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第57話:胸が苦しいです
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「ダルク様、このドレス、ダルク様がデザインしてくださったのですよね。とても素敵ですわ。ありがとうございます」
「喜んで貰えてよかったよ。ミラージュ王国にいるとき、船に乗っただろう?あの時アンジュ嬢が着ていた水色のドレスもとても似合っていたし。アンジュ嬢は青系の色が良く似合うね」
そう言ってほほ笑んでくれるダルク様。
「さあ、次はハンバーグのお店に行こう。あのお店、私のお気に入りなんだ。お肉がジューシーでとても美味しいだろう?ミラージュ王国にも今出店できないか、色々と交渉していたんだ。殿下たちにも食べさせてあげたいし。いずれミラージュ王国でもハンバーグが食べられる日がくるはずだよ」
「まあ、それは素敵ですわね。スカーレット様や王太子殿下、それに皆にもカリオス王国のお料理を知ってもらいたいですわ」
カリオス王国にも美味しいお料理がいっぱいあるのだ。もっとミラージュ王国の人に、カリオス王国の事を知ってもらえたら。そんな風に思う。
「そうだね、カリオス王国に来て、この国の良さに実際に触れて、私もカリオス王国が大好きになった。帰国してもカリオス王国とミラージュ王国の架け橋になれたらと考えている。アンジュ嬢、君のお陰で、私には新しい夢が出来たよ。2つの国の架け橋になるという夢が」
2つの国の架け橋になるという夢か。素敵ね、私もその夢のお手伝いが出来たら…つい、そんな事を考えてしまう。
お店に着くと、早速2人でハンバーグを頂いた。
「やっぱりここのハンバーグが一番美味しいね。お肉の味もしっかりついているし。知っているかい?アンジュ嬢、このハンバーグ、塩という調味料で食べるのが一番おいしいんだよ」
そう言うと、ダルク様がお塩を渡してくれた。ハンバーグをお塩で?あまりピンとこないが、せっかくなのでお塩をかけて頂いた。
「お肉のうまみが引き出されて、とても美味しいですわ。確かに特製のソースも美味しいけれど、これはこれでまた格別ですわね」
お肉本来のうまみが最大限に引き出されていて、とても美味しいのだ。
「実は何度も通ううちに、料理長が教えてくれたんだよ。今日アンジュ嬢に、喜んで貰えてよかったよ」
私にこのお塩の存在を教えるために、わざわざこのお店にやって来たのね。ダルク様ったら…
「このハンバーグも食べ納めか。せっかくだから、もう1つ食べていく事にするよ」
そう言って2つ目のハンバーグを頬張っていた。意外と食いしん坊なのよね。嬉しそうにハンバーグを頬張る彼を見ていると、私も自然と笑みがこぼれる。
食後は以前と同じように、街を見て歩き、気になるお店を見つけては入って行った。
「アンジュ嬢、見て欲しいお店があるのだけれど、いいかな?」
急に声を掛けてきたのは、ダルク様だ。
「ええ、もちろんですわ」
ダルク様に連れられて、1軒のお店の中へと入って行く。こんなお店、あったかしら?
お店の中には、たくさんの貴族で賑わっていた。よく見ると、ミラージュ王国の物を取り扱っているお店の様だ。
「これ、ミラージュ王国の運河をモチーフにして作られたものですね。懐かしいわ、ここにいると、ミラージュ王国にいるみたい」
「このお店は、私が手掛けたんだよ。この国の人に、もっとミラージュ王国を知ってもらいたくてね。お陰様で、今のところ繁盛しているみたいで嬉しいな」
なんと!お店まで手掛けていただなんて。ダルク様はミラージュ王国の代表として、絹の交渉にやって来た人だ。さらに学院にも通い勉学を学ぶ傍ら、まだこのような事を手掛けていただなんて。
ダルク様は私が想像していた以上に、すごい人だ。
せっかくなので、私もお土産に数点購入させてもらう事にした。
お店を出ると、再び歩き出したダルク様。
「アンジュ嬢、足は痛くないかい?」
「ええ、大丈夫ですわ。あの時は私が靴擦れをしてしまったのですよね。それでダルク様が抱きかかえて下さって。懐かしいわ」
ダルク様ったら、何度も何度も謝っていたわね。
「それなら良かったよ、少し歩くけれど、いいかい?」
「ええ、もちろんですわ」
ダルク様と一緒に街を歩いていく。すると大きな建物が見えて来た。ここは一般市民も足を踏み入れる場所の為、私は来た事がなかった。
「この建物は、自由に登れるんだよ。上まで行ってみよう」
ダルク様と一緒に階段を使って上まで上がっていく。一体どれだけ階段があるのかしら?さすがに疲れて来たわ。
「アンジュ嬢、大丈夫かい?私が抱っこしてあげよう」
そう言うと、軽々私を抱きかかえ、ダルク様が歩き出す。
「あの、私は大丈夫ですわ…」
そう訴えている間に、一番上へと上がって来た。
「喜んで貰えてよかったよ。ミラージュ王国にいるとき、船に乗っただろう?あの時アンジュ嬢が着ていた水色のドレスもとても似合っていたし。アンジュ嬢は青系の色が良く似合うね」
そう言ってほほ笑んでくれるダルク様。
「さあ、次はハンバーグのお店に行こう。あのお店、私のお気に入りなんだ。お肉がジューシーでとても美味しいだろう?ミラージュ王国にも今出店できないか、色々と交渉していたんだ。殿下たちにも食べさせてあげたいし。いずれミラージュ王国でもハンバーグが食べられる日がくるはずだよ」
「まあ、それは素敵ですわね。スカーレット様や王太子殿下、それに皆にもカリオス王国のお料理を知ってもらいたいですわ」
カリオス王国にも美味しいお料理がいっぱいあるのだ。もっとミラージュ王国の人に、カリオス王国の事を知ってもらえたら。そんな風に思う。
「そうだね、カリオス王国に来て、この国の良さに実際に触れて、私もカリオス王国が大好きになった。帰国してもカリオス王国とミラージュ王国の架け橋になれたらと考えている。アンジュ嬢、君のお陰で、私には新しい夢が出来たよ。2つの国の架け橋になるという夢が」
2つの国の架け橋になるという夢か。素敵ね、私もその夢のお手伝いが出来たら…つい、そんな事を考えてしまう。
お店に着くと、早速2人でハンバーグを頂いた。
「やっぱりここのハンバーグが一番美味しいね。お肉の味もしっかりついているし。知っているかい?アンジュ嬢、このハンバーグ、塩という調味料で食べるのが一番おいしいんだよ」
そう言うと、ダルク様がお塩を渡してくれた。ハンバーグをお塩で?あまりピンとこないが、せっかくなのでお塩をかけて頂いた。
「お肉のうまみが引き出されて、とても美味しいですわ。確かに特製のソースも美味しいけれど、これはこれでまた格別ですわね」
お肉本来のうまみが最大限に引き出されていて、とても美味しいのだ。
「実は何度も通ううちに、料理長が教えてくれたんだよ。今日アンジュ嬢に、喜んで貰えてよかったよ」
私にこのお塩の存在を教えるために、わざわざこのお店にやって来たのね。ダルク様ったら…
「このハンバーグも食べ納めか。せっかくだから、もう1つ食べていく事にするよ」
そう言って2つ目のハンバーグを頬張っていた。意外と食いしん坊なのよね。嬉しそうにハンバーグを頬張る彼を見ていると、私も自然と笑みがこぼれる。
食後は以前と同じように、街を見て歩き、気になるお店を見つけては入って行った。
「アンジュ嬢、見て欲しいお店があるのだけれど、いいかな?」
急に声を掛けてきたのは、ダルク様だ。
「ええ、もちろんですわ」
ダルク様に連れられて、1軒のお店の中へと入って行く。こんなお店、あったかしら?
お店の中には、たくさんの貴族で賑わっていた。よく見ると、ミラージュ王国の物を取り扱っているお店の様だ。
「これ、ミラージュ王国の運河をモチーフにして作られたものですね。懐かしいわ、ここにいると、ミラージュ王国にいるみたい」
「このお店は、私が手掛けたんだよ。この国の人に、もっとミラージュ王国を知ってもらいたくてね。お陰様で、今のところ繁盛しているみたいで嬉しいな」
なんと!お店まで手掛けていただなんて。ダルク様はミラージュ王国の代表として、絹の交渉にやって来た人だ。さらに学院にも通い勉学を学ぶ傍ら、まだこのような事を手掛けていただなんて。
ダルク様は私が想像していた以上に、すごい人だ。
せっかくなので、私もお土産に数点購入させてもらう事にした。
お店を出ると、再び歩き出したダルク様。
「アンジュ嬢、足は痛くないかい?」
「ええ、大丈夫ですわ。あの時は私が靴擦れをしてしまったのですよね。それでダルク様が抱きかかえて下さって。懐かしいわ」
ダルク様ったら、何度も何度も謝っていたわね。
「それなら良かったよ、少し歩くけれど、いいかい?」
「ええ、もちろんですわ」
ダルク様と一緒に街を歩いていく。すると大きな建物が見えて来た。ここは一般市民も足を踏み入れる場所の為、私は来た事がなかった。
「この建物は、自由に登れるんだよ。上まで行ってみよう」
ダルク様と一緒に階段を使って上まで上がっていく。一体どれだけ階段があるのかしら?さすがに疲れて来たわ。
「アンジュ嬢、大丈夫かい?私が抱っこしてあげよう」
そう言うと、軽々私を抱きかかえ、ダルク様が歩き出す。
「あの、私は大丈夫ですわ…」
そう訴えている間に、一番上へと上がって来た。
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