚げ、と言ってこれを出すのですっかりそうだと思い込み、後々違う事を知って恥ずかしかった記憶がある。

  なんにしろ、これが我が家の鳥の唐揚げ。

 「ビールのおつまみにも良いよ」
 「ああ、合いそうだな」
 「ビールが進みそうですね。…レド、これ店のメニューに加えてみようかと思うのですが」
 「ああ、良いんじゃないか?」
 「ありがとうございます。ソニア、これを調理の担当者に教えてもらえますか?」
 「それはもちろん構わないけど…良いの?」
 「ええ、これはきっと人気メニューになりますよ。ああ、後このマリネですが…ドレッシングにショーユ入ってますよね?このドレッシングもお願いします」
 「う、うん」

  ルーカスのテンションが急上昇して若干押され気味になるわたし。それを見て笑うレド。

 「今夜はビールにするか」
 「良いですね!ビールと唐揚げ、試しましょう!」

  そうだ、試すといえば。

 「ねえ、メニューにする前に試食会とかはしないの?」
 「試食会…ですか?」
 「うん、ホールや調理のスタッフ代表者と、マスターとかが集まって食べてみてメニューにするか考えるの」

  不思議そうな顔をするルーカスに言ってみる。新メニューなら色んな人の意見を聞いてみたほうが良いと思うんだけど・・・余計なお世話だったかな。

 「…ソニアの言う事にも一理あるな」
 「そうですね…ええ。皆が知らない料理を出すのですから、そういった機会があった方がスムーズにいくかもしれません」
 「よし。ルーカス、頼んだぞ。俺も参加する」
 「分かりました」
 「さて、風呂に入ってビールだ」
 「そうしましょう、楽しみです!さあ、行きますよソニア」
 「え、ちょっと待って片付け…」
 「後で手伝いますから。ね?」

  片付けてしまいたいという願い虚しく、バスルームへ連行されました。

  そして、その夜はお風呂あがりのビールの美味しさを再確認しました。もちろん唐揚げも。

 
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

公爵家の隠し子だと判明した私は、いびられる所か溺愛されています。

木山楽斗
恋愛
実は、公爵家の隠し子だったルネリア・ラーデインは困惑していた。 なぜなら、ラーデイン公爵家の人々から溺愛されているからである。 普通に考えて、妾の子は疎まれる存在であるはずだ。それなのに、公爵家の人々は、ルネリアを受け入れて愛してくれている。 それに、彼女は疑問符を浮かべるしかなかった。一体、どうして彼らは自分を溺愛しているのか。もしかして、何か裏があるのではないだろうか。 そう思ったルネリアは、ラーデイン公爵家の人々のことを調べることにした。そこで、彼女は衝撃の真実を知ることになる。

処理中です...