騎士団長に恋する僕は副団長に淫らな身体を弄ばれる【団長ルート 完結】【副団長ルート 完結】【団長&副団長ルート 完結】

紗綺

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団長&副団長 × アミル

エピローグⅠ ★

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 魔獣の咆哮が空気を震わす。

「怯むな!
 奴は素早いが柔い!
 数人一組で確実に仕留めろ!!」

 怯んだ者へ檄を飛ばし、自身も双剣を構え猛り狂う魔獣を迎え撃つ。
 素早さを生かして突進してくるブラックウルフを右の刃で一閃し、左の刃で止めを刺す。
 続けざま包囲網をすり抜けて向かってきた一頭の攻撃を双剣で受け流し足を切りつける。
 アミルの付けた傷により動きが鈍くなったところを部下が止めを刺した。
 辺りを見ると他の者も連携し上手く魔獣を討伐していた。

 全ての個体の討伐が完了したのを確認する。
 今回の討伐はブラックウルフの群れとしては規模が小さい。
 しかし数が少ないからといって放置すると他の群れと合わさり大規模になる可能性のある魔獣だ。早めに討伐ができたことは運が良かった。

「アミル隊長! ブラックウルフの残党なし、確認できました!」

「そうか、では死骸の処理が終わったら帰還しよう」

 すでに大半は埋め終わっている。日が暮れる前に帰還ができそうだ。
 予定より早く終わりそうな任務に今後の予定を頭で組みなおす。
 返ったら団長への報告と討伐計画の確認をして、と頭に思い浮かべた。


 あのブラッディホークの襲撃事件を発端とした地方領主の不正と騎士団の大規模な腐敗は大きな問題となり、当然領主は捕らえられた。
 その後国から派遣された管理官が不正を調べ上げ、暴かれた罪により家は取り潰された。
 騎士団の方も広く不正が蔓延していたことでかなりの騎士が捕らえられたり騎士を退役させられている。
 それはアミルたちが帰還した後、中央騎士団が裁いた話なので、聞こえてきた報告や噂程度にしか知らない。

 アミルたちの立場で大きく変わったのは新設された魔獣討伐専門の騎士団に異動になったことだろう。
 今では討伐騎士団として国中を回っている。
 地方の騎士団も当然魔獣討伐はするが、手に負えない魔獣が出た時などは討伐騎士団に応援依頼が来る体制になった。
 また、依頼がなくとも異変を感知したときや民間人から通報があったときには出動し、魔獣の絡む危険や犯罪がないかを取り締まっている。

 これは地方騎士団の腐敗を許したことでできた決まりのひとつでもある。
 討伐騎士団の裁量で魔獣に関して地方騎士団に協力を要請したり、調査に入れることで不正を働きにくくするという狙いがあるようだ。
 他にも各騎士団から希望者を受け入れているため、各地の騎士団とも連携が緻密になる利点と各地の不正や犯罪に関する情報が集まりやすくなったという思わぬ副次効果があった。
 そういった案件があったときには中央騎士団とも緊密に連絡を取り、必要であれば協力もしている。

 団長もカイルも役職はそのままに討伐騎士団に移った。アミルも同時に異動をし、今ではカイルに次ぐ役職を得ている。
 お互いの関係性は、あの頃から変わっていない。
 曖昧な、淫らな欲求を共有する関係のままだ。





 団長室の扉を叩き中に入る。

「団長、要請のあった魔獣の討伐は終えました」

「ご苦労だったな、アミル」

 労いの言葉を聞きながら討伐計画に印を付けていく。

「これで冬眠前に町に降りてくる魔獣の討伐要請は大体終わりましたね」

「ああ、カイルの方も予定通りに終わりそうだと報告があった、来週あたり戻って来れそうだ」

「そうですか、一月ぶりですね」

 遠い地方へ遠征に行っていたカイルは久々の帰還となる。
 冬の間は討伐の要請も少ない。この冬は少しのんびりできるだろうか。

「今日のところはゆっくり休みたいか?」

 団長が手を伸ばし僕の頬に触れる。

「そんなこと言わないでください」

 討伐を終え火照った身体は団長に触れてほしがっている。

「団長に抱いてほしいです、……ダメですか?」

 誘うことを覚えたアミルに団長が困った顔を向けた。
 団長は今でも遠慮がちにアミルに触れる。
それはアミルの体質の問題もあるし、団長の気持ちの問題もあるんだろう。

「ダメなわけがあるか。
 俺だってお前に触れたい」

 けどな、と躊躇いを瞳に乗せる。

「来週カイルが帰ってくるだろう?
 身体が辛いんじゃないかと思ってな」

 挙げられた懸念に一瞬黙る。
 カイルが戻ってきたら、団長が上げた懸念通りになるだろうなとアミルも思う。
 それはこれまでの日々が証明している。
 けれど、今身体を火照らせる欲求に抗えない。

「それはその時に考えます」

 だから抱いてくださいと身を寄せると、仕方のない奴だと頭を撫でられた。
 後でなと約束してくれる団長に、片付けが終わったら私室に向かうと伝えて部屋を出る。
 期待に胸が踊るのは隠せない。
 上機嫌のアミルは通常より早く仕事を終え、団長の私室に向かった。





「ん……っ!」

 ベッドの上で、四つん這いになり団長のペニスを受け入れる。

「団長ぉっ、もう……、イきそっ、です……っ」

 太くて熱い団長のペニスに中を擦られ、快感に喘ぐ。
 締め付けるとそこからまた快感が走り、膝で支えている脚が不安定に揺れた。
 アミルの腰を支え団長が奥を抉る。

「アミル、良いか?」

「あ、あ……っ、イイっ!」

 問われてイイと何度も繰り返す。
 素直に快感を口に出すとさらに興奮が高まっていく。

「……っ! ああっ!」

 ちゅっと背に走った痛みに仰け反り快感の悲鳴を上げた。
 すでにいくつもの跡が付いているだろう背中に、団長はまだ足りないというようにくちづけを落とし、朱を刻んでいく。

 カイルのいない閨で団長はアミルにいくつも印を刻む。
 自分のものだと主張するような仕草にどうしようもなく喜びを感じた。

「んっ……、く」

 小さく痛みが走る度に震え、団長を締め付ける。
 がくがくと震える脚が高みが近いことを知らせた。

「ああああ……っ!!」

 ぎゅうっと団長のペニスを締め付け絶頂に震える。
 同時に達した団長の飛沫を中に浴びながら快感に鳴く。

「あ、ん……っ」

 団長の手が腰を掴み奥をぐりぐりと潰される。
 過ぎた快感に身を震わせ、襲いくる長い絶頂感に小さな悲鳴を上げた。
 ずるりとペニスが引き抜かれ、ベッドに上半身を沈める。
 ころりと転がされて仰向けで手を取られた。
 え?と思う間もなく再び挿入される。

「あ……」

 団長に見下ろされる体勢に身体の熱が上がっていく。
 身を捩って逃げようにも両手をそれぞれ団長の手に取られ押さえられていて逃げようもない。

「ああっ……」

 ゆっくりと腰を引いた団長が捩じ込むように角度を付けながらじっくりと腰を進める。

「あ、あ……。
 ダメ……、ああ……っ!」

 弱いところを掠めながら奥まで行ったかと思うと、また時間をかけて抜かれる。
 達した後の身体をゆっくりと刺激され、快感は強いのにもどかしく感じてしまう。
 アミルのペニスはすっかり勃ち上がり、与えられる快感に雫を零し悦んでいる。
 時折団長の腹に擦れる感触がたまらなく気持ち良かった。

「気持ち良いか?」

「ああ……っ!」

 ゆるやかな快感に悶え、微かな刺激も拾おうと鋭敏になる身体。
 ペニスの尖端から溢れる雫がアミルが受けている快感を教えていた。
 快感に素直な反応を返すアミルに団長が獰猛に笑う。

 「気持ち良くってたまらないって顔してるな。
 ペニスからもだらだらと汁を溢れさせてる」

「あっ、ああっ! ~~っ」

 団長の目がアミルの痴態を見つめていることに感じ、中を強く締め付けてしまう。
 快感と欲望の滲む視線でアミルを舐め、いやらしい言葉を紡ぐ。

「どうして欲しい?
 このまま少しずつ高めていって欲しいか?
 それとも激しく中を突かれる方がいいか?
 アミルがして欲しいように動いてやる」

 そう言いながらゆっくりとした動きで興奮を煽る。欲に炙られ上がっていく熱でどうにかなりそうだ。
 アミルの言葉を待つ団長も抑えた欲望が吐息からも視線からも滲み出ていた。

「団長、の……っ」

 団長の視線に思考が奪われていく。
 戦いの後の高揚が、淫らな願いを口にする躊躇いを押し流した。

「団長の、逞しい筋肉にペニスを擦り付けながら……っ、奥を激しく突かれてイきたい、です」

 アミルが自身の発した淫らな願いを理解する前に、団長が律動を開始した。

「あああああっっっ!!!」

 掴まれていた手が離れ、腰と背中を抱かれ団長の身体が密着する。
 凶悪なほど猛り狂ったペニスがアミルを抉り、突かれる快楽と共に、硬いけれど柔らかい筋肉にペニスを擦り付ける快感が同時に襲う。
 激し過ぎる快感に頭が弾けそうだった。

「あっ、団長っ、イくっ!」

「いいぞ……、イけ!」

 一際強く奥を抉られ、団長の腹にペニスを擦り付けて達する。
 次いで中に放たれた熱に、アミルは続けて絶頂した。



ベッドに倒れ込んで放心状態で息を整える。

「アミル、大丈夫か?」

 言葉にならない僕に、団長が心配そうに髪や肩を撫でてくれた。
 大丈夫ですと頷き、団長の肩に頭を寄せると肩を引き寄せられ団長の胸に凭れた。
 逞しい胸筋を見ていたら触れたくなってしまい手のひらでそっと撫でる。

「こら、煽るな」

 手を掴んでアミルの悪戯を咎める団長のペニスはまた勃ち上がりかけていた。

「もうしないんですか?」

「そういうことを言うな。
 自分の身がどうなっても知らないぞ」

 今日は大分無理をさせたからもうしないと言う団長に、我慢しなくて良いのにと思う。
 けれど口を開こうとしたアミルの頬にキスをして何も言うなと止める。
 その優しさが嬉しいのにもどかしい。

 肩を抱く腕に徐々に眠気が訪れる。

 現か夢か曖昧な意識の中、団長の声がアミルを呼ぶ。ほとんど思考の働いていないアミルには声に含まれた感情を読み取ることはできなかった。
 それでも掴んでいる手に力を籠めると、応えるように指が絡められる。
 胸を満たす満足感に笑みを深めると、唇にそっとキスをおとされた。……ような気がした。


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