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共通ルート
最低の始まり ★
しおりを挟む扉に阻まれこれ以上は下がれない。
至近距離から見下ろされ混乱が強まった。
「ちょうどいいから俺の相手してくれないかなって」
言葉の意味がわからなくて首を傾げる。
副団長の唇がすうっと横に引かれ歪な笑みを作り出す。
その美しくも恐ろしい笑みの意味を理解する前に、副団長の手が僕の腰に伸びてきた。
びくっと身体が震える。
「な、何をするんですか?!」
「何って、決まってるじゃない」
制服の上からなぞられて身を捩る。微かな刺激だけで芯を持っていくペニスに、気づいていなかった戦闘後の高ぶりを暴かれ狼狽える。
反対の手は背中から制服の中に入り込み、腰や腹を撫でて刺激を与えていく。
「あ、華奢に見えたけど一応鍛えてるんだね」
腹筋を撫でながら偉い偉いと褒める。
入り込む手が制服の下の狭い空間で蠢き、ざわざわした感覚を与えていく。
その間もペニスを悪戯する手は止まらない。
大きな手で柔く揉んだかと思えば指の先で形を確かめるように撫でられる。
腰が揺れてしまうのは本能だった。
胸にぴりっと刺激が走ったことでいつの間にか制服をはだけさせられて乳首が露出させられていることに気づく。
抵抗の言葉を発しようとしていた唇はぴんと弾かれた乳首への刺激に甘い悲鳴を漏らした。
「感じやすいんだね、可愛い」
自分から出た声が信じられなくて口を押える。
くすりと笑った副団長が乳首への刺激を続ける。
そんな場所を他人に触れられるのも敏感に反応するのも初めてで何が起こっているのかわからない。
臍の横をくすぐっていたかと思った指がみぞおちに触れたと思ったらベルトにかかる。
抵抗する間もなく解かれたベルトが床に落ちる音がやけに耳に残った。
「あ、やあっ!」
露にさせられたペニスはすっかり立ち上がって蜜を零し始めていた。
副団長の手がやんわりと包み上下にゆっくりと扱かれる。
指の腹で強めに刺激されるとすぐに弾けてしまいそうなほど気持ちよさを感じた。
「ひゃあんっ!」
一際強い刺激で堪えきれず声が零れた。
副団長の巧みな愛撫は僕から逃げるという選択肢を奪っていた。
戦闘に加わっていなかったとはいえ、戦場の高揚感に酔っていたのもきっとあるんだろう。
されるがままに快楽を享受していると吐精へ導いていたはずの手が離れた。
力の入らない足がかくりと崩れそうになるのをドアの突起に手を掛け堪える。
唐突に解放されて荒い息を吐きながら副団長を見上げる。
高められた熱が行き場を失いどうしたらいいのかわからない。
「ごめんごめん、こんな場所じゃ辛いよね」
濡れていない方の手が僕の手を引く。
思考が動き出す前にもうベッドに寝かされていた。
「じゃあ続きしよっか」
僕の先走りで濡れた指が乳首を摘まみ上げる。
先ほどまでとは違うぬるりとした感触が新たな快感を呼ぶ。
「あっ、ああんっ!」
濡れて滑る指先が何度も乳首を摘まみ弾くと明らかな快感の声が漏れ、勃ち上がったペニスがふるふると揺れる。
胸への刺激が増え、小さな嬌声を漏らす。
巧みに快楽を導く手に抵抗すら忘れそうになる。
「や、止めてくださ、……ぁあっ!」
乳首への愛撫とペニスへの刺激を同時に与えられ、のけぞって叫ぶ。
ぱたっとひとつ零れた雫を腿に擦りつけ蕾に指を差し入れた。
いつの間にか塗られた香油が難なく指を飲み込ませる。
「んぅぅっ……!」
違和感に逃げたくなるのに継続して与えられるペニスへの刺激と内壁を蠢く長い指がそれを許さない。
「ぁんっ!」
どこかを掠めた瞬間に腰が跳ねた。
笑みを深めた副団長が同じ場所を何度もくすぐる。
その度にびくびくと腰を揺らし声を上げてしまう。
気づけば胸への愛撫も終わり、直接的な刺激も止んだのにさっきまでよりもペニスは硬く立ち上がっていた。
繰り返し中のイイところを刺激されて何も考えられなくなっていく。
「もう入れてほしい?」
だから副団長の問いかけの意味もよくわからなかった。
「え?」
問い返したのがいけなかったのか副団長の指が中を強く抉った。
「あぅんっ!」
与えられる快感に何もできずに身体を震わせる。
「イかせてほしい?」
はっ、と息を吐いて言われたことの意味を考える。
いかせてほしい……?
「気持ちよくなりたい?」
気持ちよく――。
熱に炙られた思考で是と肯く。
「入れてイかせてほしい?」
何度も繰り返される問いに、頷くだけでなく言葉で返さないといけないんだと悟る。
「はい……、あうっ!」
乳首を抓まれて咎めるように刺激される。
気持ち良くなりたい、それ以外考えられなくなっていく。
気づけば僕は副団長の望むままに言葉を紡いでいた。
「入、れて……、くださ……」
「よく言えました」
楽しそうな副団長の声が遠いところで聞こえる。
熱い塊が開かされた蕾に当てられる。
ぐっと押し込まれた熱量に一際高い声を上げた。
「ああああああんっ!」
未知の体験なのに待ち望んでいた快楽に溺れ喘ぐ。
「あくっ! あっ、ああんっ!!」
イイところばかりを狙って副団長のペニスが突く。
熱くて、硬くて、何も考えられなくなる。
感じたことのないほどの快楽に気持ちいいしか浮かばない。
腰を引いた副団長が一際強く奥を貫いた瞬間、抗えない快楽に僕は達した。
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