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第七話
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言葉もわかるようになった絵梨の事を炎珠に任せ、私は屋敷の方へと戻る事にした。
「ただいま帰りました」
「おかえりなさいませ久美子様」
出迎えてくれたのは茜華だ。どうやら星永さんはお勤めに行ったようだ。
「二日も屋敷を開けられてましたが、紫水殿での出来事は忙しかったのですか?」
「まぁ……ちょっとバタバタしてたかな。でももう大丈夫だよ」
「それはよかったふぇす。これからどうされます?蘭姉さんの元に行かれますか?」
「ううん。今日はちょっとやらなきゃいけない事があるからここにいるよ」
畏まりましたと言って茜華は私を部屋に連れて行くと、お茶の用意だけをして出て行った。
さて、これからの事を考えなくてはいけない。正直絵梨の事は炎珠に任せておけば問題ないだろう。だが私はちょっと違う。
「まさかのチートスキル。これはどうすればいいの?星永さんに話した方がいいのかな?」
星永さんの性格からして権力を欲するような人柄ではない事がわかる。話しても問題ないだろう。だがこれからの事を考えると、この異様な力は邪魔となる。どうすべきか、星永さんにも聞いてみよう。
夜を待って星永さんが屋敷に戻って来たので、日課となった部屋を訪問すると、星永さんはお酒を呑みながら迎えてくれた。
「話は一応聞いた。大変だったな」
「そうですね。でも、絵梨の事はもう大丈夫でしょうから」
「あぁ……それよりも久美子。主についてだが……」
「その事ですけど、私はどうしたらいいのでしょうか?この力を知られないようにするのは私が言わなければいいような気もします。けど何を想うかで力が発動してしまうと考えると」
「そうだな。皇族連中が知ったら我先にと久美子を奪おうとするだろう。まぁ、そうは絶対にさせぬがな」
グッと私の腰を抱き寄せた星永さん。私も同じ想いだ。星永さん以外の処になど行きたくもない。それにそうなりそうなら、この力は星永さんの為に使うだろう。
「力については、久美子自身がどうしたいかにもよる」
「私自身……」
「そうだ。私も炎珠も主の意向に従う」
どうするか?どうしたいか。その選択は至極簡単なものだ。だがここでは口にしなかった。すると星永さんが私に告げる。
「これだけは言う。もし主が私に対して好いてもらいたいと願ったとしても、そんな事をせずとも主に惚れただろう。逆もしかりだ。主が私を嫌と言っても、今度は私自身の力で主の心を射止めてみせる」
その言葉に私は涙が出そうなくらい嬉しかった。
「ただいま帰りました」
「おかえりなさいませ久美子様」
出迎えてくれたのは茜華だ。どうやら星永さんはお勤めに行ったようだ。
「二日も屋敷を開けられてましたが、紫水殿での出来事は忙しかったのですか?」
「まぁ……ちょっとバタバタしてたかな。でももう大丈夫だよ」
「それはよかったふぇす。これからどうされます?蘭姉さんの元に行かれますか?」
「ううん。今日はちょっとやらなきゃいけない事があるからここにいるよ」
畏まりましたと言って茜華は私を部屋に連れて行くと、お茶の用意だけをして出て行った。
さて、これからの事を考えなくてはいけない。正直絵梨の事は炎珠に任せておけば問題ないだろう。だが私はちょっと違う。
「まさかのチートスキル。これはどうすればいいの?星永さんに話した方がいいのかな?」
星永さんの性格からして権力を欲するような人柄ではない事がわかる。話しても問題ないだろう。だがこれからの事を考えると、この異様な力は邪魔となる。どうすべきか、星永さんにも聞いてみよう。
夜を待って星永さんが屋敷に戻って来たので、日課となった部屋を訪問すると、星永さんはお酒を呑みながら迎えてくれた。
「話は一応聞いた。大変だったな」
「そうですね。でも、絵梨の事はもう大丈夫でしょうから」
「あぁ……それよりも久美子。主についてだが……」
「その事ですけど、私はどうしたらいいのでしょうか?この力を知られないようにするのは私が言わなければいいような気もします。けど何を想うかで力が発動してしまうと考えると」
「そうだな。皇族連中が知ったら我先にと久美子を奪おうとするだろう。まぁ、そうは絶対にさせぬがな」
グッと私の腰を抱き寄せた星永さん。私も同じ想いだ。星永さん以外の処になど行きたくもない。それにそうなりそうなら、この力は星永さんの為に使うだろう。
「力については、久美子自身がどうしたいかにもよる」
「私自身……」
「そうだ。私も炎珠も主の意向に従う」
どうするか?どうしたいか。その選択は至極簡単なものだ。だがここでは口にしなかった。すると星永さんが私に告げる。
「これだけは言う。もし主が私に対して好いてもらいたいと願ったとしても、そんな事をせずとも主に惚れただろう。逆もしかりだ。主が私を嫌と言っても、今度は私自身の力で主の心を射止めてみせる」
その言葉に私は涙が出そうなくらい嬉しかった。
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