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マオの話を聞き、前世の知識がある俺からしたら、神通力だしなる程なと思う位なのだが、何も知らない人からするとそうなるわなと考え直される。
「言われてみれば、その通りだよな。因みに、今ラスが言ったような効果の持つスキルを聞いた事はあったりするのか?」
「そうじゃの…」
ラスは少し考えてから、
「似たような効果の持つスキルの話は聞いた事がある気もするのじゃが、儂が聞いた事のあるスキルは、ラスが先程言った神通力とやらよりも効果は低く、やはり見劣りすると思うのじゃ。だから、複数の効果を持つラスのスキルを破格と言ったのじゃ」
「なる程な」
長く生きているマオが言うからには、やはり俺が思っているよりも凄いんだなと思っていたら、すかさず俺を見るマオの視線が鋭くなった。
「そ… それで、そのラスの神通力を試してみるみたいなんだけど、マオも手伝ってくれるよな?」
その視線に、少し居心地の悪さを感じた俺は、話を変える。
「…あぁ、それは構わないのじゃが、セウンお主今…「そっか、ありがとう、マオ。後別に何も思ってないからな」」
なんて聞いてくるか予想できたから、そう先に答えておく。
「そうか… なら、いいんじゃが…」
少し納得いってなさそうな顔をしていたが、この話を蒸し返させないように話を続ける。
「それより、シエルとシェーンもいいか?」
「えぇ、大丈夫よ」「はい、大丈夫です」
「そうか、ありがとう2人とも。て事で、早速やろうかラス」
「え、あ、はい!! 皆さん、ありがとうございます。後、宜しくお願いします!!」
急に話を振られ、少し驚きながらも、3人にお礼を言ってから、ラスの神通力を試す事にした。
◆
「それで、まずは何からやるんだ?」
セウンさんからそう聞かれる。
一応、先程神通力についての情報が頭を中を駆け巡った際に、使い方は理解したつもりだが、まずは、シュテンさんから使っている所を見せて貰ったあれからやろうと思い、
「神足通から、やってみようと思います」
と、そう伝える。
「了解。確か神足通って、見える範囲へ移動が出来たり、空飛べたり出来るんだったっけ?」
「はい、そうみたいです。じゃあ、まずは移動からいきます」
そう言って、今から移動しようとする数メートル先を凝視し、そこへ私が移動するイメージを強く思い浮かべると、一瞬自分の体が吸い寄せられるような感じがしたかと思うと、気づけば思い浮かべた場所へと移動していた。
そして、移動後すぐに、体が重くなるような感覚がし、その後、軽い乗り物酔いにあった時みたいに、少し気持ち悪くなってきた。
「言われてみれば、その通りだよな。因みに、今ラスが言ったような効果の持つスキルを聞いた事はあったりするのか?」
「そうじゃの…」
ラスは少し考えてから、
「似たような効果の持つスキルの話は聞いた事がある気もするのじゃが、儂が聞いた事のあるスキルは、ラスが先程言った神通力とやらよりも効果は低く、やはり見劣りすると思うのじゃ。だから、複数の効果を持つラスのスキルを破格と言ったのじゃ」
「なる程な」
長く生きているマオが言うからには、やはり俺が思っているよりも凄いんだなと思っていたら、すかさず俺を見るマオの視線が鋭くなった。
「そ… それで、そのラスの神通力を試してみるみたいなんだけど、マオも手伝ってくれるよな?」
その視線に、少し居心地の悪さを感じた俺は、話を変える。
「…あぁ、それは構わないのじゃが、セウンお主今…「そっか、ありがとう、マオ。後別に何も思ってないからな」」
なんて聞いてくるか予想できたから、そう先に答えておく。
「そうか… なら、いいんじゃが…」
少し納得いってなさそうな顔をしていたが、この話を蒸し返させないように話を続ける。
「それより、シエルとシェーンもいいか?」
「えぇ、大丈夫よ」「はい、大丈夫です」
「そうか、ありがとう2人とも。て事で、早速やろうかラス」
「え、あ、はい!! 皆さん、ありがとうございます。後、宜しくお願いします!!」
急に話を振られ、少し驚きながらも、3人にお礼を言ってから、ラスの神通力を試す事にした。
◆
「それで、まずは何からやるんだ?」
セウンさんからそう聞かれる。
一応、先程神通力についての情報が頭を中を駆け巡った際に、使い方は理解したつもりだが、まずは、シュテンさんから使っている所を見せて貰ったあれからやろうと思い、
「神足通から、やってみようと思います」
と、そう伝える。
「了解。確か神足通って、見える範囲へ移動が出来たり、空飛べたり出来るんだったっけ?」
「はい、そうみたいです。じゃあ、まずは移動からいきます」
そう言って、今から移動しようとする数メートル先を凝視し、そこへ私が移動するイメージを強く思い浮かべると、一瞬自分の体が吸い寄せられるような感じがしたかと思うと、気づけば思い浮かべた場所へと移動していた。
そして、移動後すぐに、体が重くなるような感覚がし、その後、軽い乗り物酔いにあった時みたいに、少し気持ち悪くなってきた。
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