スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

文字の大きさ
160 / 453

閑話・マレン(過去編) 12

しおりを挟む
「なんで裸なんですか?」

 と私は、少女金蜘蛛さんに、聞いてみる。
 少女金蜘蛛さんは、果物をかじりながら、首を傾げ、丸々1つ果物を食べ終えた所で、

「あぁ、服ね。ちょっと待って…」

 少女金蜘蛛さんが、自分にむかって手をかざすと、手から無数の糸が延び体に巻き付いたかと思うと、一瞬で、真っ白なワンピースに変化した。

「これでどう?」

 一瞬の出来事だったので、私は率直に、

「いいと思います!!」

 少し声を荒げながら答える。

「そ… そうか、それは良かったよ。それよりもほら、もっと食べないとお腹いっぱいにならないよ。」

 少女金蜘蛛さんは、そう言って新しくもいだ果物を投げ渡してくる。
 私は、それを落とさないようにキャッチする。

「ありがとうございます。」

「お礼はいいよ。さぁ、食べた食べた!!」

「はい!!」

 その後、バラバラゴブリンに目をむけないように、お腹いっぱい食べた。まぁ、3つ程食べた所でお腹いっぱいになったから、後は、少女金蜘蛛さんが食べ終わるまで近くの木を背に座りながら待っていた。





「ふぅ… 満腹…」

 途中から暇だったので、少女金蜘蛛さんが食べた果物の数を数えていたが、20個を越えていた。数えていない分も含めると軽く30個はゆうに超えているだろう。
 それなのに、少女金蜘蛛さんのお腹は全く膨らんでおらず、どこに入ったのか気になりもしたが、元々の正体が金蜘蛛さんだと思い出し、そんなものなのかなと納得する。

「待たせて悪かったね。それじゃあ行こうか。」

「!? はい!!」

 ワンピースを破りながら、金蜘蛛さんに戻ったので、少しビックリしたが、なんとか返事を返す。
 その後は、また金蜘蛛さんの背に乗せて貰い、話をしながら森の外まで送って貰った。

『ここまでで、大丈夫?』

「はい、後は街まで歩いて帰るだけなんで大丈夫です。ここまで、お世話になりました。」

 私は、今出来る範囲ギリギリまで、頭を下げる

『別にいいよ。私も、久しぶりに楽しかったからね』

「私も楽しかったです!! だ… だから、また会いに来てもいいですか?」

『私にかい? それは、別に構わないが、あの洞窟までこれるのかい?』

「う… それは…」

 正直言って、無理だ。
 金蜘蛛さんも、それを察したのか、

『ふふ… なら、こいつを連れていくといいよ』

 金蜘蛛さんがそう言うと、足元に魔法陣が浮かび上がり、そこから、私の腰ほどの大きさの1匹の真っ黒な蜘蛛が現れた。

「こ… この蜘蛛さんは?」

『私が召喚した、シャドースパイダーだよ。影に潜る事が出来るから護衛に丁度いいだろう? それに、私との繋がりがあるから、私がどこにいるのか大まかな位置も分かるから、案内にも使えるよ』

「私なんかに、いいんですか?」

『構わないよ。それじゃあ、私は帰ってから寝る事にするよ』

「分かりました。本当に、ありがとうございました。」

 金蜘蛛さんは、足を1本上げた後、森の奥へと帰っていった。
しおりを挟む
感想 105

あなたにおすすめの小説

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした。今さら戻れと言われても、もうスローライフ始めちゃったんで

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、 優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、 俺は必死に、置いていかれないようについていった。 自分には何もできないと思っていた。 それでも、少しでも役に立ちたくて、 誰にも迷惑をかけないようにと、 夜な夜な一人でダンジョンに潜り、力を磨いた。 仲間を護れるなら… そう思って使った支援魔法や探知魔法も、 気づかれないよう、そっと重ねていただけだった。 だけどある日、告げられた。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、優しさからの判断だった。 俺も分かっていた。だから、何も言えなかった。 こうして俺は、静かにパーティを離れた。 これからは一人で、穏やかに生きていこう。 そう思っていたし、そのはずだった。 …だけど、ダンジョンの地下で古代竜の魂と出会って、 また少し、世界が騒がしくなってきたようです。 ◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...