未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

第四世代

光編 大事なことだから

新暦〇〇三七年三月五日



これまでにも何度も何度も何度も言ってきたことだが、『またか』と思うだろうが、大事なことだからまた言う。

『こんな世界に子供達を送り出したのは、俺の身勝手以外の何ものでもない』

『子供達に事前に『生んでもいいか？』と確認を取ったこともなければ承諾をもらったこともない』

『俺の勝手でこんな世界に子供達を送り出したんだから、子供達を育てその人生のフォローをするのは、俺自身の身勝手な行いの尻拭いでしかない』

だいたい、地球人の親は、

『子供が成人したら親にはもう責任はない』

とか言いながら、子供の人生に干渉してくるよな？　＜フォロー＞ならまだしもとして、

『結婚して子供を生め』

とか、子供の人生のそのものを親の意に沿うように操ろうとするよな？　まあそれでも昔に比べれば随分とマシになったらしいが、健康寿命が二百年にもなればだいたい子供が成人しても自分の人生を楽しめるからこそ子供に自分の願望を押し付け叶えさせる必要もなくなったらしいが、それでも俺が地球人社会で生きていた頃にもそういう親はいたらしい。

俺の、とりあえず＜友人＞と言ってもよかった奴の親は、そいつが就職活動で失敗するたびに、

『何のために育ててやってると思ってるんだ！？』

『お前の努力が足りないからだ！！』

『まっとうな仕事をして親に恩を返せ！！』

などと怒鳴ったそうだ。しかもそいつが就職を決めても、

『なんだそのくだらない仕事は！？』

『お前は親に恥をかかせるつもりか！？』

とか怒鳴る始末。

それに対して友人は、

『いや、俺だって選べるならお前のところになんか生まれてねーし！』

と思ってたそうだ。

なのに世の中には、そんな友人の親の方が『正しいことを言っている』とか言うのも少なくなかったよな。

いや、おかしいだろ？　そいつはもう成人して、家を出てアルバイトをしながら就職活動をしてたんだぞ？

『子供が成人したら親にはもう責任はない』

と言うのならなんでそこまで干渉する？　そいつがどんな人生を送ろうがそいつが責任を負うことであって親には責任はないってことじゃないのか？

俺は実際にこうやって光ひかりや灯あかりを育ててきて、錬慈れんじを育ててて、

『こんな世界に勝手に送り出した俺の責任が、子供らが大人になったからってチャラになるわけないよなあ』

っていう実感しかないぞ？　だから光ひかりが上手く指揮監督できてるかどうかを見守ってるし、彼女にできないことがあればフォローもしなきゃと思ってる。

そんな俺の想いを上回って彼女が優秀だというだけでしかないよ。