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第三世代

鋭編 地球人も朋群人も

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いまでこそ地球人は、親子ほど歳が離れてても、お互いに成人同士であればそれほど煩く言わなくなったものの、かつては白眼視の対象だったと聞く。

それが、健康寿命が二百年を超えて、かつての老化抑制処置を受けていなかった頃の地球人の二十代から三十代くらいって感じの外見自体が百数十年維持できるようになったことで年齢を気にする必要がほとんどなくなり、相手に年齢を尋ねることは非礼だとされるようになった。

だから、双方共に成人してればたとえ百歳くらい年が離れてても、基本的にはあれこれ言われない。

言われないんだが、それでも中には、やれ『ロリコン』だとか『恥を知れ』とか言うのもいるという。

そういうのにかかれば、えいれいなんて、格好の攻撃材料だろうな。

だが、そもそも地球人とは別の種族のそういうのまで口を出すとか、どういう神経してるんだ? この世界そのものが自分を中心に回ってるとか考えてるのか? 同じ地球人として恥ずかしいよ。

さりとて、俺も地球には一度も行ったことがない(と思う)から、果たして本当に<地球人>と言っていいのかどうか。

基本的にはそれぞれの出身惑星を挙げて<○○人>と言ったりすることが多いらしいものの、実はそれも人によってまちまちで、地球をルーツに持つ人類を称する時には、やっぱり今でも、

<地球人>

と呼ぶのが一般的ではある。

なにしろ頻繁にいろいろな惑星に移り住んでってしてるのもいるからなあ。

加えて、ここに生まれるであろう<朋群ほうむ人>にしたって、

『地球人ではない。地球をルーツとする人類の法律上は<人間>とは認められない』

のはあくまで地球人の社会の都合であって、、

朋群ほうむ人という人間>

ってことにはいずれなっていくからな。

その頃はもう俺は生きてないとしても、朋群ほうむ人から見れば、俺なんて、

朋群ほうむ人ではないから人間ではない』

みたいな話にもなりかねんわけで。

無論、そのためには、ここに、

朋群ほうむ人の世界>

ができて、彼ら自身が自ら法を定め、様々な規定を設けていく必要があるから、まだまだ先のことではあると思う。

でも、いつかはそうなるだろうし、そうしていかなきゃいけないだろう。

ずっと<原始人>のように暮らすわけでもないだろうし。

ってか、光莉ひかり号やコーネリアス号やエレクシア達が存在する時点で原始人ではいられないよな。

まだ百年単位の時間が必要でも、いずれは……

俺はいなくなってるかもしれないが、もしかすると俺とシモーヌの子供が生まれたら、地球人としての遺伝子が完璧に再現されてるシモーヌとの子供は、<地球人>とされる可能性が高い。

だから、

『地球人も朋群ほうむ人もどっちも人間』

ってことに今のうちにしておかないと、つまらんいざこざの素になると思うんだ。

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