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88話・使える神通力

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 特に体の異変などはない為、

「鬼神化・第三解放《サード》!!」

 続けて神通力が使える段階まで鬼神化を解放する。
 解放した瞬間、更なる力が漲ってくるのを感じつつ、神通力の事について、直接頭の中に流れてきた。
 ただ一瞬で、情報が頭の中に流れてきた為か、少しくらっとくる。
 セウンさんたちが、心配してくれ声をかけてくれるが、大丈夫である事を伝え、流れてきた情報を整理してみる。
 その結果、どうやら今私が使える神通力は、神足通じんそくつう天耳通てんにつう他心通たしんつう宿命通しゅくみょうつうの4つも使えるようだった。
 シュテンさんの話だと、今までの人たちは1つや2つしか使えないみたいだったので、私もそのくらいしか使えないのではと思っていたので、4つも使える事が、普通に嬉しかった。

「ラス、急に笑ってどうした?」

 その事で、自分でも気づかぬうちに笑っていたのか、セウンさんにそう指摘された。
 少し恥ずかしくなりながらも、今の間使えるようになった神通力の事について、皆に簡単に説明する。





 ラスが、続けて3つ目の鬼神化の解放をしたら、倒れそうになっていたので声をかけてみるが、大丈夫との事だったが、少しして、今度は急にニヤリと笑い出したので、再度声をかけてみる。
 すると、無意識で笑っていたのか、少し恥ずかしそうにしながら、今の状態で使えるようになった神通力の能力について話してくれる。
 俺自身、神通力について、何となくこんな事が出来るくらいしか知らなかったけど、

「どれもこれも凄い能力ばかりだな。流石、神と名のつく能力なだけはあるな」

 こっちの世界のスキルに当てはめた効果を聞かされると、素直にその数多くの場面で役に立ちそうな能力に感心する。

「はい、私もそう思います。ですから、今から先にそれを試そうと思うのですが、いいですか?」

「大丈夫だと思うぞ。シエルたちも…」

 大丈夫だよなと確認しようと3人の方をむくと、

「3人ともそんな顔してどうしたんだ?」

 とても驚いた表情のまま固まっていた。

「いや普通に、その神通力とやらの能力の凄さに驚いていただけじゃ…」

 マオがそう言うと、シエルとシェーンの2人も首を縦に振る。

「そりゃあ、凄いとは思うけど、そんなに驚く程なのか?」

「当たり前じゃ!! 今聞いた神通力とやらの能力は、全て初めて聞いた能力じゃし、能力じたい破格と言っていい代物じゃしな!!」

 前世の知識がある俺からしたら、神通力だしなる程なと思う位なのだが、何も知らない人からするとそうなるわなと考え直される。
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