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第二章
ベルティエ公爵家 応接室 2
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アランは案内されて応接室に入る。公爵二人と伯爵が座っている位置に自分も座ろうとする。
「若輩者の席はあっちだ」
ベルティエ公爵がじろっと睨み先ほどアレンが座った椅子に追いやる。
「俺は次期アルノー伯爵家の」
「現在の当主は君の父上だ。こちらは当主しか座れないんでね」
ウージェーヌが煽るようにアランにいう。
「グランジエ風情がなにをっ」
激高するアランを執事が手早く椅子の手すりに手首を縛り付けた。
「何故俺を縛る」
「大人しく話してくれる様子は欠片もなさそうだからだ」
ウージェーヌがあおりを辞めない。ジェラールは止める様子も見せない。
「ここには私もグランサニュー公爵、神官長、前神官長もいる。グランジエ伯爵も『伯爵』だ。君は何物でもない、ただの貴族の『子息』だ。それはわかってるのかな?」
アランはぐっと唇を引き結ぶ。元王族二人には逆らう気はなかった。
「で、質問ってなんですか」
ウージェーヌが口を開く前に神官長がさらっと言う。
「君、正妃の母親と寝たよね?」
神官長は親しみやすい口調でえぐい事を続ける。
「正妃や聖女とも寝たね」
「……お慰めしたことはあります」
「頻度は誰とやる事が多かったの?」
「……最初は正妃様の母親と。この頃は聖女様と」
アランは訊ねられた事に素直に答える。自分が答えている事にもあまり疑問がないようだ。
前神官長、神官長はその効果を知っていたが、グランサニュー公爵達3人は自白の香の効
果に改めて驚いていた。
『これの前身は懺悔室の香なんだ』
ジェラールとウージェーヌにエリク神官長が教えてくれる。
『それをあーしてこうして……俺と前神官長様で改良していったら出来上がったってわけ」
ジェラールがふっと笑う。
『それは実験、だろう?』
そんなジェラールの言葉に神官長は子供の時の表情のまま笑い返した。
「話は変わるが……アラン、3人の中で誰が一番臭かった?」
アランは少し下卑た顔で笑い、答える。
「聖女様、ですかね。正妃様はあまり匂いがなくて」
放置してると性的な話を続けそうであったが、暫くアランの品の無い品評を聞いていた。その中でバスチエ男爵令嬢が聖女と同じ系統の匂いだとか、アランは終始匂いの話をしたがった。暫く聞いていると貴族の夫人の中で聖女の影響を受けている人員が浮かび上がってる。ウージェーヌは眉間に皺を寄せている。貴族の夫人の玩具を自分の娘に宛がおうとした己と北の侯爵の不明に怒りを抑えきれないようだった。北の侯爵の売り込みをまるっと信用する程度には北の侯爵を信用していたのだがやはり自分で調査を入れてから返事をするべきだったなと殺意が隠しきれない視線を、目を細めtごまかしながらウージェーヌはアランを見ていた。
心の中では『兄は馬鹿正直すぎるし弟は品がない。アルノーとの縁談は出来れば避けた
いんだが』と呟いてウージェーヌはアランを見続けている。
「若輩者の席はあっちだ」
ベルティエ公爵がじろっと睨み先ほどアレンが座った椅子に追いやる。
「俺は次期アルノー伯爵家の」
「現在の当主は君の父上だ。こちらは当主しか座れないんでね」
ウージェーヌが煽るようにアランにいう。
「グランジエ風情がなにをっ」
激高するアランを執事が手早く椅子の手すりに手首を縛り付けた。
「何故俺を縛る」
「大人しく話してくれる様子は欠片もなさそうだからだ」
ウージェーヌがあおりを辞めない。ジェラールは止める様子も見せない。
「ここには私もグランサニュー公爵、神官長、前神官長もいる。グランジエ伯爵も『伯爵』だ。君は何物でもない、ただの貴族の『子息』だ。それはわかってるのかな?」
アランはぐっと唇を引き結ぶ。元王族二人には逆らう気はなかった。
「で、質問ってなんですか」
ウージェーヌが口を開く前に神官長がさらっと言う。
「君、正妃の母親と寝たよね?」
神官長は親しみやすい口調でえぐい事を続ける。
「正妃や聖女とも寝たね」
「……お慰めしたことはあります」
「頻度は誰とやる事が多かったの?」
「……最初は正妃様の母親と。この頃は聖女様と」
アランは訊ねられた事に素直に答える。自分が答えている事にもあまり疑問がないようだ。
前神官長、神官長はその効果を知っていたが、グランサニュー公爵達3人は自白の香の効
果に改めて驚いていた。
『これの前身は懺悔室の香なんだ』
ジェラールとウージェーヌにエリク神官長が教えてくれる。
『それをあーしてこうして……俺と前神官長様で改良していったら出来上がったってわけ」
ジェラールがふっと笑う。
『それは実験、だろう?』
そんなジェラールの言葉に神官長は子供の時の表情のまま笑い返した。
「話は変わるが……アラン、3人の中で誰が一番臭かった?」
アランは少し下卑た顔で笑い、答える。
「聖女様、ですかね。正妃様はあまり匂いがなくて」
放置してると性的な話を続けそうであったが、暫くアランの品の無い品評を聞いていた。その中でバスチエ男爵令嬢が聖女と同じ系統の匂いだとか、アランは終始匂いの話をしたがった。暫く聞いていると貴族の夫人の中で聖女の影響を受けている人員が浮かび上がってる。ウージェーヌは眉間に皺を寄せている。貴族の夫人の玩具を自分の娘に宛がおうとした己と北の侯爵の不明に怒りを抑えきれないようだった。北の侯爵の売り込みをまるっと信用する程度には北の侯爵を信用していたのだがやはり自分で調査を入れてから返事をするべきだったなと殺意が隠しきれない視線を、目を細めtごまかしながらウージェーヌはアランを見ていた。
心の中では『兄は馬鹿正直すぎるし弟は品がない。アルノーとの縁談は出来れば避けた
いんだが』と呟いてウージェーヌはアランを見続けている。
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