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第3問 過去は明日と同じ夢を見るか【解答編】
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一同、一斉にフリップをオープン。これまでは、ある程度の答えが出揃うことをあらかじめ知っていたが、今回はまるで掌握できていない。つい先ほど、シンキングタイムにて少しばかり議論を交わしたわけであるが、あの程度で答えが統一されるとは思えない。
「おー、今回はこれまでの展開とは違い、意見が随分と分かれましたね。それでは、順に見て行きましょう」
解答席を一望することのできる藤木は、その場にいる誰よりも早く、出された答えを掌握する。もう、彼がうっすらと笑みを浮かべただけで、解答が割れてしまっていることを察したが、案の定そうらしい。
「えー、まずは長谷川さんは……木戸アカリさんが犯人だと。さすがに九十九さんに執着するのはやめましたね」
第2問目においては九十九を犯人だと解答した長谷川。その辺りから、彼との関係はギクシャクしている――というか、長谷川のほうが一方的に距離を置いているだけなのであるが、うまいことコミニュケーションがとれていなかった。そんな彼であるが、さすがにこの場面で九十九の名前は書かなかったらしい。
「俺だって馬鹿じゃないからな――」
長谷川がそう返すが、すでに頭のスイッチを切り替えていた藤木は、その言葉を無視して九十九のところへとやってくる。
「九十九さんは――なんと現時点で無回答。無回答です。これから迎える【最後の審判】が終わってもこのままならば、九十九さんの答えは無効となりますからね。気をつけてください」
ここはあえての無記入でいい。本当の答えをここに書くのは、過半数以上の同意が得られることが確信できてからでも遅くはない。
「男性陣はこれで終わりですね。続いて女性陣の答えを見て行きましょう。木戸さんは――西潟眠夢さんを犯人だと解答しましたか」
アカリの答えは眠夢が犯人だというもの。大方、再現映像に出てくるエキストラ学生の着ている制服が、眠夢のものと酷似しているからなのであろう。その発想ができるのであれば、犯人だって分かりそうなものなのに。
「はい、続いて参りましょう。おっと、ここでようやく答えが被りましたね。西潟さんと桃山さんは、答えを伊良部柚木さんと解答です。ここはちょっと、桃山さん辺りに根拠を伺ってみましょうか? 桃山さん、なぜ伊良部さんが犯人だと?」
まさか話を振られるとは思ってもいなかったのであろう。凛がやや慌てた様子で、差し出されたマイクのほうへと口を近づける。
「おー、今回はこれまでの展開とは違い、意見が随分と分かれましたね。それでは、順に見て行きましょう」
解答席を一望することのできる藤木は、その場にいる誰よりも早く、出された答えを掌握する。もう、彼がうっすらと笑みを浮かべただけで、解答が割れてしまっていることを察したが、案の定そうらしい。
「えー、まずは長谷川さんは……木戸アカリさんが犯人だと。さすがに九十九さんに執着するのはやめましたね」
第2問目においては九十九を犯人だと解答した長谷川。その辺りから、彼との関係はギクシャクしている――というか、長谷川のほうが一方的に距離を置いているだけなのであるが、うまいことコミニュケーションがとれていなかった。そんな彼であるが、さすがにこの場面で九十九の名前は書かなかったらしい。
「俺だって馬鹿じゃないからな――」
長谷川がそう返すが、すでに頭のスイッチを切り替えていた藤木は、その言葉を無視して九十九のところへとやってくる。
「九十九さんは――なんと現時点で無回答。無回答です。これから迎える【最後の審判】が終わってもこのままならば、九十九さんの答えは無効となりますからね。気をつけてください」
ここはあえての無記入でいい。本当の答えをここに書くのは、過半数以上の同意が得られることが確信できてからでも遅くはない。
「男性陣はこれで終わりですね。続いて女性陣の答えを見て行きましょう。木戸さんは――西潟眠夢さんを犯人だと解答しましたか」
アカリの答えは眠夢が犯人だというもの。大方、再現映像に出てくるエキストラ学生の着ている制服が、眠夢のものと酷似しているからなのであろう。その発想ができるのであれば、犯人だって分かりそうなものなのに。
「はい、続いて参りましょう。おっと、ここでようやく答えが被りましたね。西潟さんと桃山さんは、答えを伊良部柚木さんと解答です。ここはちょっと、桃山さん辺りに根拠を伺ってみましょうか? 桃山さん、なぜ伊良部さんが犯人だと?」
まさか話を振られるとは思ってもいなかったのであろう。凛がやや慌てた様子で、差し出されたマイクのほうへと口を近づける。
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