転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
483 / 1,258
第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百七十九話 貴族の跡目争いが発覚?

しおりを挟む
 翌日は、入園式の打ち合わせです。
 といっても、前回の打ち合わせから大きく変わった所はありません。

「という事で、一週間後の入園式は宜しくお願いします」

 ルーシーお姉様と一緒に打ち合わせに参加したけど、あっという間に終わっちゃいました。
 警備はいつも通りにして、在校生も参加する内容で決定です。
 来賓は僕とリズとルーシーお姉様に、ティナおばあさまも参加します。
 後は、前日にもう一回打ち合わせして終わりです。
 あっという間に打ち合わせが終わったので、王城に早めに戻ります。

「戻りました」
「戻りましたわ」

 ゲートで宰相の執務室に戻ると、何故か執務室がドタバタしていました。
 宰相の姿は見当たらないけど、もしかして会議かな?

「あっ、お帰りなさいませ。ちょうど良かったわ。これから緊急会議だそうで、できればお二人にも参加してほしいと宰相が言っておられました」
「あっ、はい。分かりました」
「私達も直ぐに会議室に向かいますわ」

 緊急会議って事は、ジンさんのクエスト男爵領の捜査の件で何かあったんだね。
 僕とルーシーお姉様は、急いで会議室に向かいました。
 会議には、陛下と閣僚と軍の関係者の他にルーカスお兄様もいました。

「悪い知らせが三つある。一つはクエスト男爵が亡くなり、跡目争いが起きているという事、二つ目は現地の教会を取りまとめている司祭も亡くなった事、そして三つ目は謎の魔物溢れが起きてゴブリンの集団が街を襲っているという事だ」
「「「えっ!」」」

 僕とルーカスお兄様とルーシーお姉様は、陛下からの報告を聞いてとてもビックリしてしまいました。
 ブランダーク男爵領で似たことがあったけど、その時以上に問題が発生しているよ。

「それでだ、ジンからの報告によると、側室が生んだ長男は救援要請をしたいのだが、正妻が生んだ次男は頑として自領の兵のみで対応すると譲らないそうだ。当然指揮権が纏まらないので、被害が大きくなっているそうだ」
「クエスト男爵は、後継者は指名しなかったのですか?」
「残念ながら、指名してなかったみたいだ。だからこそ、この騒ぎを収めた方が後継者として名乗りを上げたいのだろう」

 ルーカスお兄様の質問に、陛下が首を振って否定した。
 とっても面倒になっているのは、よく分かります。

「ジン達は、たまたま現地にいてゴブリンの襲撃に巻き込まれた冒険者という立場で戦っている。冒険者でもあるから、クエスト男爵領で戦っても、何も問題ないな」
「問題なのは、一部のゴブリンがバイザー子爵領に入ってきた事だ。バイザー子爵領に駐留していた軍と冒険者が撃退した。バイザー子爵領の街とクエスト男爵領の街は、馬で一時間で着く距離なのだよ」

 えー!
 お隣のバイザー子爵領にも迷惑をかけちゃってるじゃん。
 軍務卿が溜息をつきながら報告したけど、もう跡目争いしている場合じゃないよ。

「このゴブリンが入ってきた事を理由に、この後クエスト男爵領へ軍を向かわす。また、貴族の跡目争いも絡んでいるので内務卿にも現地に向かってもらうぞ」
「畏まりました」

 あっ、連続の地方遠征になって、内務卿の覇気が上がってきているよ。
 何はともあれ、僕達も準備をしないといけないね。

「ルーカス、アイビー、少し危険だがこれも経験という事で現地に向かわせる。こういう醜い争いがあるという事を、しっかりと勉強してくる様に」
「「畏まりました」」

 そして、ルーカスお兄様とアイビー様も現地に向かう事になりました。
 個人的には、アイビー様の従魔のアマリリスの能力が森での対応に役に立つはずです。
 今回は怪我人も多数出ているので、ルーシーお姉様に留守番を任せて皆で現地に向かいます。
 という事で、今回はこの軍団にも協力してもらいます。

「ブッチー、頑張ろうね!」
「ブルル」

 機動力に優れたポニさん軍団に乗って、僕達も現地に向かいます。

「辺境伯領の兵に加えて、辺境伯領駐留軍も現地に向かう。今回は私も行こう」

 ポニさん達の事をお願いに辺境伯様の屋敷に行ったら、辺境伯様も参加してくれる事になりました。
 流石に戦闘があるので、ミカエル達は戦闘終了後に現地に来てもらいます。
 ポニさん達には僕とリズとエレノアにサンディとイヨが乗り、ルーカスお兄様とアイビー様は普通の馬に乗ります。

「じゃあ、バイザー子爵領にゲートを繋ぎますね」
「「「おー!」」」

 一旦辺境伯領の駐屯地に全員集まって、それからバイザー子爵領に向かいます。
 スラちゃんがゲートや長距離転移を使う暇もないくらいだから、とにかく早く現地に向かわないと。
しおりを挟む
感想 297

あなたにおすすめの小説

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

教養が足りない、ですって

たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。

【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。 しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。 全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。 クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。