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ネコ娘、ラーメンと炒飯と餃子を食べる

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 戦いが終わり、冒険者たちのカバンに入りきらなくなった魔石を、ギルド職員がトラックに積み込んでいった。

 魔石の他にドロップ品も出ていた。かなり良い貴金属だ。
 1層が粒銀、2層が大粒銀、3層が小粒金、4層が大粒金で、5層はなんと、ミスリル板だった。

「冒険者を集めるのが楽になっただろうね」

 ドロップ品が儲かるとなれば、利益に人が集まる。

「先ほどの戦闘で、外に出た魔物の大半を討伐できました。ですが、ダンジョンの入り口を押さえないと、新しい魔物が次々と出てきてしまいます」

 魔石やドロップ品が積みあがる横で、副ギルドマスターが次の目標を説明しはじめた。

「大半の冒険者さんは、ツキノワさんパーティーと一緒に、ブレイクしたダンジョンに向かってください。ダンジョン入り口に待機して、出てきた魔物を駆除していただきます」
「了解した」

 応えるツキノワさんを、周囲の冒険者たちが頼もし気に見ている。

「エルザさんパーティーと他若干名は、はぐれた魔物を狩りながらダンジョンを目指してください。レーダーを見る限り数は少なそうなので、翌日にはダンジョン前で合流できると思います」
「わかった」

 アタイたちは遊軍か。

「それでは、エルザさん側に同行を希望される方は、僕のところにお願いします」

 ルイスが言うと、たくさんの冒険者がいっせいに手を挙げだした。
 遊軍で魔物の駆除って、夜戦も含むし危ないよ? みんな来たがるなんて、冒険者って意外とこころざしが高いのか??

 希望者が多かったので、戦力のバランスをギルドが調整して出発した。

 トラックの荷台で冒険者たちと顔合わせする。
 チュウキチとモウスケもこっちに来ていた。

「チュウキチは、相変わらずエルザ姐さんねらいっスか」

 ササミがニヤニヤしながらチュウキチをからかう。

「へっ……。もちろんそれもあるけど、この一団に入るメリットは、他にもあるんだぜ?」

 チュウキチの言葉に、周りの冒険者たちが同意するように頷いていた。彼らはみんな、運転席のルイスの方を見ている。
 うぅ……。ルイス、人気すぎてライバルが多いなぁ。


 その後、いくつかの魔物の小集団を片付けると、夜になった。

「晩ご飯は、ラーメンと炒飯チャーハン餃子ぎょうざのボリューム3点セットです。皆さんよく身体を動かされましたから、たくさん食べてくださいね」

 トラックに積んであったコンロの魔道具で、ルイスがみんなの晩ご飯を作ってくれた。

「これだよ、これ! だからこっち希望したんだって」
「うめぇ。野営でラーメンがインスタントじゃなく手打ちめんって、頭おかしいけどうめぇっ!!」

 チュウキチたちが飯にがっついている。
 なるほど、みんな、これ狙いだったのか。

「このようなものを食っていては、拙者、1人の野宿ができなくなりそうである」

 一人旅を続けてきたシセンは、ルイスの野外飯のクオリティーにとりわけ感動していた。

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