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2章 反董卓連合
長安占拠
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呂布は、董卓を誅殺してすぐ倒れていた霊帝が見えないようにして、御所内へと戻った。
霊帝「危なかったではないか」
王栄「流石に武器を横振りされた時には肝を冷やしました」
献帝「この後はどうするのですか?」
呂布「霊帝様が生きていたということはできませんからな。どうしようか考えねば」
???「お困りのようですね」
呂布「劉丁殿!?どうやってこちらに外にはここに攻め入ろうとしている李傕軍が居たはずだが」
義賢「徐栄殿に抜け道をお聞きしまして、俺だけ先行して来ました。やはり霊帝様だったのですね」
霊帝「うむ。もう隠す意味もなかろう。ワシが霊帝じゃ」
義賢「貴方が宮中でやったことは、本質を見ぬ者からすれば専横に映ります。女を宮中に呼び裸にさせたは、董卓が女の品定めをしている。宮中に留め置いた女の旦那を殺したは、言うことの聞かない女に言うことを聞かせるために見せしめにしたとね。物事には表と裏がある。ですが物事の本質を見極めようとする者は、気付くのです。これら全て民を守ることになっているとね」
霊帝「全く、このような男が漢に取り立てられずに幽州に埋もれていたとはな」
呂布「どうです?面白い男でしょう」
霊帝「あぁ、実にな。して、この先はどうするつもりじゃ」
義賢「霊帝様たちには徐州にて、寺に入ってほしいのです」
霊帝「ハハハ。出家せよと言われるとはな、何故じゃ」
義賢「これからも暴力に苦しむ女性たちを助ける駆け込み寺として民たちの逃げ道を作ってあげてほしいのです」
王栄「それは良いではありませんか。私も尼としておそばにおりますわ」
霊帝「ハッハッハ。劉丁と申したな。その提案受け入れよう。だが無名の寺が駆け込み寺をしていてもそこに人は訪れんであろう。ちょいと小耳に挟んだんだがな荊州の奥地でなんでも病を治してくれる診療所が開設されたらしくてな。民たちが殺到しておるそうじゃ。だが、その診療所の名前が張角診療所というらしい。黄巾党の党首の名前と瓜二つではないか。まさか黄巾の乱の時も絡んでおったわけではあるまいな」
義賢「ハハハ。何のことでしょう。俺にはさっぱり」
霊帝「ハッハッハ。良い良い、お前は嘘が苦手のようじゃ。では、ワシはその近くで劉宏寺を営もう」
献帝「では、私も父上をお支えいたします」
霊帝「いや、それはならん。献帝よ。お前は漢の皇帝だ。連れてはいけん」
義賢「それに、ここは間も無く李傕軍に占拠されてしまうでしょう。献帝様には我慢の時が訪れますがいつか必ず俺の兄が率いる劉備軍が救い出すと約束致します。それまでは、曹操を頼られるのが宜しいでしょう。あのお人ならば献帝様を雑に扱うことはしないでしょうから」
呂布「献帝様をお守りすることができずに申し訳ない。今の我々では李傕軍を防ぐのが手一杯なのです」
献帝「あいわかった。呂布よ。王允と楊奉たちを連れてこの場を逃れよ。董承は居るか?」
呂布「すみませぬ」
董承「こちらに」
献帝「曹操に書簡を届けよ。李傕に占拠された長安を取り戻し我を保護してほしいと」
董卓「かしこまりました」
献帝「劉丁、父上たちを連れてこの場を離れよ」
義賢「献帝様、了解しました」
献帝「父上・母上、どうかお元気で。朕もこの漢を守り抜いてみせますから」
霊帝「協、いえ献帝様も健やかにお元気で」
王栄「協、いえもうそう呼んではダメね。献帝様、霊帝様のことはお任せください。いつかまた会いましょう」
献帝「はい。いつか必ず」
その頃、長安への侵入を防いでいた楊奉たちにも限界が訪れていた。
楊奉「もう持たぬ」
徐晃「まさか、ここまで李傕軍が精強とは」
呂布「楊奉、無事か」
楊奉「呂布様、助かりました」
呂布「これより我らは敵の包囲を突破し、南へと逃げる」
徐晃「それでは献帝様が」
呂布「いつかお助けする時のために我らが今死ぬわけにはいかぬ」
徐晃「くっ、やむおえませんな」
李傕「へへへ。白波賊と呂布軍もこんなもんかよ」
郭汜「アイツら逃げていきやがるぜ」
李蒙「よっしゃー。とっとと長安に入ろうぜ」
王方「董卓にトドメを刺して献帝を意のままに操るぜ」
長安に入った李傕軍の面々は驚く。入り口に董卓の首が転がっていたのだ。それも自分たちの良く知っていた方。つまり本物の董卓の首が。
樊稠「董卓様、一体どうしてこんな事に」
張済「民衆に聞いたところ呂布が董卓様の首を刎ねたそうだ」
李傕「アイツら許せねぇが今は献帝の掌握の方が先だ」
郭汜「偽物の董卓はどこに行ったんだ」
李蒙「知るかよ」
王方「もうどうでも良いだろう。俺たちのよく知る董卓様は呂布に殺されたんだ。敵討ちはいつか必ず」
御所内に入る李傕軍は献帝のそばに控えていた美女に目を奪われる。
貂蝉「まぁ、李傕様に郭汜様ですね。逆賊呂布を良く追い払ってくれました。献帝様は無事ですよ」
献帝「李傕に郭汜よ。朕の救援感謝する。逆賊呂布は董卓を討ち逃げて生きよった。つい先ほどのことだ。逆賊討伐の触れを出す。貂蝉よ。長安の平和を取り戻してくれた李傕と郭汜を手厚くもてなすのだぞ」
貂蝉「わかりました。李傕様・郭汜様、こちらへどうぞ」
李傕「へへへ。俺と郭汜だけ良い思いして悪いな」
郭汜「オメェらは献帝様のこと見といてくれや」
貂蝉は王允に付いていかずある策のため一旦献帝のところに留まったのだ。それは、色仕掛けによる李傕と郭汜の仲違い美女連環の計である。董卓が死に群雄たちが動き出す群雄割拠の時代へと向かうのであった。
霊帝「危なかったではないか」
王栄「流石に武器を横振りされた時には肝を冷やしました」
献帝「この後はどうするのですか?」
呂布「霊帝様が生きていたということはできませんからな。どうしようか考えねば」
???「お困りのようですね」
呂布「劉丁殿!?どうやってこちらに外にはここに攻め入ろうとしている李傕軍が居たはずだが」
義賢「徐栄殿に抜け道をお聞きしまして、俺だけ先行して来ました。やはり霊帝様だったのですね」
霊帝「うむ。もう隠す意味もなかろう。ワシが霊帝じゃ」
義賢「貴方が宮中でやったことは、本質を見ぬ者からすれば専横に映ります。女を宮中に呼び裸にさせたは、董卓が女の品定めをしている。宮中に留め置いた女の旦那を殺したは、言うことの聞かない女に言うことを聞かせるために見せしめにしたとね。物事には表と裏がある。ですが物事の本質を見極めようとする者は、気付くのです。これら全て民を守ることになっているとね」
霊帝「全く、このような男が漢に取り立てられずに幽州に埋もれていたとはな」
呂布「どうです?面白い男でしょう」
霊帝「あぁ、実にな。して、この先はどうするつもりじゃ」
義賢「霊帝様たちには徐州にて、寺に入ってほしいのです」
霊帝「ハハハ。出家せよと言われるとはな、何故じゃ」
義賢「これからも暴力に苦しむ女性たちを助ける駆け込み寺として民たちの逃げ道を作ってあげてほしいのです」
王栄「それは良いではありませんか。私も尼としておそばにおりますわ」
霊帝「ハッハッハ。劉丁と申したな。その提案受け入れよう。だが無名の寺が駆け込み寺をしていてもそこに人は訪れんであろう。ちょいと小耳に挟んだんだがな荊州の奥地でなんでも病を治してくれる診療所が開設されたらしくてな。民たちが殺到しておるそうじゃ。だが、その診療所の名前が張角診療所というらしい。黄巾党の党首の名前と瓜二つではないか。まさか黄巾の乱の時も絡んでおったわけではあるまいな」
義賢「ハハハ。何のことでしょう。俺にはさっぱり」
霊帝「ハッハッハ。良い良い、お前は嘘が苦手のようじゃ。では、ワシはその近くで劉宏寺を営もう」
献帝「では、私も父上をお支えいたします」
霊帝「いや、それはならん。献帝よ。お前は漢の皇帝だ。連れてはいけん」
義賢「それに、ここは間も無く李傕軍に占拠されてしまうでしょう。献帝様には我慢の時が訪れますがいつか必ず俺の兄が率いる劉備軍が救い出すと約束致します。それまでは、曹操を頼られるのが宜しいでしょう。あのお人ならば献帝様を雑に扱うことはしないでしょうから」
呂布「献帝様をお守りすることができずに申し訳ない。今の我々では李傕軍を防ぐのが手一杯なのです」
献帝「あいわかった。呂布よ。王允と楊奉たちを連れてこの場を逃れよ。董承は居るか?」
呂布「すみませぬ」
董承「こちらに」
献帝「曹操に書簡を届けよ。李傕に占拠された長安を取り戻し我を保護してほしいと」
董卓「かしこまりました」
献帝「劉丁、父上たちを連れてこの場を離れよ」
義賢「献帝様、了解しました」
献帝「父上・母上、どうかお元気で。朕もこの漢を守り抜いてみせますから」
霊帝「協、いえ献帝様も健やかにお元気で」
王栄「協、いえもうそう呼んではダメね。献帝様、霊帝様のことはお任せください。いつかまた会いましょう」
献帝「はい。いつか必ず」
その頃、長安への侵入を防いでいた楊奉たちにも限界が訪れていた。
楊奉「もう持たぬ」
徐晃「まさか、ここまで李傕軍が精強とは」
呂布「楊奉、無事か」
楊奉「呂布様、助かりました」
呂布「これより我らは敵の包囲を突破し、南へと逃げる」
徐晃「それでは献帝様が」
呂布「いつかお助けする時のために我らが今死ぬわけにはいかぬ」
徐晃「くっ、やむおえませんな」
李傕「へへへ。白波賊と呂布軍もこんなもんかよ」
郭汜「アイツら逃げていきやがるぜ」
李蒙「よっしゃー。とっとと長安に入ろうぜ」
王方「董卓にトドメを刺して献帝を意のままに操るぜ」
長安に入った李傕軍の面々は驚く。入り口に董卓の首が転がっていたのだ。それも自分たちの良く知っていた方。つまり本物の董卓の首が。
樊稠「董卓様、一体どうしてこんな事に」
張済「民衆に聞いたところ呂布が董卓様の首を刎ねたそうだ」
李傕「アイツら許せねぇが今は献帝の掌握の方が先だ」
郭汜「偽物の董卓はどこに行ったんだ」
李蒙「知るかよ」
王方「もうどうでも良いだろう。俺たちのよく知る董卓様は呂布に殺されたんだ。敵討ちはいつか必ず」
御所内に入る李傕軍は献帝のそばに控えていた美女に目を奪われる。
貂蝉「まぁ、李傕様に郭汜様ですね。逆賊呂布を良く追い払ってくれました。献帝様は無事ですよ」
献帝「李傕に郭汜よ。朕の救援感謝する。逆賊呂布は董卓を討ち逃げて生きよった。つい先ほどのことだ。逆賊討伐の触れを出す。貂蝉よ。長安の平和を取り戻してくれた李傕と郭汜を手厚くもてなすのだぞ」
貂蝉「わかりました。李傕様・郭汜様、こちらへどうぞ」
李傕「へへへ。俺と郭汜だけ良い思いして悪いな」
郭汜「オメェらは献帝様のこと見といてくれや」
貂蝉は王允に付いていかずある策のため一旦献帝のところに留まったのだ。それは、色仕掛けによる李傕と郭汜の仲違い美女連環の計である。董卓が死に群雄たちが動き出す群雄割拠の時代へと向かうのであった。
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