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閑話・マオ視点 3

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 セウンは再び驚きつつも、誉めてくれ、頭を撫でてくれる。だけどすぐに、手を引っ込めてしまった。
 そして、すぐ謝ってくる。儂は、名残おしつつも、

「べ… 別にいいのじゃ…」

 そう返す。
 セウンは、気になった事を尋ねてきたので、それに、答えると、

「そうなんだ… なぁ、さっき上げた首飾りつけてから、もう1回してくれるか?」

 セウンは、先程くれた首飾りをつけるように言ってきた。すぐ、理解した儂は、

「!? 分かったのじゃ」

 首飾りを取り出す。女王じだいは、こういう物を身に付けていたのじゃが、服と同じ侍女任せじゃったし、今は、あまりこういう物を身に付けない儂は、首飾りをつけるのに苦戦してしまう。
 すると、それを見兼ねたのか、

「俺が付けるよ。貸して?」

 そう言ってくれる。
 少し躊躇ったが、

「お… お願いするのじゃ…」

 セウンに、首飾りを渡す。儂は、後ろをむいて、首飾りを付けて貰う。正面は流石に、無理じゃった… 気持ち的に…

「はい、付いたよ」

「あ… ありがとうなのじゃ…」

 後ろからつけて貰ったのじゃが、顔が赤くなるのが分かる。

「いいよ。それじゃあ、もう1回見せて貰えるか?」

 振り返ると、顔が赤いのがバレてしまうと思い、儂は、振り返らず、首を縦に振り、集中する。
 普通なら、無理な距離までテレポートしようとすると、テレポートじたいキャンセルされるのだが、今から、先程より遠い距離までいけそうな感じがする。

「テレポート!!」

 思った通り先程よりも、遠い距離を移動出来た。
 セウンに貰った、首飾りのおかげじゃ。
 儂は、再度集中し、セウンのもとへ戻る。
 改めて、セウンにお礼を述べ、帰ろうと歩き出した所で、体がふらついてしまい、転びそうになる。
 まずいと思った所で、セウンに支えられてしまう。更に、儂の体を心配してくれたセウンが背を貸してくれるというので、申し訳ない気持ちもあったが… 儂は、誘惑に負けてしまい、セウンに背負われ、街まで戻った。





 儂らは、街に戻ってきた。街へ入る前から、周りの視線が儂らに注がれる。街の中に入っても、それは変わらなかった。今は、儂の家へとむかっていた。

「せ… セウン」

「どうした、マオ?」

「も… もう、大丈夫だから、下ろしてもほしいのじゃが…」

 その視線に耐えられず、何度か下ろして貰おうとするが、

「ダメだぞ。戻ってくる時にも言ったが、ちゃんと、家まで送るよ。だから、家につくまで我慢してくれ」

「わ… 分かったのじゃ…」

 先程から、このやり取りの繰り返しで、結局、家まで背負われたままじゃった。
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