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第七話
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「何故次期皇帝を?」
「次期皇帝候補だ。だが今のままではなる器としては小さくて。だから我は後押しするだけ」
どう言う事なのか?候補の一人だけど、若すぎるのかな?それとも奥さんの身分低いとか?皇帝にありそうなあれこれをドラマなどから抜粋して考えてみる。
「皇族は平穏な場所ではない。たまたま今の皇帝が能天気だがキレものなだけで、皆が皆そうではない。後宮なぞまさに女の戦場じゃ」
「あぁ、うん。それはドラマとかで見た事あるからわかる」
「皇帝は何を考えて我を後宮から追い出したのか、初めはわからんかったが、今思えばそれでよかったのかもしれぬな。母上が病で亡くなり、皇帝の寵愛を得んとする他の女達にとって邪魔なのは死んだ女の子供だ」
炎珠とて明るい生き方をしてきたわけではない。しかも当時、皇后でもある正妻の次に愛されていたのが炎珠の母親だったのだそうだ。皇帝は母親亡き後、命の危険にある炎珠を誰の手も加えられないこの紫水殿に送ったのだ。
「あの娘の相手する者もまた我と似て非なる立場だ。第七夫人の子で歳は十五。しかも第七夫人は商家の出であの中では身分が低い。だが他の夫人達の子の誰よりも努力家で、民の心を知っておる。ならば後押ししてやりたい。それに……中々子の出来ぬ我の母上が我を授かり産んだ後、唯一世話をしてくれた奴じゃ」
歳が逆なのはそういう理由かと思った。炎珠もまたいろいろあったわけだ。
「まぁ、御使いを抱いて出世どうのこうの言っても、結局は運と努力次第だがな」
「そうだね。上手く事が運べばまたいいんだろうけど」
絵梨の事も、その皇帝候補君もいい未来となればいいのにと願う。
翌朝になり、私は絵梨の部屋へと向かう。候補君は明朝に紫水殿を後にしたようだ。
「おはよう……絵梨、大丈夫?」
「あっ、久美子。おはよう」
どうやら顔色はいいようだ。しかも何やら嬉しそう。
「ねえ!昨日の人凄くかっこよこったよ!」
「えっ?あぁ、よかったね」
「しかも終わった後もずっといてかれて、帰る時にいつか僕のお嫁さんになって下さいって言われたの!」
興奮気味に答える絵梨。どうやら言語の問題は解決したようだ。私としても星永さんとの事があったのでホッとした。というよりも何やら凄い展開になってる気もする。
初めて会ったその日、抱かれる事に抵抗もなければ、求婚に喜ぶ。案外絵梨の神経は図太いのかもしれない。
「問題なさそうなら、後は炎珠にいろいろ聞いて。私もそろそろ戻らないと」
「うん。いろいろありがと。久美子」
「次期皇帝候補だ。だが今のままではなる器としては小さくて。だから我は後押しするだけ」
どう言う事なのか?候補の一人だけど、若すぎるのかな?それとも奥さんの身分低いとか?皇帝にありそうなあれこれをドラマなどから抜粋して考えてみる。
「皇族は平穏な場所ではない。たまたま今の皇帝が能天気だがキレものなだけで、皆が皆そうではない。後宮なぞまさに女の戦場じゃ」
「あぁ、うん。それはドラマとかで見た事あるからわかる」
「皇帝は何を考えて我を後宮から追い出したのか、初めはわからんかったが、今思えばそれでよかったのかもしれぬな。母上が病で亡くなり、皇帝の寵愛を得んとする他の女達にとって邪魔なのは死んだ女の子供だ」
炎珠とて明るい生き方をしてきたわけではない。しかも当時、皇后でもある正妻の次に愛されていたのが炎珠の母親だったのだそうだ。皇帝は母親亡き後、命の危険にある炎珠を誰の手も加えられないこの紫水殿に送ったのだ。
「あの娘の相手する者もまた我と似て非なる立場だ。第七夫人の子で歳は十五。しかも第七夫人は商家の出であの中では身分が低い。だが他の夫人達の子の誰よりも努力家で、民の心を知っておる。ならば後押ししてやりたい。それに……中々子の出来ぬ我の母上が我を授かり産んだ後、唯一世話をしてくれた奴じゃ」
歳が逆なのはそういう理由かと思った。炎珠もまたいろいろあったわけだ。
「まぁ、御使いを抱いて出世どうのこうの言っても、結局は運と努力次第だがな」
「そうだね。上手く事が運べばまたいいんだろうけど」
絵梨の事も、その皇帝候補君もいい未来となればいいのにと願う。
翌朝になり、私は絵梨の部屋へと向かう。候補君は明朝に紫水殿を後にしたようだ。
「おはよう……絵梨、大丈夫?」
「あっ、久美子。おはよう」
どうやら顔色はいいようだ。しかも何やら嬉しそう。
「ねえ!昨日の人凄くかっこよこったよ!」
「えっ?あぁ、よかったね」
「しかも終わった後もずっといてかれて、帰る時にいつか僕のお嫁さんになって下さいって言われたの!」
興奮気味に答える絵梨。どうやら言語の問題は解決したようだ。私としても星永さんとの事があったのでホッとした。というよりも何やら凄い展開になってる気もする。
初めて会ったその日、抱かれる事に抵抗もなければ、求婚に喜ぶ。案外絵梨の神経は図太いのかもしれない。
「問題なさそうなら、後は炎珠にいろいろ聞いて。私もそろそろ戻らないと」
「うん。いろいろありがと。久美子」
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