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団長&副団長 × アミル
曖昧で淫らな関係Ⅰ ★
しおりを挟む荒い息を吐いてくったりと身を預けるアミルをカイルが抱き上げた。
「ごめんごめん、流石に悪ノリが過ぎたね」
遊び過ぎたと謝って自室の扉を開く。
珍しく真剣な声音だったけれど息も絶え絶えの僕はまだ返事ができない。
「おい!」
呼び止めた団長をカイルが首だけで振り返る。
「団長も来たければ来ればいいじゃないですか。
元々俺は団長がいようといまいとどっちでもいいんで」
俺がアミルを抱くのを邪魔しなければ、と事もなげに告げる。
二の句が継げない団長を放ってカイルは扉を潜った。
そのままベッドに僕を降ろすと、片手を取って頭の横に縫い付ける。
涙目で見上げると緩やかに口元を上げた穏やかな顔で笑う。
「お詫びにもう焦らさないでアミルの欲しいモノあげるから」
片手をベッドに縫い止めたままアミルの胸元にキスを落としていく。
散々弄られて赤く腫れた乳首には触れず、鎖骨の下や筋肉の上を舌が這う。
「~~~」
快感に身を震わせ唇を噛む。
開いた扉の向こうで固まる団長の姿に声を上げるのを躊躇う。
アミルの視線に気づいたカイルが団長、と声を掛ける。
「入るか扉を閉めて立ち去るかしてくれませんか?
いつまでもそこにいられても気が散るんで」
俺は良いんですけどねと言いながらアミルを見つめる。
珍しい配慮に目を瞬くとイジワルし過ぎちゃったからねと空いた手でアミルの髪を撫でた。
扉を閉じる音に視線を向けると逡巡していた団長が部屋の扉を閉じて鍵を閉める。
近づいてくる気配に気づいたのか団長を見もせずカイルが言葉を掛けた。
「団長、そこの引き出しの一番上に香油があるんで取ってください」
「あ、ああ」
カイルの指示を受けた団長が香油を取りカイルに手渡す。
片手で器用に瓶を開けたカイルがアミルの腹に香油を掛けながら団長にもう一本出すように指示する。
「団長のぶっといのを香油なしで突っ込むとかありえないですから」
以前見た団長のペニスを思い出して慄く。無理。そう思ってしまった。
香油を手に伸ばした団長が見下ろす視線に先ほどまでの愛撫を思い出し快感に身を捩る。
アミルの反応を見たカイルが仕方ないなあと手を引いて抱き起こした。
「団長はアミルの視界に入らないところにいてください」
カイルの膝を跨ぐように座らされて力の入らない身体でカイルの肩に手を乗せる。
抱き着いているような格好だけれどこうしてないと身体を支えているのも難しかった。
「団長に見られてるだけで感じちゃうもんね?」
カイルの言い様に目を吊り上げた団長だったけれど続けられたセリフにアミルを向き、視線に震えるアミルを見て黙って背後に消えた。
ぎし、と背後でベッドの沈む感触がする。
背中に触れた感触に身体の熱が上がった。
小さく吸い付かれて吐息を漏らす。もどかしい感覚がじわりと腰に熱を溜めていく。
カイルの手がアミルのペニスに伸び、指で先端から下までをするりと撫でる。
快感に腰を揺らすと指を絡めて扱き出す。
待ち望んだ快感にアミルが達するのはすぐだった。
甘い声を上げてカイルの肩に頭を預ける。
「気持ちイイ顔しちゃって、そんなに良かった?」
久々だからかな、と呟く声にぎくりと身を強張らせる。
この前団長の手で達したことを思い出す。
アミルの反応と団長の表情に何か感じたのかカイルの気配が剣呑さを帯びる。
「ふーん、別にいいけど」
達したばかりのペニスを弄りながら首に吸い付き後穴に手を伸ばす。
入口を撫で期待を煽るようにゆっくりと指を差し入れた。
一本だけを中程まで入れ中の硬さを確かめるように指を回す。
香油で濡れた指が中を蠢く感触にカイルの肩に縋りつく。不安定な膝の上で後ろを嬲られるとふらついてしまって怖かった。
肩に吐息が触れる感触がして熱い舌が触れたかと思うと強く吸い付かれる。
「んっ……!」
走った痛みに仰け反ると意地悪く口の端を上げたカイルが目に入った。
「嫉妬ですか?」
「うるさい」
不機嫌そうな声で答え痛みを与えた場所を舌でなぞる団長。熱い舌の感触はそれだけでアミルを昂らせる。
話しながらもカイルの指はアミルの中を蠢き知り尽くした弱い場所を擦り快感を与えていく。
増えた指で奥の方を突かれ甘い声を漏らすと背後から耳を咥えられた。
「……!」
突然の感触にびくんと肩が跳ねる。
視界の外からの刺激に目の前のカイルだけじゃなく団長に愛撫を受けているのだと実感し、二人に抱かれていることをまざまざと感じさせられた。
耳を食んだ唇を離し団長がアミルの耳に囁く。
「ずいぶんと気持ち良さそうだな。
カイルの指をもう奥まで2本も飲み込んでいる」
「……、……っ!」
吐息が耳朶に触れる度にびくびくと身体が跳ね、埋め込まれた指を締め付けてしまう。
カイルの指が埋め込まれた入口付近を撫でる団長の指の感触に、背筋がぞわぞわした。
指が抜ける感触にカイルを見つめる。まだ最後までほぐれてないはずなのにと疑問を浮かべたのがわかったのかカイルが口元を吊り上げる。
欲しいとひくつく後ろへ先ほどまでよりも太い物が差し込まれた。
「……んぅ!」
知らない感触に一瞬身体が強張る。
けれど徐々に奥に入っていくそれが団長の指だと悟って身体から力を抜く。
ぐちゅりと音を立てて団長の指が僕の中を探る。
その指が一点を掠めたとき、身悶えを止められないほどの快感が走った。
アミルの反応に団長の指がぐりぐりと同じ場所を押さえ刺激する。
「あっ! ああんっ!」
団長の指がもう1本入ってくる。
増やされた指でイイところを押され快感の声を漏らす。
「気持ちイイ?」
団長の指を飲み込み快感の声を上げるアミルにカイルが微笑む。
「い、い……っ。
気持ちい、……っ」
ふうんと呟いたカイルがペニスへの愛撫を再開する。
「ああ……っ、それダメぇ……っ!」
「ん? イイの間違いでしょ」
良いって言ってよと先端を擦られ快感に身を捩る。
気持ち良過ぎてどうにかなりそうだった。
後ろと前から与えられる快楽に泣きながらイイと悲鳴を上げる。
楽しそうに口元を吊り上げたカイルと後ろから聞こえる団長の荒い息に興奮が高まっていく。
「あっ、あああああ……っ!!」
2度目の射精は深く長いものだった。
ずるりと団長の指が抜けた感覚に息を吐いてカイルに掴まる力を強める。支えがないともう身を起こしていられなかった。
ふ、とおかしげな吐息が聞こえ、腰が持ち上げられる。
見下ろすと勃ち上がったカイルのペニスが目に入った。
アミルの腰を掴んだカイルがゆっくりとペニスを埋め込んでいく。
「あ、あ、あ……、ああっ!」
イイところを掠めながら落とされあられもない声を上げる。
身悶えるとそれもまた快感になりびくびくと身体を震わせてしまう。
「は……、奥まで俺ので一杯だねアミル」
息を吐いて満足そうに笑うカイルにアミルは言葉を返せなかった。
「~~~!! ……っう、んんっ!」
後ろから感じる熱すら感じる視線に身悶えカイルのペニスを締め付ける。
「ふふっ、団長がすっごい顔してアミルを見てる」
罪作りだねアミル、と囁かれ団長の視線を想像するだけで中がきゅうきゅうと収縮してしまう。
腰を動かし出したカイルにしがみつき目を伏せる。
燃えるように顔が熱い。羞恥にどうにかなりそうだった。
首筋へ舌を這わせながら腰を打ち付けるカイル。
もうすぐ……、と快感を追い昇り詰めようとする。
「あああっ!!」
あと少しというところで突如乳首を襲った快感にアミルは達した。
目を開けると後ろから回った団長の指がアミルの乳首を抓んでいて、その快感に達したのだと悟る。
「団長、邪魔しないでくださいよ」
せっかく一緒にイこうと思ったのにとカイルが不機嫌な声を出す。
まだ達していないカイルのペニスは硬く、アミルの中で熱を吐き出す瞬間を待っている。
まあ仕方ないですねとカイルは達したばかりのアミルを激しく突き上げた。
「ああっ、あっっ!!」
達して敏感になった身体を襲う激しい快感に悲鳴のような声を上げて腰を引こうとする。
けれど元よりカイルに跨った状態で、更に腰をがっちり押さえられていてはどうにもならない。
深い場所を繰り返し貫かれて逃げられない快楽がアミルを襲う。
「~~~~~!!!」
激しすぎる快感にまたも達したところで中に熱い飛沫が掛けられる。
搾り取るように貪欲に収縮し快楽を得ようとする身体に甘い声を漏らしながら余韻に浸る。
ずるりとペニスが抜かれカイルの膝から下ろされる。
支えがなくなったアミルは膝を付きベッドにうつぶせに倒れ込む。
とろりと腿を伝う感覚が淫らに快感を求めた証のようで、羞恥に顔が上げられなかった。
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