小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第九章 久々のセルカーク直轄領

第五百九十六話 みんな元気かな?

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 旅も、いよいよ十一日目に突入しました。
 セルカーク直轄領には、あと二日で着くんだね。
 そう思いながら、僕は馬車に乗り込みました。

「ミー、ミー」

 ムギちゃんも一晩もすると元気を取り戻して、ジェシカさんにすりすりしながら甘えていました。
 でもまだ痩せているので、十分に気をつけないといけません。
 暫くは、食事に気をつけないといけません。
 その辺は、ジェシカさんが気をつけてくれるそうです。
 街道の周囲は森林地帯で木が数多く茂っているので、今日もシロちゃんたちが馬車の周囲にいて監視を続けていました。
 僕は、ジェシカさんに甘えているムギちゃんを横目に勉強をしていました。
 時々ムギちゃんが僕の肩に乗ってくるけど、本を覗き込んでくるだけでイタズラはしません。
 モリヤマネコは、とっても頭が良くて色々なことを覚えるそうです。
 そして、時々動物や魔物を倒すのに馬車が停まると、興味深そうに窓から外を眺めていました。
 こうして、昼食を食べる村に到着しました。

「ペロペロ」
「アオン」
「ピィ」

 ムギちゃんがヤギの乳を美味しそうに飲んでいるのを、シロちゃんたちみんなで見守っていました。
 ちなみに、ムギちゃんって直ぐに分かるように、小さなバンダナをつけてあげました。
 ユキちゃんは、同じバンダナ仲間が出来てちょっと嬉しそうです。
 ご飯の後は、四匹で仲良くじゃれ合っていますね。

「直ぐに逃げる可能性もあったが、もう仲良くなったみたいだな」
「寝る時も一緒です、本当に仲良くしていますよ」
「友達でもあるし、きょうだいでもあるんだな」

 仲が良い四人のことを、話しかけた部隊長さんだけでなく他の兵も仲良く見つめていました。
 こうして、ほんわかした空気の中で昼食を食べ終えました。
 再び馬車に乗ると、ムギちゃんはさっそくジェシカさんの膝の上でお昼寝を始めました。
 そして、ジェシカさんは寝ているムギちゃんのことを優しく撫でています。

「レオ様、私のことはお気になさらずに」

 ジェシカさんが僕に言ってきたけど、やっぱり気になっちゃうよね。
 ちょっといいなって思いながら、勉強を進めました。
 そして、午後も時々動物や魔物が現れたけど、全部兵が倒しちゃいました。
 連携も上達していて、馬車の中からだけど安心して見ていられます。
 こうして、トラブルも何もなく男爵領に到着しました。
 宿に着いて、今日の定時報告です。

「いよいよ、明日セルカーク直轄領に着くんだなあ。みんな、元気でやっているかな?」

 定時報告を送り終えると、ついそんなことを考えちゃいました。
 セレンお姉さんを始めとして、色々な人によくしてもらったもんね。
 ジェシカさんとシロちゃんたちは初めて会う人たちばっかりだから、僕が張り切って紹介してあげないと。
 そう思いながら、僕はベッドで仲良く身を寄せている四匹のところに向かいました。

「ミー」

 僕がムギちゃんの頭を撫でてあげると、とても気持ちよい声をあげていました。
 元気になってくれて、本当に良かったね。
 そして、僕は夕食の時間までちょっとだけベッドに寝転びました。
 流石に、勉強ばっかりやっていると頭も目も疲れちゃうよね。
 四匹が僕の側にやってきて、すり寄ってきました。
 何だか、僕もほっこりしてきちゃいました。
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