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ep6 いつまでも
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――よし! 最後の授業が終わった。今日は担任からの話もないので直行帰れる。
甲馬は最後の授業終了の合図であるチャイムが鳴り響くと同時に一目散に駆け出した。
――チャイムがなり終えるまでの時間内にどこまで行けるかが、天国か地獄かの境目。
『よっしゃ、玄関には誰もいない! 今日は、無事帰れそうだ』
甲馬は、熊虎等に絡まれる前に帰れた事に、安堵の息を吐いた。
甲馬は外靴に履き替えて意気揚々と生徒玄関から出た……その瞬間、玄関の両端に熊虎の手下共が潜んでいた。
「えっ?! 嘘だろ……」
「うっし、捕獲成功だ」甲馬は岸辺に打上げられた魚ように、為す術もなく捕まってしまった。
手下共は、人目の付かない体育館裏に甲馬を連れて行く。
そこには既に熊虎が、待ち構えていた。
「残念だったな甲馬、今日はスゲェ胸糞が悪いから、久々のフルコースだ。良かったな!」
ナイトメアが、ここぞとばかりに現れ、甲馬に話しかけてきた。
「おい甲馬、早く俺を使え、こんな奴ら、ボコボコにしてやる」
しかし、その声は甲馬には届かなかった。
体育館裏の人気が無い場所で甲馬は彼とその手下共、複数に囲まれた。
彼は背筋が凍るような笑みを浮かべていた。まずは、前菜であるお決まりの言葉の刃で甲馬の心を滅多刺しにする。
『この詐欺師の息子が金返せ!』
『インチキ野郎が……』
『天に変わって俺様が悪党を成敗してやる』
と好き勝手言い放った後にメインディッシュである肉体的、粗暴行為が始まる。
「じゃあ、まずは、お前の中にいる悪い心を俺達の神聖な蹴りで清めてやるよ。名付けて厄祓いサッカーだ!」
「ヤメてくれ、お願いだ」
「おいおい……ボールは喋るんじゃねえ!」
『ああ――痛っ! うごっ……オエッ――――』
「おいおい甲馬、ゲロはヤメロ」
『きちんと掃除して帰るから……』瞳に涙を滲ませながら、精一杯のつくり笑いをむける甲馬。
「本当に……お前は情けない野郎だな甲馬」
達は、あざ笑い優越感にしたっていた。
その時、彼の背に、なにか凍てつく気配を感じた……振り向くと同時に彼の顔面にハイキックが見事に決まった。
口からヨダレを吐きながら、その場にぶっ倒れる。
「痛っえ――――!!」
「くだらない事してんじゃねえぞ貴様ら!」
「貴様は木本夏娘! 俺に手を出した事を後悔すんなよ……絶対に父に言いつけてやる」
「好きにしな! ファザコン野郎が!」
「お前ら! その女をボコボコにしろ」
彼は、口の中にたまった血を吐き出しながら、手下どもに命令をした。
しかし……圧倒的な実力差で熊虎等は、あっと言う間に地面にうづくまった。
夏娘は熊虎の頭に足をおき鼻で笑いながら言い放った。「パパの助けは来ないのか!」
彼はの頭の中は沸々と今にも爆発しそうなほどににえたぎっていた。
「木本夏娘……クソっタレがお前に地獄みせたる」
それから、互いに相手の出方をみているのか、しばらく睨み合いが続いた。
しかし……『お前ら! そこで何をやっている!』と用務員と生活指導の先生が、こちらに向ってきた。
「チェッ……運の良い奴め、お前ら帰るぞ」と叫び、やつら達は、『先生、何でもないですよ。校内を転校生に案内していただけです』とやつらは逃げるように去って行った。
「ありがとう木本さん」と彼女に目を向けず俯きながら、散らばった教科書を拾い、甲馬も去ろうとした。
「ちょと待て!」と夏娘が勢いよく甲馬に向って来た。
甲馬は、腰を抜かし尻餅をつき、引きつった声で甲馬は言い放った。
「うわぁっ……何なんだ! 君は急に……」
甲馬は立上り、カバンを持ち、逃げようとした時であった。
地が割れるようなナイトメアの低い声が、甲馬の頭に響き渡った。
「おい腰抜け、甲馬……いつまで逃げるきだ」
「ナイトメアは、黙ってろ」と甲馬は珍しく声を荒らげ叫んだ。
「甲馬、お前は助けてもらった分際で『余計な事するんじゃねえ』と思ったな! 俺とお前は一心同体だからな甲馬の思った事は全てわかる」
「だってさ……逆らっても明日も明後日も、その次の日もずっと、アイツラにイジメられる。どんなに機嫌とろうが、アイツラに尽くそうが……ずっと、いつまでも……いつまでもイジメられる。もううんざりだ」
二人の話を割き、夏娘が甲馬に語り始めた。
「春木甲馬……どうやら君はウチを覚えていないようだな」そう呟き、夏娘は甲馬に背を向けながら話し始めた。
甲馬は最後の授業終了の合図であるチャイムが鳴り響くと同時に一目散に駆け出した。
――チャイムがなり終えるまでの時間内にどこまで行けるかが、天国か地獄かの境目。
『よっしゃ、玄関には誰もいない! 今日は、無事帰れそうだ』
甲馬は、熊虎等に絡まれる前に帰れた事に、安堵の息を吐いた。
甲馬は外靴に履き替えて意気揚々と生徒玄関から出た……その瞬間、玄関の両端に熊虎の手下共が潜んでいた。
「えっ?! 嘘だろ……」
「うっし、捕獲成功だ」甲馬は岸辺に打上げられた魚ように、為す術もなく捕まってしまった。
手下共は、人目の付かない体育館裏に甲馬を連れて行く。
そこには既に熊虎が、待ち構えていた。
「残念だったな甲馬、今日はスゲェ胸糞が悪いから、久々のフルコースだ。良かったな!」
ナイトメアが、ここぞとばかりに現れ、甲馬に話しかけてきた。
「おい甲馬、早く俺を使え、こんな奴ら、ボコボコにしてやる」
しかし、その声は甲馬には届かなかった。
体育館裏の人気が無い場所で甲馬は彼とその手下共、複数に囲まれた。
彼は背筋が凍るような笑みを浮かべていた。まずは、前菜であるお決まりの言葉の刃で甲馬の心を滅多刺しにする。
『この詐欺師の息子が金返せ!』
『インチキ野郎が……』
『天に変わって俺様が悪党を成敗してやる』
と好き勝手言い放った後にメインディッシュである肉体的、粗暴行為が始まる。
「じゃあ、まずは、お前の中にいる悪い心を俺達の神聖な蹴りで清めてやるよ。名付けて厄祓いサッカーだ!」
「ヤメてくれ、お願いだ」
「おいおい……ボールは喋るんじゃねえ!」
『ああ――痛っ! うごっ……オエッ――――』
「おいおい甲馬、ゲロはヤメロ」
『きちんと掃除して帰るから……』瞳に涙を滲ませながら、精一杯のつくり笑いをむける甲馬。
「本当に……お前は情けない野郎だな甲馬」
達は、あざ笑い優越感にしたっていた。
その時、彼の背に、なにか凍てつく気配を感じた……振り向くと同時に彼の顔面にハイキックが見事に決まった。
口からヨダレを吐きながら、その場にぶっ倒れる。
「痛っえ――――!!」
「くだらない事してんじゃねえぞ貴様ら!」
「貴様は木本夏娘! 俺に手を出した事を後悔すんなよ……絶対に父に言いつけてやる」
「好きにしな! ファザコン野郎が!」
「お前ら! その女をボコボコにしろ」
彼は、口の中にたまった血を吐き出しながら、手下どもに命令をした。
しかし……圧倒的な実力差で熊虎等は、あっと言う間に地面にうづくまった。
夏娘は熊虎の頭に足をおき鼻で笑いながら言い放った。「パパの助けは来ないのか!」
彼はの頭の中は沸々と今にも爆発しそうなほどににえたぎっていた。
「木本夏娘……クソっタレがお前に地獄みせたる」
それから、互いに相手の出方をみているのか、しばらく睨み合いが続いた。
しかし……『お前ら! そこで何をやっている!』と用務員と生活指導の先生が、こちらに向ってきた。
「チェッ……運の良い奴め、お前ら帰るぞ」と叫び、やつら達は、『先生、何でもないですよ。校内を転校生に案内していただけです』とやつらは逃げるように去って行った。
「ありがとう木本さん」と彼女に目を向けず俯きながら、散らばった教科書を拾い、甲馬も去ろうとした。
「ちょと待て!」と夏娘が勢いよく甲馬に向って来た。
甲馬は、腰を抜かし尻餅をつき、引きつった声で甲馬は言い放った。
「うわぁっ……何なんだ! 君は急に……」
甲馬は立上り、カバンを持ち、逃げようとした時であった。
地が割れるようなナイトメアの低い声が、甲馬の頭に響き渡った。
「おい腰抜け、甲馬……いつまで逃げるきだ」
「ナイトメアは、黙ってろ」と甲馬は珍しく声を荒らげ叫んだ。
「甲馬、お前は助けてもらった分際で『余計な事するんじゃねえ』と思ったな! 俺とお前は一心同体だからな甲馬の思った事は全てわかる」
「だってさ……逆らっても明日も明後日も、その次の日もずっと、アイツラにイジメられる。どんなに機嫌とろうが、アイツラに尽くそうが……ずっと、いつまでも……いつまでもイジメられる。もううんざりだ」
二人の話を割き、夏娘が甲馬に語り始めた。
「春木甲馬……どうやら君はウチを覚えていないようだな」そう呟き、夏娘は甲馬に背を向けながら話し始めた。
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