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第二章
ダンジョン掃除 8
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「ま、そういう訳だから」
「リュカ、後で〆る」
『司祭さんの帽子』のメンバーの一番いかつい男が宣言した。
「状況説明は最初にしておけ、と言っただろう」
エディが小声で訊ねる。
「あれ?リーダーの指導役でもしてたの?あんたの身内」
ロゼがこともなげに言う。
「ああ、リュカは最初ウチにいたからね。とりあえずこの事態を収めたら飲みに行こう。その時に色々話すよ」
「そうだな」
エディは頷いた。ロゼはにっと笑い言い放つ。
「じゃ、ここから出た翌日、ギルドで落ち合ってデートな」
エディは少々たじろぎながらも同意した。
「くそ」
巨人の皮膚も、獣の毛皮も思った以上に堅い。アルは舌打ちすると己が剣を収めてマジックバッグから鉈を取り出した。
「あ、それはいいね」
他の剣使用者もアルのマネをする。大きな斧を振り回す『司祭さんの帽子』の男性陣は楽し気にわはははと笑いながら楽しそうだ。アルは丁度、ダンジョンコアと巨人が見える位置にいた。
アルの目には巨人の興味が完全にロゼのギルドのメンバーに固定された瞬間にダンジョンコアの色が少し薄れたようにみえた。すべるようにヒーラーのいる場所からモイラが動き、ダンジョンコアの前に陣取った。リーダーは獣の気を引きすぎていて獣がリーダーを執拗に狙っている。それを見てロゼがリュカの横に立って何か言ったと思ったらモイラの元にロゼが走る。リュカはそれを見届けてからペロリと舌で唇を湿らせる。エディもアルもリュカの所に行き二人が思い切り獣の鼻先を殴りつける。少し気がそれたのでエディがリュカにいう。
「今の内にポーション飲んどけ。腹もやられてるだろう」
リュカは頷きごくごくとポーションを飲み干している。エディとアルは息を合わせて同時に左右から獣の顎を鉈と斧で殴りつける。
「いけるから」
そう言ってリュカは獣の首を殴り始めた。獣は前のアルとエディの攻撃、首のリュカ、また胴体を狙う冒険者などどれを攻撃すればわからない程度に混乱してるようだった。そんな中ロゼの声が不思議な大きさでボス部屋に響く。
「今よ」
本気の総攻撃で巨人と獣が沈む。二匹がほぼ同時に沈んだ時、アルはコアの方向から「カシャン」と何かが壊れた音、妙に澄み切った綺麗な音、が響いたのを聞いた。
「まだ安心するなよ」
「ここから走るからね」
リュカの声にかぶせるようにロゼの声がする。
「ドロップ品、全部入ったね?」
ロゼに確認され荷物運搬人は頷いた。
「モイラは俺が背負った」
アルが見るとモイラは疲れ切った顔で『司祭さんの帽子』の男性の一人に背負われていた。また体の大きな男はヒーラーや魔法使いを背負っている。
「じゃ、まずは何も言わず走ってくれ」
リュカの言葉に従い冒険者たちはギルドの伝令が待っているセーフエリアを目指して走った。殿はリュカとアルが勤めた。
「ふひー」
走るのが苦手なエディがセーフエリアの床に膝と手を着いた時リュカとアルもなんとかセーフエリアに走りこんだ。
「見てると良い」
リュカが指さした方向に薄墨の闇が沸きじわじわとコボルトの形を取り始めた。
「リュカ、後で〆る」
『司祭さんの帽子』のメンバーの一番いかつい男が宣言した。
「状況説明は最初にしておけ、と言っただろう」
エディが小声で訊ねる。
「あれ?リーダーの指導役でもしてたの?あんたの身内」
ロゼがこともなげに言う。
「ああ、リュカは最初ウチにいたからね。とりあえずこの事態を収めたら飲みに行こう。その時に色々話すよ」
「そうだな」
エディは頷いた。ロゼはにっと笑い言い放つ。
「じゃ、ここから出た翌日、ギルドで落ち合ってデートな」
エディは少々たじろぎながらも同意した。
「くそ」
巨人の皮膚も、獣の毛皮も思った以上に堅い。アルは舌打ちすると己が剣を収めてマジックバッグから鉈を取り出した。
「あ、それはいいね」
他の剣使用者もアルのマネをする。大きな斧を振り回す『司祭さんの帽子』の男性陣は楽し気にわはははと笑いながら楽しそうだ。アルは丁度、ダンジョンコアと巨人が見える位置にいた。
アルの目には巨人の興味が完全にロゼのギルドのメンバーに固定された瞬間にダンジョンコアの色が少し薄れたようにみえた。すべるようにヒーラーのいる場所からモイラが動き、ダンジョンコアの前に陣取った。リーダーは獣の気を引きすぎていて獣がリーダーを執拗に狙っている。それを見てロゼがリュカの横に立って何か言ったと思ったらモイラの元にロゼが走る。リュカはそれを見届けてからペロリと舌で唇を湿らせる。エディもアルもリュカの所に行き二人が思い切り獣の鼻先を殴りつける。少し気がそれたのでエディがリュカにいう。
「今の内にポーション飲んどけ。腹もやられてるだろう」
リュカは頷きごくごくとポーションを飲み干している。エディとアルは息を合わせて同時に左右から獣の顎を鉈と斧で殴りつける。
「いけるから」
そう言ってリュカは獣の首を殴り始めた。獣は前のアルとエディの攻撃、首のリュカ、また胴体を狙う冒険者などどれを攻撃すればわからない程度に混乱してるようだった。そんな中ロゼの声が不思議な大きさでボス部屋に響く。
「今よ」
本気の総攻撃で巨人と獣が沈む。二匹がほぼ同時に沈んだ時、アルはコアの方向から「カシャン」と何かが壊れた音、妙に澄み切った綺麗な音、が響いたのを聞いた。
「まだ安心するなよ」
「ここから走るからね」
リュカの声にかぶせるようにロゼの声がする。
「ドロップ品、全部入ったね?」
ロゼに確認され荷物運搬人は頷いた。
「モイラは俺が背負った」
アルが見るとモイラは疲れ切った顔で『司祭さんの帽子』の男性の一人に背負われていた。また体の大きな男はヒーラーや魔法使いを背負っている。
「じゃ、まずは何も言わず走ってくれ」
リュカの言葉に従い冒険者たちはギルドの伝令が待っているセーフエリアを目指して走った。殿はリュカとアルが勤めた。
「ふひー」
走るのが苦手なエディがセーフエリアの床に膝と手を着いた時リュカとアルもなんとかセーフエリアに走りこんだ。
「見てると良い」
リュカが指さした方向に薄墨の闇が沸きじわじわとコボルトの形を取り始めた。
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